青の悪意と曙の意思   作:deckstick

80 / 162
投稿1周年記念的な何か。
本当の1周年は木曜(普段の投稿日)なので、先行投稿です。


番外:小話ズ その5

 ◇◆◇ 覗き見の先に(A’s編02話裏) ◇◆◇

 

 

「やはり、私の過去が気になっているか」

 

 別荘に来て早々、リンディ・ハラオウンやプレシア・テスタロッサと離れ、別室に来たお姉様。

 部屋の確認は、もう終わってる。というか、別荘管理担当の私達や従者に一声掛ければ、すぐに結果が出る。

 お姉様が気になったのは、2人が従者達にどんな対応をするか。

 

「公開出来ない情報ばかりですから。内容が判らないからこそ、気になるのでしょう。

 どうぞ、先日地球から仕入れた紅茶です」

 

「ああ、有難う」

 

 紅茶とマドレーヌを用意してるのは、料理主任のロナ。ちょっとフリフリの、白いエプロンを着けたメイド風ドレス姿。

 お姉様が目覚めた後、最初に別荘に来た際に、真っ先に喰い付いてた金髪美女。

 今ではだいぶ落ち着いたから、あの時の様に迫ってくることは無くなってる。

 

「相変わらずの腕だな。これの材料は……こっちか?」

 

「はい。似たお菓子や材料がありましたので、そのレシピを参考にしました。

 質の関係でバニラの香料は地球産を使用していますが、こちらの材料でも近い物を作る事は出来そうだと聞いています」

 

「問題は……設備や加工時間か?」

 

「品種面もあるようです。

 似た物はあっても全く同じではありませんし、品種改良も全てが地球と同じ方向で行ったわけではありませんから、風味や食感の差が大きいものもあります」

 

「その辺は、産地や品種で色々違う地球の材料だって似たようなものだ。

 ところで……私は、やはり神扱いのままか?」

 

 立ち話を映してるモニターには色々言ってるリルが映ってる。

 ついでに、ナーディも何か言ってる。

 

「全くあの子達は、近くにおられないと思って……

 安心して下さい。神として扱う事を好まれない事は、理解していますから」

 

「……そういう事か。理解した」

 

 つまり、表に出さないから妥協してくれ、という事。

 それでも、以前よりはマシなはず。

 

「今までに為してきた事を考えますと、他に該当する概念が思い付きませんから。

 それに、壊すばかりだった頃に比べ、誰かの為に何かを生み出す今の生活はとても満たされたものです。その環境を作られたエヴァ様を蔑ろになど、従属属性の付与が無くとも出来るはずがありません」

 

 断言されちゃった。

 勘違いとは言えない実績は持ってるし。

 従属の件を説明した時も、それで助けられたとか、当然の処置とか、全肯定されてた。その上で従属が無くても似た結果になるとか、どう見ても洗脳完了、逃げ場無し。

 

「そろそろお茶とお菓子の準備も終わりますので、移動しても良い頃かと思いますが……エヴァ様、どうしましたか?」

 

「もうちょっと待ってくれ。私は今、なんでさと言いかける口を止めるのに忙しい」

 

「はい、存分にどうぞ」

 

 

 ◇◆◇ 胸が高鳴る理由(A’s編10.5話) ◇◆◇

 

 

 アースラでの訓練が終わり、お姉様は八神家の部屋に戻ってきた。

 今まで顔に出してなかったけど。

 

「あ、危なかった……変態(ロリコン)め、気軽にアルハザードの事を口に出しおって……」

 

 お姉様は、ベッドに突っ伏してる。

 クロノ・ハラオウンやフェイト・テスタロッサはそれぞれの母から聞かされている可能性があるし、守護騎士にはいつか話す事になるだろう内容ではある。

 でも、他の転生者や高町なのはには、まだ聞かれたくない。

 特に高町なのは。ユーノ・スクライアまで情報が行くと、色々と面倒そう。

 

「認識阻害は間に合っていたな?

 態度もおかしな点は無かったよな?」

 

 認識阻害は、変態(ロリコン)もやってた模様。

 その後の話を考えても、ばれてた可能性は低い。

 

「良かった……うん。今後、変態(ロリコン)とは人前で会わない様にしよう。

 見(ロリコン)必殺、出てきたらまずボコる。

 情報はありがたいが、行動が危険すぎる」

 

 全面的に同意。

 実質的な殲滅許可。腕が鳴る。

 

 

 ◇◆◇ 大人達の転生者考察(A’s編11.5話) ◇◆◇

 

 

「良かったの? 使え、なんて言ってしまって」

 

 今ここにいるのは私、リンディとプレシアさんの2人だけ。

 エヴァさん達はお家に帰ったからサーチャーの妨害もしているけれど、強力過ぎて居心地が悪くなるのは仕方ないわね。

 だけど、プレシアさんは、道具扱いされる事を良しとする人には見えなかったのだけれど……あれほど望んでいたアリシアさんとの時間の恩は、それ程までに大きかったという事ね。

 

「構わないわ。あの子は過去と予知に縛られ、それでも自分が望む未来を欲しがっているだけ。

 周囲を見れない程壊れてはいないわ……少なくとも、以前の私の様には」

 

「だからこそ、見ていなさい、って?」

 

 言葉を守れているか見ているという事は、見える範囲に居るという事。見える範囲から追い出すなという事。

 平穏な生活から見える範囲なら、恐らくそう酷い状況にはならない……そういう事ね。

 

「平穏を求めているあの子から見える範囲に居ることが出来るなら、少なくとも捨て駒にはされる事は無いわ。そもそも、フェイトを娘として見ろと要求してきたのだから」

 

「そうね。必要以上の嘘はつかない人だから、その点は信用出来るのだけれど……

 どうしてかしらね。この次元世界で会う人会う人、無茶をする人ばかり。本人はあまり無茶と思っていない点も共通かしらね。

 だけど、エヴァさんは……自身の多くを犠牲にしても、闇の書を止めようとしている。家族だから、共に未来を歩める相手だからと言っても、気持ちはちょっと行き過ぎよね」

 

「そう? 私が事故の結末を知っていたら、あの子以上の事をしていた可能性が高いわ。

 それに、犠牲にして良いと思っている、犠牲とすら思っていないものに、普通の人が欲しがるものが含まれているだけ。本当に大切だと思っている物を犠牲にする気は無いわ。

 地位にも権力にも財産にも興味は無く、大勢の称賛より心を許せる相手を望む。それだけよ」

 

 表に出ず裏で動く理由は、確かにそうでしょう。

 それに、覚悟を決めた人を止めるには、悪役を演じてでも強引さが必要になるのも確か。

 プレシアさんもグレアム提督も、現状の危険性を明示し、受け入れられる結果とそれに至る手段を提示して説得しているわ。その点は、危険と見なしていない転生者、あれ以来殆ど関わっていない黒羽さんや、ある意味では見捨てているようにも見える馬場さんや上羽さんすらも同じね。

 本局への侵入も可能なエヴァさんなら、証拠も残さずに全員を強制排除する事すら不可能ではないはずだけれど、そうはしていないわ。平穏を護るだとしても……情報を知る者を無闇に増やす事は得策ではないはず。

 やっぱり、結果的に悲しむ人を減らそうと動いているわね。本質的には優しいと判断した事は間違いじゃなかったわ。

 ……だけど。

 

「それはやっぱり……自分と同じだから理解出来るという事かしら?」

 

 目的の為に、他の全てを犠牲にする覚悟という意味では……かつてのプレシアさんも。

 

「ありがちな話よ。裏の世界に自分から踏み込むような、心に傷がある連中には特にね。

 目的に対する想いが強ければ強い程、世界に絶望すればする程、何かに縋れば縋る程、他のものが見えなくなるわ」

 

「そうね。大切な物を失った人は……特に」

 

 その意味では、転生者と呼んでいる人達も同じね。親しい人を、過ごした世界を、自分自身すらも失っているのだから。

 エヴァさんは仲間に縋っているように……多くの友人を求めた精神的な弱さを今でも持っているように見えるわ。過保護者の本当の姿は、孤独や別れを怖がる臆病な人。

 エヴァさんが危険視している人は、物語の世界、物語の主人公という事に囚われて現実を見ていないから、あんな行動が出来るのでしょうね。

 

 そしてそれは……きっと、私やクロノ、それにグレアム提督も。

 私にはクロノがいたから踏み止まれたけれど、夫の、クライドの背中を追っていたのは事実。クロノに子供らしさが無いのも……。

 グレアム提督の止め方はあれが本当に正しかったのか、今でも完全に納得出来ているわけではないけれど……穏便な交渉で説得出来たとも思えないわ。迷わず恐喝同然の手法を取ったエヴァさんは、平穏を求める手段として悪の道を選べる、親しい人さえいれば時代の影を背負う事を厭わないくらいの覚悟は出来ているという事。

 

「管理局で前線に出ていれば、良く見る手合でしょう。

 犯罪者、被害者の家族、次元漂流者……」

 

「共感出来る場合もあり、理解出来ない場合もあり、かしらね。

 過去や立場に関わる事例の知識は重要だもの」

 

「そう。それで、この世界の物語、創作物はどうだったのかしら?

 幾つか教えてもらっていたでしょう」

 

「ええ。特に二次創作と呼ばれるものは、欲が素直に出ているものも多いと感じたわ。

 その主人公になったと思い込めば……人格が歪んでしまうのも仕方が無いのかしら」

 

 元の物語に介入する形の、それも多くの女性を囲う立場で追加された人物に自分を投影している可能性が高いらしいけれど。

 それでも、身勝手な考え方や行動で異性に好かれると思うのはどうなのかしら?

 

「夢、なのでしょうね。手っ取り早く欲を満たすものとしては、なかなか手軽そうよ。

 私としては、変わった魔法の再現が面白そうだと感じたけれど」

 

「技術者的な視点?」

 

「魔法技術が無いはずの世界で、これほど多様な技術が空想で生み出されている……いえ、技術が無いからこそね。

 この世界では駆動炉の様に規模の大きな研究は出来そうにないし、風変わりな技術の研究に鞍替えしてみようかしら」

 

「面白そうね。エヴァさんも似た事に興味を持っていそうだし、いいんじゃないかしら」

 

 だけど、これは……オタク、と言ったかしら。

 そんな世界に踏み込むことになるけど、いいのかしらね?

 

 

 ◇◆◇ 八神家の団欒 in 別荘のお風呂(A’s編12.5話) ◇◆◇

 

 

「おー、何か、物凄く広いお風呂や。前に行った温泉旅館の何倍くらいやろ?」

 

 八神家一行を別荘に招待し、軽く手合わせした後。

 全員で、熱海にある大浴場へとやってきた。

 今はまだ全員服を着た状態で、入り口から中を覗いてる。お姉様も大人モードのままだし。

 

「従者達の趣味で、だいぶ拡張してあるからな。

 いくら趣味でも、ウォータースライダーまで作るのはどうかと思うが……」

 

「でも、面白そーだし、何かキレーだ。

 ザフィーラが行ってる男風呂の方も、似たようなもんなのか?」

 

「いや、こっちの方がだいぶ凝っているらしい。

 プールはあっちの方が広いらしいがな」

 

 八神ヴィータの疑問に正確に答えると、ステンドグラス、流れるプール、香り等を付けた変わり風呂各種は、女風呂にしかない。

 その代わり、一つ一つは男風呂の方が大きい。男風呂にしかないのは、タイルの壁画。ちなみに絵柄は富士山。

 

「ここなら、魔法を使っても問題無いですし。

 はやてちゃんも、いつもより楽に入れますよね」

 

「そっか、浮かべてもらえばいいんやね。

 さっき訓練してたとこはちょっと砂っぽかったし、早く入ろ?」

 

 というわけで、全員脱衣。

 八神はやてはリルに手伝ってもらってたけど。

 

「ええなぁ、見た目は私よりちっちゃいのにおっきいし」

 

 その手が、胸に伸びてる。

 八神はやてより小さいのは、身長。大きいのは、お察し下さい。

 

「小さいとか言うもんじゃねーよ」

 

 八神ヴィータが小言を言ってるのは、きっとリルとほぼ同じ身長だから。

 同類意識が生まれてもおかしくない。

 

「私は気にしません。子供のする事ですし」

 

「子供……うー、私ってやっぱ子供なんか?」

 

「約2500歳の私共と比べたら、ヴィータさんも含めて子供と呼んで差し支えないと思います」

 

「アタシもかよ。

 てか、見た目だけこっちに……って、オメーらもアタシよりちょっと高いのかよ」

 

 軽く流してるリルやちょっとへこんだ八神はやて。

 八神ヴィータは、幼女モードに戻ったお姉様と八神チャチャをジト目で見てる。

 

「こっちが本来の姿だからな。

 まあ、私は10歳相当、チャチャは9歳相当だから、8歳相当のお前より背があるのは諦めろ。

 むしろ、9歳で平均身長並みのはやてと同程度で、肉体年齢が同じはずのアコノとは20センチ以上の差がある私だって、身長で悩める仲間だと言えるぞ?」

 

「多分私は、ここで身長が止まる事を前提に、無理に中学生くらいの体格にされている。

 それに、昔の人の方が身長は低かったはずだから、当時は普通だった可能性は充分ある」

 

「同情するなら身長をくれ。

 てか、大人モードのやり方を教えてくれよ」

 

「私のは根本的に違うし、お前も普通の人間じゃないからな……使えるか解らんぞ?」

 

「使えるかどうかは置いといて、術式はあるって事だし、試せなくはないんだよな?」

 

「まあ、無いわけではないが……教えるのは構わんが、期待するなよ」

 

「マジか! 言ってみるもんだ。

 出来ればでいいから、教えてくれ」

 

「まあ、そのうちにな。

 今はお前達のデバイスを改造出来ないから、補助が必要なら別でデバイスを持つか、夜天を戻せてからにしてくれ」

 

「おう。楽しみにしてるぜ」

 

 そんな事を話しながら、全員お風呂の方へ。

 八神はやては八神シャマルに、主はいつの間にか現れてたチャチャマルに抱き抱えられてる。

 リルは服の洗濯だから入ってこない。魔法も使えば、出るまでに充分間に合う。

 

「それにしても、子供の姿だと少々違和感があるな。

 負荷があると言っていたが、普段は大人の姿ばかりだ。それを基本となるよう改変するわけにはいかないのか?」

 

 体を洗いながら、八神シグナムが隣にいるお姉様に訪ねてる。

 お姉様は原則として主以外の誰かと会う時は大人の姿になってるから、こんな大勢の前で長い時間幼女モードになるのは久しぶり。

 普段はほぼ同じ目線なのに、今は八神ヴィータを見るのに近い状態で見下ろす形になってるから、すこし戸惑ってる模様。

 

「少なくとも、今はそんな余裕は無いな。それに、私の基礎構造は夜天よりも面倒で複雑だ。保険も無い以上、迂闊に手を出せん。

 それに……私には人間だった頃の記憶もあるが、何故か男だったらしい。男に言い寄られるような姿を本当の姿とするのは、少しな」

 

「男だった、か。

 ここは女性用だが、良いのか?」

 

「体は女で、男だった記憶以上の年月を女として過ごしているからな。肉体年齢的にも性的な欲は無いようだし、私の影響下で不老になった者は生殖能力を失い、性欲も無くなっていくらしい。どの影響が大きかったのか解らんが、もはや男としては枯れ果てているよ。

 揉み魔のはやてもいるんだ、少々視線が行く事ぐらいは構わんだろう」

 

「確かに、既に全員揉まれているな。私達も裸を見られて動揺するような過去を送っていないから、問題は無いが。

 だが、枯れていても姿を変える事に思う所はあるのか」

 

「気恥かしさだけは、何故かあるんだ。人間の頃の記憶が女なら、むしろ美人になるんだから喜べたのだろうな。魔導具となった時点で大人だったなら、否応無しに慣れられたのかもしれん。

 対外的や法的な問題が無ければ、こっちの姿の方が気楽になってしまっているし……今更変えるのもな。魔法が一般的な世界なら、無理に大人の姿になる必要も無いだろう?」

 

「結局は、この姿に愛着があるという事。

 私もこっちに慣れているし、抱き枕にも丁度良さそうだから問題無い」

 

 主が、後ろからお姉様に抱き着いてきた。

 魔法で浮かんでるから、体重は全然かかってないけど。

 

「……せめて、タオルか何かを巻く気は?」

 

「無い。えーと、当ててんよ?」

 

「無理に関西弁っぽくするな。というか、今の私は女だぞ?」

 

「男性の感性が基本だと聞いているし、ハーレムや恋愛がメインの話では喜ばれる行為のはず。

 それに、エヴァは私ので、私はエヴァのもの。問題無い」

 

「いや、あるだろう。

 そもそも、私に男を見るなら羞恥心くらいは覚えろ」

 

「それは確かに。アコノ、おぼえた。

 じゃあ、先に入ってる」

 

 主はあっさりお姉様から離れると、ふわふわ浮かびながら柚子風呂に向かった。

 チャチャマルは軽く頭を下げ、その後を付いてく。

 

「やってる事はバカップルみたいやけど、何か色気が無いなぁ。

 男やったら、もっとぎゅーっとやね。多分、こんな感じや」

 

 入れ替わるように、八神はやてが登場。

 こちらも洗い終わってて、八神シャマルにお姫様だっこされつつ、しがみ付いてる。

 抱き付くと言うには、体格差的に微妙過ぎた。

 

「感性の基本は男だが、体やらは女だ。

 私は、男も女も愛せんよ」

 

「なんか、それも寂しい話やね。

 性別を超えた愛ってのも世の中にはあるみたいやけど、その辺はどうなん?」

 

「存在するかどうかと、私が受け入れられるかどうかは別だ。

 それに、アコノは恋人よりも妹や娘に感覚が近い気がする。家族愛的なものならあると言っても構わんぞ」

 

「なんや、お姉ちゃんとお姉ちゃんは、やっぱり普通に姉妹なんか?

 姉妹(スール)制度的な何かは無いんか?」

 

「何を期待してるんだか。元々の面倒を見るとかいう意味でならともかく、恋愛の要素は無いぞ。

 それに、同性を3人侍らせているお前は人の事を言えんぞ」

 

「それもそうやね。

 でも、みんなちょっと遠慮がちと言うか……どう扱ったらいいか解らへんのかな。私だけやなくて、エヴァさん達にもそうやし。

 シグナム、その辺はどうなん?」

 

「はい。騎士としては、お2人とも上位の方として扱うべきです。

 しかし、家族としての扱いを望んでおられますし、本来はそうすべきですが、この世界での家族がどの様なものか、未だ理解出来ておりません」

 

「また敬語になっとるよ。

 シャマルはどうや?」

 

「家族としても、特にエヴァさんの位置付けが難しいです。

 あの子……管制人格の妹で。はやてちゃんのお姉さんで、保護者で。普段は私と変わらない年齢で。本来ははやてちゃんよりちょっと上くらいの姿で」

 

「だから、基本的に対等でいいと言っているだろうに。

 少なくとも設定年齢が20前後のお前達は、それが一番自然だ」

 

「そうなんですけど……」

 

「親戚設定だが、親密だったとは言えない程度の付き合いという事になっているし、その辺は追々慣れて行けばいいさ。

 ところではやて、管制人格の名前は決まったのか?」

 

「うん。私を支えてくれる人やから、色々調べたりしてな。リインフォース、って決めたんよ」

 

「……やはり、その名になったのか」

 

「ん? 原作ってのと同じ名前なんか?」

 

「そうだな。良い名だし、文句があるわけでは無いんだ。

 ただ、直接手を出さなければ同じ結果になるんだな、と思ってな」

 

「そっか。あ、夜天さんにはまだ秘密な?

 私から言いたいんよ」

 

「まだ目覚めていないようだし、誰かが口を滑らせない限り大丈夫だろう。

 闇の書の記録として知られる可能性もあるが……まあ、その場合は諦めろ」

 

「でも、直接言うのは私や。

 エヴァさんにも譲らへんよ?」

 

「譲らなくていい。むしろ、誰にも譲るなよ?」




参考までに、肉体年齢と身長の設定はこんな感じです(身長順)。
 チャチャマル:15歳174cm(茶々丸公式)
 シグナム:19歳167cm(公式)
 シャマル:22歳164cm(独自)
 アコノ:10歳152cm(年齢は独自、身長は木乃香公式)
 フェイト:9歳136cm(独自)
 なのは:8.5歳132cm(独自)
 エヴァ:10歳130cm(エヴァンジェリン公式) / 22歳165cm(独自:大人モード)
 はやて:9歳130cm(独自。A’s12話で、なのはよりちょっと低いくらいに見えるので)
 チャチャ:9歳127cm(独自) / 20歳160cm(独自:大人モード)
 ヴィータ:8歳122cm(独自)
 リル:11歳122cm(ルリ公式)
※公式扱いしているのはWikipediaやWiki等に掲載されていた値です。
※守護騎士の独自身長はStrikerSの対比表で計算されていた値を参考に決めています。
※守護騎士の肉体年齢はNanohaWiki記載の外見年齢を採用しています。A’s設定資料集からの引用のようです。
※エヴァの大人モードは、欧州成人女性の平均(イギリス163.1cm、フランス164.1cm、ドイツ166.9cm)を参考にしています。ネギまの年齢詐称エヴァは180cmらしいですが。
※チャチャは、ネギま17巻(153時間目)の茶々丸3姉妹の真ん中を茶々丸(174cm)とした場合の両脇2機(約127cm)と、日本人成人女性の平均(158.5cm)を参考にしています。
※フェイト、なのは、はやて、リルの4人は不老でないので、成長等による変動があります。逆に、他の人は不老で数値固定。

現代日本だと、7.5歳女子の平均が121.7cm、10.0歳女子で136.9cm。おもちゃ箱のなのは8歳が129cmらしいので、あれです。エターナルロリ、ちっさ。
頑張れエターナルロリず、原作STSにはキャロ(10歳122cmくらい)やヴィヴィオ(5歳100cmくらい)がいるよ! それまでにこの話は完結するけど!


2013/11/05 恋人とよりも→恋人よりも に修正
2013/11/15 無暗→無闇 に修正
2016/04/06 含まれていている→含まれている に修正
2018/10/10 ―→ー に修正

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。