大園高校不思議調査隊   作:かんおみ

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本庄怜(ほんじょうれい)

新聞部所属。料理は上手な方。得意料理はオムライス。
幽霊などはちょっと苦手。ただ、人並みに好奇心があるので怖いもの見たさで見たくはある。
身長155㎝、体重は秘密。
上から85、58、83
周り、特に男子からの視線が気になるため本人は自分のスタイルを気にしている。
日向君とは昔知り合った。日向君への思いに関しては秘密。


僕と大園さんと迷いの四つ辻 その2

改めて僕と大園さんは四つ辻に向かう。

最初はさっきと同じくまっすぐに進む。すると同じ四つ辻に出た。ぎゅっと大園さんの握る手が強くなる。僕も痛くないように、ほんの少し強く握り返す。

まだまっすぐ、同じような四つ辻を5つ通り抜けたところで僕は左側に曲がる。

 

「そっちに行くんですか?」

 

「うん、僕の読みが正しければ…」

 

左折をした僕達は、再び直進する。4つ目の四つ辻を直進したところで目の前に学校が見えてきた。

 

「え、正面に学校がある。なんで?」

 

「ふー…よかった。やっぱりだ」

 

冷や汗をぬぐいながら僕は安堵の息をつく。

 

「どういうことですか?」

 

「えっと、最初僕たちが四つ辻を歩いた時、ずっとまっすぐ進んでいたのに右手側に学校が見えたのを覚えてる?」

 

「はい、そうですね」

 

「その時からおかしいなとは思っていたんだ。まっすぐしか進んでいないのに右手側に出てくるなんて」

 

「うん、確かに。一度も曲がってないですもんね。学校が後ろに見えるのならまだしも」

 

「この四つ辻、見通しが悪くて気づきにくいんだけど、どうやらまっすぐに作られていないみたい」

 

「まっすぐじゃない?」

 

「うん、気が付かない程度にカーブしていて僕たちは大きな円を描くように歩いていたんだ」

 

「おんなじ四つ辻だと思っていたら、実は違う四つ辻だったということ?」

 

「そう、住宅街のしかも同じような見た目の道だから、同じ場所がループしているように見えていたんだ。でも、円状になっているからひたすらまっすぐ歩いていたら…」

 

「いつかは出発地点についているってことですね。さすがー!」

 

大園さんに褒められ、少し照れてしまう。こういうのには、慣れていないのだ。

 

「何がきっかけで気が付いたんですか?」

 

「そうだね、まあ一番大きな理由は学校が右手に見えたことかな。だから、二回目に入った時まっすぐ進んで途中左折をしたんだ。そうしたら、元の学校前の四つ辻に出られると思ったから。あとは…四つ辻の先が見えないことだね。これが道がカーブをしているしょう…」

 

証拠だよと言いかけたその瞬間

 

プップー!!!

 

「危ない!」

 

大園さんに後ろへと強く引っ張られる。四つ辻の先からすごいスピードの車が通って行った。

 

「あぶな…」

 

「日向先輩、大丈夫?」

 

「うん…大丈夫」

 

男として少しふがいないところを見せてしまった…やはり、見通しが悪いとこういうこともあるのだろう。

 

『死ねばよかったのに』

 

耳元で聞こえる少女の声。慌てて大園さんの方を向くが、大園さんも驚いた顔をしている。どうやら彼女が言ったのではないらしい。

 

「いまのは…」

 

「日向先輩、あ…あれ…!」

 

大園さんが震えた手で指を指す。カーブミラーの下には、花束が供えられていた。

 

僕は大園さんの言っていたことを思い出す。事故で亡くなった子供が迷わせているらしいと…そして、今さっきの子供の声…

みるみる顔を青くする大園さん、おそらく僕も同じようなことになっているのだろう。僕と大園さんは大急ぎで学校にまで走るのだった。

 

 

「ぜえ…ぜえ…」「はあ…はあ…」

 

学校の玄関まで走って戻って来た僕は、玄関の階段に腰掛ける。

 

「さっきの声、聞こえました?」

 

「うん…」

 

「あれって、幽霊の声…?」

 

「…」

 

正直認めたくない。しかし、実際にはっきりと声を聞いてしまっている。

 

「本当に、いろいろなことが起こるんですね。この稀園町は…なんだか、わくわくしませんか?」

 

「わくわく?あんな目にあって?」

 

「はい、つまらない毎日に刺激が出る、そう思いませんか?」

 

「…」

 

「私が部活動を立ち上げた理由です。退屈な毎日に刺激が欲しい。この土地には昔神様が住んでいたとかそんな伝承があるんですよ。おとぎ話の世界ですけどね。でも…」

 

大園さんが階段から立ち上がって僕の方を向く。

 

「何かあると思って生きていたほうが楽しいじゃないですか!」

 

「だから…これからも、私に協力してくださいね?」

 

「…好奇心は猫を殺すよ?」

 

「退屈は死に至る病ですよ?」

 

「…はあ、わかったよ」

 

僕はしぶしぶ頷く。どのみち大園さんに助けられたんだ。さすがにここで見捨てるのは不義理だ。後は危なっかしくて見ていられない。

 

「ありがとうございます!じゃ、そろそろ帰りましょっか」

 

「ちょっと、抱きつかないでよ…」

 

「いいじゃないですか、誰も見てないんだしー」

 

「もう…」

 

これは大園さんが抱き着いてきているから仕方なく、仕方なく抱き着かれているのだ。それ以上でも以下でもない。

こうして僕たちは、暗くなった学校を後にするのだった。

 

 

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