「やっと、起きましたね。∞クラスの能力者。」
「お前何している。」
「何敵意むき出しにしてるの?保護したの僕だよ。」
「ゆうにぃ、このお兄さんは、悪い人じゃないよ。」
凛は、悠に優しく言った。
「聞きたいことがある∞クラスの能力者。」
「君は何でそのような能力を持つ?」
「知らないね、そんなもの。車にひかれそうになったとき、初めて使ったから……。」
「あっ、そう、じゃあ昔にこの能力に出会ったであろう、記憶はどんなとき?」
「だから、知らねーよ。オレ昔の記憶ねぇんだよ!もうみんなどっか行ってくれよ、一人にしてくれ………。」
「行きますよ……凛さん。」
「あっ…はい。」
凛は一瞬振り向いたが、また前を向いて歩き出した。
(オレってこれからどうやって、生きていけば良いんだろう…。)
と言いながら、悠はテレビを見た。
「ただいま9時30のニュース速報です。
最近、能力育成都市で殺人事件が起きています。犯人は首の左側を刃物で斬りつけて殺害するようです。
なお、犯人は夜中、犯行に及ぶため、夜中はなるべく外に出ないようにしましょう。
以上ニュース速報でした。」
悠はテレビを消した。
「なぁ、科学者さんよぉ。」
「何ですか?」
白衣を着た青年は、ドアを開けて部屋に入って、イスに腰掛けた。
「さっき、ニュースで、やってたけど、あの殺人事件って、どんだけ、殺されてんだ?ニュースで、言ってなかったから、気になってさ。」
「ああ、言えない理由があるから、言わないんじゃないですか?例えば……。」
「死にすぎて……。」
悠は青年の言葉に合わせて言った。
「まぁそういうことですね。僕が調べた資料によると………。」
そう言って、手元の資料に目を通し始めた。
「ありましたよ。死人の数は、216人
です。」
「そんなに?!」
「はい、能力育成都市の約3割は死んでますね。」
「なら、その犯人捕まえりゃあ、いくら化け物だろうが少しは、信用するんじゃね?」
「君、やる気ですか?相手は、216人殺してる、殺人鬼なんですよ?」
「だからなに?そもそもは、殺人鬼と一般人じゃなくて、人類同士って考えれば何も感じないんだろ?」
「あれほどの、人数殺されてんだですよ?完全に能力者か、獣を持ってますよ。」
「無理じゃない、オレ化け物だから。
化け物から、主人公になるために、頑張んだよ。無理な訳ないの、てか、やらないわけにはいかないの。」
「やっぱり君面白いね。∞クラスの能力者のくせに、生意気じゃない。」
─青年は笑った。
「と言うことで今から仲間だ。」
「は?お前オレを研究使用と思ってたんじゃなかったのか?」
「まあ、思ってたけど、仲間になればそこそこのことは、わかるじゃないですか?
こっちの方が都合がいいので。」
「あっ、そう勝手にすれば?」
PM10:06
「ゆうにぃ、前から歩いてくる人?」
「わからんなぁ。攻撃して来たらそうなんじゃないかな?」
「そうだね。」
─前から、暴風が吹いてきた。
「やっぱりあいつか。」
「はい、私ですが?」
2人は後ろに振り向いた。
そこにいたのは、右目が赤い少女だった。
「なっ?!いつの間に?!」
少女の拳は勢いよくとんできた。
「防がなきゃ!!」
悠は体制が不安定のまま自分の周りに、空間の壁を作った。
少女の拳は壁に当たったが、勢いが止まらず、空間の壁をぶち抜いた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
悠は後方へ飛ばされた。
「なぜ、破壊されたんだ?」
少女は上から、追撃して来た。
悠は、とっさに転がりよけた。
少女の拳は地面を破壊した。
「なんて…馬鹿力…………。」
(ん?まてよ…拳が地面に当たってない。なるほど、自分の周りに破気をまとわせてるのか、)
「凛、今は勝てない、一回退散だ!」
「凛は勝てるもん!ゆうにぃは凛が負けるって思ってるの?」
「別にそういう訳じゃないけど……。」
「ならいいじゃ……」
「お前が、死んだらダメじゃねぇかよ!ずっと一緒何だよ、俺らは!」
「一回退散だ。」
悠は凛を見た。
「凛後ろ!!」
凛の後ろから少女が、破気をまとわせた足で、回し蹴りをした。
すぐさま反応した凛が、右手で防いだ。
「なんて……力…。」
凛の右手は、手のひらから徐々にひび割れした。
─ばきん!と音を立てて、凛の右腕が破壊された。
「ククク…ハッハッハッハァァァァ!」
「り、凛?」
「面白れぇじゃねぇか。」
凛は、残った左手の爪で、少女の体を切り裂いた。
少女は血を吐き出して倒れた。
─少女の遺体は、徐々に消えて、消滅した。
「凛大丈夫か?」
「うん…。」
─凛は、倒れた。
AM6:03
悠は、部屋のベッドで寝てる凛が目覚めるのを、横で待っていた。
「ゆうにぃ?」
「凛!起きたのか?!」
「うん、右手がつながってるけど、誰がやってくれたの?」
「僕が、やったよ。僕、医療の資格持っててね。」
後ろから白衣の青年が歩いてきた。
「あっ、科学者だ。」
「ねぇ、悠、僕には、光(ひかり)っていう名前があるんです。」
「じゃあ、これから、(ひっか)って呼ぶから。」
「2人とも仲良いんだね。」
「仲良くねぇ!」
二人そろって言った。
「ねぇ、悠、残念な話がある。」
「7時15分のニュース速報です。
また、殺人鬼が現れました。」
「なに?!」