青の悪意と曙の意思   作:deckstick

110 / 162
A’s編40話 夜は闇に包まれて

 いろいろ準備やらをしながら迎えた、5日後。原作A’sではアースラが本局に到着したりフェイト・テスタロッサの裁判が大詰めになったりする、12月1日の昼。

 地球にヴィクタムが到着し、予定通りに主要な人物がアースラに移動した。主要な面子はほぼ事前の情報通りで、ギル・グレアムwith猫やユーノ・スクライア、同行した八神チャチャを含んでる。ついでに秘書的な人もちらほらいるけど、気にしない事を推奨。

 地球からも、主任扱いのプレシア・テスタロッサ、助手扱いのお姉様、主役の八神はやて、精神的な支えとして主とセツナ・チェブルー、協力者として嘱託魔導師の他2人(カイゼとフェイト)とアルフと聖王教会組、そして地球に駐留していたアースラスタッフといった面々が搭乗。

 守護騎士や八神チャチャマル、ヴィヴィオ達は、今回は不参加。参加する理由が薄いし、姿を見せない方がいいと判断。八神ヴィータのみ見送りと言う形で顔を見せたけど、黒い人達には特に見られることも無かったから、問題は発生せず。

 というわけで、明らかに怪しい相手との顔を合わせと、最終的な説明の時間。

 

「おお、これはお美しい。ワタクシは、悠久の翼でロストロギア対策を行っている、カミティー・クカヴァタという者。お見知りおきを」

 

「見苦しいぞクカヴァタ。

 こほん。私は時空管理局の本局で遺失物捜索及び対策を行っている、ガング・ロフィーニだ。

 大魔導師の手腕、見届けさせてもらおう」

 

 真っ先に声をかけてきたのは、無精髭が目立つ中年男性と、サングラスをかけた黒人男性。

 中心人物という事になってるプレシア・テスタロッサと、助手という扱いになってるお姉様に興味津々らしい。

 八神はやての方に嫌な視線を送りかけたけど、成瀬カイゼが壁になって阻止してた。隣に主もいて、2台の車椅子を押す役目としてもう2人の嘱託魔導師もいる。その上、内1人がプレシア・テスタロッサの娘であるからか、それ以上何かしようとはしなかった。

 

「ええ、無限書庫で得た情報通りであれば、どうにかなる手筈は整えたわ。

 だからと言うわけではないけれど、繊細な内容だから、作業は私と協力者のエヴァンジュで行うわ。不用意な手出しはお断りよ」

 

「ふむ、繊細な内容だという事は理解出来るが、大魔導師のプレシア・テスタロッサ女史はともかく、そちらの御嬢さんは大丈夫か?」

 

「魔力量や年齢では測れんものがある事を示す事になるだろうな。

 それに、可愛い家族のためだ。最後までやり通して見せるさ」

 

 お姉様とプレシア・テスタロッサは平然と対応してる……風に見えるけど、お姉様はちょっと笑いを堪えてる?

 微妙に口元が引きつってる。

 

(何だこの名前や外見のパチモノ臭と、強烈な劣化ヘイト臭は!?

 お前達も知っていたなら先に教えろ!!)

 

 だって、先に情報を知ってたら……ねぇ。

 裏側の黒さでは群を抜いてる2人だし、下手な先入観を持たせても、ねぇ。

 

(ねぇじゃない!

 それに、無精髭の横にいたのは幻惑の銀幕(シルバーカーテン)やらで偽装したクアットロだろうが! あっちの変態が直接手を出しているのを放置して大丈夫なのか!?)

 

 今はまだ大丈夫、情報収集に徹してるし。ちなみに偽名はヴィオラで、カミティー・クカヴァタの秘書として搭乗してる。

 動きがあるとすれば、闇の書の対策が完了してから。時空管理局がおかしな動きをするのもきっと同じタイミングだから、現時点で藪をつつくのはオススメ出来ない。

 今回を逃したら、時空管理局合意の下での作業が絶望的になる。作業自体や完了後の敵対的干渉を減らすためにも、ここは抑えるべき。

 

(先行きが暗いな……というか、無事に終わる見込みがまるで無いんだが)

 

 潜入工作が主任務のドゥーエが来てないだけマシ。

 それに、色々手は打ってある。

 最終的には何とかなる。といいな。

 

(せめて言い切ってくれ……)

 

 

 ◇◆◇  ◇◆◇

 

 

 次元空間を抜けると、眼下に広がるのは雪景色だった。

 でも、旅情を感じる暇も無く、慌ただしく始まる闇の書完成への準備と対策。

 ヴィクタムは予定通り、武装局員の中隊1つを乗せて少し後方で待機。アースラが低軌道の衛星軌道に入り、武装局員や執務官が惑星の最終確認を開始。

 

 もちろん、私達も動く。具体的には、変に召喚されたり闇の書が転移して来たりしても問題が起きにくいように、守護騎士の4人を時間超減速型の別荘(通称食糧保存庫)に入れたりとか。

 闇の書に召喚されるにしても時間を稼げるかもしれないし、闇の書が守護騎士側に来ても同様。問答無用で召喚されたらどうにもならないけど、何もしない事より問題は増えないはず。

 

 というわけで、お姉様、主、八神はやて、プレシア・テスタロッサ、八神チャチャの5人に、クロノ・ハラオウン他2人の執務官、それに3人の犯罪者と、その護送役を兼ねる武装局員の中隊が現地入り。

 したのはいいけど、プレシア・テスタロッサのバリアジャケットの防御力は上がってるみたいだけど、デザインが相変わらず。そんなに若返った乳を見せびらかせたいか。

 

「最終の確認だ。

 無限書庫からの情報通りであれば、書が完成してから数分で防衛プログラムが暴走を開始する。

 先ずは防衛プログラムを魔力ダメージで機能停止させ、八神はやてと管制プログラムに権限を取り戻させる。権限が戻り次第、防衛プログラムを分離、必要に応じて氷結封印やアルカンシェルでの破壊も検討する事になる。これが、僕達時空管理局に期待されている役目だ。

 それと同時に、書の歪められた構造を暴走しないよう修復する。これを担当するのは、プレシア・テスタロッサと八神はやての家族達だ。

 大雑把な流れはこうだが、ロストロギアに関する事件だ。こんなはずじゃない事態になる可能性も決して低くない。油断せずにいこう。

 はやて、大丈夫だね?」

 

「ドキドキやけど、大丈夫や!

 もしもの時は、エヴァさん、よろしくな?」

 

「ああ。任せておけ」

 

 そんなプレシア・テスタロッサの正面で、説明をしてるクロノ・ハラオウンにお姫様抱っこされてる、八神はやて。

 何にドキドキしてるのか、ちょっと問い詰めてみたい。

 修復する、の辺りでアースラに残ってる高官の一部、特に後ろ暗い連中の表情が微妙に変わったけど、どこまで教えられてるのやら。

 ギル・グレアム達もいるし、騒いでないから放置の方向で。

 お姉様に任された最後の手札は、八神はやての眷属化。最悪の場合はナハトヴァールとリインフォースに真っ向から喧嘩を売る事で、話が付いてる。魂はともかく、リンカーコアが奪い合いで壊れる可能性もかなり高いから、本当にどうしようもない時にしかやらないけど。

 

「準備はいいわね?

 始めるわよ」

 

「ああ。3人をここに」

 

 もがもが言いながら武装局員に運ばれてくる、ミノムシ3個……もとい、犯罪者3人。

 回復不可のリンカーコア破壊は嫌なのか、暴れようとしてるけど気にしない。

 実際に暴れるのは無理なように色々手を打ってあるから、問題無く、蒐集作業担当の八神チャチャが3人から蒐集。量も計算通り。

 完成した闇の書は蒐集した場所に自力で浮かび、紫のオーラを放ち始めてる。

 

「これで、始まるはずね」

 

「そうだな」

 

「まずは、3人の収容を。ここにいても危険なだけだ」

 

 プレシア・テスタロッサとお姉様は気にしてないけど、クロノ・ハラオウンの指示で、蒐集された3人がアースラに回収された。

 しばらく様子を見てると、闇の書から蛇が出てきた。

 というか、蛇の塊になった?

 八神はやてに浮遊魔法が発動。自力飛行と言うか、少なくとも落ちる事は無くなった模様。

 

「そろそろ僕も離れた方が良さそうだ。

 姿勢制御も問題無いようだが、気を付けて」

 

「うん、解ってる。こっからが正念場や。

 もうちょい待ってくれると有り難いんやけど……何か今まで知らんかった知識みたいなのが、頭の中をぐるんぐるんしとる」

 

「エヴァンジュが言っていた、記憶の流入か。

 何とか受け止めてもらうしかないと思うが」

 

「時間があれば大丈夫や。やから、もうちょい、もうちょい待ってな」

 

 今まで八神はやてを抱き上げてたクロノ・ハラオウンが、プレシア・テスタロッサの傍に移動。

 八神はやては、目を白黒させてるけど、一応落ち着いてる。

 

「んー、その蛇みたいんが、ナハトヴァール……防衛プログラムやね。

 んで、こっちにリインフォースが……おおっ!?」

 

 八神はやての足下にベルカ式の魔法陣が展開。

 直後、どん、と言う感じで、黒やら青やら紫やらが入り乱れた、魔力の柱が。

 しばらくしてそれが収まると、そこには黒い六枚羽を持つ銀髪赤目の御嬢さん、要するにリインフォースが。

 ミニスカートに片足だけハイソックス、胸を強調するラインの服って、誰の趣味だろう。

 

「夜天……いや、既にリインフォースと呼ぶべきか?」

 

「エヴァンジュか。未だ管理者権限が機能しておらず、正式にリインフォースを名乗れる状態にはなっていない。

 ナハトも、もうしばらくは大人しいだろう」

 

 リインフォースが左手で塊になってる蛇を掴むと、蛇が手にまとわりついて。

 ごっつい籠手……じゃない?

 えーと、パイルバンカー的な何かに変化した。

 がしょん、って杭が引っ込んで。いいなぁ、浪漫武器。

 

「はやての意識は大丈夫か?」

 

「問題ない。我が主は、私の中で目覚めておられる」

 

『大丈夫や、声も聞こえとるよ』

 

「ここまでは順調だな。

 次の手順、ナハトヴァールの分離に進むぞ。戦闘準備を忘れるなよ」

 

『こっちはいつでもOKや』

 

 全員バリアジャケットは展開済みで、デバイスも持ってる。

 心構えも、問題ない。

 

「よし。まずは、現状で切り離しが可能か、やってみてくれ」

 

『よっしゃ、やるよリインフォース』

 

「はい、我が主」

 

 再び、三角の魔法陣が現れて。

 そして、パイルバンカーから、また蛇がうようよ?

 

「くっ……やはり強制的に……なにっ!?」

 

 リインフォースが苦しそう。

 というか、黒いスフィアみたいなリンカーコアみたいなのがいっぱい出てきた?

 まさか、闇の欠片とか?

 

『な、何やこれ!? こんなん情報にあらへんよ!!』

 

「これは……まさか!?」

 

「総攻撃開始!

 純粋魔力攻撃でナハトヴァールをブッ飛ばせ!!」

 

 驚いてる八神はやてとリインフォースには悪いけど、きっとお姉様が正解。

 でも、正直一歩遅れた感が。

 

『Strahlen Freundchen』『Stiger Blade』『Photon Burst』『Short Buster』(以下略)

 

 ほぼ同時に20発以上の魔法が撃ち込まれるけど、多重展開された障壁に防がれてる。

 随分と堅牢と言うか、100個を超えてまだまだ増殖中の黒いスフィアは、今の所は全部がオーバーS相当の魔力持ち。

 プレシア・テスタロッサでも単独では抜けなさそう。

 

「ああ、何という事だ。

 私は眠る事すら許していなかったのか……済まない、我が主達…………」

 

 主……達? リインフォースの?

 要するに、過去の闇の書の主のリンカーコア?

 過去に取り込んだ主の成れの果て?

 魂とリンカーコアが混じってる上に、気味悪い何かに変質してる。

 剥奪するには、危険な香りがプンプンする。

 

「冗談じゃない、夜天の王様大行進的な意味で王の軍勢か!?

 全員アースラに戻れ、邪魔だ!!」

 

「ちょ、ちょっと待てエヴァンジュ!

 君一人で何とか出来るわけが!!」

 

「私が得意なのは殲滅戦だ、味方の識別は苦手なんだ!

 死にたくなければ戻れ!!」

 

 魔力封印の解除を確認。お姉様のリンカーコア、全力稼働へ。

 現地及び別荘からの魔力素集束と転送を開始。

 アルハザード式の特化型デバイス4機を転送、ブレスレットとアンクレットで装備及びリンク完了。

 って、主も魔力を解放してる?

 

「私は、エヴァと共に歩むと決めている。

 置いていかれないためには、必要だと判断した」

 

「……私の前に出るなよ。巻き込まない事を保証出来ん」

 

「き、君達、その魔力は……」

 

『クロノ君、2人の魔力が凄い勢いで増えてる!

 具体的にはクロノ君の10倍を突破、まだ止まんないよ!!』

 

「なっ!?」

 

「任せていいのね、エヴァンジュ?」

 

 エイミィ・リミエッタの報告で絶句してるクロノ・ハラオウン。

 プレシア・テスタロッサは、全く驚かずに、状況を確認してる。

 

「オーバーSが入り乱れる戦場で無駄死にしたくなければ、下がれ。

 クソッ、幾多の魂とはこういう事か……」

(妹達は可能な限り集まれ、この先に何があるか予想もつかん。

 八神のはアースラに戻って馬鹿が何か仕出かさないか監視、対処は任せる)

 

 了解。全業務を一時凍結、最低限の維持担当以外は全員集合へ。

 プレシア・テスタロッサや執務官、武装局員も撤退開始。

 八神チャチャもアースラに同行、転送……完了。

 リインフォースはどっかのアスキーアートばりに、うわぁぁぁって感じになってる。

 

「はやて、リインフォース!

 現状で分離は!?」

 

『あかん、リインフォースが浸食されとる!

 何とかしてナハトヴァールを止められへんか!?』

 

「解った、可能なら障壁を弱めてくれ!

 妹達、砲撃200発準備!」

 

 浪漫砲っ!?

 200人で全力砲撃、スフィア化して広域展開。魔力解放っ!

 非殺傷設定なら、ミッド式の方が安全。

 合言葉は、でぃばいーん……

 

「撃て!」

 

 ばすたー!!!!!!!

 って、黒いスフィアが超増殖、質は落ちたけど一気に1000越え!?

 どう考えても、過去の主のリンカーコアだけじゃなくなってる。

 ナハトヴァールも全力防御、障壁500枚越えを確認。

 残り半分は攻撃に回る?

 砲撃300発が準備中。

 

「私とアコノに思考支援、回避補助を最優先!

 攻撃ついでに奴を干上がらせる、この星の魔力素全て喰らい尽くせ!!」

 

 わお、本気?

 でも、お姉様と私達が本気になるなら、それくらい必要かも。

 魔力素流入防止の結界と魔力素の回収に、えーと、1万人くらい?

 とりあえず伝送ネットワークを形成開始。人員配分は後で調整、手隙ならとりあえず攻撃を。

 というか、ナハトヴァールのうねうねっぷりが凄い。

 リインフォースが埋もれてる。

 黒いスフィアからの砲撃は今のところはお姉様も主も舞うように避けれるレベルだけど、まだまだ増殖、増加中。

 

「攻撃は、全て障壁で防ぐつもりか……

 先にスフィアを減らさないと、千日手になるか? 集中攻撃1000発、撃て!」

 

 でぃばいんばすたぁ、がとりんぐしふとっ!

 ナハトヴァールと黒スフィアからの反撃、多数。

 半分相殺されようが、平均の質も数もこっちが上。力で押し切る。

 押し切ったけど、ちょっと潰した途端に逃げられて私達は深い悲しみに包まれた。

 

「この程度では埒が明かんな。地表を削って吸収している様だし、干上がるどころか魔力は更に増大中、か。

 スフィアを少し削った程度では……」

 

 今の所、八神はやての生命反応は問題ない。

 リインフォースの浸食も小康状態?

 魔力素流入の結界を解除、より魔力を集める方向へ。

 魔力素の枯渇よりも、こっちへの対処で忙殺してる方が、浸食も遅れる様子だし。

 

「数はこっちがまだ上。

 妹達に防御を任せて、大きいのをやる?」

 

 華麗に舞いながら、主がお姉様に近付いてきた。

 どこの弾幕ゲームだと言いたくなる勢いで砲撃が飛び交ってるけど、それくらいの余裕はある。

 

「ベルカ式とかだと、非殺傷設定が怪しいが……このままもまずいな。

 だが、何とかして非殺傷で押し切「エヴァっ!」なっ!?」

 

 主がお姉様に体当たり、後ろからの跳躍攻撃!?

 攻撃で蛇が砕けたけど、破片がうざい。

 って、お姉様の左腕に当たった場所が、黒く変色してる!

 

「クッ、左腕パージ、バースト!!」

 

 あっさり左腕を見捨てて爆破、デバイスは右手首に転送して浸食の広がりは回避したけど、被害が大きい。

 浸食速度が予想以上。大人モードのままだと再生は手間と隙が大きすぎる。

 対空間跳躍の索敵を強化……新しい転移反応を感知。

 

「チャチャマル!」

 

「了解、攻勢防御を行います」

 

 現れた蛇2匹は、即座に討伐。出待ちが報われた。

 さっきと今回で主とチャチャマルも蛇の破片に接触したけど、特に侵食は無い?

 だけど、お姉様は蛇の破片すら当たれない。迎撃すると破片がうざい。

 なんて厄介な。

 

『私に構うなエヴァンジュ!

 このままでは、お前まで闇に……』

 

 リインフォースからの通信?

 何というか、凄く慌ててる。

 

『エヴァさん、何とかならへんか!?

 ナハトヴァールを止められへんのもまずいんやけど、リインフォースが悪い方に覚悟を決めかけとる!!』

 

 うそん。

 先に対面とか名付けとかやっちゃったせいで、感動不足?

 ここにきて過去の罪を見せ付けられた格好、上げて落としちゃった?

 

「諦めるなと言ったはずだリインフォース、お前が弱気になってどうする!

 腕の1本や2本がどうした、お前もはやてと歩む未来を望まないわけじゃないだろう! 死んでも望む未来を掴みとれ!」

 

『だが、この状態では……しまっ!?』

 

 どかん、って感じで黒い魔力があふれ出して、球体になった?

 外に出てた黒いスフィアは、全部巻き込まれてる。

 攻撃は停止したけど、管制通信も届かない手応え。これは、きっと。

 

「……暴走前の、黒い澱みか。

 全く……本当に、こんなはずじゃない事ばかりだ」

 

 澱みと言うか、黒いゲルが膨らんでる中から、蛇だか触手だかよく解らないものがうねってる様に見える。

 単純な球体とタコ足だった原作と、色々違う。

 

『エヴァさん、現状の説明をしてもらってもいいかしら?』

 

 リンディ・ハラオウンからの通信が来た。

 実際は、その後ろにいるお偉方に対する説明になるだろうけど。

 

「あまり嬉しい状態ではないな。

 はやてとリインをナハトヴァールから分離出来ないまま、本格的な暴走の前段階に入った。どの程度時間があるか解らんが、あの中から浸食暴走体が現れて暴れ始めるのだろう。

 アルカンシェルの準備をしてもらっても構わないか? 出来れば2人が分離するまで発射を待ってほしいが、タイミングは任せる」




超☆フラグ&伏線回収+設定垂れ流し。ようやく「A’s」の山場に到達しました。


MOVIE 2ndを詳しく知らないエヴァや妹達は、原作映画版の「ナハトヴァール」を知りません。
その上、テレビ版だと何も出来ずにフルボッコでした。
管理局の戦力にちょっとだけ期待した結果がこれだよ!!!


クアットロの偽名は、ヴィオラ(4弦の弦楽器)←クアトロ(ラテンアメリカの弦楽器)←クアットロ(4)。安直です。


いい長さですし、サブタイトル的な意味でも、ここでいったん切れるのじゃよ。
次回、夜に夜明けの祝福を。この次も、サービスサービスぅ




没ネタ:クーネが参戦していた場合

エヴァ 死んでも望む未来を掴みとれ!
変態  死んだら掴めませんよ?
エヴァ 黙れ変態!


2014/05/15 デューエ→ドゥーエ に修正
2014/05/20 搭乗者の説明を修正、カイゼの搭乗を残して見送りから除外
2014/05/31 過去に取り込んだ主の成れの果て? の周囲に説明を追加
2017/04/15 はやり→やはり に修正

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。