都市は都市でも人格ストーリー世界線に来ちゃった 作:薬指〝笛吹派〝スチューデント
あっ、感想欄でよく『最近リンバス始めたんですよ!』みたいなの見かけるんで、作者もリンバス始めた時期開示するんですけど。
実は始めたのは3月の頭からです。
そこからだいたい1ヶ月くらいでリンバスパス報酬全解放してストーリーは全然進んでなかったんですけど、ここ数日で一気に進めて漸く7章の36まで行きました。
私の人生は今、これ以上はないと言える程充実していました。
私の全盛はとっくに過ぎてしまったと思っていたのですが、私たちの前から去ってしまった彼が私の中に眠っていた種へ鮮烈な彩と刺激を齎してくれたのですよ。
ですが、何故でしょうね?再び思うように作品を作れるようになったとして、それを一番に見せたかった相手はもういないのです。
だからでしょうか、胸の中にまるで杭を打ち込まれたかの如くぽっかりと穴が空いてしまったのです。
ともにあの日を目撃したファウストもまた、同じような感覚を覚えているようですね。
それに、彼を裏切ったというあのエドという青年がずっと我ら薬指を襲撃し、彼を探し続けているようですが、きっと彼は現れないでしょうね。
彼は私たちの手が届かない、遥か彼方に還ってしまったのですから。
子供は理解していたんだね、周りは皆子供の作った新しい作品を褒めてくれるけど、子供が本当にそれを見せてあげたい、見て欲しかった相手は此処にはもういないって、そう解ってしまっていたの。
でもね、子供は知らないの。
その自分が作品を見せたかった相手は、案外近くにいるってことを。
そして、その相手がいる場所へ行く為のチャンスはとっくにその手の中にあるんだ。
「いつしか私の元へ届いていたこの招待状、使ってみるのも一興でしょうか?ともすれば会えるかもしれませんからね。
私に鮮烈で新しい刺激をくれた貴方、君にもう一度会えるならば...ある程度の危険を伴う旅路も悪くないと思えるのです」
「マエストロ様、此処におられたのですね...やはり、行くのですか?」
「ええ、私は出向こうと思っていますよ、この招待状は私を誘っているのです。
私が求めるものを与えるからと、そんな謳い文句でこれは送られて来ました。
ですが、もし本当にそれがあり得るのであれば、私は喜んでリスクを冒しましょう」
「マエストロ様、実は私のもとにもその招待状と同じものが届いています」
その言葉にマエストロたるホンルは少しばかり驚嘆を覚えた。
「貴女のもとにもそれは届いていたのですね...それで、貴女は行くのですか?」
「はい、ファウストはそのつもりです...マエストロ様もご一緒しませんか?」
「ええ、構いませんよファウスト...私たちはともに彼の鮮烈な彩へ魅せられた者です。
ですから、2人で迎えに行きましょうか。
私たちに新たなる光をくれた愛おしき友、鮮烈なる彩をくれたあの彼を、再び私たちのもとへ...」
ただ一つ、子供が失念していたことがあるとしたら。
それを子供の求める相手自身は望んでいなかったことでしょうね。
『駄目...来ちゃ駄目、お願い...もう取らないで、私から皆を奪わないで...!』
パキパキと音をたてながら罅の入りゆく己の体を抱きしめながら、村雨ことゾハルは身震いをして嗚咽を漏らす。
1人、また1人と本にされていくかつての友人たちをただ眺めるしか出来ないこの状況は、ゾハルに甚大なる痛みを与え、そしてそれは心の罅として肉体へ表面化する。
本質に至ったからこそ、その身は極めて不安定であり。
故にその身は、今を生きる人々にとって...最も致命的な天敵である。
『全部、全部消えてしまえ、全てを鏡の中に閉じて、そして全て砕けてしまえば良い...!』
人擬きの蒼白は間違えた。
目覚めさせてはいけないものを目覚めさせたのだ。
かつて遠き■の■■■■を。
『私には悲劇しかなかった...私はただ悲劇を眺めてそれを写す事しか出来ないのです。
この手は悲劇しか生み出せません。
悲劇よ、汝は何故私の手にしがみついて離れないのか。
悲劇よ、何故お前は私の周りの人々につきまとうのだろうか。
この手からは絶えず汝が這い出し、私の愛してやまない人々へ絡みつくのだから。
悲劇よ、私は漸くお前を理解した。
お前は誰にも愛されぬ、私もまた汝を愛することは出来ないのだと。
私はお前に憎しみを抱き、そして私はお前を否定する。
故に...きっと私は、その果てに一つの結論を得る。
世界がお前を許容すると言うのなら、私はその悉く、その全てを否定し破却しよう。
悲劇など初めから必要なかったのだから、ならば悲劇など最初から無くなれば良いのだ。
悲劇よ、お前は存在するだけで許されぬ。
汝はいつであろうと、私から愛おしき者を全て奪っていった。
だから私だけはお前を永久に憎み、他の誰がそうする事を止めようと私だけは汝を裂き続けるだろう。
悲劇よ、私はお前に属せない。
悲劇よ、私はお前に向き合う事をしてこなかった。
私はお前を眺める事しか出来ず、私だけはお前という夢が終わる事を見届けるに至る。
故に汝はこの上なく悍ましい』
子供は理解したの、何をしても悲劇が消えないのなら、最初から悲劇なんて存在しない世界を作れば良いって、そう理解したわ。
だけれども、子供はそれを成す方法を持ち得なかったんだ。
子供に許されたのは、ただ写すことだけだから。
けれど子供は諦めなかったの、子供はそれを成す為に自らが嫌う悲劇を生み出す事になってでも、より多くの悲劇を消す為に動くことにしたんだ。
その身に数多の光を宿して、子供はずっと泣いているの。
【登場人物紹介】
『薬指親方ホンル』
・人生の全盛がまた来たが、それを一番見せたかった相手ないない事に悩み続けていた。
『薬指子方ファウスト』
・眼に焼き付けた光景のお陰でファシア完成への道をまた一歩進めることが出来たが、親方ホンルと同じ理由で悩んでいたところに招待状が来た。
この後ホンルと一緒に図書館へ出向く事になる。
『クソリプお姉さん』
・超ノリノリ。
『主人公』
・だいぶヤバくなってきた。
解決済みの人格ストーリー(例えば握らんとする者)の後日談は必要ですか?
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必要
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必要ない