レイハさんやバルさんが次元震の破損から復帰する日です。
翌日。主は学校へ行き、主の家族も仕事や学校へと出かけた後。
とあるマンションの屋上に、ケーキを持つフェイト・テスタロッサとアルフがいる。
「時の庭園、か。気付かれずに追跡できそうか?」
個人転移が可能な範囲。侵入しても通信及び魔力供給に支障は無いはず。
最大限の隠蔽処理を実行。SS級にもそうそう見付からない。
原作通りなら、プレシア・テスタロッサは常時SS級の能力を扱えるわけではないはず。
通常がSやAAAなら、滅多な事では見付からない。
設備としての監視網は要警戒。
「侵入後は、プレシアの原作との差異及び治療可能性、アリシアの蘇生可能性の確認を優先。
それ以外の情報収集はその後で十分だ。見付からない事を優先してくれ」
了解。
フェイト・テスタロッサ、転移魔法の詠唱を開始。
転移の完了を確認。
追跡成功。サーチャーの追尾も問題なし。
調査の為、時の庭園に追加侵入開始。
構造解析開始。
すごく……ラストダンジョンです。
「プレシアは?」
フェイト・テスタロッサが、まだ到達していない。
必要以上の先行は、直感的な何かで勘付かれた時に厄介。
時の庭園は、住居として見ると無駄の塊。
広ければいいというものではない。
傀儡兵を発見。
アルハザードの護衛用自動人形を頑張って再現しました感。
大きさとリンカーコアと人工知能と戦闘能力に課題が見える。
魔法関係を補助と割り切り、電動に注力した月村家の自動人形の方が、技術的には感心出来る。
「アルハザードからの流出技術が元か?
まあ、ベルカやクラナガンにも流れてたから、可能性は十分か。
というか、課題だらけじゃないか」
フェイト・テスタロッサを生み出したプロジェクトF.A.T.Eは、ジェイル・スカリエッティからプレシア・テスタロッサが引き継いだはず。
ジェイル・スカリエッティは管理局の最高評議会に、アルハザードの技術で生み出された設定がある。
少なくとも、最高評議会がアルハザードからの流出技術を持っているのは確実。
プレシア・テスタロッサもアルハザードの資料を見た事くらいはある可能性が高い。
「可能性は十分というレベルを超えているな。
それなら、私の名が知られている可能性もあるか」
お姉様の名は、アルハザードの終末期には主様に近い知名度を持っていたはず。
現存する何らかの資料に名前が残っている可能性も高い。
主様の得意分野は、プロジェクトF.A.T.Eに繋がる。
ジェイル・スカリエッティやプレシア・テスタロッサが知っていてもおかしくない。
「偽名でも使っておくべきだったか?
いや、力を見せつける可能性もあるか……まあ、今更だな」
駆動炉を発見。
高出力な魔導具。人工リンカーコア的な物を多数含んでいる?
理論は、お姉様の超並列リンカーコアシステムに近い様に見える。
「……そんなものも情報流出していたのか?
それとも、2500年の間に開発されたか?」
基礎構造部に、お姉様の理論や癖に近いものが見える。
お姉様の理論の系譜と考えるのが自然。
研究していた物ほど大規模ではないが、そこそこ安定している模様。
情報が流出、その後どこかで発展または研究されたものと推測。
「余裕があったら、構造を取り込んでおいてくれ。
フェイトはそろそろプレシアのところに着いたか?」
間もなく到着。
フェイト・テスタロッサはアルフを残し、単独で部屋に入っていく。
4つのジュエルシードを渡した。
プレシア・テスタロッサは、数が少ない事を怒っている。
鞭打ち。
ケーキが勿体無い。
映画版以上の崩壊っぷり。
「目的に目が眩み、何も見えなくなっているか……
原作通りとはいえ、見ていて気持ちいいものではないな」
ドアの外で、アルフが耳を押さえている。
プレシア・テスタロッサは、全数の確保に執着している。
再び、ジュエルシード回収を指示。
プレシア・テスタロッサ退室。
フェイト・テスタロッサも部屋を出た。
アルフが気付き、フェイト・テスタロッサを抱きかかえている。
この辺の会話はテレビ版の模様。
「……どう見ても、健気すぎるだろう。
どうやったら、あの環境でこうなるのやら」
プロジェクトF.A.T.Eの一部で、使い魔の術式を参考にしている可能性。
主に対する愛情やら忠誠心やら執着心やらを植え付ける効果。
最高評議会の“手駒を増やす”目的にも合致。
ジェイル・スカリエッティならやりそう。
「そうだな……その可能性は高いか。
プレシアの体はどうだ?」
玉座や私室近辺の警備システムが予想以上に優秀。
突っ込んだ調査は困難。表面的な調査に限定。
過負荷によるリンカーコアの損傷、それに伴う体調不良の可能性が高いように見える。
条件付きSSのための魔導炉からの魔力供給が過負荷の要因と予想。
これは、カートリッジシステムの使い過ぎに似た要因。
体調不良は恐らく八神はやてに近い仕組み。呼吸器系の損傷として表面化している模様。
高濃度魔力素汚染の症状もありそう。魔導炉事故の後遺症との合併症?
どちらも治療は可能と判断できる範囲の可能性が高い。
若干の療養期間は必要と予想。
「問題無さそうか。アリシアは?」
魂の残滓は確認。
補完処置で蘇生は可能と思われる。
但し、長期間の魂としての期間が精神にどのような影響を与えているかは不明。
欠損部の補完に伴う人格変化も発生する可能性がある。
肉体は酷い高濃度魔力素汚染の可能性が高い。リンカーコアも破損している模様。
汚染の除去及び汚染による劣化からの回復は可能。但し治療後1か月程度の安静期間と1年以上の機能訓練が必要と予想。
必要な魂、リンカーコア、肉体の修復はかなり大規模と推測。
治療の副作用により能力の変化も有り得る。
能力変化の方向付けは、ある程度制御可能。
魔力増強方向へ向けるべき?
「交渉の切り札として十分利用可能なレベルという事か。
それが分かっただけでも何よりだ。
後は、無理をしない程度に情報収集をしておいてくれ」
打ち合わせ通りに。
カバンの中も机の中も、まだまだ探す気ですよ。
◇◆◇ ◇◆◇
夕方というには少し早い時間帯。
フェイト・テスタロッサとアルフは、マンションの屋上に来ていた。
アルフは人間形態。
フェイト・テスタロッサは普段着でバルディッシュ付きのグローブを身に着けた状態。
「バルディッシュ、どう?」
『Recovery complete』
「そう、頑張ったね。偉いよ」
フェイト・テスタロッサがバルディッシュの状態を確認していると、背後からガチャリと音が響く。
二人が慌てて振り返ると、開いたドアから小太りの女の子……正確に言えば男の娘、要するに黒羽早苗が出てきたところ。
「……何でこんなところにガキンチョが来るんだい?」
「ボクはここの住人だし、そこの女の子も似たような年だし?
そこに干してある干物を片付けに来ただけだから、気にしないでいいよ~」
黒羽早苗はそうアルフに答えながら、確かに台の上に広げてあった魚をひょいひょいと片付けていく。
「干物~?
何でこんなところで干してんだい?」
「ベランダだと、うまく風が通らないんだよ。
干し過ぎた気もするけど……味は食べてみてのお楽しみ、っと」
怪訝そうなアルフに律儀に答える黒羽早苗。
魚を全てカバンに詰めて台を畳むと、黒羽早苗は改めて2人の方を見た。
そして、2人を見たままプルプルと震え始める。
「なに?」
「あたしらの顔になんか付いてるかい?」
フェイト・テスタロッサが首を傾げ、アルフが自分の顔に手を当てた。
その直後、黒羽早苗が爆発。
「そこの女の子! 何だその顔色の悪さ!」
「ええっ!?」
「な、何を言い出すんだい!?」
びしっ、とフェイト・テスタロッサを呼び指しながら叫ぶ黒羽早苗。
フェイト・テスタロッサとアルフ、驚愕。
主に、方向性の意外さで?
「いくら白人系だからって、そんな顔色じゃいつか倒れるぞ!
だいたい、そんなヒョロヒョロの体じゃ元気が出るはずがないじゃないか!
ちゃんとゴハン食べろゴハン!」
「え? え?」
フェイト・テスタロッサはおろおろしてる。
アルフはぽかーんとしてる。
「日本の食事が合わないのかもしれないけど、食事は生活の基本だ!
今からうちに来い! 本物の日本食を食べさせてやる!」
どん、と現れたような気がする、おサルのオーラ。
間違いなくそこには“ない”のに、あるような気がして仕方がない。
四葉五月なのに、コアラじゃない?
性格が四葉五月と異なるからオーラも違う?
ユーカリじゃなくてバナナ食べてる。
「フェイト、食べに行こう!
やっぱりちゃんと食べてほしいんだよ!」
「え、ええ!? ア、アルフは私の味方だよね!?」
アルフが寝返った。
フェイト・テスタロッサはますます混乱してる。
「きっと、味方だからこそ体の心配をしているんだ!
さあ、行くぞ!」
「行こう、フェイト!」
「え、えーーー!?」
◇◆◇ ◇◆◇
……と、いうことがあった。
監視時に確保した視覚と聴覚の記憶を、お姉様と主にそのまま公開。
無加工、無修正でお届け。
「随分と大胆」
「発言を聞いてた限りでは、原作の人物だと気付いていない様だが……
もしかして、原作を知らないのか?」
可能性はある。
その後は、普通に食事をしていた。
ごはん、味噌汁、野菜を中心とした天ぷら色々、温野菜のサラダ、根野菜の煮物。この辺は一般的なもの。
いかなごのくぎに?
たくあんのにもの?
日本食と言うより郷土料理の様な。
味噌を含めほぼ手作りと言う点に驚愕。
「……得意と言うレベルじゃないだろう」
「いかなごは、神戸の友人にお土産で貰ったことがある。
大きいシラスの佃煮の様な物。
でも、たくあんを煮る……?」
北陸地方にある郷土料理の模様。
自家製たくあんに酸味が出たため、煮たものを提供。
おばあちゃんの知恵的なもの?
「……知識的な意味で、転生者らしいな。
元はきっと料理人か料理研究家あたりで、料理関係の特典なんだろう。
そういう事にしておくとして、その後はどうなった?」
家族の話では、体調の悪い友人を突然連れてきて食事を取らせることは、たまにある事らしい。
可愛い女の子なんて初めて、好きな娘なのかしら、等と言われていた。
黒羽早苗は笑って否定。
フェイト・テスタロッサとアルフは驚愕。
女の子だと思っていた模様。
「あの外見では、仕方ない」
「中性的だが女の子寄りだからな。言葉使いで分かりそうなものだが」
「たまに、言葉遣いの荒い女の子もいる」
最後に、また来い、いつでも食わせてやると言っていた。
アルフがお礼にお金を渡そうとするも、黒羽早苗とその母は拒否。
材料費ぐらい受け取れ、でないとまた連れてきにくい、今度もまたおいしいものを食べさせてやってくれと言って、最終的に1000円渡していた。
「アルフは礼を言ってそのまま去りそうなイメージ。
少し意外」
主に同意。
だけど、アルフは義理堅い。
その線の可能性も?
「本当にまた連れて行く気なんじゃないか?
原作でも、ほとんど食べないフェイトを心配していたはずだ。
ある程度食べさせたことに感謝していそうだが」
「理由はともかく、特に問題は無さそう。放置しておく?」
「そうだな……フェイトを地球に縛る鎖の一つにはなりそうだ。
様子見と言う名の放置だな」
なお、管理局のサーチャーは再配置済み。
フェイト・テスタロッサを捉えている様子は無いが、頻繁に動き回っている。
偵察ではなく、詳細な調査に入った可能性が高い。
管理局は転移可能な距離に来ていると推測。
恐らく次の戦闘で介入してくる。
テレビ版であれば樹木。映画版であれば港近くの貨物置き場。
猫のサーチャーはまだ再配置されてない。
「そろそろ、転生者の連続制限解除の時期か」
「厄介な人達が大量に来る可能性がある。
しばらく、翠屋に常駐する?」
「それもありだが……大丈夫か?」
過保護者の再来。
そんなに心配しなくても大丈夫。
「そのための魔法の練習のはず。
ニコポやナデポも、感情が無い私には効かないはずだからエヴァが行くより安全。
家族も、友人のところに寄ることが多くなると言っておけば、特に問題は無い」
「……そうか。
それなら、1週間程度で目途がつくはずだし、明日からしばらく常駐してもらうか。
私はどうする?」
「ナデポはともかく、ニコポを避けるならエヴァはいない方が無難。
それに、二人でずっと席を占領するには、先立つものが心許無い。
必要なら呼ぶから、裏方をよろしく」
世知辛い。
でも、主はお金の心配をしなくても大丈夫。
「宝石の前金を少し貰ったと言っても、対外的には無駄遣いを避けるべきか。
実際は金が無いわけじゃないんだが」
「エヴァというか、妹達?
何かした?」
悪い事はしてない。
「社会の害悪にオハナシして授業料をだな」
「犯罪行為?」
「相手がな。恐喝やら汚職やら法令違反やらの証拠を
法に触れることはしていないはず。
少なくとも、訴えられても内容的には問題ない。
「副音声に、すごく犯罪に聞こえる物が混じった気がする。
相手は大きな団体?
金額がすごい事になっていそう」
「裏工作用の手駒の確保を優先しているから、金額的にはそれほどでも無いぞ。
所詮はこの程度の
入金済みは6桁にも届かない程度だったか。食糧に関する企業には仕入れを少々手伝ってもらっていたりはするがな。
それに、手法や目的が悪質な相手だけに対象を絞っているし、その後は矯正に協力もしている。
どちらかと言えば、社会貢献をしているはずだが」
「身分の問題とかいろいろあるはず」
「情けは人の為ならず、を実践しているだけだ」
うん、人の為じゃない。
むしろ情けでもないかも。
「怪しい。正確に表現して」
「死にそうな人を
使い魔にした人の能力は、お姉様の指示で強化無し。
死亡フラグを回避しただけ。
寿命的な意味での延命も予定なし。むしろ禁止。
普通に生きて普通に死ぬ人を応援。
「言い繕っても駄目。随分大胆に動いてる」
「ある意味では人助けだぞ。従者や眷属と違って不老や不死じゃないしな。
まあ、そういう事だから、お金はあまり気にしなくていい。
友人連中には、宝石の売却以上の資金は見せない方が良いだろうがな」
経営コンサルタントの会社と言う隠れ蓑も準備済み。
お姉様が表に立つ必要はないから、お姉様が法的には存在しない件もとりあえず問題ない。
でも、必要以上のお金を主が持っていると、3家の大人達は可笑しいと気付く可能性が高い。
「そう、わかった。
そろそろ食事。明日からの話をしてくる」
「ああ。なのはや管理局の監視やらはこっちでやっておく。ゆっくり行って来い」
主が退室。
報告は続行。
今日の昼に、リーゼアリアが猫の姿で現れた。
「ヘルパーは火曜日恒例だが……猫だったのか?」
猫だった。
高町家、月村家、バニングス家に、認識阻害をお届け。
高町家と月村家のチャチャは、認識阻害返し。
お姉様と私達が元祖。負けられない。
もちろん、勝った。
猫の術式は荒かった。急造品の模様。
その分、解析しやすかった。
八神はやては手助けが必要な状態にあると感じなくなる効果。
必要以上の事は阻害しない、ある意味優しい設定。
「思ったより直接的な方法で来たな。
だが、きちんと分別はわきまえているか」
その後、八神はやてにも認識阻害を追加。
これも急造品の模様。
悲しみを感じにくくさせる効果。
主の状態を参考に、悲しまなくても良いように?
誰かに助けを求めないように?
その際の呟きで、既存の認識阻害は人を頼る事を避ける効果を狙っていたことが判明。
「だから今の状態があるか……
アコノに過剰反応しているのは、認識阻害の反動か?」
主が近くにいる時は、八神はやての認識阻害が機能低下する模様。
加えて、八神はやてにとって、主が保護対象に見えている可能性。
頼られたいと言う方向に反動が出ていると予想。
「いいのか悪いのか……きちんと話をするときは、認識阻害を解除してからの方が無難だな。
それで、ヘルパーはどんな人だった?」
今日のヘルパーは、恰幅のいいおばちゃん。
面倒見もいい。
「ほう……守護騎士が現れてからの交代役にするには、随分といい人なのか?」
行動や
原作にもいない存在。
ヘルパーとして八神はやての面倒を見るようになる少し前に、事故で家族を亡くしている。
現在、孤独に1人暮らし。
親類は遠方にいるが、疎遠の模様。
八神はやてを、亡くした娘の代わりの様に思っている可能性が高い。
ギル・グレアムには、八神はやてと共に封印しても悲しむ人は少ないと思われている可能性も。
「はやての評価と随分違うな?
猫以外にヘルパーがいても、もっと事務的な人物だと思っていたが……」
はやての家事全般、特に料理の師匠と呼ぶに相応しい。
用意していた料理はどれもおいしそう。
一人でいる時も問題なく家事が行えるよう、棚や物の配置も考えている様子。
立てば働き者。
座れば良き相談相手。
歩く姿はまさにおかん。
そんな感じの人物。
「……大絶賛じゃないか。
共に一人暮らしなら、一緒に住む選択肢もあるだろうに」
住むアパートの近くに家族の墓がある。
毎日墓に行っている。
今でも心の傷は癒えていない様子。
八神はやて宅からは少々遠い。
アパートは狭い。車椅子で生活できるような構造でもない。
きっと、心は揺れている。
「やはり、はやてが知り合いと言っていたのと違いがあり過ぎる。
これも認識阻害か?」
可能性は充分。
だけど、投入した人物とその人物に仕掛ける認識阻害を考えると、何だかちぐはぐ。
人物は理想的。
認識阻害でかなり台無し気味に。
やむを得ない事情で認識阻害を使う事になっただけなら、ギル・グレアムの評価を上方修正する必要がある。
「……グレアムの良心は、思ったより健在という可能性があるという事か。
うまく行けば、グレアムとの全面協力も不可能ではないかもしれん」
闇の書の悲劇を止めるために、自ら罪を背負う覚悟。
デュランダルを問題なく用意出来る程度の、技術者への伝手。
現時点での罪の無さ。過去の清算は不要。
管理局への影響力。提督の身分や活躍の実績は大きい。
プレシア・テスタロッサより理想的な要素は多い。
「理想的過ぎて、こちらが主導権を握りにくい事が問題か。
だが、手札候補には魅力的過ぎるな。安易に切り捨てるには惜しい。
グレアムの詳細調査か……管理局は遠いな」
潮時。
更新はせず、過去に仕掛けられた残滓に見えるよう偽装。
恐らく、これが最後。回収できるかも怪しい。
管理局への直接侵入は不可能。
原作同様、2か所以上での中継が望ましい。
大規模な設備は、存在が発覚しやすい。
発覚した時の騒ぎも大きい。
小規模にするほど、中継箇所を増やす必要がある。
ジレンマ。
中継箇所の調査は行っている。
設置は行えていない。
「情報収集魔法は解除か……止むを得ないな。
中継地の調査は続行してくれ。
最悪、はやての病状悪化に間に合えばいい」
がんばる。
更に報告。
「まだ何かあったか?」
昨日壊れたサーチャーを再配置しなかった。
アースラの探知に捕まる事を警戒?
サーチャーの存在がばれると不利になると判断?
何かある事を知られる事自体を予防したい?
「そうか……理由は分からんが、配置しなかったというのが事実なら、それを踏まえて動くだけだ。
監視は従来通り継続。頼むぞ」
突撃先は 時の庭園、フェイトの胃袋、アレな組織、はやて宅 でお届けしました。
でも、実際に食べるシーンはありませんでした。残念。
実は、既に携帯電話も入手済みです。コンサルタント会社名義で、業務連絡専用に妹達が使用しています。ですが、私的利用のための携帯は持っていないのですよ。
現時点での従者達による別荘の食事改革の材料は、(元)アレな組織ルートからの仕入れと、少人数での買い物に頼っています。と言っても、現時点では研究・練習・魔法練習の為に別荘に来るアコノへの提供に留まっているため、必要量は割と少ないです。
別荘では、食材の自力供給に向けての作業が祭り状態です。そのための技術確保は大真面目ですし、時間加速型の別荘なんかも持ち出して、早急に何とかしようと妹達&従者達&使い魔達で頑張っています。
ついでに、別荘の既存食材を日本式で調理したらどうなるか? という研究も祭り状態です。エヴァの前世は男性なので、料理についての知識は限定的でした。完成品の情報は色々あっても、作り方が分からない物も多かったわけです。なので、正確な調理法も積極的に集めています。
これらの事情もあり、妹達はアレな組織の改革自体は大真面目です。
食材関連技術入手の手駒として活用しますし、エヴァの身分等を何とかする際に(国籍取得後の職業や、その前段階での就労ビザ等の意味で)役に立つかも、とか考えています。
こんなこともしているから、余計に手が足りないんですが。
2013/01/18 以下を修正
保管処理→欠損部の補完
式神→使い魔
プレシア→プレシア・テスタロッサ (妹達の発言部分)
エヴァ・アコノ・妹達による、黒羽早苗の料理に関する会話を追加
2013/01/21 黒羽早苗のオーラの部分の説明を追加