ミミック転生~人食い箱の食味記録~   作:LA軍

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第46話「なんかきた?」

 いやー、今日だけで何回も味の一番とか二番とか更新してるわー。

 今んとこ、あの黒髪眼鏡の子が一番だけどね。

 

 あ、うちのミユちゃんはとっくに10番以下でーす!

 

「さーてと。……君たちはどうしたい?」

 

 頭からバリバリと、

 腹からバリバリと、

 足からバリバリってのがあるけどー。

 

 ──あ、おススメは足からだよ。

 

「それか。もう一回、踊り食いでい~い?」

 

 

 じゅるり♪

 

 

「「「…………ぎ、ぎぃゃぁぁああああああああああああ!」」」

 

 おー。

 いい声ー。

 

 年少の子が一瞬で食われたその様子を、まざまざと見せられた生徒が絶叫をあげる。

 

 そりゃーこわいよねー。

 痛そうだよねー。

 死んじゃうよねー。

 

 だけど、大丈夫大丈夫。ちょ~っと喉で暴れるだけだって。

 

「さーて、のこり、ひーふーみー……あ、よんかな」

 

 まだ動いているのは、グラハム何某王子だというお兄ちゃんを抱きしめたまま地面に突っ伏し茫然としたハバナちゃんを含め残り4人だ!

 

 いやー。楽しみ。

 

 これを絞めれば、全部でガキのドンブリが35人前だぞー!

 

 いやー大漁大漁──……あ、言うてる間に、またひとり、隠し通路から洩れてきたガスで昏倒した。

 そんなこんなでこれで残り3人になっちゃったわ。

 

「ふむ。このガス結構効くのなー」

 

 あのガストラップ、なんの毒か知らんけど空気より重いのかな?

 密閉空間みたいなもんだし、まーそーなるわな。

 

 しかし、通路だけでなく部屋にも充満してきたのはなんでだろ?

 多分、中で倒れてる生徒がスイッチを踏みっぱなしなんだと思うけど。

 

「……そりゃガスも止まらんわ」

 

 しかし、なるほどなー。

 ガキ相手だから冒険者相手にどこまで有効かわからないけど、ガスを充満させる方法もあり、か。

 

 なるほどなるほど。

 

「やー。今日は色々発見がある日だね」

 

 味よし、

 罠よし、

 保存良し、

 

 それにポイントもがっぽりだし、今日はいい日だね♪

 全員魔法使いみたいだし、育ちがいいせいか、すんげーポイントあるのよ、この子ら!

 

「うんうん、感謝感謝。君たちはポイントもお肉も、もれなく美味しくいただくよ!」

 

 ひとり最低も500ポイント以上だし、味もすこぶるいい!

 

 それが35人だよ、35人! あ、35匹?

 

 ひゃー、パーティだね!

 部屋の大改装もできそうー。

 

「いやー! ほんっと大感謝! 生まれてきてくれて、ありがとうねー。君たちのおかげでトラップの使い方とかもわかったし、これらもほんと色々試せそうでーーーーす!」

 

 ありがとう、ありがとう。

 そして、ありがとう──!

 

 感謝しかないわー。

 命に、感謝感謝!

 

 元気にここまで育ってくれて大感謝!

 親御さんにもお礼言わないとね!

 

 アナタたちの育てたお肉は、大変美味しいよーーーーって!

 

 ヒヒッ。

 

「あ! あー、あとはなんだっけ……。あ、そうそう! 食べ方だ、食べ方! そっちも工夫したいんだよねー」

 

 全員ガキだから、

 歳とか年齢で味に違いがあるのか、食べ比べしたーいしぃ。

 

「ひぃ、ひぃぃ……!」

「やだやだ! ごめんなさいーごめんなさいー!」

 

「あー、大丈夫だって。あと、一人くらいは丸飲みするかもだけど、基本は絞めるって」

 

 こうキュッ! とね!

 

「でー、どうするー。煮たり、焼いたり、蒸したり──あと、干したり! 色々あるけど、希望はー?」

「い、いやっぁああ!!」「ごめんなさい! 許して、許してぇ!」

 

 あ、

 もちろん、一番のおススメは丸飲みね!

 

「他にも、トラップの中にさー。煮え湯ってのもあるんだけど、これって湯って書いてけど多分油だと思うんだよねー。どうだろ、油だったら、ボカぁ揚げ物もしてみたいんだー」

 

 ガキ(子供)フライに、ガキ(生徒)の天ぷら。ガキの素揚げ!

 

 どう?

 揚げられてみる~??

 

「──あ、それと君さ、さっきからずっと謝ってるけど。……別に君たちは悪いことしてないと思うよ?」

 

 むしろ子供だし、

 多少の悪さは見逃してもらえると思うんだボカぁ。

 

「え? じゃあ」

 

「うん、それはそれとして食べるから、どうしてほしい? あ、今は踊り食いが──」

「いやぁぁあああああああああああ!」

 

 あーうっせ。

 

 希望なんて聞くもんじゃないな。

 

 どうせ、食べるんだし──あとでズラッと並べてから考えよーっと!

 35匹の魔法学校のガキかー。さぞ壮観だろう。

 

「というわけで、そろそ──…………ん?」

 

 

  ピィィ~~~ン♪

 

 

「むむ。これは……なんか来たな?」

 

 残る、4……いや、ガスで昏倒した生徒がいるので動けそうなのは3人。

 それをどう仕留めようか考えていた時、壁と床に設置した肌が何者かの接近を伝える。

 

 これからいいとこなのに、数は──不明ときた。

 

「ちッ。いっつもこれだ」

 

 しかし、なんだこれ。

 気配の速度と音と響きがいつもの感じと違うぞ──……し、しかも?

 

「うぉ! な、なんか早いぞ! ローグ?……いや、それにしては気配が遠いし、なにより隠す気がない?」

 

 ならば大軍か??

 ……いや違うな。数は、ひーふーみー……全部で4、5人ほど?!

 

「しかも、すぐそこか!!」

 

 

    バッキーーーーーーーーン!!

 

 

 そう思ったまさにその瞬間、

 入口を覆っていた天井の槍罠を何かが突き破ってこの部屋に来やがった!!

 

「ちぃ……」

 

 速く、

 固く、

 そして強い────……くそっ!

 

 

 

 

 

 

 

「増援、来たかぁー!!」




46話目です
毎日12時ちょっと前に更新予定!

次回、
増援の正体とは……!

お読みいただきありがとうございます。
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