聖女ノアールの受難 〜私のMPはゴミクズ勇者のためにあるのではない〜   作:水上 空

31 / 76
奇跡の誤爆!聖女の涙と死の花火で魔王軍壊滅

 

サフィ:ひ、ひぃぃぃ! カイトさんを何度も死なせてしまって……私、もう聖女失格ですぅ……。お詫びに、ありったけの聖力で皆さんの傷を癒しますぅぅ!!

 

ノアール:ちょっとサフィ、待ちなさい! あんたの「ありったけ」は出力がおかしいのよ!

 

サフィが泣きながら杖を振り回した瞬間、超広域・高密度回復魔法『アルティメット・エリクサー・レイン』が発動。空から降り注ぐ聖なる光が、ゼニゲバ・シティ全域を包み込んだ。

その頃、街の地下や物陰には、四天王の残党である「隠密暗殺部隊」が虎視眈々と襲撃のチャンスを狙っていた。

 

魔王軍兵士:ふふふ、今夜こそカイトの首を……。ぬおっ!? なんだこの光は! 体が勝手に浄化されるぅぅ!!

 

魔族にとって、サフィの過剰な回復魔法は最強の猛毒。潜伏していた数百の兵士たちが、一斉に「あまりの清々しさ」に耐えきれず光となって霧散していく。

一方、光の直撃を受けたカイトは、回復量が許容量を超えて逆にオーバーヒート。

 

カイト:あ、体が熱い……。回復されすぎて、魂が押し出される……。

 

パチン!(本日1回目・通算62回目)

三途の川:お祭り会場

 

カロン:あ、カイト様。外がすごいことになってますよ! サフィ様の魔法が、カイト様の「死の爆発」と共鳴して、街中に聖なる花火が打ち上がってます!

 

カイト:カロンさん……。俺、死ぬたびに街のイベントに貢献してないか?

 

カロン:はい、ピッ! 62回目。死因、過剰回復による魂の脱臼。見てください、ノアール様が「この花火、一発いくらで売れるかしら」って計算機叩いてますよ。

 

カイト:たくましいな、うちの聖女様は……。

ノアール:――サフィ! 泣いてる暇があったら、この打ち上がった魔王軍のドロップアイテムを回収しなさい!! ……ついでに、景気良くもう一発打ち上げよ! ……いい加減にしろよこの人間花火師バカイトォォォ・グランド・レザレクション!!!

 

ドガァァァァン!!!(夜空に巨大なカイトの顔の形の花火が炸裂)

 

翌朝。

ギルド長:カイト殿、ノアール殿、そしてサフィ殿! 潜伏していた魔王軍一個師団を、一晩で、しかも「お祝いの花火」に変えて全滅させるとは……! 街の平和を守った功績を称え、金一封と名誉市民の称号を贈ります!

 

カイト:えっ、俺、死んでただけなんだけど……。

 

サフィ:え、えへへ……。お役に立てたなら良かったですぅ(まだ震えてる)。

 

ルナ:……カイト様。報酬の半分、ノアール様が「蘇生代」として没収してましたよ。

 

アイリス:はっはっは! 素晴らしい! 大勝利だな!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。