落日の竜狩り ―真鍮の鎧と主への誓約―   作:もいもい130

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第十八話:【輝く鉱石と、水の都への道標】

 

 

第一部:ギルドの騒然、鋼の証言

 

陽が西に傾き、空が赤銅色に染まり始めた頃。

辺境の街の正門を、大小二つの影がくぐり抜けた。

 

北の岩場での討伐を終えた、オーンスタインと少女の帰還である。

 

行きと変わらない、滑らかで静謐な歩みを進める黄金の騎士。

その隣を歩く少女の足取りは、疲労からか、行きよりも幾分か重くなっていた。

 

だが、理由はそれだけではない。

 

(……)

 

少女は、自分のローブのポケットをそっと外から押さえた。

そこには、先ほどオーンスタインから無言で託された『光る楔石』が入っている。

 

ポケットに入ってしまうほど小さな鉱石のはずなのに。

それは奇妙なほどに密度が高く、ひどく重たいものに感じられた。

 

何より、あの石を見つけた直後から。

オーンスタインが纏う空気が、僅かに変わったのを彼女は敏感に察知していた。

 

彼が兜の奥から見つめているのは、この街の景色ではない。

もっと遠く、神話の果てにある、彼自身の故郷の空だ。

その事実が、少女の胸の奥をチクチクと刺していた。

 

やがて二人は、冒険者ギルドの建物の前に到着した。

オーンスタインが真鍮の籠手で、重厚な木扉を静かに押し開ける。

 

ギルド内は、夕暮れ時特有の喧騒に包まれていた。

だが、その熱気は普段の「酒と日銭の自慢話」によるものではなかった。

明らかに、一つの明確な『異常事態』を中心に渦巻いている。

 

「だから、嘘じゃねえって言ってんだろ!!」

 

酒場スペースの中心。

そこにいたのは、北の岩場でオーンスタインが窮地を救った『鋼等級』の冒険者パーティだった。

 

重戦士のリーダーは、包帯を巻かれた腕で、カウンターに何かを叩きつけた。

ガシャンッ、と鈍い音が鳴る。

それは、刃の半ばから無惨に砕け散り、へし折れた彼の大剣であった。

 

「この剣はな、王都のドワーフが打った特注品だ! そんじょそこらの魔物の甲殻なんざ、バターみたいに切り裂いてきたんだよ!」

 

周囲を取り囲む冒険者たちが、息を呑んでその折れた断面を見つめる。

長年使い込まれ、魔力の付与までされた上質な鋼が、まるですり鉢で削られたかのように粉々に砕けていた。

 

「それが、傷一つ付けられずに木っ端微塵だ! ただの岩蜥蜴じゃなかった。全身が青白い結晶で覆われた、見たこともねえ化け物だったんだよ! 魔法すら弾きやがった!」

 

リーダーの顔には、未だに拭いきれない死の恐怖が張り付いていた。

彼の言葉に、ギルド内にざわめきが広がる。

 

「そんな化け物、黒曜等級の熟練パーティじゃなきゃ手も足も出ねえぞ……」

「お前ら、よく生きて帰ってこれたな」

 

ベテランの冒険者の一人がそう漏らすと、リーダーは首を横に振った。

 

「俺たちの力じゃない。……助けられたんだよ」

「助けられた? 誰にだ?」

「決まってるだろ。最近この街を騒がせてる、あの規格外の旦那さ」

 

リーダーの言葉に、周囲の空気がピンと張り詰めた。

 

「金獅子の、旦那が……?」

「ああ。俺たちの剣や魔法を全弾きしたあの結晶の鱗を……旦那は、真正面からあのバカでかい槍で、紙みたいにぶち抜きやがった」

 

リーダーの声が、畏怖に震える。

 

「一撃だ。あの馬車みたいな巨体の化け物を、ただの一突きで粉砕しやがったんだ。……あれは、人間じゃねえ。同じ冒険者だなんて、おこがましくて口が裂けても言えねえよ……」

 

ギルド内が、水を打ったような静寂に包まれた。

 

鋼等級の熟練者が、手も足も出なかった未知の化け物。

それを、ただの物理的な刺突で、一撃。

 

冒険者たちの脳裏に、圧倒的な暴力の化身たる黄金の巨躯が思い浮かぶ。

小鬼(ゴブリン)の軍勢を雷で消し飛ばし、今度は鋼すら弾く化け物を槍で貫いた。

もはや、常識の物差しで測れる存在ではない。

 

この辺境の街のギルドが抱えきれるような、そんな次元の器ではないのだ。

 

その時だった。

 

ギルドの入口付近にいた冒険者が、ひっ、と短い悲鳴を上げて後ずさった。

 

全員の視線が、開け放たれた扉へと向けられる。

夕日を背に受けて、その『伝説』の張本人が静かに立っていた。

 

ガシャァン……ガシャァン……。

 

重厚な真鍮の足音が、静まり返ったギルド内に響き渡る。

 

「……っ」

 

先ほどまでオーンスタインの噂で持ちきりだった冒険者たちが、慌てて道を空けた。

まるで神の奇跡のように、人波が真っ二つに割れていく。

 

向けられる視線は、もはや単なる好奇心や畏怖ではない。

到底手が届かない、生きた神話を見るような、絶対的な『畏敬』の眼差しであった。

 

だが、オーンスタイン自身は、周囲の視線など微塵も介していない。

 

自分がどれほど規格外の存在として見られていようが、彼にとっては風の音と同じだ。

彼は割れた人波の中を静かに進み、いつものように受付カウンターへと向かった。

 

その後ろを、少女が小走りでついていく。

 

「お、おかえりなさいませ、オーンスタインさん……っ。それに、あなたも……」

 

受付嬢は、引き攣った笑顔を浮かべながら二人を迎えた。

彼女の視線もまた、黄金の騎士の圧倒的な威容に釘付けになっている。

 

少女は少しだけ戸惑いながらも、こくりと頷き、カウンターに討伐の報告書を置いた。

 

「あ、あのっ。大岩蜥蜴の討伐、完了しました」

「……はい。先ほど、鋼等級の方々から報告は受けております。……本当に、お疲れ様でした。あなた方には、感謝してもしきれません」

 

受付嬢は深く頭を下げた。

 

ギルドの奥でその様子を見ていた初老のギルド職員は、静かに溜息を吐いた。

 

(……やはり、この街には狭すぎる御仁だ)

 

彼は、黄金の騎士の後ろ姿を見つめながら確信する。

あの男の瞳は、この小さな街の平和など見ていない。

遅かれ早かれ、彼はここを去り、より巨大な運命の渦巻く場所へと旅立っていくのだろう。

 

オーンスタインは無言のまま、カウンターに置かれた報酬の銀貨を一瞥した。

そして、当然のように横にいる少女へと視線を向ける。

 

『お前が管理するのだろう』

 

そう言わんばかりの自然な態度に、少女はハッとして、慌てて銀貨を革袋にしまった。

 

「……よし。それじゃあオーンスタインさん、次は鍛冶屋の親方さんのところに行きましょうか! この石のこと、見てもらわないと」

 

少女は、ギルド内の重苦しい空気を振り払うように、努めて明るい声を出した。

 

オーンスタインは静かに頷き、再びゆっくりと歩き出す。

人々の畏敬の視線を背に受けながら、二人はギルドを後にした。

 

その足取りが、この辺境の街からの『旅立ち』へ向かっていることを、少女はまだ、認めたくなかった。

 

 

第二部:扱えぬ神代の石と、通過地点の噂

 

夕闇が迫る中、二人は裏通りに店を構える鍛冶工房へと足を運んだ。

 

カンッ、カンッ、と小気味良い槌音が響いている。

熱気に包まれた工房の暖簾をくぐると、以前オーンスタインの鎧を食い入るように見つめていた親方が、真っ赤に焼けた鉄を打っていた。

 

「おう、いらっしゃ……って、おお! 金獅子の旦那じゃねえか!」

 

親方はハンマーを止め、顔を綻ばせた。

相変わらず、その視線はオーンスタインの真鍮の甲冑へと吸い寄せられている。

 

「今日も見事な手入れだ。……で、今日はどうした? まさか、その神代の鎧を俺に預けてくれる気になったのか?」

 

冗談めかして笑う親方に、オーンスタインは無言で首を振る。

そして、傍らに立つ少女へと視線を向けた。

 

「あ、はいっ! 親方さん、実は今日、討伐で変わった石を拾いまして……。親方さんなら、これが何か分かるかと思って」

 

少女はローブのポケットに手を入れると、大切そうに『光る楔石』を取り出し、親方の分厚い掌へと乗せた。

 

「ほう、変わった石ねえ……どれどれ」

 

親方は軽い調子でそれを受け取り、炉の赤々とした明かりにかざした。

その瞬間。

 

「…………ッ!?」

 

親方の目が見開き、顔からスッと血の気が引くのが分かった。

彼は慌てて作業台のルーペを引き寄せ、石の表面を食い入るように見つめる。

そして、傍らにあった鋼の小刀を手に取ると、石の端をガリッと削ろうとした。

 

キィン。

 

小刀の刃先が、いとも容易く欠けた。

石には、傷一つどころか、擦れた跡すら付いていない。

 

「……親方、さん?」

 

あまりの険しい表情に、少女が恐る恐る声をかける。

親方は額に脂汗を滲ませながら、重々しい口を開いた。

 

「こいつは……ミスリルでも、オリハルコンでもねえ。俺も長く鍛冶屋をやってきたが、こんな恐ろしい密度と『魔力』を秘めた鉱石、見たことがねえぞ……!」

 

親方の手の中で、光る楔石は無機質に、そして美しく明滅している。

 

「まるで、夜空そのものを固めて切り出したような石だ。……旦那、悪いが、こいつは俺の手に負えねえ」

 

親方は悔しそうに石を少女に返し、深く溜息を吐いた。

 

「この辺境の街の『普通の炉』じゃ、火力が全く足りねえんだ。こいつを溶かすどころか、熱することすらできねえだろうよ。……これを打って武具にできるとすれば、王都の地下にある『原初の炉』か、あるいはドワーフの長老が守っているという『古き火(種火)』くらいのもんだ」

 

古き火。種火。

その言葉に、オーンスタインの兜の奥で瞳が鋭く光った。

 

故郷ロードランにおいても、特別な武具を鍛えるためには、名のある鍛冶場と『種火』が不可欠であった。

この世界にも、それに似た理(ことわり)が存在しているのだ。

 

「旦那、あんたがもし、この石を打てる場所を探しているなら……あるいは、あんたが追っているという『竜の伝承』を探すなら、もっと東の大きな大陸へ行くしかねえだろうな」

 

親方は、腕組みをして真剣な目で黄金の騎士を見上げた。

 

「だが、その道中に大きな中継地点がある。……南の『水の都』だ」

 

水の都。

その名前に、少女の肩がビクッと跳ねた。

それは、この辺境の街からはるか遠く離れた、巨大な迷宮と運河を持つ大都市の名前だったからだ。

 

「あそこには今、風変わりな『銀等級』のパーティが滞在しているって噂だ。……そん中に、変人の『鉱人道士(ドワーフ)』と、竜の末裔たる『蜥蜴僧侶(リザードマン)』がいるらしい」

 

オーンスタインの巨体が、僅かに反応を示した。

鉱物を知るドワーフと、竜の血を引く蜥蜴の僧侶。

主の影と、故郷の鉱石の謎を追う彼にとって、これ以上ない情報源である。

 

「そいつらなら、この石の正体や、竜について何か知ってるかもしれねえ。……東へ向かう道すがら、寄ってみる価値は十分にあるはずだぜ」

 

親方はそう言って、ニヤリと笑った。

 

「あんたみたいな規格外の旦那には、この街は狭すぎる。……そうだろ?」

 

図星を突かれたように、ギルドでの圧倒的な光景が少女の脳裏に蘇る。

オーンスタインは親方の言葉に、肯定も否定もせず、ただ静かに一度だけ頷いた。

 

それは、彼が明確に「次の目的地」を定めた瞬間であった。

 

工房を出た二人は、すっかり夜の闇に包まれた街の通りを歩いていた。

 

オーンスタインの歩みは、相変わらず静かで力強い。

だが、その後ろを歩く少女は、俯きがちで、杖を握る手が白くなるほど震えていた。

 

(……水の都。ここから、馬車でも何日もかかる、遠い場所……)

 

ついに、この時が来てしまったのだ。

いつか彼が、王を探して遠くへ旅立ってしまう日。

その明確な道標が、今、彼の手の中に握られている。

 

(私……置いていかれちゃうのかな……)

 

夜の冷たい風が、少女の小さな背中をすり抜けていった。

 

 

第三部:琥珀の決意、辺境からの旅立ち

 

夜の帳が下りた、辺境の街の宿屋。

 

静まり返った一室で、窓から差し込む青白い月明かりが、卓の上に置かれた『光る楔石』を照らし出していた。

 

オーンスタインは窓辺に佇み、その微かな明滅を静かに見つめている。

 

重厚な真鍮の鎧は、夜の静寂の中でより一層の冷たさと威厳を放っていた。

彼の意識は、眼下に広がる平和な街の灯りにはない。

 

もっと遠く。

果てしなく続く東の空の向こう側に向けられていた。

 

鍛冶屋の親方が語った、未知の大陸。

そして、竜の血を引く者たちが滞在しているという中継地点、『水の都』。

 

手の中にある故郷の欠片が、彼に旅立ちの時を告げている。

かつての主、太陽の長子たる無名の王。

その影を追う永き探索を、ここで立ち止まって終わらせるわけにはいかないのだ。

 

コン、コン。

 

静かなノックの音が、部屋の空気を揺らした。

返事をする間もなく、ゆっくりと木扉が開かれる。

 

「……オーンスタイン、さん」

 

入り口に立っていたのは、少女だった。

 

彼女は薄手の寝間着の上にローブを羽織り、小さな両手で胸元をきゅっと握りしめている。

俯きがちなその顔は、月明かりの下でも分かるほど青白く、少しだけ瞳が潤んでいた。

 

オーンスタインは静かに振り返り、黄金の兜の奥から彼女を見つめる。

 

少女は、震える足で一歩、また一歩と部屋の中へ足を踏み入れた。

そして、卓の上に置かれた光る楔石と、背嚢にまとめられつつある荷物に視線を落とす。

 

「……明日、この街を出るんですよね」

 

消え入りそうな声だった。

鍛冶屋でのやり取りを聞いていれば、嫌でも分かる。

 

彼がこの辺境の街に留まる理由は、もう何一つ残されていないのだと。

 

オーンスタインは否定することなく、ただ静かに一度だけ頷いた。

その沈黙の肯定が、少女の胸を鋭く締め付ける。

 

(置いて、いかれる……)

 

小鬼の洞窟で命を救われたあの日から、彼女の世界の中心は常にこの黄金の騎士だった。

市場を歩く時も、ギルドでご飯を食べる時も。

彼の大きな背中を見上げているだけで、どうしようもなく心が満たされた。

 

いつか彼が、王を探して遠くへ行ってしまうことは分かっていたはずなのに。

いざその時が来ると、想像以上の恐怖と寂しさが波のように押し寄せてくる。

 

「私……」

 

少女は、唇を強く噛み締めた。

泣いて縋り付いてはいけない。彼には彼の、大切な使命があるのだから。

頭では分かっているのに、口から出たのは、ひどく我儘で、必死な言葉だった。

 

「私、足手まといですか……?」

 

その問いに、オーンスタインは微かに首を横に振った。

 

彼にとって、少女は決して足手まといなどではない。

言葉の通じない異世界で、最初に自分を人間として扱い、手を引いてくれた恩人でもある。

だが、これから先の道は、今まで以上に過酷なものになる。

 

神話の化け物が跋扈するかもしれない未知の大陸。

非力な魔術師の少女を連れて行くには、あまりにも危険すぎる旅路だ。

 

その憂慮を察したのか、少女は顔を上げ、彼の正面へと進み出た。

 

「なら……っ、私も、一緒に連れて行ってください!」

 

大粒の涙が、琥珀色の瞳からポロリとこぼれ落ちる。

 

「だって、オーンスタインさん、まだ言葉も全部は読めないじゃないですか! 私がいないと、依頼書だって選べないですよ!」

 

彼女は必死に理由を並べ立てた。

彼を引き止めるための、あるいは自分を隣に置かせるための、口実。

 

「それに……お金の計算だって、全然できないじゃないですか! 私がお財布を管理しないと、またパン一つに金貨を払おうとするくせに……っ」

 

嗚咽が混じり、言葉が途切れ途切れになる。

 

「私じゃなきゃ、ダメなんです。……だから、お願い、します。置いていかないで……」

 

最後はただの懇願だった。

彼女はオーンスタインの分厚い真鍮の胸当てに縋り付き、ポロポロと涙を流しながら顔を押し付けた。

他の女が彼を見るだけで牽制するほどの、重く不器用な独占欲と、純粋な敬愛。

 

部屋の中に、少女の小さな啜り泣く声だけが響く。

 

オーンスタインは、胸元で泣きじゃくる小さな頭を静かに見下ろした。

 

(……)

 

不器用な戦士には、気の利いた慰めの言葉など掛けられない。

この世界の言葉も、まだ片言すら満足に紡げないのだから。

 

だから彼は、ただ静かに、大きな真鍮の籠手で少女の頭を撫でた。

 

「え……?」

 

頭上の優しい感触に、少女が涙に濡れた顔を上げる。

 

オーンスタインは無言のまま、自分の背嚢の横を指差した。

そこには、空いたスペースが少しだけ残されている。

『お前の荷物をまとめる時間くらいは、待ってやる』。

 

言葉はなくとも、その仕草の意味は、痛いほどに伝わってきた。

 

「オーンスタイン、さん……っ」

 

少女の顔に、涙でぐしゃぐしゃになった、ひどく嬉しそうな笑顔が咲いた。

 

「はいっ……! すぐに、準備してきます! お財布も、ちゃんと持ちましたから!」

 

彼女は自分のポケットをポンポンと叩き、弾かれたように部屋を飛び出していった。

パタパタと廊下を駆けていく足音が、遠ざかっていく。

 

残されたオーンスタインは、静かに窓の外の月を見上げた。

 

 

神代の騎士は、己の不器用な甘さに気づいていない。

 

だが、もしこの光景を——遠い神話の彼方から、かつての同胞たる『王の刃』が見ていたとしたら。

白磁の仮面を被った小柄な暗殺者は、きっと深い溜息を吐いてこう呆れたことだろう。

 

『……まったく。これだから、騎士の男という生き物は』

 

狼(アルトリウス)といい、獅子(オーンスタイン)といい。

不器用で、愚直で、強靭な肉体の奥底にどうしようもない甘さを隠し持っている。

本当に、どうしようもない馬鹿ばかりだ、と。

 

吹き抜けた冷たい夜風が、ふと、そんな幻聴を運んできたような気がした。

 

もちろん、この異世界に彼女の姿はない。

暗銀の刃を持つ乙女は、未だ遠い故郷の闇の中だ。

ただ、神代の絆がもたらした、ほんの僅かな錯覚に過ぎない。

 

神話の欠片を手にした二人の冒険。

凸凹な彼らの旅は、辺境の街を離れ、新たな舞台『水の都』へと続いていく。

 




という事で旅立ちと旅の仲間が出来たらオーンスタインさん
そして呆れる紅一点であるキアランきっと粗末に扱ったら闇から刺されるぞ金獅子:(っ'ヮ'c):
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