大園高校不思議調査隊   作:かんおみ

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ここから第二章の投稿となります。またお付き合いいただけたら幸いです。

各キャラの紹介をしていなかったので次回以降登場人物紹介をちょくちょく挟みたいと思います。


大園高校不思議調査隊第二章「オカルト少女は小人の夢を見るか」
退学の危機!


夏の残暑が厳しい今日この頃、僕は汗をかきながら1人の女子生徒と対峙している。背中を冷や汗が伝っていくのがわかる。

 

「このままじゃ先輩達は退学です。それが嫌なら…私に協力してください!」

 

目の前にいる女子生徒、この学校の理事長のお孫さんである大園睦月さんは僕達にとある提案を持ってきた。今まさに、大学になりそうになっている僕達に対してだ。

 

なぜこうなったのかというと、今から1時間前まで遡る。

 

 

 

放課後

 

「えー、あなた達は退学の運びとなりました」

 

「」「」「」

 

七不思議事件から4日後、突如校長室に呼び出された僕達は、校長先生から衝撃の一言を貰い受けた。

 

「い、異議あり!」

 

「異議は受け付けません」

 

本庄さんの異議申し立ても跳ね除けられてしまった。

 

「退学の理由はなんだ?」

 

「夜の校舎に無断で入ったこと、物を壊したことが挙げられます」

 

「ま、待ってください!夜の校舎に忍び込んだことは事実ですが物は壊していません!」

 

「非常口の針金が取られていましたが?」

 

「うぐっ…」

 

しまった…確かに針金は切っていた…

 

「退学は一週間後、それまでは自宅待機とします。その間に荷物を整理しておいてください」

 

とりつく島もなく、校長室を追い出された僕達は途方に暮れてしまう。

 

「どうする?」

 

「うん、どうしよ…」

 

「とりあえず、一緒に行動していた新山先生に助けてもらえないか聞いてみよう」

 

「そうだね、もしかしたら、少しは罪が軽くなるかも」

 

「あ…そういえば今日は新山先生休みだった…」

 

「タイミングが悪い」

 

「どうしよう…」

 

完全に打つ手なしだ。あの家には戻りたくない。だから僕は寮のあるこの学校を選んだんだ。いっそのこと氏神様に神頼みでも行くか…?

 

「お困りのようですね、先輩方?」

 

「…?」

 

どこから現れたのか、金髪の子が僕達の前でニコニコしている。

 

「私なら先輩を助けることができますよ?」

 

「…!」

 

途方に暮れていた僕に垂らされた蜘蛛の糸。その甘い誘惑に思わず飛びつきそうになる。しかし…

 

「目的は何?僕達を助けるメリットはないんじゃない?」

 

うまい言葉や美味しい話には裏があるのだ。

 

「ふふん、なるほど?すぐには食いつかないと。いいでしょう!こんな場所で話すのもなんですしちょっと場所変えましょ?」

 

僕達は適当な空き教室に入った。

 

「うーん、どこから話したものか。まずは自己紹介ですかねー。私の名前は大園睦月、1年です」

 

「大園睦月って…」

 

本庄さんが何かに気がついたような顔をしている。

 

「大園?この学校と同じ名前だ」

 

「その通りです、私はこの学校の理事長の孫娘です」

 

「その理事長のお孫さんが僕達をなぜ助けようと?」

 

「うーん、あなた達の行動力に惚れたから…ですかね?」

 

「…?」

 

話が見えてこない。

 

「この学校には400人を超える生徒がいます。その中で学校のセキュリティが落ちると聞いて忍び込んだのは3人だけです。それって、すごくありません?普通できませんよ!私はその行動力に惚れました!」

 

「それで、退学を助けるのとなんの関係があるの?」

 

「ふふん!私に協力してください!」

 

「協力?」

 

「はい!この退屈な日々に刺激が欲しいんです!なんの変哲もなく1日が始まって、何もなく終わっていく…そんなの耐えられません。あなた達とならそんな日々が変わる…そんな気がするんです!」

 

「買い被りすぎだ」

 

「そうでしょうか?一応根拠はあるんですけど…その根拠については先輩達から答えを聞いてからにします」

 

「このままじゃ先輩達は退学です。それが嫌なら…私に協力してください!」

 

背中を冷や汗が伝う。正直大園さんが僕達に何を期待しているのかはわからない。でも、断れば退学なのは決まっている。もう選択肢はなかった。

 

「わかったよ、どこまで期待に応えられるかはわからないけど…」

 

「日向君…」「日向」

 

「退学になるよりかはいいんじゃない?」

 

「ふふん!決まりですねー!他のお二人は?」

 

本庄さんと林君も頷く。これで決まりだ。

 

「はい!じゃあこれで契約は成立ってことで!私は校長先生と話をつけてきますので!少し待っていてください!」

 

大園さんは教室から出ていくと我々の間にしばしの沈黙が流れる。

 

「大園睦月さんって、一年生で結構噂になってる子だよね…?」

 

沈黙を破ったのは、本庄さんだった。

 

「ああ、俺も聞いたことある」

 

「え、そうなの?」

 

林君も知っているようだが、僕は全く知らない。

 

「なんでも、わがまま放題のお嬢様って聞いてるけど」

 

「そうなんだ…」

 

確かにちょっと強引な人ではありそうだ。これからどんな要求をされてしまうのだろう…

しかし、退学と天秤にかけられたらしかたない。というか、本当に退学が取り消されるのだろうか。それだけが心配だ。不安に揺れ動く胸をなんとかなだめる僕だった。

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