<本編完結>親友のお隣さん~万の羽が彩るハッピーエンド~   作:白豆男爵

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えっ?まだもしもの続きが見たいって?
ふっふーん、仕方ないにゃ〜
そこまで言うなら〜...見せてあげるっ!


if√・番:天然クソボケの受難

時は遡り、第一回ツクヨミ女子会終了直後。

 

何やらツクヨミで女子会をすると言ってリビングに追い出された俺はやることもなく、読書をして時間をつぶしていた。

まあ女子会なら仕方ない。男の俺が介入するのも野暮というものだ。

 

...にしても冷静に考えて男女比率がおかしくないか?この家。

男子一人に対して女子四人て。何があったらこうなる?

いやまあ、かぐややヤチヨという月人を抱えている時点で普通ではないのは火を見るよりも明らかなのだが...

傍から見たら女誑しと言われても仕方ない状況まである。

 

「いや、そんなわけない、断じて」

 

叶も、彩葉も、かぐやも、ヤチヨもみんな友愛だとか、家族愛だとかそんな感じだろう。

そもそも、異性を好きになるとはどういう感覚なんだろうか?

少し四人に対する印象や感情を考えてみる。

 

叶は幼いころからずっと一緒だった幼馴染だ。

幼稚園も、小学校も中学校も一緒だったし、同じクラスになることも多かった。

小・中・高、どの学年でも注目を集める高嶺の花というやつで、幼馴染補正がなければ関わることも...いや、この考え方は野暮というものか。

今や一緒にいないなんて考えられないくらいには長い年月を共にしている腐れ縁だ。

 

彩葉は出会いこそ偶然だが、お隣さんの縁というやつで高校生活を共にしてきた。

叶レベルの成績、そして何より学費と生活費を自力で稼ぐ超人っぷり。

しかしその反面、周りに頼るということをせず、見ていて心配だったので介抱した後も友人として見守ることにした。

食生活、バイトのシフト、最初の方は何から何まで見ていてハラハラすることばかりで、もっと栄養をとれ、バイトはほどほどにしろなどと、厚手がましく彩葉を叱ったこともあった。

俺と一緒にいた叶とも次第に打ち解けていき、テストの点数を競い合うライバルみたいな関係になっていった。

そしてあの熱中症の日の対話を経て、叶との距離感がより縮まっていると思う。

そんな二人のやりとりは見ていて楽しかったし、彩葉も叶も笑っていたのが何よりも嬉しかった。

 

かぐやは、月からやってきたまさにかぐや姫。

その破天荒な性格と行動は彩葉が意識的にひいていた線引きさえもぶち破り、その心に踏み込んでいった。

結果的にその行動、無条件の肯定は彩葉の心の氷を溶かすこととなり、彩葉の生き方や価値観を大きく変えたと言える。

元々ノリのいい性格の叶はかぐやと相性が良く、かぐや曰く、「万羽と彩葉は親みたいな感じだけど、叶は何ていうか...マブダチ!」らしい。

かぐやの必殺・潤んだ眼+おねだりのダブルパンチには逆らえず、大体かぐやのおねだりを素直に聞いてしまうのが実情なのだが、最近はかぐやのおねだりを叶えてやることにちょっぴり幸福感を感じていたりする。

 

ヤチヨはなんと8000年の時を生きたかぐやだった。

その話が本当なら今ここに同一の存在が同じ時間に存在していることになってしまうのではないかと、最初は思っていた。

なんでもヤチヨの見解によると、叶が生きていることが輪廻の輪から外れるトリガーとなり、独立した世界線となったことでタイムパラドックスは発生しなかったらしい。

正直よく分からんので、そういうものだと思い込むことにしている。

そして、ヤチヨは叶の命の恩人でもある。

先の話でも出ていたが、叶は本来、中一の時点で自殺によって他界していたはずだったらしい。

そこにヤチヨが介入し、歴史を変えたことで叶は自殺という選択をしなかった。

つまり、俺だけでは叶の心は救えなかったということだ。

ヤチヨには感謝してもしきれないし、かぐやと同一存在だというのなら、紛れもなく俺たちの家族だ。

 

まあ長々と話してきたが、要は四人とも、俺にとって大切で、かけがえのない存在であるということだ。

誰が一番好きか、なんて優劣を決めることは俺には出来ない。

もし仮に絶対に一番を決めろと言われたら何日か頭を悩ませる自信がある。

仕方ない、全員好きなのだから。この好きは異性としてなのか、友人としてなのか、家族に対してのようなものなのか、経験がないため俺には分らない。

 

俺の自問自答に頭を悩ませていると、女子会が終わったのか、叶たちがリビングに降りてきた。

そして3人揃って俺の前に立ち、彩葉がヤチヨが映っているタブレットを抱えている。

ア〇ンジャーズかな?

なんか、こうして囲まれると圧がすごいというかなんというか...

 

「ねぇ万羽、とっても大事な話があるんだ♪」

「えっと...何でしょうか...?」

 

やべ、変に緊張して敬語になってしまった...

 

「単調直入に言うとさ、私たち全員万羽のことが異性として好きなわけよ」

「うん...うん?」

 

なんか今、さらっととんでもないこと言わなかったか?

四人全員が異性として好き?...俺のことを?

かぐやとヤチヨは後ろでニマニマ笑ってるし、彩葉も少し頬を赤らめながら頷いている。

 

「というわけで私たちで話し合って決めたんだけどさ、私たち五人で家族になろう?

「五人で...」

 

いやいや、流石にそれは一人の男としてどうかといいますか、世間から後ろ指を差されそうといいますか。

それはつまり、これから俺たち五人で家族として一つ屋根の下で一緒に過ごすということで...あれ?

もしかして、今とあまり変わらない?

それならまあ...いっか。

その結論に至った俺はあっさりと返事を口にする。

 

「分かった、俺たち五人で、幸せになろう」

「へへっ、万羽ならそう言ってくれると思った!」

「おわっ!?」

 

俺が返事を返すと叶が座っている俺に向かって抱き着いてくる。

ぶっちゃけいきなりそれは心臓に悪い。

 

「あー!叶ずるい!かぐやも!」

「ぐえっ!?」

「...抜け駆け禁止!」

「ぐおっ!?」

 

その様子を見てかぐやと彩葉も続いて俺に向かってダイブ。

一瞬にして俺は身動きが取れなくなった。

 

「あ、暑苦しい...」

 

でも、三人の様子は本当に楽しそうで、幸せそうで...

だからこそ、そんな俺たちをタブレット越しに眺めるヤチヨが寂しそうにしているのが見えてしまった。

 

『...』

「ヤチヨ」

『!な、何?』

「俺たちで絶対、現実の肉体を取り戻してみせるからな」

 

俺の言葉に、三人も頷く。                              

 

『...うん!』

 

さて、ここからは、あと一人の家族を現実に迎えに行く。

長い道のりかもしれないけど、きっと成し遂げてみせる。

いつの日か五人で現実に揃う、その日のために。




なんだろう、前半クソボケがクソデカ感情を吐露しながら惚気ているだけな気がする...
万羽は多分本気で全員平等に愛そうとか考えてます。
やはり覚悟ガンギマリ天然クソボケですね。

ちなみにこのハーレム状態に対する親たちと周囲の反応
・酒寄家(紅葉)
ダブル月人のことをなんとか理解しつつも、娘が突然ハーレムの一部になっていることに困惑している。
でも同性の叶とすごく仲良さそうにしているのを見て少し嬉しそう。
ハーレム状態とかこの男で大丈夫か?と思いつつもあまりにも覚悟がキマっている上に彩葉も熱心に説得してくるのを見てまあ大丈夫だろうと判断。

・神崎家(万羽母、父)
万羽のことを無条件で信頼しているのでハーレムでも問題なしと判断。
なんなら、こんなに可愛い子が四人も、と母の方は少々テンションがおかしなことになっている。
父は全員幸せにするという万羽の覚悟をみて成長を感じて感極まっている。
いろかぐヤチ+叶は母の可愛がりに揉まれているらしい。

・深海家(叶母、父)
万羽のことは叶の幼馴染で信頼(以下略。
叶溺愛甘々両親で、叶の幸せを第一に考えているのでそれを叶が望むのならと受け入れ態勢万全。彩葉には叶と親友になってくれたことに感謝している。
かぐヤチのことは孫のように可愛がっている模様。

・芦花・真実、乃依・雷
前々からそんな予感はしていたので、ついにハーレムが実装されて逆にスッキリしている。

・帝アキラ
彩葉の意思を尊重したい気持ちとハーレムはいかがなものかという気持ちで板挟みに。
たまに八つ当たりで万羽にSETSUNAを挑んでいたりする。
勝率は7:3(帝:万羽)
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