<本編完結>親友のお隣さん~万の羽が彩るハッピーエンド~   作:白豆男爵

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お久しぶりです
いや、if√の続きなんて本当は書く気なかったんですけどね?
なんか思いついてしまったんですよ。
じゃあ書くしかないじゃないですか。


if√・続-Ⅰ:もしも君がいたなら

「万羽、彩葉。その子は...?」

「え、えっと...」

 

どうしてこうなった...

彩葉に助けを求められ、ゲーミング電柱から生まれた赤ん坊を育てるために朝イチで西竹屋に来たところまでは良かった。

いや、良くはないが...その帰宅途中、俺の家に遊びに来た叶とばったり出くわしてしまったのだ。

連絡しなくても家くらい遊びに来ていいと言っていたのが裏目に出た。

 

「まさか、隠し子!?」

「「違うわ!」」

 

俺と彩葉はほぼ同時のタイミングで同じツッコミをしてしまう。

こうなってしまっては仕方ない。

叶を家に上げ、俺と彩葉は事情を説明した。

 

「...なるほどね。だいたい分かった!」

「本当に言ってる?自分で言うのもなんだけど荒唐無稽だよ?」

「だって、二人がこんなデタラメな嘘つかないってことくらい知ってるもん」

「叶...」

「てかこの子可愛いね!抱っこしていい!?」

 

どうやら信じてもらえたらしく、すぐにこの状況に適応していた。

それからというもの、俺、彩葉、叶、そして急成長した宇宙人赤ん坊こと、かぐやの四人で過ごすことが多くなった。

叶とかぐやは性格的にすこぶる相性がいいようで、すぐに仲良くなっていった。

海に遊びに行ったり、ツクヨミで遊んだり、俺と叶でかぐやの配信に出てあげたり、楽しい日々を過ごした。

 

そんなある日、彩葉が熱中症で倒れてしまった。

熱に浮かされたのか、彩葉はぽつぽつと自分の過去について話し始めた。

亡くなってしまった父の話、変わってしまった母の話、出ていってしまった兄の話、母のように完璧を追い求めた彩葉自身の話。

 

「宇宙人調べでもそのお母さん、激ヤバおかしいって!」

「三人には...」

 

彩葉は何かを言おうとして、それを飲み込んだ。

彩葉のことは心配だったが、そこに踏み込む勇気は俺には無かった。

でも、叶は違った。

 

「彩葉、それ本当に幸せ?」

「え?」

「頑張ることが悪いんじゃない。でも、その話をしてる彩葉、全然楽しそうじゃない。ずっと苦しそうな顔してる」

 

叶は今までにない真剣な表情でそう告げる。

 

「彩葉の家族のことは分かんないけどさ、これだけは言えるよ。彩葉のやり方は間違ってる」

「っっっ!私がどれだけ頑張ってるか知らないくせに、分かったようなこと言わないでよ!

 

叶の言葉に、彩葉は激昂する。

ここまで感情をあらわにした彩葉は初めて見た。

 

分かるよっ!だって今の彩葉、前までの私と同じ顔してるもん...」

「えっ...?」

「私もさ、中学の頃ずっと思ってた。ちゃんとしてれば誰かが認めてくれるって。でも違った、それじゃダメだったんだよ...」

 

叶は自分の過去を交え、寄り添うように彩葉に語りかけていく。

俺とかぐやはその様子をただずっと見守っていた。

 

「誰かの望む自分になりたくて、誰かに認めてもらいたくて、優等生になろうと一人で抱え込んで...それじゃあ中学の時の私と同じ。そんなの、苦しいだけだよ...」

「だ、だって、そうでもしないと私は...」

「まだ分からないの!?彩葉は彩葉なんだよ!?彩葉のお母さんとは違う。お母さんと同じ道をなぞってたどる必要なんてない。そんなことしなくても、彩葉は自分のための人生を歩んでいいんだよ?」

 

叶は彩葉に有無を言わせぬ勢いで言葉を紡ぐ。

 

「それでも迷ったならさ、頼ってよ。私たち、友達でしょ?」

「叶...」

「そうだ、彩葉は一人じゃない。俺たちがついてる」

「かぐやも、彩葉に迷惑かけないようにするから、だから...頼って?」

「私、は...」

 

彩葉は反論しようとしたが、言葉が出てこなかったようだった。

 

「みんな...っ、ぅぅ、ああ...!」

 

やがて彩葉は、今までせき止めていたものを吐き出すように、俺たちの腕の中で静かに泣いていた。

 


 

あれから叶は私を連れ回すことが多くなった。

最初は振り回されてばっかりだったけど、気付けば、叶と過ごす時間は私の日常になっていた。

黒鬼...お兄ちゃんとの勝負では、万羽も協力してくれたけど、惜しくも負けてしまった。

しかし驚くことに、ヤチヨカップの結果は私とかぐやの優勝であった。

 

そんな私たちは、ヤチヨカップも一段落したあと、引っ越しを決行していた。

叶とかぐやは絶賛テンションバクアゲである。

ちなみに、万羽は最初は拒否の姿勢を示していたのだが、かぐやのおねだりに撃沈してしまった。

万羽がご両親に話した時も、なんかお母さんがノリノリだったらしく、ストッパーは存在しなかった。

ちなみに実家暮らしだった叶はというと...

 

「私だけ実家暮らしは仲間外れみたいじゃん!そんなのやだよ、私もみんなと一緒にいたい~!」

 

と、両親を説得して同棲するに至った。

 

「これと...あとこれで全部だよね?」

「そうだね。ちゃちゃっと会計済ませちゃおっか」

 

私と叶は現在スーパーにて足りない物の買い出しをしていた。

かぐやと万羽は新居で荷解きをしている。

 

「あっつ~、早く家に戻りたい~、涼しい空間が恋しい~!」

「もう少しで着くでしょ、我慢しなさい」

「はーい、彩葉お母さん」

「誰がお母さんよっ!?」

 

叶の悪ノリに思わずツッコんでしまう。

 

「「ぷっ...あははっ!」」

 

その会話が何だかおかしくて、思わず二人揃って笑ってしまった。

 

「はーっ...幸せだなぁ」

「どうしたの?急に」

「いや~、今の四人での生活が楽しくてさー。ず〜っとこのまま続けばいいなって」

「叶...?」

「ごめんごめん、辛気臭くなっちゃったよね。行こ!」

 

叶はそう言うと私の手を引っ張って足早に駆け出していった。

 


 

「...準備は順調?」

「そりゃもう、バッチグーですとも!」

 

深夜、深海叶は一般ユーザーが入ることの出来ないツクヨミのある空間にて、電子の歌姫...月見ヤチヨと会話する。

 

「Xデーは近い。その時は任せたからね」

「任せて。私がいる限り、誰も欠かすことなんてさせない」

 

叶はヤチヨに向かって、堂々とそう告げた。




叶にフォーカスあてすぎて万羽が空気になっている気が...
黒鬼戦は万羽が九尾化しないため、普通に戦って普通に原作通りに負けます
あのタワマンに4人も住めるのか問題は考えないことにしました。
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