時空管理局の下で行われてる犯罪者からの蒐集は、順調に進む。
どうも元々の筋書きに近くなったことで悠久の翼が自信を取り戻したせいか、ギル・グレアムが頑張ったせいか、他の思惑があるのか。捕らえた犯罪者の処理だけでなく、最前線で魔導師の無力化する為にも駆り出されるようになってきた。
ミッドチルダからかなり離れた辺境の世界、その中でも特に治安の悪い……というか、反政府組織がロストロギアを持ち出して泥沼の内戦状態に陥ってる地域に派遣されて、回復可能な範囲での蒐集を頻繁に行ってる。
見せしめ的な意味もあるだろうし、封印だと解除されるけど蒐集なら回復するまで魔法が使えないから、仲間に取り返されても即戦力になれない。反政府組織以外には利があるし、捕縛目的としては肉体的な損傷も小さいから、いろいろ言い訳のしやすい内容。
一団丸ごと蒐集とかもあるから、時間的な効率もすごくいい。
Dランク相当に見せてるのに、最低でもBランク並みの働きを求められるのは、どうかと思うけど。カートリッジで誤魔化すのも色々面倒。
聖王教会側も、地味に情報収集を続けてもらってる。
古代ベルカの魔法やデバイスに関するものが中心。時代により色々な癖があるから、私達が持つ情報に無いものが見つかったりもしてる。
デバイスの現物を送ってもらって、それをシルフィ・カルマン達と一緒に解析して情報を共有したりもしてるから、双方に利がある状態。色々な時代の古代ベルカの技術で作られたものに対し、どう解析するか、どう介入するか、という情報と経験は貴重。
カリム・グラシアは貸出デバイス管理責任者 兼 闇の書対策及び古代ベルカ技術情報統括担当者。いつの間にか、肩書が増えてたらしい。
一方、別荘での訓練は和気藹々と行われてる。
でも、とうとう、1人だけ気も魔法も適性が無いアリサ・バニングスが切れた。
「たまには訓練じゃなくて、どこかに遊びに行くわよ!
具体的には、紅葉狩り!」
と叫んで突っ走った結果、土日を利用して、みんなで海鳴温泉に行く事に。
何て平和な暴走。夜天もこんな暴走なら闇の書なんて呼ばれなかったのに。
というわけで。
参加者は、八神家10人(成瀬カイゼとセツナ・チェブルー、来日が間に合ったヴィヴィオも含む)と
急な話だったため高町家の夫婦は翠屋を休めず、高町家のチャチャも同様。八神チャチャは地球にいないし、月村家のチャチャは必要が無いため不参加。
ぶっちゃけ多すぎて、この人数が乗れて車椅子3台に対応出来るバスの手配が危うかったのは、アリサ・バニングスとお姉様の胸に仕舞われてる。
タイミング的には、ようこそヴィヴィオの来日歓迎会とか、アギト歓迎会とかでも通じるけど、フルサイズでの実体化が安定してないアギトは不参加だし、あまりその方向は向いてない。
数少ない男性陣の参加理由は、上羽天牙と馬場鹿乃は、
「この女性率で、お前も参加するとは思わなかったが……」
「鹿乃に頼まれて……話し相手がじーさんだけになるのは嫌だって」
「ああ、あいつはすずかの護衛扱いだから、拒否権は無いか」
という感じ。
高町恭也と成瀬カイゼは、
「忍に誘われて、断る理由も無いだろう」
「僕だけが留守番というのも変だからね」
という解りやすいもので、執事2人は世話役だから当然と言う感じで参加してる。
外見的に人でないザフィーラとチクァーブを含めても、女性過多。
周囲にはリア充爆発しろと思われる比率だけど、色恋的な話にならないあたりは、ヘタレと呼んであげよう。
「女性が多いのは解りきってたじゃない。
嫌なら、参加しなきゃ良かったんじゃないの?」
と、主催者であるアリサ・バニングスも言ってるし。
特に馬場鹿乃は、護衛役なのに執事付きという謎の多い立場だし。
「肩身が狭くても、役目は役目なんだよ……」
「人を巻き込んどいて、何を言ってるのよ」
「ぐっ……で、でもよ、環境的に何も思わねぇわけじゃねぇんだ。勘弁してくれ……」
というわけで、馬場鹿乃よりアリサ・バニングスの方がつおい。
そんな馬場鹿乃に守られる立場の月村すずかには
バスに揺られて到着した海鳴温泉、幸の宿。
ハイキングコースやバーベキュー施設も近くにあり、どちらかと言えば食事方面に力が入ってる。
部屋の窓からは山がよく見えるから、部屋から紅葉を見る事も出来る。遊歩道が車椅子に対応出来ていれば良かったけど、山道にそれは難しかった。
「それじゃあ予定通り、今日のお昼は各自好きなところで好きな物を食べるって事で。
夕方まで自由時間だからね!」
というわけで、チェックイン後は食事を兼ねた散策の時間。
春に来た時は温泉街を歩いてないし、車椅子の2人を擁する八神家の都合に他の人達を巻き込むのも悪いという八神家一同の意見が通った結果でもある。ぶっちゃけて言えば、ハイキングコースや遊歩道へ行きたい人はこの時間で行っといてね、という事。
というわけで、
月村すずかの護衛役の馬場鹿乃は、今日は別行動を許可されてる……というか、このメンバーに混ぜるのは月村忍も躊躇ったらしい。
「はやてちゃんやアコノちゃん達も、一緒に来られたらよかったけど」
「すずかの言いたい事も解るけど、あの2人は足がね。
車椅子じゃ段差のあるコースに入れないし、魔法で飛ぶわけにもいかないし」
「だめだよ、まほーのことはいっちゃだめだって」
「だな。不用意に喋り過ぎだ」
「アリシアちゃんにヴィータちゃん、これくらいは、あり得ない仮定の話って事でいいんじゃない?
そんなにピリピリと気を張らなくっても」
「うーん、そーかなー」
「お姉ちゃんの言ってる通り、そこまで気にしなくても大丈夫。
ゲームとかマンガとかで、魔法の話は普通にあるから!」
「いや、その理屈はおかしいだろ高町にゃのは」
「それに、アンタは気が緩み過ぎでしょ。
こっちまで言っていいって気になるんだから」
「あう、ごめんなさいぃぃぃ! それと、なのはだから!」
「アルフ、私は大丈夫だよね?」
「大丈夫、変な事は言ってないよ」
とか、グダグダな感じで喋りながら、焼き芋片手に歩いてる。本当に紅葉を見てるのか謎。
「ここのカツカレーがいいらしいんだ」
「体格がいいから、がっつり系?
ボクは、こっちの湯葉定食が気になるかな」
「料理人で健康志向は解るけど、日本の温泉街といったら蕎麦じゃないかい?」
「外見が日本人離れしてても、魂は日本人なんだ……
でも、僕は、炙り牛の握り寿司がちょっと気になるんだけど……」
「全部美味そうだな。
それぞれの案が出揃った所で……」
「全部食べるしかないよねっ!」
うん、夕食の事考えてないのは確定的に明らか。
「湯めぐりパスポートもある事だし、軽く食事をした後で温泉を回りましょう」
「だな。こんな機会はそんなにねーし」
「でも、私も一緒でいいんでしょうか……一応、前世は男だったんですけど」
「別荘で何度も一緒にお風呂に入っているのだから、今更でしょう?」
「別にいやらしい目で見るわけでもねーしな。言わなきゃばれねーどころか、普通は言っても信じられねー内容なんだ。
エロさって意味なら、揉み魔のはやての方が問題だし」
「はあ、確かに何度か揉まれましたけど……」
というわけで、長宗我部千晴と真鶴亜美が、遠慮がちなセツナ・チェブルーを連行してる。
「この世界の文化は、やはりなかなか面白いですね。
保養や観光で成り立つ土地柄であれば、着物という服を着て出歩いても大丈夫でしょうか……」
「カリム、この国の文化と言った方が良いと思いますよ?
ヨーロッパは、今のミッドチルダや聖王教会に似た文化も多いですから」
「そういえば、ヴィヴィオさんはそちらの出身という事でしたね。
そちらはまた違う衣装があるのですか?」
「私の出身地ですと、ブーナッドと呼ばれる冠婚葬祭で使われる服がありましたよ。
可愛い感じのものもありますし、カリムにも似合うのではないでしょうか」
「だけど、着物もいいわね。クロノ、貸衣装のお店もあったはずよね?」
「地図にありましたけど、食事をしてからの方がいいと思います。
食器類……箸にまだ慣れていないので、汚してしまうかもしれませんし」
「んじゃ、食後はみんなで着物だね。
クロノ執務官もどうだい? 堅苦しいのが嫌なら、着流しってのもあるらしいよ。
お母様に敬語を使ってるんだから、堅苦しい方がいいかもしれないけど」
「止めてくれシルフィ、ただでさえ男一人で肩身が狭いんだ」
「えー、クロノ君は黒髪だし、割と日本人っぽいのに」
「そうですよ。このパンフレットの、えーと、ひな人形? みたいな恰好とか、似合うんじゃないですか?」
「エイミィにマリーまで……」
立った立った、異世界組の多くに着物フラグが立った。
賑やかな男連中がいれば、うわーい、とか喜ぶところだろうけど、生憎該当者なし。
これらが決まった時点で、高町恭也と月村忍のカップルは姿を消してる。
2人の執事──ちなみに名前は鮫島望と馬場止平らしい──は、何かあった場合に動けるよう、旅館付近に待機する事になってるし。
というわけで、八神ヴィータを除く八神家一同は……あれ?
「プレシア、どうして残っている?」
「いいじゃない、たまには堅苦しい話を抜きにしてのんびりしても。
あの様子では、誰と行っても騒がしそうでしょう?」
「あの様子では、確かにそうかもしれんが……
温泉巡りは平和そうだったが、それもいいのか?」
「1つの湯にゆっくり浸かるには、同行しない方がいいでしょうし。
人数は多めだけれど、一番落ち着いていそうだったのがここなのよ」
「何か所も巡る気が無いなら、確かにそうかもしれんが。
昼食は近くの山菜料理の店に行くつもりだが、構わんな?」
「ええ、問題ないわ」
◇◆◇ ◇◆◇
その後は、普通に山菜定食やら山菜そばやら、山菜尽くしのメニューを堪能して。
帰り道できらびやかな格好の異世界組とすれ違いつつ、宿に戻ってきた八神家組。
八神はやてを中心とする夜天組は売店を覘きに行ったし、八神チャチャマルは執事組と交代するため部屋に戻った。
というわけで、主とお姉様はプレシア・テスタロッサと一緒に、宿の裏にある休憩所へとやってきた。目の前は小さな庭園、その向こうに色付いた紅葉が見える、屋内から見る風景としてはなかなかの場所。
お昼の微妙な時間だからか、誰もいない。飲み物はセルフサービスだし、完全な独占状態。
というわけで、お姉様が主の車椅子を押している間に、プレシア・テスタロッサが3人分の珈琲や紅茶を用意。ゆっくりする体裁は整った。
「さて、そろそろこっちに来た本当の理由を聞こうか」
少し珈琲で唇を濡らしたところで、お姉様がプレシア・テスタロッサに質問開始。
どう考えても、アリシア・テスタロッサやフェイト・テスタロッサから離れてでも、こっちに来る理由があるとしか思えないし。
「最初に言ったでしょう?
堅苦しい話を抜きにして、のんびり話したかったのよ」
「普通の話なら、別荘でも出来るだろうに。
こんな状況を作ったという事は、他の誰かに聞かれたくない話か?」
「私は別に構わないわ。だけど、貴女が気にしそうな内容ではあるわね。
具体的には、貴女はもっと人を頼っていいという事よ」
「頼る、か。少なくとも、蔑ろにしているつもりは無いんだがな」
お姉様、論点が違う。
「エヴァ、今の話は、上に立つか横や下に立つかという話のはず。
きっと、上に立ち続けてる事を問題視してる」
「その通りよ。自覚はともかく、主にも言われるのだから、周囲からはそう見えるという事よ。
この際だから言っておくけれど、私は最後まで貴方達に味方するつもりでいるの。
アリシアの事、フェイトの事、私自身の事。借りが大きすぎるし、私自身も娘達も貴女達を気に入っている。別荘という自由の地もあり、その上、管理局に尻尾を振る謂れも無い以上、裏切るという選択肢は無いわ」
「それは有り難いが……誰かの下になる気も無いだろう?
私もアコノを立てるに吝かでないが、他の誰かの下に入るなど考えられん」
「そうね。だから、せめて横には立ちたいの。
これでも大魔導師などと呼ばれた身で、精神年齢は貴女よりも年上でしょう?
歯牙にもかけられない程、低いつもりは無いわ」
言ってる事は、概ね正しい。
少なくとも、有象無象よりも実力も経験もある。
「プレシアは、エヴァの過去をある程度知っている。兵器と呼ばれていた事もだから、人を殺した経験等も想定内のはず。
プレシアから見た貸し借りや好き嫌いに限定した話しかしてないけど、おかしな点は無い。エヴァから見た問題や懸念、前の主の事や技術への興味について考えたとしても、並ぶ事を検討する価値はある」
「アコノは賛成なのか?」
「今の私では、エヴァに頼られるには力不足。
私達がエヴァを頼ってるみたいに、エヴァにも頼る人がいていい」
「それなりに頼ってるつもりなんだがな……」
「妹達は、どちらかと言うと部下的な立場。
私は保護されてる。
他の人も、力や名前は利用してるけど、頼ってはいない。
上や横に立つ人、精神的に頼る相手がいる様には見えない」
わお、育児放棄されてた事に気付かなかった前世を持つとは思えない台詞。
だけど、全面的に賛成。お姉様の役に立ちたい私達は、お姉様の上に立てない。
「……どうして、人の事はそんなに言えるんだ?」
「私だって、色々学んでいる。
私に親子の関係について語ったのはエヴァ。それから私は、エヴァを親に見立てて頼る事を知ろうとしている。だけどエヴァは、誰かに頼ろうとしている様に見えない。
フェイトを
「なんというブーメランだ……」
お姉様は頭を押さえてる。
でも、主に伝えた内容は正しかった。お姉様のスタンスが問題と判断されても仕方ない。
「だから、私を頼りなさい。
この言い方が気に入らないのなら、私を頼る相手として利用しなさい、でも構わないわ」
「……そう、だな。まあ、考えて……みよう」
◇◆◇ ◇◆◇
その後は、割と普通の世間話的な感じになり。
というか、分割した思考でアリシア・テスタロッサの周囲を警戒しつつ和んでいたらしいプレシア・テスタロッサの娘自慢が長かった。確かに、魔法の秘匿に関して9歳より厳しい5歳は驚きだけど。
それ以外は、割と普通に日本の文化関係……思ったより漫画やアニメの知識が増えてるのはどうかと思うけど、そんな話をしながらそれなりに時間が過ぎた頃。
休憩所に華やかな一団が到着した。
「アンタ達、こんなところにいたの?」
「なんだ、子供組と異世界組はそろって着物か?」
現れたのは、赤やピンクや青といった、明るめの色の振袖を着た異世界組と子供達。
高町美由希とアルフが大正風の袴姿なのは、恐らく動きやすさを優先した結果。
リンディ・ハラオウンは黒留袖。ちゃんと意味を説明されてるか不明だけど、その辺は貸衣装屋を信用しておいた方がいいかもしれない。
クロノ・ハラオウンの派手な束帯、ぶっちゃければ雛人形のお内裏様っぽい平安装束は、とりあえず笑っとこう。護衛役がそれでいいのかと蔑むのも可。
「ママー、きものってかわいいよねー」
「ええ、可愛いわアリシア」
アリシア・テスタロッサが着てるのは、勿忘草色をベースに桜の花をあしらったもの。
プレシア・テスタロッサは相変わらず蕩けてるけど、中の人しか褒めてない様にも聞こえる。
「車椅子でも大丈夫なんだって!」
「はやてちゃんも、もうすぐ着て戻ってくると思うよ」
「だから、アンタも着てきなさいよ」
「わかった」
その横で主は、
簡単に了承してるけど、これは写真を撮らねば。血縁上の両親に送る為に。
そして、お姉様の前には。
「ど、どう、かな……?」
赤地に紅葉柄という、とにかく赤い着物を着て髪を結い、着物に負けないくらい顔を赤くしたフェイト・テスタロッサが現れた。
フェイト・テスタロッサは、もじもじしてる。
「なかなか可愛いじゃないか。
着物は初めてだろう? 着崩れもしていないし、大したものだ」
「あ、ありがとう……。
大きな動きはしない方がいい、って聞いたから……」
「それでも、着物はどうしてもあんな風になりやすいんだ」
お姉様の視線の先には、高町なのはとアリサ・バニングスがいる。
2人とも、特に衿や袖を中心に、だいぶ崩れてる。
「そ、それより、1つお願いがあるんだけど……」
「ん? 何かしてほしい事でもあるのか?」
「その、お、お姉ちゃん、って呼んでいいかな……?」
「別に構わんが、何かあったのか?」
「う、うん、姉さんが……」
「アリシアが羨ましくなったのか。妙な呼び方でもないし、これくらいは別に許可を取らなくてもいいんだぞ?」
それ以前に、お姉様がお姉ちゃんで、アリシア・テスタロッサが姉さんって、イメージ的には逆じゃ? と突っ込むべき。
ますます赤くなってるから、突っ込むと倒れそうだけど。
「でも、いきなり呼んだら、変かな、って」
「それもそうか。だがこれで話は聞いたし、許可も出した。後は好きに呼ぶといい。
さて、あっちに着替えて来いとうるさい連中がいるし、あの様子では私も巻き込まれそうだ。
また後でな、フェイト」
「うん、お、お姉ちゃん」
フェイトの着物姿はあれです。INNOCENTフェイトの「どきどき初詣」の桜柄を紅葉柄に変えた感じで。紅葉柄は個人的に譲れなかったので、こうなりました。
なのははピンクの「うきうき初詣」ですかね。アリサやすずかの着物姿は見付けられなかったので、これからのINNOCENTにご期待ください(他力本願)
誰かが平手で叩かれて、頬に紅葉型の手形を作るのも企みましたが……(表向きは)
クロノをKYにして叩かれる案もありましたが、こんなネタの為に改悪するのもねぇ。いや、女心が解らなそうな方面でいけばいけたかな?
よく知られてるかもしれない豆知識。
・ブーナッドはノルウェーの民族衣装。用途は着物に近い(要するに正装)らしい。
・「立った立った~」は、ハイジではなくペーターのセリフ。
・留袖は既婚女性の正装。だけど結婚経験の有無が重要なので、死別や離婚後も振袖に戻らない。
・枝豆は熟す前の大豆。だけど枝豆は野菜で、大豆は穀物。
2016/04/06 これくらいば別に→これくらいは別に に修正