都市は都市でも人格ストーリー世界線に来ちゃった   作:薬指〝笛吹派〝スチューデント

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 ちょっぴり復活、お散歩でストレス発散してリフレッシュしてきた。


『ロボトミーE.G.O』①  

 嗚呼、参ったね。

 

「今日の管理を始めようか、まずは...洞察作業つまりは掃除だなF-08-01」

 

 まさか職員じゃなく管理される側として〝此処〝に来ることになるとは思わなかったよ。

 

 本当に想定外だ。

 

 今私がいる場所、それは折れる前のL社本社でしかも何故か収容室だ。

 

 つまり、私は幻想体として収容されてしまったのだ。

 

 どうやら己の本質に還ってしまったのがまずかったのか、私は幻想体とほぼ変わらない状態で肉体が生成された。

 

 しかも生成場所がよりにもよってL社本社の抽出室!おい誰だこんな嫌がらせしたの?

 

 おっと、感情が高ぶって口が悪くなってしまいました。

 

 おや?もしや口調が変わったのが気持ち悪いですか?これは現在の姿に合わせたものなので、この世界で成すべき事を成してまた別の世界に渡るまでは変わる事はありませんよ我らが(幻想体の)母よ。

 

『...!!!』

 

 もしや本当にバレていないと?本当に残念ながら、私という存在が抽出室で生成されこの世界に降り立った時から貴方がずっと私を見ている事はバレているんです。

 

 だからといって今すぐ貴女をどうこうする事はありませんから、どうぞご安心くださいな。

 

『...(ホッ)』

 

 ですが、あんまりおいたが過ぎると庇いきれなくなりますからある程度は自重してくださいね?

 

『!!!』

 

 わかって頂けたようで大変喜ばしいですね、でもまぁ貴女も大変でしょうから、偶には話し相手になってあげても構いませんよ。

 

『出来れば番号ではなくこの姿として私に与えられた名で呼んで欲しいのですけれどね。

 私は貴方たちとのお喋りをとても楽しみにしているんですから。

 

 嗚呼、でも怖いですよね?こんな人とも化け物ともつかない異常なものと対峙するというのは、私としては皆さんと仲良くさせて頂きたいと思っているのですが、皆さんからすればいつ自分たちを殺してくるかわからない危険な存在だから。

 

 ふふふっ、ごめんなさいね...私は本当にただ貴方たちとお喋りがしたいだけなんです』

 

「一つ良いか?お前はこの収容室に来た時からいつも『この姿』という言葉を多用しているが、お前には他にも姿があるのか?」

 

『えぇ...それは確かに存在しますね、今はあくまでこの姿として抽出されたので、姿に相応しい振る舞いを心掛けています。

 職員の皆さんはびくびくしながらも私の作業をしていますが、そんな貴方たちに一つだけヒントをあげましょう。

 

 私は〝痛みを伴う作業〝つまり抑圧を好みません、何故なら私にその気はなくても体が勝手に防衛反応で動き、貴方がたを傷つけてしまいますから。

 なので、出来れば私とはお喋り...つまり貴方がたの言う〝愛着作業〝というものを強くお勧めします。

 

 そうすれば、貴方がたは危険を冒さずに望みのエネルギーを得て、少なくとも私相手の作業では1日を安全に過ごせると約束いたしましょう。

 私は、貴方がたの事を気に入っていますからね、出来れば傷つけたくはないのです』

 

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【F-08-01観測情報】

 

・1:良い作業結果の場合に特別な反応を示し、収容室内に三つの鏡が出現した。

・2:洞察、愛着で作業を終えた場合、全ての作業が成功した。

・3:三つの鏡が出現した状態で1日を終えた場合に特殊なE.G.Oを三つの中から一つ選択出来た。

・4:作業結果良いを3回出した職員にギフトを付与していた。

・5:施設が非常事態レベル2に達すると特殊作業が発生した。

 

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 1日の間にこの前抽出された〝例の幻想体〝の観測情報を全て解放出来たが、あまり脅威とはならないかもしれない。

 

 F-08-01、個有名『幾万幾多の悲劇とたった一つの鏡』あれは本当に想定外で唐突な抽出によってこの会社に収容されてしまった幻想体だ。

 

 何故か抽出には早い筈の日に、いきなり手元の端末へいつもの幻想体抽出の画面が浮かび上がったのだ。

 

 確か其処に書かれていたテキストは...

 

『嗚呼...我が友よ、泣いているのですか?』

 

 しかもあれが抽出されたのと同時にどの部門にも繋がっていない謎の収容室が出現し、セフィラたちが大いに頭を悩ませていた。

 

 流石のアンジェラも困惑を隠せないようだったが、それも仕方のない事だろう。

 

 なにせこの『F-08-01』は観測情報こそ開けられたとはいえ殆ど謎に包まれているのだから。

 

 それに極めつけはあれから抽出されたE.G.Oだ。

 

 あの幻想体のE.G.O『砕けた鏡の行く末』は武器、防具共に一見普通のZAYINクラスE.G.Oだが、そこに付随していた特殊効果が異常だった。

 

『ランク差補正を無視する【段階Ⅰ】』

 

 どうもこのE.G.OはZAYINクラスでありながら、より上位のリスクレベルを持つ幻想体とぶつかり合わせた場合に、武器ならそのリスクレベルのランク差によって発生するランク差補正を無視してダメージを与え、防具ならランク差補正によって増加するダメージ量をその補正を無視してダメージを抑えてしまう。

 

 おまけに段階Ⅰとあるように段階ⅡやⅢもあるらしく、現在のところはHEまでのランク差補正を無視しているが、最終的にはALEPHとのランク差補正すら無視し得る可能性があるようだ。

 

 あの幻想体は果たして何者なのか、本当に正規の幻想体なのか?その全てにおいて疑問が尽きない。

 

 だが収容してしまった以上は付き合って行くしかないだろう。

 

 幸いこの幻想体〝単体〝では今まで収容してきた幻想体の中でも優良な方だから、職員たちも少しだけ安心出来るかもしれない。




【登場人物紹介】

『主人公の作業をしていた職員』
・実はムルソー、ホーネット入手前だがある程度実力あるからいきなり現れた変な幻想体の相手任された。
 多分そのうち良秀とかイサンとかロージャも出てくるかも?(イサンはイサン語そのまま書くの作者の技量じゃ難しいからちょっと工夫する)

『C』
・まだクソリプじゃなかった頃、主人公が現れた時からちらちら様子を伺ってたらバレてメル友ならぬお喋り仲間になった。

『管理人/A』
・いきなり現れた主人公にドン引きしてるけど、何か良い装備とかいっぱいくれるしめっちゃエネルギー精製してくれるから助かるから良いじゃんみたいなのりで主人公を観察中。
 後々全ての記憶を取り戻して悟りを開いた時にえらいことになる(プロムンで起こる不条理はだいたいAとCのせいだから仕方ないね!!!)

『主人公/幾万幾多の悲劇とたった一つの鏡』
・前回の世界で己の本質に還るとかいうとんでもない無理をやらかした結果、存在構造がほぼ幻想体と変わらないものに変質した。
 ねじれではないが、本人曰くE.G.Oのその先にある何かではないかとの事。

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