都市は都市でも人格ストーリー世界線に来ちゃった 作:薬指〝笛吹派〝スチューデント
でもね、シンクレア編がハードルぶち上がり過ぎてわたくし発狂しそうなのです。
T-08-01による連続収容違反事件から数日が経った。
あんなものを収容した管理人に対しブチ切れた職員は大勢いたが、管理人がT-08-01の管理情報を最優先で解放した事と何故か何度再抽出してもあれしか出なかった事。
そして、そこから得た情報で管理人が睡眠を削ってT-08-01の対策を考えた事を知った職員たちは少しだけ管理人に対して同情した。
T-08-01の管理で特に致命的だったのが憎しみの女王を管理する為に行うとあるやり方との兼ね合いであり、これがT-08-01の管理とは非常に相性が悪かったのだ。
なので管理人は悩みに悩んで、オフィサーの殺し方を変えたのである。
憎しみの女王は施設で何も起こらないとヒステリックを起こし暴れる迷惑極まりない害悪存在だが、この際に生贄要員としてオフィサーをある程度残しておかなければならない。
この時に残すオフィサーの性別をどちらか片方だけにしたのである。
意味がわからないと思うが、これは後述するT-08-01の特性に関係している。
なんとこのT-08-01、施設内職員(オフィサー含む)が男女でそれぞれ一人死亡した時カウンターが1減るとかいうバチクソ面倒な特性を持っていたのだ。
しかもカウンターは1である(おまけに結構強い)
これにより他の幻想体脱走時や特殊能力発動時に纏めて死亡した職員やオフィサーの中に男女ペアが混ざっていようものなら一発で収容違反、つまり脱走する。
ならば憎しみの女王の生贄要員として残すオフィサーを男女どちらか片方だけにすれば収容違反を誘発しないじゃないかと、管理人Xは2徹して死ぬほど考えた果てに思いついたのだ。
どうしてこんなの収容しちゃったんでしょう?
「あぁ、幾ら都市に住んでる限り休みがないくらい当たり前だとしてもこれはきつかったよ」
「お疲れ様です管理人」
「あぁアンジェラ、いたんだね」
ちなみに管理人Xがアンジェラがいる事に気づいていない事を訝しむ読者もいるかもしれないので一応少しだけ擁護しておくと数日徹夜してふらふらになった哀れな社畜がどうして周囲に気を配れようか?
因みにこの後管理ミスを連発したのでXは職員にブチ切れられ、それを見たアンジェラは久しぶりに愉快そうな顔をしていた(それ暗黒微笑じゃありません?)
『嗚呼、とても懐かしい気分ですね...こんな日はお散歩がしたくなってしまいますが、それは貴方たちに迷惑がかかってしまいますから辞めたほうが良さそうですね。
私は貴方たちに苦しんで欲しいわけではありませんから、むしろ私は...この世に悲劇なんてなければ良いのにと思ってすらいます。
ですけれど、この会社はその悲劇をこそ欲しているのでしょう?だから私が力を振るうのは恐らくとても好ましくない事なのだと思います』
私が力を振るい収容室の外に出る。
そんな事があればきっと、私はこの施設にとって致命的な被害を齎す悪夢となり得るかもしれないのだから、不用意な力の使用は控えるべきと私は理解している。
だからこそ、例え収容室の外から懐かしきかつての生徒たちの気配が漂って来ても収容違反、つまりは脱走などしないよう心掛けてはいるのですが、如何せん此処ではやる事がありません。
職員の皆さんも常に此処へ来られるわけではありませんから、暇をどうやって潰したものか。
嗚呼、でも貴方の相手をするのはとても楽しくて飽きませんね。
そうでしょう?始めてあった時から私を常に気遣ってくれている貴方に、私はなんだか愛着が湧いてきてしまいましたから。
イサン、貴方は本当に優しい子ですね。
「そなたは誠にこの身が作りしものに似けり、されどそなたは違うと云ふ、なればそなたは何者なりけり?」
『私が何者かですか?それはあまり知らない方がよろしいかと、私という存在は都市にとってもあまり好ましくないものですから。
だって、人でないものから人になったものなんて気持ちが悪くて仕方がないでしょう?』
都市は人でないものが今の自分たちの立ち位置、つまり人の立ち位置に昇る事が許せない。
そんな事はわかりきっていて、それでも私は都市の悲劇を一つとして残さずに消す事を望むのだ。
それだけが私の存在意義で、私が生きる意味なのだから。
「鏡よ、そなたはいったい...これ以上は不必要なりけり、いらぬ事を聞きて申し訳なく...」
『構いもせんよ"知りたい"という欲求は私にとって好ましい事ですから。
それは、人が持つ探究心という名の行動原理であり、過ぎればその人にとって害になる事もあります。
ですが、私はそんな人の情動や一挙手一投足が愛おしくてたまらないのですよ。
ですからねイサン、私は貴方の探究心もまたとても良い事だと思っています。
その探究心が貴方にとって良き方向に働く事を願っていますよ』
【登場人物紹介】
『F-08-01/村雨』
・めっちゃブルーな状態、懐かしい気配がするけど施設に迷惑かけたくないからお散歩しないようにしている。
因みに収容違反すると最悪施設が初日からやり直しになる。
『イサン/ロボトミー抽出E.G.O厳粛なる哀悼』
・めっちゃ主人公を気にかけているし、でも何か心がすれ違っているような気がして日々悩みが増している。
『管理人X』
・ユジン×2したし職員にブチ切れられたうえにアンジェラから嘲笑われた災難な人、でもそうなるのも妥当な人なので仕方ないね!!!
『アンジェラ』
・久しぶりに管理人Xがめっちゃ可哀想な目に合っているのでニッコニコ(暗黒微笑)である。
多分この後の図書館編で酷い目に合うから今から楽しみですね!!!
『T-08-01/贖罪の茨』
・時系列的には未来である図書館でエド君が起こした事件が都市に記録されて生まれた幻想体、エド君本人じゃない...ということになってはいるのだが、明らかに言動がエド君本人っぽいので限りなく本人に近い断片か何かだと思われる。
解決済みの人格ストーリー(例えば握らんとする者)の後日談は必要ですか?
-
必要
-
必要ない