<本編完結>親友のお隣さん~万の羽が彩るハッピーエンド~   作:白豆男爵

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なにげにヨロズの配信って描写したことなかったな...


ヨロズの雑談配信

「おはヨロズ~、ヨロズです。久しぶりに雑談でもしていこうと思います。」

 

ゴシップ記事やらなんやらがあり数日後、俺は雑談配信をしていた。

ゴシップ記事の件はヤチヨが全貌を暴き、オタ公さんの拡散力もフルに活用して、あの記事が陰謀が混ざったゴシップであることをツクヨミ中に広めた。

どうやら今までも数々のゴシップ記事を書いていたようで、結託した厄介ファンと共にアカウント永久BANの刑に処されたらしい。

あそこまでズタボロにされているとちょっと可哀想な気もしてきた。

ちなみにこの『おはヨロズ』という挨拶はかぐやが考えた。

 

『おはヨロズ~』

『久しぶりの雑談だ~』

『あの記事の件について詳しく聞けると聞いて』

 

コメントの中にはちょくちょくゴシップの件について言及するものも見られる。

まあそりゃそうなるよな。

 

「SNSでも言いましたけど、かぐやと一緒に友人を案内していただけですから。この件はこれで終わりです。」

 

そう、この配信枠は別にあの件について説明するために開いたわけではない。

 

「俺はね、自分がいろPを差し置いて浮気するような奴だと思われているのが癪なんですよ。

なので今日は徹底的にいろPの魅力について語っていこうと思います。」

 

『おお』

『なんだ、ただの惚気話か』

『いろPの知られざる一面が...!?』

 

コメントもちょっと盛り上がってる。

俺はバイト先でもらったチョコレートを頬張りながらいろPについて語りだすのだった。

 


 

『ねえ彩葉、ちょっといいかな?』

「ん、何?ヤチヨ。」

 

自室で勉強していると、突然ヤチヨが話しかけてきた。

 

『ちょっと万羽の様子が...いや、説明するより見てもらった方が早いかな?』

 

そう言ってヤチヨはタブレットの画面を切り替える。

 

「これって、万羽の配信画面?」

『そうなんだけどさ、万羽の様子を見てほしいの。』

「万羽の様子...?」

 

私は配信の音声に耳を傾ける。

 

{いろPが作る曲はね~、どれも神曲なんらよ~。心に響くっていうかさ~...}

『おい、この話3回目だぞ』

『なんか酔っ払ってない?』

『ヨロズって未成年だよね?』

 

確かに様子がおかしい。なんか呂律もちょっと怪しいし。

コメントによるとこの話は3回目らしい。

 

{ていうか、あんなに可愛い彼女が居ながら浮気なんてするわけないじゃんね。}

 

なんか自分の知らぬところで褒めちぎられてるのちょっと恥ずかしい。

 

「ありがとうヤチヨ。ちょっと様子見てくる。」

『うん、いってらー。』

 

私は自室を出て万羽の部屋に向かう。

扉をそっと開け、部屋の様子を伺う。

(ん?傍らになんか置いてある...チョコかな?ってあれもしかして!)

 

「ヨロズ!」

「あっ、いろはだ~。どうしらの~?」

「どうしたもこうしたも、このチョコお酒入ってるタイプのやつだよ!?酔っぱらってるでしょ!」

 

『いろP!?』

『やっぱり酔っぱらってたか』

『アルコール入りチョコで酔っ払ってる人初めて見た...』

 

「そんなことないって~、いろはも食べる~?」

 

駄目だ、確実に酔っぱらってる。

こんな状態で配信なんてしてる場合じゃない。

 

「こんなに酔っぱらって、何個食べたの!?」

「さんこ~~」

 

少なっ!お酒に弱すぎでしょ!

横のスマホ画面にはバイト先のグループから『この前持ってきたチョコ、アルコール入りでした!食べる前に注意してください!』というメッセージが来ている。

通知が溜まっているあたりこのメッセージにも気づかなかったのだろう。

 

『あまりにもアルコール耐性が無さすぎる』

『ふつうのお酒飲んだら一発でやられるんじゃないか?』

『ここまででろでろのヨロズちょっと珍しいかも』

 

「とりあえず配信閉じて!私は水持ってくるから。」

「え~、行かないでよ~。」

 

万羽はそう言うと私の腕を掴んで強引に引き寄せてくる。

(力強っ!)

普段からどれだけ優しく触れたりしているのかがわかる...じゃなくて!

 

「ちょっ、せめて配信を...」

「だ~め。いろはが俺のものだってみんなに見せつけるんだから。」

 

万羽は私を膝の上に乗せ、体を掴んでがっちりとホールドする。

 

「くぁwせdrftgyふじこlp!?///」

「みなさ~ん、いろはは俺のなので、ぜ~ったいに手を出さないよ~に。」

 

『ものすごい独占欲だ...』

『がっちりホールドしてる...』

『なんか心配通り越して面白くなってきた』

 

「ヨ、ヨロズ。これ以上は本当にヤバいから...いったん配信を...」

「まだだめ~。」

「むぐっ!?」

 

万羽は私とキスをして、そのまま強引に唇を開け、舌を絡ませてくる。

(こ、これ、ほんとにヤバい...体に力が入らなくなる。)

 

「ん!ん~〜!」

「んっ、ぷはっ...いろはのあじだ~。」

「はあ、はあ...もうダメ...」

 

私は配信を切るため、最後の力を振り絞ろうとモニターを見てみると...

 

【管理者権限によりこの配信は終了しました。】

 

「えっ?」

 

配信が、終わってる?

 

「すぅー、すぅー...」

「あ、寝ちゃった...」

 

万羽も酔いに限界が来たのか、眠ってしまった。

 

『危なかったね~、これ以上は本当にBANされちゃうところだったよ?ヤチヨがハッキングして強制終了したからよかったけど...』

「や、ヤチヨ...ありがとう...」

『それにしても、お酒入りチョコで酔っちゃうなんてね~...』

「万羽にアルコールを摂取させないように徹底しなきゃ...」

 

今日のようなことがまた起こってはたまらない。

私たちは万羽にアルコールは絶対に与えないと心に誓った。

 

ちなみに、後日【いろ×ヨロてえてえ】がトレンド入りしたらしい...




頼れる系キャラが酒にめっちゃ弱いの、なんかよくないですか?
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