お姉様が
一行は再び翠屋に戻った後、アースラ在住組はアースラに戻り、地球在住転生者も家路についたりして。そろそろ街が赤く染まりつつある時間になる頃に翠屋で休憩しているのは、お姉様と無印原作娘3人だけとなった。
主や八神はやては別途車椅子対応のタクシーやらを手配するのも面倒という事で、そのままバスで家まで送られてる。
黒羽早苗は後日連絡するという事で素直に帰った……けど、家に着いた直後に電話してきた。今は道場のチャチャが色々と説明してる。
「やれやれ、思ったよりも大騒ぎになったな」
「あんたも原因の1つじゃない。どんな胃袋してるのよ」
「信じられないぐらい食べてたけど、本当に大丈夫?」
「買い食いは、思わずな。そもそも人間の胃袋じゃないんだから、そこまで不思議がる必要も無いだろうに」
アリサ・バニングスと月村すずかは、お姉様の食べっぷりが信じられない模様。
今日食べたのは……分けていた分を外して、1万円分近く?
1人で食べる量じゃない。
「それに、何か変な人だったけど、1人いなくさせちゃうしさ」
「
ああ、あれも私と同じで本体は本だ。あの程度の怪我などすぐに無かったかのように治っているはずだから心配はいらん」
「み、見るのは遠慮しておくわ」
「エヴァちゃんってあの人には遠慮も手加減もないんだよ……殴った勢いで壁を壊したりするし。
あの人が本なのは本当なんだけど……」
「なのはちゃん、本当なの……?」
お姉様の説明は正しいけど、3人娘には刺激が強かった模様。
高町なのははため息をついてるし、アリサ・バニングスと月村すずかは戦慄の表情。
そんな話をしている時、カランと入口のドアベルが鳴り、その直後に店内が少し静まった。
「ん? ……なるほど、アレか。
すまんが、少々席を外すぞ」
入口に目をやったお姉様は、入口に見える人影へと向かう。
そこでは。
「だ、だから俺は嫌だって言ったんだ」
「お前がココのケーキを頼まれてんだろ?
男なら黙って買ってけ。俺は頼まれて付いてきてやってるんだぜ」
若いかもしれない二人の男が、小声で口論してる。
片方は、どこにでもいそうな普通の高校生風の男。これはいい。
もう1人は、明らかに入口で頭を打つ身長とそれに負けない横幅、加えて髭面で若さを感じない高校生、解りやすく言えばイスカンダルの外見をした転生者の、馬場鹿乃がいた。
ちなみに、嫌だと言っていたのがこいつ。図体の割に小心者。
「おい、そこの大男。
後でケーキを買うのを手伝ってやるから、少し顔を貸せ」
「エヴァっ!? な、何でこんなとこに!?」
「ほほー、お前がロリコンだってのは本当だったのか。
こんな可愛い子を、いつの間に引っ掛けてやがった?」
「ち、違う! そもそも初対面だ!」
「名前を知ってやがるくせに、その言い訳は無いんじゃねーの?」
ニヤニヤと笑ってる、普通の高校生。
とりあえず、退散してもらう?
「ふむ……初対面と言うのは本当だ。コレも私も特徴のある外見だから、何かで知っていただけだろう。
お前はコレに付き合わされただけだろう? 後はこっちで引き取るぞ」
「へ~、ほ~、こんな娘のお誘いねぇ。
ま、頑張れよ馬鹿」
「うっさい! 俺はそんなんじゃねえ!」
「とりあえず静かにしろ。ここは喫茶店だ」
「うぐ。す、すまん」
とりあえず、普通の高校生は手を振りながら退場。
普通に帰っていくらしい。出歯亀の心配は無さそう。
「さて、少々騒ぎ過ぎだ。一旦店を出るぞ」
「あ、ああ……」
そして、公園に移動する2人。
とりあえず馬場鹿乃をベンチに座らせ、認識阻害を仕掛けて会話開始。
お姉様は立ったまま。身長差と体の幅的に、並んで座るのは無理があり過ぎた。
「さて、対策はしたから、周囲を気にせずに喋っていいぞ。
先ずは確認だ。転生者だと言う自覚と、私がエヴァンジェリンだと識別できる程度のオタ知識はある様だが、間違っていないな?」
「ああ……間違ってない。
俺が征服王の外見だって事も、ここがリリカルなのはの世界だってことも、さっき翠屋にアンタが地球の3人娘と居たって事も解ってる」
「そうか、原作知識ありという事だな。
どの程度知っている? 原作を知らん転生者もいたから、確認しておきたい」
「アニメの3部作とヴィヴィオの格闘漫画はそれなりに覚えてる。
知識が多い方って事になるんだな?」
「そうだな。だが、そこまで知っているのに介入しようとしていないのは、危険な事から距離を置きたかったせいか?
ナデポを要求したとは思えん行動に見えるんだが」
「うげ、そんな事もばれてんのか」
「私達の捜査能力を甘く見るなよ。
素直に白状しないなら、撫でてしまうぞ?」
明らかに捕食者の笑みを浮かべて手をわきわきさせてるお姉様怖い。
馬場鹿乃が凄い勢いで引いてる。
「わ、わかった、喋るからやめてくれ!
神様転生だって舞い上がってたのは認めるよ。王の軍勢が欲しいとか言っちまってよ。
だけど、誰も出てこねぇんだよ……」
「ああ、それの原因は予想出来るぞ。
無限の剣製も王の財宝も、中身は自力で集める必要がある様だからな。何かを出す能力は、本当に“出す能力”だけを得ているようだぞ?
お前に臣下がいない以上、いもしない軍勢など呼べるわけがないだろう」
「……うがー! そういう事かよ!」
「で、あとはナデポと……何を要求した?」
「優秀な従者、だよ。
俺は爺さんと住んでるんだが……爺さん、人間じゃないんだよ。何かロボットの執事みたいな感じで、いまいち人間味がねぇんだよ……」
「ほう。だが、それは原作を避ける理由にはならんだろう?」
「……この年になってリリカルなのはの内容を思い出してよ、翠屋を調べて行ってみたんだよ。
そしたらよ、どう見ても子供なんだよ……」
「なのは達がか? 当然だ、まだ9歳にもなっていないんだぞ。
小学生に色気を求める方がおかしいだろうに」
「で、俺は魔法なんて知らねぇし、王の軍勢も無いなら戦力になれそうにねぇって事に気付いちまったんだ。しかも、原作のなのはと同じなら、落ち込んでたら無邪気に慰めそうじゃねぇか……異常なナデポのせいで惚れてまうやろーっ!
俺はロリコンじゃねぇ……ロリコンじゃねぇんだ……俺が好きだったのはVividのなのはさんであって、なのはちゃんじゃねぇんだ…………」
「酒飲みの“飲んでない”と同じ臭いがするぞ
ついでに、今のお前となのはを並べたら、確実に犯罪臭がするだろうな」
「……それも解ってる。だから、可能な限り距離を置くようにしてたんだ……」
「ふむ、状況は大体解った。
だが、お前にも小さいながらリンカーコアはあるぞ。闇の書事件を気にしなくていいのか?」
「……なん……だと…………?」
「魔力量としては、Cクラス程度だな。そこそこ魔法が使える程度だから抵抗は無駄だろうし、守護騎士の方針が悪い方に変わらなければ死にはしないか。
すまん、気にするだけ無駄だったな」
「いやいやいや、待ってくれ!
俺も襲われるのか!?」
「原作の守護騎士は、魔力の蒐集に動いた。
お前には魔力があり、自衛手段が無い。鍛えて抵抗できる水準になれるとも思えん。
結果は考えるまでも無いと思うが?」
「だ、だけど、何か……何か出来る事は……
そ、そうだ、俺を管理局に紹介してくれ! 可能な限り協力するから、せめて襲われた時に治療してもらえる関係を作らせてくれ!!」
「そうか、まあいいだろう。貧弱な素質とはいえ、魔法を学ぶ事になるだろうが……ミッド式とベルカ式のどっちがいい?
ベルカ式なら私が教えられるが、ミッド式ならアースラの連中に教えてもらう事になる。ゼストやカートリッジに浪漫を感じるならベルカ式、アースラとの関係を強くして治療を確実にしたいならミッド式が無難だと思うが……強制はせん。あまり時間は無いだろうが、自分で考えておけ」
「ああ、わかった……」
馬場鹿乃が疲れ切ってる。
てっとり早く関係を持たせるためとはいえ、現状を伝えてないのは卑怯かもしれない。
「話はこれくらいだから、そろそろ翠屋に戻るか。
ところで、避けていたはずの店に来たのは何故だ?」
「ああ、さっきの連れに大学生の姉がいて、その人にイベントに参加してくれって頼まれたんだ。
学生に招待されれば一般参加可能で入賞者に賞金が出る、筋肉祭りってやつなんだが……」
今日行った、五月祭のパンフレットにあった。
優勝賞金5万円の、ボディービルコンテストみたいな何かだったらしい。
「んで、俺は嫌だって言ったんだが、勝手にエントリーされててな。
優勝したら賞金は全部持って行っていい、代わりに優勝できなかったらケーキを奢れ、断ったらある事あった事色々言いふらすと言われて、断り切れなかったんだ……」
「ふむ。それで優勝を逃したわけか」
「素人の俺じゃ、マトモなビルダーに勝てねぇよ……」
「なるほどな」
◇◆◇ ◇◆◇
そんなわけで、今更ながら自己紹介などをしながら翠屋に戻ってきたお姉様と馬場鹿乃。
再び静寂を生み出しながら翠屋に入ったところで、2人の動きも止まった。
「……まさかと思うが、優勝したボディービルダーとは、アレか?」
「……何でこんなとこにいるのか知らねぇが、アレだ」
「……隣にウェイバー・ベルベットが見えるのは気のせいか?」
「……おかしいな、俺の目にも同じものが見えるんだが」
決して大声ではないものの、約80cmの身長差のせいでそれなりの声で話している2人。
それを見てるウェイバー・ベルベット……もとい、上羽天牙の表情も驚きで固まってる。
その隣では、典型的なボディービルダー……光沢のある頭と盛り上がる筋肉を持った、つまりは上羽天牙の父親がシュークリームを食べてる。
「……うん、筋肉祭りだったな。フィーバーなんだな? シュークリームと
とりあえず、お前は頼まれた用事を済ませておけ」
「お、おう……そうさせてもらう」
お姉様はちょっと涙目になりながら馬場鹿乃をショーケースの方に追いやり、上羽天牙の方へと近付いていく。
「さて、初めまして、と言うべきだろうが……話がしたい。少し時間を貰えるか?」
「え……あ、え、えーと……」
上羽天牙は、ちらちらと隣でうまそうにシュークリームを食べている父親の方を見ている。
「うむ、幼いとはいえ、美女の誘いを断ってはならん。逝ってこい」
「な、何か響きが違うよ!?」
「気にするな馬鹿者、逝ってこんか!」
バシーン、と強烈な張り手に押されて、上羽天牙がお姉様の方に転がってきた。
「……何をやっているんだ、お前達は」
「ううう……僕だって知らないよ……」
「このままだとまた見世物だな……はぁ、一度店を出るぞ。
馬場、話に参加したいならさっきの公園に来い。別に帰っても構わんがな」
「おう、解った」
「というわけだ。行くぞ」
「はぁい、わかったよ……」
と言うわけで上羽天牙と2人で、今度は自己紹介をしつつ公園へ。
再び認識阻害をして、お話開始。
とりあえず、現状の認識と特典や原作知識の確認から。
「ふむ、当然だが知識ありか。無いなら、インテリジェントデバイスやユニゾンデバイスは要求せんだろうしな。
原作関係者との関わりは……今回が初めての様だな?」
「うん……いきなりラスボスに捕まるとは思わなかったけど……」
「誰がラスボスだ。だが、関わる気はあるのか?
なのは、アリサ、すずかの3人娘がいても何もしていなかった様だし、その気は無さそうだが」
「え? 特典を選んでた時はあったけど……この前の地震で虚数空間が云々でしょ? 今更感が物凄いし、特典のデバイスは陸戦仕様だって
空戦魔導師の素質を貰ったはずなんだけど……」
「その割には、魔力量はギリギリでAと言える程度だがな。
素質を希望したにしては随分と小さいが……空戦に対応可能になった部分だけに効いたのか?」
「え? 希望は叶ってないって事?」
「いや、全体的に見て、歪んだり、広い意味で見ないと叶っていないように見えたりしているだけの様だ。
恐らくだが、本来飛ぶことに対する適性が無いはずだったが、その適性を得た……程度の結果になっているのだろう。劣化という意味では、まだ平和な方だぞ?
ああ、いいところに来た。馬場、こいつに王の軍勢とナデポの末路を教えてやってくれ」
馬場鹿乃、到着。
認識阻害の対象外になってるから、問題無く近付いてきた。
「おいおい、いきなりか? 挨拶くらいさせてくれよ。
俺は馬場鹿乃、見ての通り征服王な外見の転生者だな。
王の軍勢は誰も出てこない。エヴァが言うには、臣下がいないからだって事らしい。
で、ナデポだが……撫でられたら、相手に惚れるようになった」
「ふつう逆じゃ……?」
「そうだよ! 俺が惚れてどーすんだよ! おかげで頭が上がらない人ばっかりだよ!!
神様転生だって浮かれてハーレムを夢見た俺を実際自分で殴っちまったよコンチクショー!!」
「え、ええー……
じゃ、じゃあ、エヴァさんもそんな事が?」
「そういや、アンタの能力は聞いてなかったな。強いのか?」
お姉様が自分の能力を説明してない事に気付かれた。
特典の改悪を気にする上羽天牙と、実力を気にする馬場鹿乃。性格の差は外見通り。
「戦力としては、まあそれなりだな。
但し、私は魔導具として作られた存在だ。地球に生まれる事すら許されなかった以前に生物ですらなく、2500年程眠る羽目になった。目覚めたのは先月だな。
私が使うのは
「要するに、戦乱の中で過ごしたって事か?」
「せっかくぼかしたのに、嫌な記憶を思い出させるな」
「そ、そうか、すまねぇ。
お前も苦労したんだな……」
ちょっとだけ小さくなった気がする、馬場鹿乃。
元が大きすぎて、とてもそう見えない。
「それで、だ。上羽は闇の書事件をどうする?
A程度の魔力量では大したことは出来んが、一応いくつか案は出せるぞ」
「え? 住んでるのは隣の県だから、大丈夫じゃ……」
「阿呆、別の世界にまで足を延ばす連中相手に、その程度の距離が問題になるものか。
案その1、何も対処しない。守護騎士が原作通りの方針なら死にはしないだろう。地球の技術でリンカーコアの治療は出来んとは思うが」
「い、痛いのは嫌だよ!」
「ふむ。その2は管理局に協力して、治療を受けられる関係を作っておく事だったんだが……痛みが問題ならこれも却下か。
その3、魔法の能力を封じる。お前の場合はデバイスを放棄してリンカーコアを封印すれば見付からんだろう。特殊な特典も無いようだしな」
「俺がその3を選んじゃ駄目か?」
「ナデポや王の軍勢が何らかの形で探知に引っかかる事がないという保証は出来ん。それに、執事も魔力があれば不味いかもしれんぞ?」
「迂闊な特典が足手纏い、か」
馬場鹿乃の肩ががっくりと落ちた。
「……魔法を使いたい場合は?」
「その2だろうな。管理局に協力しながら魔法を教えてもらえば、使うことは出来るようになるだろう。
なに、守護騎士に勝つ必要は無い。口先でも小細工でも、連絡と時間稼ぎが出来れば助けに行ってやる。
私個人が教える方法も無いわけではないが……お前のデバイスはミッド式だろう? それに、助けが間に合わなかった場合の治療は地球の病院になる可能性が否定出来んから、お勧めはしかねる」
「そ、そっか……うん、解った。
空戦魔導師の夢が見られるなら、頑張れそうかな。痛いのは嫌だけど、2で」
上羽天牙が、ちょっと覚悟を決めた表情をしてる。
でも、覇気は不足してる。流石もやしっ子。
「そうか。面倒だ、連絡してしまうぞ。
サーチャーがいるのは解ってるんだ。見ているのだろう?」
お姉様が横を見て声をかけると、そこに空中モニターが現れた。
映ってるのは、リンディ・ハラオウン。
『やっぱり気付かれていたわね。
何かありそうな予感がしたから、様子を見させてもらっていたのだけれど』
「この程度の隠蔽は無駄だと知っているだろうに。
それでだ。聞いていた通り、この2人も転生者だ。現時点の魔力量は、でかい方はC、もやしの方はA-といったところだな。鍛えれば普通の武装局員くらいには役立つかもしれん。
管理局に協力する代わりに、魔法の知識と襲われた際の治療を求める、と。こんな所だ」
『でも、守護騎士に襲われる可能性が極めて低くなっている事くらいは、伝えた方が良かったんじゃない?
はやてさんや私達も知っている以上、隠れて動くのは無理なのだし』
「なに、保険をかけておきたいだけだ。
それに知っている状況で説明した方が納得しやすいだろうし、それより良くなっていると知れば幸せになりやすいだろう?」
「ちょ、ちょっと待て! アンタ、どんだけ介入してんだ!?」
馬場鹿乃が顔色を変えて捲し立ててる。
唖然としてる上羽天牙は……無視していいや。
「ん? リンディ達に転生者や闇の書事件について教えたり、プレシアとアリシアを助けたり、はやてに全面協力を約束させたりした程度だが」
「介入しまくってる上に、プレシアとアリシアの生存ルートかよ……無茶しやがって……」
「それはそれ、だ。一歩間違えばロストロギア指定されるような私の能力とジュエルシードを使って、色々とな」
『間違えなくても、存在が表に出た時点でロストロギア扱いは確実よ?』
「なら、存在を知られる事が間違いの一歩という事だな。
というわけだ。私はお前達と管理局の契約内容に関与する気が無いから、後はお前達で話を纏めてくれ。私の連絡先は教えておくから、何かあれば連絡するといい。相談に乗るくらいはしてやる。
他に言っておく事は……そうだな、管制人格の名前は、この世界のはやて自身に決めさせてやりたい。あの名前は言わないでおいてくれ」
『それじゃあ、上羽さんのお父さんも待っているようだし、今は連絡先の交換だけにしておきましょう。時間がある時に連絡してくれればいいわ』
「は、はい……」
にっこりと笑うリンディ・ハラオウンに向かって頷く、馬場鹿乃と上羽天牙。
その表情に、本当にこれで良かったのかと言う疑問が見えたり見えなかったり。
でも、外見元ネタのFate/Zeroで主従の2人とほぼ同時に会うのは、本当に偶然……?
千晴たん、もうちょっと翠屋にいればFate組に会えたのに。残念!
黒羽の時と同じく、妹達が報告しなかったのは「警戒すべき行動は見られなかった」ため。41話で問題の無さそうな未接触転生者に対する警戒レベルを下げていたのが原因です。決して反応が面白そうとか思っていたわけではないです。きっと。