<本編完結>親友のお隣さん~万の羽が彩るハッピーエンド~   作:白豆男爵

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今回ちょっと短めです。


愛するということ

紅葉さんとの対談を経て、彩葉の実家でそのまま一夜を過ごした。

かぐやの要望もあり、少し観光してから帰ることにしたので、早めの時間に出ることにした。

 

「それじゃあ、もう行くから。」

「お世話になりました。」

「『なりました!』」

「ええよええよ。正月くらいは顔を見せてくれへん?」

「うん、たまには顔出すよ。またね。」

「それと万羽君、うちの彩葉をよろしくお願いします。」

「はい、任せてください。」

「...彩葉。」

「何?」

「その、今までよう頑張ったな。少し見ないうちに彩葉がずっと強くなって、お母さん嬉しいわ。」

「...!あ、ありがとう。お母さんも、元気でな。」

 

そんな会話を経て、俺たちは出発する。

紅葉さんが彩葉を褒めた...昨日のアドバイスが効いたのかな。

 

「びっくりした...急にお母さんが褒めてくるもんだから。」

「昔の彩葉なら跳んで喜んでたんじゃないか?」

「そうだね、昔の私がずっと欲してた言葉だった。でも今は違うから。」

 

紅葉さんと電話したあの夜。あの時、彩葉は自分の在り方を変える決意をした。

母親の理想ではなく、なりたい自分になるために過去の自分に決別をした。

でも...

(そんなこと言って、本当は嬉しいくせに。)

ずっと欲していた言葉は確実に彩葉に届いている。その証拠に、彩葉の頬が緩んでいた。

きっとこの親子関係はいい方向に進んでいくだろう。

そんな確信が俺の中にはあった。

 


 

「うおおおお!これが金閣寺、金ぴかだー!」

「あんまり遠くに行くなよー。人が多いんだから。」

『相変わらずお父さんみたいだねー。』

「もう見慣れた光景だよ...」

 

最初は寺巡りで日本の和に触れてみた。清水寺や金閣寺、銀閣寺など、タクシーやバスを駆使していろんな場所を巡っていく。

資金に関してだが...俺がかぐやの配信に出ていることや俺といろPの交際暴露により、かぐやいろPリスナーが俺の配信まで流れ込んできているのでヨロズのファン数はうなぎのぼりとなっている。

かぐやや俺のライバー活動で潤沢となったふじゅ~が無かったらこんな強引な回り方は出来なかっただろう。

今日は天気も良く観光スポットがよく映えていた。

前の修学旅行でも来たが、一緒に来る人が違うだけでまた違った楽しさがあった。

 

「うひょ~!ザ・日本って感じ!」

「おー、これは凄いな。」

 

次に訪れたのは映画村。修学旅行では回らなかったので俺も初めての体験である。

様々なギミックのアトラクションや文化体験などがあってとても面白かった。

 

「万羽!どっちが早くからくり屋敷抜けられるか勝負ね!」

「いいぞ、この前のパーティーゲームの雪辱を果たしてやる!」

 

 

そんな楽しい時間もあっという間で、帰りの新幹線の時間が訪れた。

 

「はー、楽しかった!また来ようねっ!」

「そんなに気に入ったの?」

「ははっ、いつかヤチヨも入れて4人で行こうな。」

『万羽...うん、楽しみにしてる!』

 

そんな会話をしながら、俺たちは新幹線に乗り込んだ。

 


 

「すぅー、すぅー...」

「...」

「まったく、2人ともテンション上げすぎだっつーの...」

 

私は現在、左右で眠る2人の頭を両肩で支えている。

これは後でめっちゃ肩凝るやつだな...

 

『ふふっ、とっても幸せそうな表情してる。』

「そうだね、こんなの見たら起こせないよ。」

 

かぐやはともかく、万羽の寝顔をじっくり拝めるのは初めてかもしれない。

いつも私より起きるの早いし、昼寝とかしてるの見たことないし。

その背中はとても大きくて、頼りになって、つい寄りかかってしまう。

そんな万羽が今、私の肩に寄りかかっている。

普段と違う構図でちょっと新鮮。

 

「大好きだよ、2人とも。」

 

私は、私の人生を変えてくれた2人に、そうつぶやくのだった。

 

『ねえねえ、ヤッチョは~?』

「もちろん、ヤチヨもだよ。」

 

蛇足ぅ~...




二次創作くらい酒寄親子が仲良くなったっていいじゃない。
感想の返信に載せたやつ一部こっちにも載せときます。

反抗待ちで厳しくして、結果的に無事やりたいことを見つけ、自立した彩葉に対して普通の親子のように接してもいいのでは...という思いで今回の話を作ってみました。でも急には変われないから、その一押しとして万羽のかけた言葉が紅葉さんに刺さったって感じですね。
小言をはさみつつも、手探りで普通の関係を築いていてほしいな、という妄想です。
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