オリキャラ(オリ主?)は、しろがね。
色々複雑な壊れた人物。
なぜかからくりサーカスの時代から、鬼滅の世界にからくりと一緒にトリップしちゃった。
オリキャラが使うマリオネット(からくり)は、からくりの君に登場したからくり達。
作中未登場の4体目の白拍子の人形を使うことや、名前を付けています。
からくり達は、オリキャラが制作したという捏造設定にしています。
しかもかなり強化します。
強キャラですが、チートではありません。
人形を繰るために無防備にもなるので。
今回は、お試し短編。
それでもOKって方だけどうぞ。
夜の山の中に煌めく大きな太刀の一閃。
鬼がその一閃で脳天から真っ二つになる。
それをただ呆然と眺めるしかない。
揃いの制服に滅の文字を刻んだ鬼を討伐する組織、鬼殺隊。
那田蜘蛛山の一画に突如現れたのは、鬼と見間違えそうなほど大柄で時代錯誤儺赤い鎧武者。
大正の時代に似つかわしくない赤い武者が手にする太刀は、見たこともないほど太く、長い。
鬼殺隊の小隊を取り囲む蜘蛛型の鬼にジリジリと間合いを詰められた中、鬼殺隊に加勢するように突然現れたのがあの赤い武者だ。
鬼の方も混乱しているようだが、赤い武者の剣によって次々に切り刻まれて地面に倒れ伏していく。
だが倒し方がおかしいことにすぐに気づけた。
鬼は項を切り落とさないと死なない。もしくは太陽の光の下で焼き殺すか、藤の毒で殺傷するかだ。
なのにこの赤い武者は、手加減なしで胴体を真っ二つ、脳天から股まで二つ割、斜め切り、いずれも弱点を狙っていない。
だがその太刀を振るう速度と切れ味は、弱点を突かなければ倒せない鬼を圧倒している。
すぐに死なないため切り離された上半身と下半身や脳天から真っ二つの状態でジタバタと暴れてなんとかしようともがく蜘蛛鬼達。逆に弱点以外で死ねないことが彼らを追い詰めている様子だ。
さらにまだ斬られていない鬼達が反撃しようと赤い武者を攻撃するが、まるで動じない赤い武者。
身にまとう鎧はとてつもなく固く、毒針を弾く。絡めて動きを封じようとする粘つく糸をものともせず大柄さを感じさせないほど速く力強く動き、残る鬼をバッサバッサと斬り捨てていく。
ここまでくるともう爽快だ。いっそ胸がスッと晴れるような気さえした。
やがてこの那田蜘蛛山を支配している下弦の伍の鬼によって家族として支配されていた鬼が分が悪いとやっと気づいたらしく、その場から撤退しようとしていたが赤い武者の一突きの方が早かった。
太刀の先が眉間を貫き、後頭部まで貫通させた状態で蜘蛛の鬼を太刀ごと振り上げ、そのまま地面に向かって振り下ろすとあら不思議、土埃が舞い上がりあれほど鬼殺隊を追い詰めていた蜘蛛の鬼は地面で真っ二つ。しかも地面にたたきつけられた衝撃で内臓も潰れたのか中から体液と共に色々飛び出した。
縦に真っ二つにされてしまったせいでまともに口がきけないが蜘蛛の鬼は、それでも何事か喋ろうとしているが真っ二つのせいでうまく言葉にならない。
「やっぱり日本語だよね?」
そこへ場違いなほど能天気な少年と青年の間ぐらいの男の声が聞こえた。
いつからそこにいたのか木の陰から現れたのは見慣れない服装の十代中ごろぐらいの少年で、両手の全ての指に指輪のような何かをはめていて、何かを動かすように腕と一緒に奇妙な動きをさせている。
すると赤い武者が太刀を握りなおし、体と足を動かす。
真っ二つに切り刻んだ鬼がまだ息があるからとどめを刺そうとするように。
それに気づいた鬼殺隊員のひとりが声を上げた。
「鬼は、首を切り落とさなければ死にません!」
「えっ? そうなの。…なるほど。」
少年は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに納得し指を動かす。
するとそれに反応するように赤い武者が立っている場所を変え、太刀を振り上げた。
「じゃ、これで。」
そして赤い武者が振り下ろした太刀が蜘蛛の鬼の首を見事切り飛ばした。
あまりの威力で首が吹っ飛ぶ。先ほど脳天から真っ二つにされた状態からポーンっと。蹴鞠でもしたんかというほど軽く跳んで転がる。
首を斬られた蜘蛛の鬼の体は、斬り飛ばされた首と共に崩れてやがて消滅した。
「へ~…、跡形も残らないんだ。っていうか、さっき鬼って言ったよね? 人形じゃないってのは見ただけで分かったけど。ここどこ? 日本語喋てってるから日本だよね?」
首をかしげる少年が鬼殺隊小隊の方に向き直った。
顔立ちはかなり整っており、少し日本人離れしている様相だ。もしかした外国人の血が入っているかもしれない。
だが雰囲気が奇妙だ。あまりに場違いな能天気さとのんびりとした調子。鬼が死ぬ様を見ても動揺していないが鬼を知らない様子だ。
「君は…、それと…。」
「自分はヴァル。」
「えっ?」
「名前です。俺の名前。ヴァル・ノーバディ。名前がヴァル。で、こっちは太郎丸。俺の作品!」
ニコニコしながら自己紹介した少年は指と腕を動かす。
するとその場に呆然と立ち尽くしたような状態だった赤い武者がゆっくりと歩いてきて、ヴァルと名乗るこの少年の横に並んで立った。
ヴァルは、作品と言った。
どういう意味なのかこの場にいる者達では理解できなかった。
だが間もなく、その意味が分かる。
「動かないでください。」
「はーい。」
「…ふざけてるんですか?」
そこへ現れたのは、鬼殺隊の最高戦力に位置づけられる柱という階級のひとり、蟲柱の胡蝶しのぶだった。
彼女は、自身の日輪刀の先端をヴァルの背後から首に突き付けていた。
だがヴァルはまるで動じず、こうなることが分かっていた様子だ。顔は無邪気そのものでこの状況を楽しんでいるようにしか見えない。
「そちらの武者の方も、武器を納めてください。」
「あっ、ちょっと待って。」
「あっ!」
しのぶが反応するより早く動いたヴァルが少し離れた木の陰に入る。
すると大きな葛籠を持ってきた。
ドスンッと重い音を立てて地面に降ろされた。地面のめり込み方から、葛籠がとてつもなく重いというのが分かる人間にはすぐ分かった。
「運びやすさを考えたら、このまま持っていくより畳んで納めますね。」
「なにを言って…。」
意味が分からないとしのぶと他の鬼殺隊隊員も思ったが、直後にその意味が分かった。
ガコンっと音が鳴る。
音がした方を見ると、太郎丸という赤い武者の首があり得ない角度で横に曲がっていた。
それから腕、足、胴体まであらゆる部分が何かが外れるガコっだのガチャガチャと音を立ててあり得ない角度に曲がって、鎧さえ少しずつ折りたたまれて小さくなり、蓋が開いている葛籠の中に自力で納まって蓋が閉じられた。
「ふいっ。ご苦労様。」
労うように葛籠を撫でてから、ヴァルは全ての指から指輪を外した。
「あなたは…、いったい…? 今のは?」
「太郎丸は、俺が作った人形。」
「はあ?」
「指に繋げた糸で操って戦わせるために作った自分の作品の1体なんですよ!」
「人形? あれが?」
「そんな馬鹿な!」
しのぶも信じられないという顔を隠せないが、太郎丸が戦う姿を間近で見ていた隊員達はもっと信じられないから思わず声を上げてしまっていた。
確かに糸と繋がった人形を操る、操り人形劇や芸があるが、あそこまで大きく、そして鬼と戦えるほどの力を発揮する人形なんて聞いたことも見たこともない。そもそもヴァルの手で、糸で操っていたこと自体、気づけなかった。
だが現実に太郎丸は、その巨体を折り曲げて葛籠に納まった。人間ではあり得ない動きだった。
しかもその太郎丸を作ったのが目の前にいる若い少年だっていうことがもっと信じられないことだった。
だが自信たっぷりに笑顔で腰に手を当てて胸を張る姿は、太郎丸が己の自信作であることを誇っているように見える。
「でね、でね! 太郎丸は、日本のある武将の伝承を聞いて、資料を調べまくって作ったからすっごい自信作で! まだまだ改良の余地があるんですが…。」
鼻息荒く興奮してベラベラと太郎丸のことについて話し出す。早口だ。身振り手振りまでして好きなことを伝えているのが分かるがついていけない。勢いがあり過ぎるし、喋っている内容もチンプンカンプンで普通に引く。
だが不意にヴァルの表情が無になる。
急な変わり様にしのぶをと鬼殺隊隊員達も驚き、訝しむがヴァルが葛籠を素早く背負った。
身の丈以上に縦に大きく重たい葛籠を平然と背負うなり、闇夜の森へ駆けだす。
まさに疾風のように速い動きに、柱であるしのぶも反応が遅れついていけなかった。
「待ちなさい!」
急いで追いかけていくしのぶ。
残された鬼殺隊隊員達は、呆然と立ち尽くしてしまった。
那田蜘蛛山を拠点に、家族と称して複数の鬼を支配下に置いていた下弦の伍の鬼討伐の任務の最中に突然現れた人形使い。
彼は、確かに強い。彼が繰る人形も強い。
だが無敵ではない。
そして永遠ではない。
しろがねという普通の人間よりも老いるのが遅く、並大抵のことでは死なない生命力を持った身であるが、やがて老いるし、怪我をすれば死ぬときは死ぬ。
死に方だってまともじゃない。ただ自動人形を倒すという使命のために糸で繰るからくり人形で人間の血を燃料にして自力で動く自動人形という怪物と戦うために存在しているようなものだ。
そんな中で、同じしろがねでありながらヴァルが異端だった。
こじらせにこじらせた愛に狂ったある男の実験ですべてを失い、人生を歪められてしまった身の上であるが彼はそんな自分自身を悲観していない。
自分の手で人形を作るという大好きなことに人生を費やすという趣味と目標が彼の全てであるから、奪われて歪められた人生を顧みない。そしてしろがねの宿命や使命感もほとんどなく、長い歳月をかけて成し遂げなければならない最終目的にも興味が薄い。
ヴァル・ノーバディ。
失敗作の実験体として『何者でもない(ノーバディ)』なんて酷い名前を最初にもらい、あとから彼を哀れんだひとりのしろがねからヴァルという名前をもらい今の彼が名乗る名前となった。
本当の名前も出身も親の顔すら記憶に残っていない彼が後付けで手に入れた自分自身を示す名前。
しかしそんなことは関係ない。何も悲観しない。好きなこと、やりたいことが見つかった。それでいい。
ダウンロードという別の体に自分の記憶を書き込みその人物の脳を、肉体を文字通り上書きして支配する非人道的な技術の確実性を高めるための実験としろがねになるために必要な生命の水の同時使用で本当の名前も、自分の出生に関する記憶も失い、身も心も壊されて作り変えられてしまったこの少年が廃人ならずに再誕して見つけた生き方なのだ。
好きなことに人生を尽くす人生。それが失敗作の烙印を押されながら優秀な人形師となった彼が求める人生である。
「太郎丸!!」
葛籠を地面に落とすようにしてから、いつの間にかはめた指輪に繋がったとてつもなく細く頑丈な糸で葛籠から太郎丸を起こす。
額に傷のある市松模様の衣装を纏った少年が負傷して地に伏している最中だった。
彼の妹は鬼であるが鬼の糸で絡めとられ身動きが取れない状態だった。
そこに現れた謎の少年と鎧武者の形をした操り人形。
あまりに急なことに二人を追い詰めていた下弦の伍の鬼が目を見開き、鞘から太刀を抜いた太郎丸の威圧感に感じたことがない感覚を覚え、咄嗟に切断する糸を太郎丸に向けた。
同時に凄まじい速度で鬼の顔面にまっすぐ向かってきた太刀の切っ先を間一髪で避けたが、顔面串刺しを避けただけであって完全な回避にはならず顔の横と片耳が大きく切り裂かれた。そのせいで太郎丸を切り裂く攻撃は不発に終わった。
その隙に太郎丸とヴァルが倒れている少年を庇うように立ち、下弦の伍の鬼と対峙した。
「あ、あなたは…。」
「だいじょうぶ? だいじょうぶじゃなさそうだから…、加勢するよ! 太刀がもてばいいけど…、時間稼ぎはいけるかも!」
太郎丸の太刀は、すでに自動人形を斬り続けて使い込んでいてガタがきていた。だから交換時期だったのだが、交換のために用意していた太刀が手元になかったのだ。
そんな時に鬼という異形を斬るために何度も振るった。
太刀がいつ折れても不思議じゃないことは、太郎丸のための特製の太刀まで自作していたヴァル自身がよーく分かっていた。見てわかるし、太郎丸を繰る指から伝わるのだ。
手持ちの人形は、太郎丸だけではない。
太郎丸がダメなら、次の人形を惜しみなく出す気でいた。
人形作りが大好きで人生を惜しみなく注ぎ込む気でいるが、大事に大事に鑑賞するために飾るのではなく実用性を求めに求めた人形作りこそがヴァルの人形作りなのだ。
壊れればまた修理して、場合によってはイチから造り直す。それを繰り返してきた。
自動人形との戦いや試運転でも太郎丸を始め、他の人形達も何度も壊れては直して、また造り直してきたのだ。
理想とする見た目だけじゃなく、動きまで理想を再現するため中身だって妥協なんてしていない。人生が続く限り自分の作った人形に手を加える気でいる。
「鬼を相手にするのは今日が初めてだから…、どこまでやれるかな? けど、何事も試さないとね!」
自動人形という圧倒的脅威を破壊するための性能を有しているが、鬼と戦う用には作っていない。
懸念点はそこだった。
だが。
「けど、自動人形(オートマトン)よりは柔いから助かったかも。」
人形よりは斬った感触は柔らかく、脆くて壊しやすい(倒しやすい)というのが鬼にたいする現段階でのヴァルの感想だった。
これが同じようで同じじゃない未来の時代から、人間の生き血をすすり不治の病魔をまき散らす人形がいないが人間を喰う鬼がいるもしもの大正時代に渡るという奇妙な旅路を進むことになった人形師と鬼殺隊と竈門兄妹との出会いである。
こんな感じで鬼殺隊と出会い、鬼との初戦をするって流れを予定しています。
強いけどチートじゃないです。
からくりを操るために大きな隙ができるし。
怪我しても治るの早いけど、血を流しすぎれば体が崩れて死ぬし、5年に1歳年を取るしろがねですので時間はかかるけど老いて死にます。
あと色々事情があって他のしろがねとかなり違います。内面でかなり壊れているけど、一応善人枠。
ただマイペース過ぎたり、しろがねの上の人などからせっつかれるとせっかく助けた人をないがしろにすることも。
つまり正常な奴じゃない。
ちなみにこの時点では、しろがねの特徴である銀髪と銀色の目を隠しているため一見普通の人間だと思われています。普段から隠しているためトリップしてしまってもそのままだった。
からくり達は、からくりの君に登場したからくりを自作したという設定で近代技術も惜しみなく注ぎ込んでいるためこの時点でかなり強いですが、大正時代であることから破損した時の対応に苦労するというのを描く予定。
あと対鬼のために武器作りや仕掛けをからくりに仕込む予定。
そのため刀鍛冶の里が主な拠点になります。
炭治郎達とも交流して仲良くなる予定で、からくりと柱が模擬戦をすることも予定しています。
自動人形は登場しません。