青の悪意と曙の意思   作:deckstick

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あけましておめでとうございます。
ここからしばらく、更に好き嫌いが分かれる話となります。
そして私的には、登場人物が増えすぎてあっぷあっぷ的な。


蛇足:StrikerSのはずだった何か 01

 世間は夏休みに突入済み。

 もうすぐ8月になる頃。

 別荘に、大勢の関係者が集まってる。

 

「さて、最終確認を行うぞ。

 今回行う並行世界への介入。介入可能となる時間は、StrikerSの開始後の予定だ。要するに機動6課は設立済み、フォワード達も揃った状況となる。

 目的は、この世界に対する“原作相当の並行世界”からの影響を軽減する事。こちらの状況となるべく合わせる為、腐れ脳味噌の断罪を最優先に、レジアスの死亡回避、スカリエッティ及び一部戦闘機人の非協力化の回避を含めた3点を目標とする。

 参加者は、高町家から高町なのは、高町恭也、高町美由希。

 親衛隊からスカリエッティ、ウーノ、トーレ、ドゥーエ、クアットロ。

 近衛騎士団からカリム、シャッハ。

 テスタロッサ家は居候も含めて全員だ。

 留守は、リンディ、シルフィに任せる。アースラや高町にいるチャチャを残すし、必要があれば呼んでくれても構わないが、連絡が付かなくなる等の大事が発生した場合は、基本的にリンディを中心に対応を頼む」

 

「やっぱり、非常時の対処はチャチャさんを中心とした方が、立場的にやりやすいんじゃないかしら?

 私はあくまでも親衛隊の隊長だから、近衛騎士団にまで口を出すわけにはいかないもの」

 

「本当に最悪の場合は、存在維持を私に依存するチャチャが活動出来なくなる可能性もある。

 だから、私の関係者が壊滅しても生き残れるリンディの方が適任だ。同じ理由で、別荘も使わない方がいいだろうな」

 

「そういう事ね。解ったわ」

 

 お姉様が想定する最悪の事態は、並行世界の断絶。

 繋がりが消え、行き来が出来なくなる可能性は、今のところ否定し切るだけの根拠が無い。

 それなのに参加者がこんなにいる事が意外。

 

「なのはやカリム達は、本当にいいのか?」

 

「うん、大丈夫!」

 

「ヴィヴィオさんが同行するのに、黙って見ているわけにはまいりません」

 

「……なのは。すずかやフェイトが参加するからだろうとは思うが、待ちぼうけのアリサの事を考えてもいいと思うぞ」

 

「でも、大変な目に遭う私を助けられるんだよね?

 困ってる人がいて、助けてあげられる力が自分にあるなら、迷っちゃいけない、って」

 

「あー……ここでそれが出るのか。

 内容には賛同するが、恭也、本当にいいのか?」

 

「荒事を含む可能性が高い以上、なのはだけに任せられないからな。それに、向こうのなのはと話をしたい気持ちもある。

 色々と頼り切りになるのは心苦しいが」

 

「やれやれ、参加者に変更は無しか。

 準備が出来次第、並行世界に接続するぞ。念のためリンディ達は日本かアースラに戻っていてくれ」

 

 

 ◇◆◇ ◇◆◇

 

 

「さて、移動までは無事に終わったわけだが……」

 

 リンディ・ハラオウン達を日本に送り届けた後。

 リニスを連れて来た痕跡を使ってお姉様が並行世界線を移動して、別荘をミッドチルダと接続して時間軸を切り替えてと、色々ややこしい手順はあったけど。

 お姉様達は現在、別荘で状況を確認中。

 

「山岳リニアレールから、レリックを回収しているところか。

 もう少し前の時間に繋ぎたかったんだが、準備に時間をかけすぎたか」

 

 空中のモニタに映ってるのは、今のミッドチルダの風景。

 具体的には、どうしてこんなところに建造したのか理解に苦しむ、崖の途中の僅かな空間を利用した鉄道もどき、只今停車中。

 【フリード】は大きいし、ヘリに接続するウイングロードの上を【スバル・ナカジマ】と【ティアナ・ランスター】が歩いてるのが見える。

 

「手遅れではないのだ、特に問題は無いだろう。

 あの残骸はⅢ型と言ったか……どうもAMFに頼り過ぎの様だ。自爆はロマンだという点に異論は無いがね」

 

 そして、ジェイル・スカリエッティがおかしなことを言ってる。

 

「いや、それは駄目だろう」

 

「隠したい部分を的確に破壊し、証拠を隠滅するには有効なのだよ。

 自身の痕跡を誇示する様に残す点を考えると、こちらの私はなかなかに顕示欲も旺盛なようだがね」

 

「……まあいい、程々にな。

 こっちのスカの様子は?」

 

 空中モニター、もう1枚展開。

 丁度フフフフフと笑ってる場面。プロジェクトFの残滓とかいう言葉は、終わってる。

 聞かれても、既に原作(StrikerS)を見せた後だから問題無いんだけど。

 

「あー、とりあえず原作通りというわけだな。

 スカへの介入は、予定通り変態(ロリコン)主導でいいんだな?」

 

「ええ、その方向で構いませんよ。

 ですが、機動6課へ挨拶に行く際は同行しても良いでしょうか?」

 

「来ても役目は無いぞ。何か用でもあるのか?」

 

「キャロちゃ「失せろ変態(ロリコン)!」ぷげらっ!?」

 

 変態(ロリコン)が別荘から蹴り出された。

 実態は、ミッドチルダの山中への強制転移。

 死なないし魔力が漏れる様なミスもしてないから、大丈夫。問題無い。

 

「ふぅ……さて、とりあえず、介入タイミングを決めるべきだな。

 今はシグナムが留守のようだし、フェイトがスカリエッティの情報に気付くのは……明日の夜か?

 当面は情報収集に留めて、明日の昼にでも守護騎士達を留めておくよう連絡しておくか」

 

「私達の出番は、夜?」

 

「会話を確認した上でだが、夜の緊急会議の直前位に尋ねるのがいいだろう。

 はやてやなのは達も、そのつもりで用意していてくれ」

 

「成長した私かぁ……ドキドキや」

 

 

 ◇◆◇ ◇◆◇

 

 

 というわけで、翌日の夜。

 【八神シグナム】と【ヴァイス・グランセニック】の会話は確認済み。

 情報提供をしたいから「地球組」をなるべく隊舎に残すよう伝言を頼み。

 【八神はやて】、【高町なのは】、【リインフォース(ツヴァイ)】、守護騎士全員が少なくとも近くにいる事を確認し、【フェイト・T・ハラオウン】の緊急会議の要請を【ナカジマ親子】と食事中の【八神はやて】に行った事も確認した上で。

 魔力量をAランク相当に偽装した主が1人で、機動6課に表から訪問。

 怪しまれながらも、到着した【フェイト・T・ハラオウン】を含む7人と1頭と対面。

 

「さて、随分と思わせぶりなキーワード付きの伝言やったけど、自己紹介からやな。

 先ずは、名前と、どこの人かくらいは教えてな」

 

 【八神はやて】の声は落ち着いてるけど、目は真剣。

 伝言に残したキーワードは“御神流小太刀二刀流、プロジェクトF、夜天の書、レリック”で、“レリック及び関係者に関する情報等を提供する用意がある”という意図を伝えてある。

 

「名前は、小野アコノを名乗っておく。養子になったから今の名前は違うけど、その名前は後で教える。所属についても同様。

 これは、前提となる状況を把握してもらってからでなければ、信じてもらえないから。

 少なくとも犯罪者側の関係者ではない事は保証する」

 

「そか。私らの名前は知っとるみたいやけど、自己紹介はいるか?」

 

「いらない。先ずは信用してもらうために、私達の目的から説明する。

 私達の目的は、3つ。

 1つ目、レリック等の事件の、真の黒幕を断罪する事。

 2つ目、断罪の為に、事件の証人と成り得る、ある人物を改心させる事。

 3つ目、同じく、事件の証人と成り得る、ある人物の死亡を防ぎ改心させる事。

 これは、機動6課の役目と矛盾しない内容だと判断している」

 

 主が、1本ずつ指を立てながら説明。

 少なくとも、表向きのレリック関連、裏側の予言関連共に矛盾しない。

 

「確かに、話を聞くだけならそうや。

 けど、その目的を設定した動機が理解出来へんよ」

 

「それが、さっき言った“前提となる状況”に関連する。

 はやては“並行世界”を知ってる?」

 

「本の虫やったから、概念くらいは一応な。実在は証明されてへんのも知っとる。

 けど、ここで言うって事は、並行世界が関係しとるって事やね?」

 

「そう。あとは、並行世界間は色々な形で影響し合ってる事を知ってほしい。

 つまり、この並行世界の出来事が、私の並行世界の出来事に影響している、という事」

 

「うーん……こっちで黒幕を断罪したり、証人を保護したりする意味は、どこまであるん?

 さっきの言い方やと、この世界も、別の世界の影響を受けとるわけやろ?」

 

「私の並行世界では、黒幕は断罪済み。証人が改心し、死亡する可能性がある人物は政界の重要人物として頑張っている。

 だけど、この並行世界は、黒幕が人知れず殺され、証人は口を閉ざし、ある人物も殺される並行世界の影響を受けている。

 心配しているのは、私の並行世界での揺り戻しや、別の理由による状況の再現」

 

「やっぱり、まだちょっと納得出来へんな。

 この世界に手を出さなあかん理由は、何や?」

 

 うん、【八神はやて】は落ち着いて考えられてる。

 この並行世界である必要性、という重要な要素が抜けてる点に気付いてる。

 ……他の人物も、何とか話を理解しようとしてるみたいだから、とりあえず放置。

 フォローが必要なら、後ですれば良さそう。

 

「私の並行世界と、この並行世界が、並行世界に関する調査中に強い関係を持ってしまったから。

 これを解除する方法は、今の所不明。それなら、この並行世界の状況を変え、他の並行世界からの影響を抑える方が現実的だと判断した」

 

「なるほどなぁ。まあ、言いたい事は大分理解出来たと思う。

 けど、こっちでは証明すらされとらん並行世界を移動して、やけどこっちと対応する人がいるってことや。

 荒唐無稽で、聞いただけで納得出来るような話ではないって事は、解ってもらえるやろか?」

 

「もちろん。だから、今から証明する。

 エヴァ、来て」

 

 お姉様が、書の姿で転移。

 主のすぐ横で、静かに待機。

 

「それはっ!?」

 

「夜天の書に似ているが……」

 

 思わず、と言った感じで、【八神ヴィータ】と【八神シグナム】の声が漏れた。

 色が違うだけで、外見は確かに似てる。

 

「エヴァ、実体化を」

 

 主の声に合わせて、お姉様が幼女モードに。今は、大人モードになる必要も無いし。

 その変化を見た機動6課の人達は、いい感じに驚いてる。

 

「ふむ、声も出ないか。はやての真似ではないが、先ずは自己紹介から始めるか。

 私はエヴァンジュ、曙天の指令書の管制人格だ。

 解りやすく言えば夜天の魔道書の妹機、つまりはリインフォースの妹だな。この世界には私に相当する存在が無いようだが」

 

「はぁ!?」

 

 お姉様の言葉に、大きな驚きの声が返ってきた。

 【ザフィーラ】までも、口がぽかんと開いてる。

 

「もっとも、これも与太話と思われても仕方のない内容だ。

 そこで、もっと話が早い者を呼ぶぞ」

 

 そして、床に煌めくベルカ式の魔法陣。アルハザード式を見せる必要は無いし。

 そこに現れるのは、こっちのはやて。

 機動6課の人達の目が更に大きくなってる。

 

「初めまして、と言うべきやろか。こっち側のはやてです。

 ……けど、未来の私! 何で自分の胸を大きくせんかったん!? 人様の胸ばっかり揉んどる場合や無いやろ!!」

 

「な!? し、失礼やな!!

 着痩せするだけで数字はなのはちゃんよりもちょっとあるし、フェイトちゃんにも大きくは負けてへん!!」

 

「ふぇ!?」

 

「はやて、それは大きな声で言う事じゃないんじゃないかな」

 

「成長しても見た目には希望が無いって見せられとる私の身にもなってや!」

 

「希望はまだ捨ててへん! いつか目にもの見せたる!!」

 

 そして始まる、2人の“八神はやて”によるキャットファイトみたいな何か。

 【高町なのは】が地味にダメージを受けてるのは、とりあえず放置しとこう。【フェイト・T・ハラオウン】も、軽く注意して苦笑いしてるだけだし。

 

「ま、こっちの私は成長せんのやけどな。いつまでも待っとるから、楽しみにしとるよ?」

 

「ん? 成長せんって何でや?」

 

「不思議やと思わへん? 私の見た目と、行動。あってへんとこ無いか?」

 

 腰に手を当て、えっへんと胸を張るはやて。

 その姿には、冷静になれば気付けるはずの、大きな違いがある。

 

「えっと、見た目は初めて会った頃のはやてちゃんと同じくらい……かな?」

 

 【高町なのは】の見立ては、とりあえず正解。

 

「だけど、あの頃のはやては歩けなかったはずだから……」

 

 【フェイト・T・ハラオウン】の記憶も、正解。

 つまり。

 

「ええと、確認や。そっちの私は何歳で、何があったんや?」

 

「ふふん、なんと驚きの11歳、こんなナリで小学5年生や! 4年生にヴィータがおるし、普段は魔法でちょっとおっきくなっとるから、学年最小で目立っとるわけやないけどな」

 

「アタシまで小学生やってんのかよ……」

 

 【八神ヴィータ】の頬が引き攣ってる。

 ランドセル姿のヴィータも可愛いのに。

 

「それで、何があったか言うとや。おいで、私の騎士たち」

 

 有無を言わさぬ、召喚魔法。

 現れるのはもちろん、リインフォース、ルーナ、シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ、ナハトヴァールの7人。

 同時に、夜天の魔道書もはやての手元に登場。

 

「というわけで、こっちはリインフォースが生きてるし、夜天の魔導書もこの通りや。

 この子が治療に成功したなはとちゃん……ナハトヴァールとか防衛プログラムとか言った方が解りやすいか?」

 

「……リイン、フォース……」

 

 はやてが説明してるけど、【八神はやて】が泣きそう。【高町なのは】と【フェイト・T・ハラオウン】も目元が潤んでるし。

 【八神シグナム】と【八神ザフィーラ】の2人だけが、ナハトヴァールを警戒してるのは流石。

 現れた“もう1人の自分”も気になってるみたいだけど。

 

「私が旅立つ世界では、その様なお姿になられるのですね」

 

 その様子を見てるリインフォースは、感慨深そう。

 アニメとしての原作は見てるけど、実際に見るのはやっぱり印象が違う。

 

「……そっか、そうやな。

 リインフォースやけど、並行世界やから、私のリインフォースや無い。そういう事やね」

 

「はい。ですから、どの様にお呼びすればよいか……」

 

「はやてでええよ。本当の主や無いわけやし」

 

「名前呼び捨ては私が先やから、さん付けあたりが無難やと思う」

 

 確かに、呼び方はちょっと困る。

 【八神はやて】の提案を一蹴したはやての案、さん付け辺りが、きっと無難。

 この後の展開を考えても。

 

「さてと、これで並行世界については理解してもらえたと判断していいな?」

 

 とりあえず切りが良くなったから、お姉様が乱入。

 いい加減、話を進めたいし。

 

「夜天の書やらを偽造出来るとは思えへんし、まあ、一応は。

 それで、情報を提供するって事やけど……」

 

 【八神はやて】が、ちらっと【フェイト・T・ハラオウン】の方を見た。

 緊急会議の為の情報、つまり、【ジェイル・スカリエッティ】が関わっているという話を知ってるのは、この場には他にいない。

 

「そうだな、とりあえず人の情報からいくか。

 実行犯の中心人物1人、協力者4人、真犯人3人だが、誰からがいい?」

 

「具体的なとこまで把握しとるって事やな。とりあえず、今言った順番……で、ええよ」

 

 ちら、と視線と念話で相談した上で、話として盛り上がりそうな順で決定。

 つまり、1人目の情報は。

 

「実行犯の中心人物は、ジェイル・スカリエッティだ。

 手駒として、戦闘機人12人と、大量のガジェット・ドローンを使っている。

 ガジェットの動力源に、ジュエルシードが使われていたりもするな」

 

「どうしてそれを!?」

 

 お姉様の言葉に、【フェイト・T・ハラオウン】が盛大に反応した。

 腹芸が苦手なところは変わらないらしい。

 

「って事は、フェイトちゃんはそれを掴んだとこ、って事やね?」

 

「うん。それで、緊急の会議をしたかったんだ。

 昨日破壊したガジェット・ドローンの写真に、ジェイル・スカリエッティの名前が刻まれたプレートとジュエルシードが写ってたから」

 

「つまり、この情報は最新のと一致しとるわけや。

 次も、教えてくれるか?」

 

「次は、協力者だな。

 まず、現場側の協力者として、ゼスト・グランガイツ、ルーテシア・アルピーノ、アギトの3人がいる。

 ゼストは殉職した局員、ルーテシアは殉職した局員の娘、アギトは古代ベルカのユニゾンデバイスだ」

 

「死者の蘇生……は、ありえへんな。殉職を偽装されたんか?」

 

 【八神はやて】の推測は、ある意味で正しく、ある意味で間違ってる。

 

「ゼストは、瀕死の状態を強引に維持している状態の可能性が高い。レリックを埋め込み、生物兵器のような改造を受けているからな。

 ルーテシアは、母親を目覚めさせるにはレリックが必要だと洗脳されたような状態で、精神に干渉する魔法も仕込まれている。母親はメガーヌ・アルピーノで、ゼストの部下だ。ちなみに、母親は地道に治療すれば普通に目覚めるぞ。

 アギトは、違法研究所から助けたゼストに恩を感じているだけで、スカリエッティの協力者と言うには微妙だな」

 

「……はやてちゃん。

 ゼスト・グランガイツとメガーヌ・アルピーノの2人は、8年前の死亡が記録されているわ。だけど……死体は確認されてないみたいなの。

 それに、娘のルーテシア・アルピーノは所在不明、って……」

 

「今の情報を否定する材料は無い、という事か」

 

 ひっそりと調べてたらしい【八神シャマル】の、ナイスアシスト。

 【八神シグナム】の結論は、当然。

 

「そして、権力的、資金的な援助をしているのが、レジアス・ゲイズだ。

 あれほど有名な犯罪者が、逮捕歴も無いまま長く活動を続けていられる理由の一部はこれだな」

 

「……大物もええとこや。

 けど、証拠はあらへんな」

 

「そうだが、ここまでは私達の世界ではそれなりに裁かれたりした上で、今も元気な連中だ。

 つまり、私達が助けたいと考えている人物だ。ああ、勘違いしないでほしいが、罪をもみ消せとか言っているわけじゃない。むしろ、罪を暴いた上で協力させる方向だ。

 特にレジアスは、このままだと死ぬ確率が高いぞ」

 

「うーん……いまいちピンときいへんけど……」

 

「真犯人の罪を暴くには必要な人物だ、という事だ。

 何しろ、相手は最高評議会。時空管理局の上層部だからな」

 

「何やて!?」

 

 【八神はやて】達、ぶっちゃければStrikerS組全員、驚愕の表情。

 馬鹿な、とか、どうして、とか言ってる。

 

「最高評議会がアルハザードからの流出物で作った人物が、ジェイル・スカリエッティ。

 当然の様に最高評議会はスカリエッティを手駒として扱っているんだが、その補佐役として動かされているのがレジアスだ。

 私は最高評議会の罪を暴き、きちんと裁きを受けさせたいんだ」




妹達の呼び方については、少なくとも以下の違いがあります。
・エヴァ世界組:名だけ(テスタロッサ家のみ)、またはフルネーム
・StrikerS世界組:フルネーム
テスタロッサ家の人の多くは違いがあるのですが、カリムやらの協力者組は同じ表記になるとか何それ怖い。というわけで、所謂地の文はStrikerS世界組を【】で囲みましたが、読みにくいかな……?
人数がいる割に発言者が少ないのは、全員に喋らせると更にグダグダになるためです。


クリスマスと正月で2回続けて0時更新となりましたが、次話(15日)からは通常の22時に戻ります。また、正月の連続更新や企画も書き溜め等の不足によりありません。ご了承ください。


2015/01/04 起動6課→機動6課 に修正
2015/01/10 並行世界への移動に関して、少し詳しい描写に変更
2019/09/23 以下を変更
 ドゥーエを連れていくメンバーに
 並行世界が、強い関係を→並行世界が、並行世界に関する調査中に強い関係を
2020/01/29 痕跡使って→痕跡を使って に修正

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