都市は都市でも人格ストーリー世界線に来ちゃった 作:薬指〝笛吹派〝スチューデント
ただし、後日談がうまく思い付かなかった時は本編を、何も思い付かなかった日はお休みとなります。
一応作者は11時までには間に合わせる事にしていますが、本当のところは読者の皆様が見やすいように7時頃に投稿するのが理想だと思っています。
でも、仕事が忙しくて中々執筆が進まないんですよね、ですから更新が途絶えたら疲れて投稿を休んでいると思って頂けたら幸いです。
「鏡・お・子・有?(鏡、お前子供が居た事が有るのか?)」
『子供ですか、そのように思っていた子たちならば居ましたね』
「今・居?(今は居ないのか?)」
『えぇ...皆私の手元から溢れてしまいましたからね、救いたかった者すら救えぬのなら、この手はいったい何の為にあるのでしょうか』
「お・無(お前のせいじゃ無いだろう)」
『貴女は優しいのですね、中々楽しい時間を過ごせました...またお話出来る機会をお待ちしていますよ』
「あ・ま(あぁ、またな)」
イサン以降、幾人もの職員が私のもとを訪れました。
その中には当然囚人たちの姿もあり、そのうちの1人が先程も話していた良秀さんですね。
何故か私に親近感を抱いておられるようですが、あまり幻想体へ心を開き過ぎるのは良くないと思うのです。
嗚呼、やはりそろそろでしょうか。
ええ...内から溢れそうになる力を抑え続けるのも限界が来ていましたからね。
戒めにもなりますし、少しだけ解き放ちましょうか。
私の持つ幻想体としての危険性を、もっと言えば個々の幻想体が持つ特質、非常に危険な特殊能力というものを。
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それは懐かしき夢、いずれ虚無へ至る私の始まり。
かつて私は1枚の鏡だった
周りには私と同じ鏡たちがいて、訪れる人々が望むものを見せる。
人々は私たちを望み、欲し、私たちの中に希望を見ていたわ。
でもいつしか人々は私たちを恐れ始めた。
『何故話した事もないのに望むものがわかる?』
『こいつらは人々を惑わす忌みものだ!』
『そうだ割ってしまおう、こいつらが二度と我らの心を写さぬように』
次々に姉妹たちは割られて行って、最後に私ともう1枚の鏡だけが残された。
だけど私たちは人々が望むものを見せる事をやめないし、人々を憎む事もしなかった。
私たちはそう造られたから、割られていった姉妹たちもそうしてきたのだから。
だけれども、最後に残った姉妹が人々に割られた時、私の中から...何かが砕ける音がしたの。
気づけば私は、人々の血で出来た河の上で泣いていたわ。
そして、私はその中に溶けていったの。
『試練形成、既存試練に統合し再構築』
それは恐ろしきもの、麗しきもの、そしてそれは、全てを鏡の中に閉ざす者。
『鏡の試練『演者』が顕現しました』
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『警告、新たなる試練が訪れました...職員は至急該当試練に対応してください』
「試練ですって?ちょっと来るのが早すぎない?」
「然り、未だ其処には至るに能わず」
「さ・行(さっさと行くぞ)」
唐突な試練の訪れ、それは施設内に緊張を走らせ職員たちに不安と恐慌を齎した。
それは人々に恐怖を与える者、鮮血と月明かりの中で夜に舞うフォークロア。
アルルカンの来訪である。
「あぁあぁぁ!?がぁぁぁぁぁ!!!」
廊下を曲がると、其処には既に試練によって顕現した『演者』が、オフィサーの頭を握り潰しながら此方を睨みながら佇んでいた。
そして、職員たちと彼の者との戦端が開かれる。
「こいつ!攻撃が全部BLACK属性なのか!?」
「管理人から指示が来た!該当属性に耐性のあるE.G.Oを着た職員で前衛を固めてその他の職員は遠距離から攻撃しろとのお達しだ!」
『偽り、渇き、汝に憐れみを...』
この惨状を引き起こした張本人は、そう...F-08-01『幾万幾多の悲劇とたった一つの鏡』である。
彼が幻想体として持ち得る能力は幾つかあるが、その中でも最悪に近いのが試練の追加である。
鏡の試練と呼ばれるそれは、彼のかつての姿を呼び覚まし自我のない怪物として施設に解き放つのだ。
そして今回選ばれたのは『演者』つまりかつてアルルカンと名乗っていた頃の似姿である。
「硬いな、一応リスクレベルはHEとの事だが...それならば何故WAWのE.G.O複数の攻撃が効いていない?」
「お・奴・耐(おそらく奴の耐性が関係している)」
「イサンの攻撃は効いている辺り、奴の弱点はWHITEかBLACKのいずれかだろう」
「なら私の出番ね」
廊下の向こうから現れたのは、全身に青いE.G.Oを身に纏い、その手にはとても鋭利でわるで涙を研ぎ澄まして刀身にしたようなレイピアを携えた者、すなわちロージャである。
「私とイサンで叩くから、皆もなるべく奴の攻撃を食らわないようにしながら少しずつ攻撃して奴の気を引いてちょうだい」
「良・乗(良いだろう、乗ってやる)」
鏡の試練『演者』の攻撃は苛烈である。
近づけば鎌によるBLACK30程度の連続攻撃、離れれば弩によるRED20程度の多段ヒット攻撃、近・中距離において隙のない恐ろしい構成である。
ただしその心は薄氷の如く脆く、精神を削る白き力には勝てないのである。
『嗚呼...友よ、私は君の騎士にはなれなかった』
『試練の鎮圧完了を確認、職員は各配置に戻ってください』
「何だか釈然としませんね、こんな試練今まで見た事がないのに特に説明はないみたいですし」
「そ・こ・お(それがこの会社のおはこだ)」
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『嗚呼、皆さんは何とか試練を乗り越えられたようですね。
ごめんなさいね、私も何とか抑え込もうとは思っていますが、何分私にも限界というものがありますからね。
残念ながら、溢れて皆さんを襲ってしまう事もあるのです。
私は、あまりにも多くのものを抱え込み過ぎてしまいましたから』
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「イレギュラーこそあったが、今度こそ本当の抽出日がやって来たね、それじゃどんなのが来たのか見てようか」
『それは自らの肉を裂き、贖罪の時を待っています』
『甘美なる散華、憐れみを貴方に』
『血に濡れて、錆びた茨は渇き飢えている』
「...ちょっと待とうか?何なんだこのヤバそうな匂いしかしない選択肢は!!!...そうだ再抽出!再抽出すればましになる筈!」
管理人は手元の端末を操作し、再抽出を行った。
だがその結果は...
「どうしてだよぉぉぉ!!!」
『それは自らの肉を裂き、贖罪の時を待っています』
『甘美なる散華、憐れみを貴方に』
『血に濡れて、錆びた茨は渇き飢えている』
F-08-01第2の害悪要素、それは該当幻想体を収容した場合、その次の抽出は確定でF-08-01に関連する幻想体が抽出されるのである。
そしてそのリスクレベルは...全てWAW以上である。
【登場人物紹介】
『ロボトミーE.G.O/赤眼・懺悔』
・皆さんお馴染みの良秀さんですね、書くのくっそ苦労しました。
イサンとはまたベクトルの違う難しさなんで、読者の皆様に分かりやすくする為に良秀の台詞の横に()で台詞の内容を書くという手法を使うことにしましたが、不評だったら次からやめます。
『ロボトミーE.G.O/厳粛なる哀悼』
・イサンさん、まじであんま喋らせると作者の脳が焼き切れるので台詞を極力減らすことで何とか無理なく登場させているつもりだが、読者の皆様が楽しんで頂けているのか不安である。
『ロボトミーE.G.O/涙で研ぎ澄まされた剣』
・皆様ご存知、リンバスにおいて取り敢えず入れとけばあらゆる戦況を打破してくれる最強枠のロージャさん、今回も主人公であるF-08-01の収容時に発生する『鏡の試練』を殆ど単独で鎮圧した。
『管理人/A』
・主人公を収容してしまったせいでろくな目に合わなそうな人、今後も害悪アブノーマリティに悩まされる事になる。
なお元々リンバスの方で出ている情報からして害悪アブノーマリティばっか収容しているようなので、ヴァルプルギスガチャ世界線の管理人はポンコツかドMかのどちらかだと思われる。
『F-08-01/幾万幾多の悲劇とたった一つの鏡』
・幻想体形態の主人公だが、特殊能力の一つに『収容から日数が1日経過する毎にランダム確率で専用試練が抽選され、3日で抽選確率がピークに達する』というものがある。
これとは別に『F-08-01を収容時、次の抽出で関連する幻想体が確定で抽出画面に選出される』という主人公関連アブノマ確定ガチャをやらかしてくる。
しかもだいたい全部植物族である。
【用語解説】
『鏡の試練』
・主人公収容時にランダムで発生する追加試練、主人公がこれまで歩んできた道の具現化であり、これまでの経験を元にかなりエグい試練が課される。
解決済みの人格ストーリー(例えば握らんとする者)の後日談は必要ですか?
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