<本編完結>親友のお隣さん~万の羽が彩るハッピーエンド~ 作:白豆男爵
『なんという展開!雷チームを撒いたヨロズがいろPと合流してまみまみを撃破!一方雷チームは安全地帯で帝チームと遭遇、乃依のサポートを受けられない中、帝が近距離戦を制してルナを撃破!』
『雷はフォローに入ろうとしたみたいですけど、生き残っていたさとっちに狙撃されちゃったっすね~。』
『さらにそのさとっちを乃依くんが狙撃。残るは帝チームとヨロズチームの最終決戦だね♪』
『この決戦は一秒たりとも見逃せないぞ!しっかりとその目に焼き付けろォォォォォォォォォ!』
「よぉ、万羽、彩葉。」
「わざわざ開けた場所で待ち受けるなんて、よっぽど自信があるみたいですね。」
「最後だからな。観客も楽しませなきゃ、ブラックオニキスの名が廃るってもんだ。」
「ブラックオニキスはみんなに夢見せなきゃいけないですもんね?」
「分かってるじゃねえか。さあ、かかってこい!」
「それじゃあ遠慮なく!行くよ、万羽!」
「ああ!」
俺たちはその会話を皮切りに走り出す。
乃依の位置が分からないので、矢に警戒しながら詰めていく。
ここは建物が少なく、彩葉のワイヤーを生かしにくい。
俺が隙を作らなければ!
「ふっ!」
「ハハッ、彩葉の機動力落ちてるからな。お前が積極的にこっちに来ることはお見通しだぜ!」
「だからって私のこと舐めないでよねお兄ちゃん!」
「俺のことも忘れないでよね~。」ヒュン!
俺と帝との鍔迫り合いをよそに、乃依の矢が彩葉に向かって放たれる。
「っ!はっ!」
彩葉はそれを弾き、狙撃されないように俺も鍔迫り合いを中断して距離をとる。
乃依を先に潰したいところだけど、それを許す帝さんじゃない。
乃依に向かおうとする俺たちを的確に足止めし、その隙を突いて乃依が矢を放ってくる。
仮に近づけても、帝さんは恐らく残っている
どうしたものかと考えを巡らせていると、彩葉からボイスチャットが入る。
『万羽、私に作戦があるんだけど...』
『作戦...?』
.......
『...って感じなんだけど、どう?』
『...やってみる価値はあると思う。』
『おっけー。なら早速行くよ。』
『3...2...1...0!』
彩葉のカウントダウンと同時に、俺たちは左右に展開して走り出す。
「はっ、同時に攻めれば勝てるってか?」
「んなわけないでしょっ!万羽!」
帝さんを挟んで一直線上になった瞬間、彩葉は双剣の片方を俺に向かって投擲。
俺はそれをキャッチし、ブースターを点火して飛翔する。
「なるほど、また俺をワイヤーで縛ろうってか!でも...!」
「そのやり方だと、彩葉ちゃんが隙だらけだよ〜?」
乃依はアンカー役の彩葉に狙いを定め、帝も縛られまいと彩葉から離れる。
来た、狙い通り!
俺はその状況を確認して、双剣を彩葉の方に投擲し返し、乃依をロックオン。
即座に
「<蒼炎一閃>!」
「なっ!」
「乃依!」
帝の後方まで飛び回っていたため、乃依は俺の
帝も負けじと
蒼き一閃は乃依の胴体を両断した。
「ごめ~ん、帝...」
「ちっ、やられたぜ。最初から乃依狙いだったとはな。」
「隙を見せればお兄ちゃんたちなら絶対狩りに来ると思って。」
「あえて隙を作った...か。だが、ここで諦めないのがブラックオニキスの帝様だ!2対1だろうと、逆転してやるぜ!」
その会話を経て始まる第2ラウンド。牽制の銃弾が飛び交い、武器同士がぶつかり、お互いに拮抗している。
俺たち2人の攻撃を1人でさばくとは、さすがはプロゲーマーだ。
でもこっちだって負けたくない!
「ふっ!」
「へっ、このまま鍔迫り合いか?いいぜ、乗ってや...」
「<
「何っ!?」
帝さんに密着した状態で俺は<
帝さんといえども、空中に放り出されれば身動きは取れない!
「彩葉っ!」
「分かってる!」
そして彩葉は斬撃を飛ばし、俺もろとも帝さんを切断。
両者のHPは0になった。
「自分もろともか...俺の負けだな。」
『...け、決着ゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!帝を倒し、優勝したのは、ヨロズチームだー!』
『手に汗握る熱い試合でした!』
『この戦いのフィードバックをもとにもっと改良していくから、正式リリースをお楽しみに~♪』
会場が熱気に包まれたまま、RANSENNのオープンテストプレイは幕を閉じた。
『万羽と彩葉、RANSENN優勝おめでとう~!』
「イェーイ!」
「ははっ、ありがとな、2人とも。」
RANSENNの披露会も無事終わり、俺たちは4人でお疲れパーティーを開いていた。
現在はかぐやの作った大量の料理を食べながら今回の披露会を振り返っている。
「楽しかったけど、どっと疲れるね、あれ。」
「ああ。既存のルールよりも考えることが多すぎるな。」
別部隊の漁夫の利、マップ収縮に伴う移動、緊急時の対処法など、今までとは違う視点を求められるため、脳が限界を迎えていた。
「でも、めっちゃ楽しかった!芦花と組むのも楽しかったけど、今度は万羽や彩葉とも一緒にやってみたいなー。」
「それは正式リリースされてからな。」
『SNSの反応でもみんな楽しみにしてるみたいだし、ヤッチョ頑張っちゃう!』
今回のRANSENNの披露会はかなり好評だったようで、制作者であるヤチヨもテンションが上がっている。
『ネムッテ、ネムッテ。』
『あちゃー、もうそんな時間か。ごめんね、3人とも。お先におやすみ~。』
FUSHIから警告を受けたヤチヨはそう言うとすぐさまスリープモードに入った。
RANSENNの開発でも忙しかっただろうし、少しゆっくり休んでもらおう。
「それじゃあかぐやも寝よっかな~、久しぶりに疲れちゃった。おやすみ~。」
ヤチヨに続くようにかぐやも部屋に戻っていく。
「俺も寝るか。脳がパンクしそうだ...」
「万羽。」
「なn...っ!?」
彩葉の声に振り返った瞬間、唇が重なる。
彩葉が舌を俺の口にねじ込んでくる。
「むぐ...」
「ん...ぷはっ、はぁ、はぁ...優勝したから...今日頑張ったご褒美。じゃあ、おやすみ...///」
「お、おう...おやすみ...」
俺はキスの余韻でしばらく放心状態で立ち尽くしていた。
戦闘シーンばっか書いててイチャイチャ成分が足りなかったので最後で補充しました。
作戦会議一部始終
彩葉「最悪万羽ごとぶった切ればよくない?」
万羽「彩葉、それはアリだ。」
彩葉「いいんだ...」