猿山麦太 モンキーD ルフィ もう今の時代には存在しない海賊に憧れ 海に出たところ サメに襲われ植物状態になった 9歳の少年 夢の中で妄想の冒険をしている 目覚めたくない
黒ひげ 黒田覚醒 (めざめ) 精神科医 ルフィの前世での父親 100年間目覚めることもなく 老衰してしまったルフィの前世を思い なんとかルフィの意識を目覚めさせようとしている
牧野房江 マキノ バーのママ バックヤードでルフィの世話をする女性 ルフィが目覚めない為 部屋のカーテンを全て取り払った 商売上の性 牧野を名乗っている 本名は赤坂房江
赤坂恵比寿 フィガーランド E(選ばれし者) シャンクス 通称 赤紙のシャンクス 大分出身 マキノの旦那 白逃げが軍役を逃げた為 センゴクに召集令状を送りつけ続けられて 召集令状の枚数が 万を越してしまった悲劇の男
口癖は大分で腹が立つという意味を表すグラグラくる 貧乏ゆすり
話のみ ハク トウ 白逃げ エスケープニーゲート 漁師 軍役を怖がり逃げ出した為 三年の軍務をシャンクスに押し付けた張本人 子供のルフィに俺は勇敢な海賊なんだと騙し 逃げまわっている
盃犬太 サカズキ 高級鉄板焼き店 レッドドッグの店主 以前ルフィが爺ちゃんとお祝い事があった際に来た店の店主 ルフィが食い逃げをしたため出禁にしたことにより 逆恨みを受けている
青田雉男クザン アイスクリーム屋 アイスエイジの店主 鉄板焼きのレッドドッグとはお隣同士 鉄板焼きでアイスを出し始めたサカズキに難癖をつけたことがきっかけで大喧嘩に
猿田黄色 ボルサリーノ 飛脚会社 黄猿の店主 ドライジーネを自分で開発し 時速60キロで郵便を配達したことから ルフィからは高速の飛脚と呼ばれている
話のみ 猿山漁 モンキーDガープ 両親を失ったルフィの為にマグロ漁船専門の漁師になる 一年に一度しか帰ってこない為 ルフィに寂しい思いをさせている
御前奈良 E 千石 仏壇会社 社長 兼 海軍元帥 通称仏のセンゴク 白逃げの代わりにシャンクスを軍に送ろうとした男 シャンクスが自宅を貧乏ゆすりで破壊した為 巨額の懸賞金をかけることになる男
猿山海 モンキーD海 ルフィの義理の母 故人 死因は虚血性心疾患 ルフィからは実の母親と認識され 二歳のルフィが初めてオマル メリー号で大便をした際に 狂おしく踊り狂った
小金原全 ゴールドロジャー 口癖はオバマケア ロト6が当たり この世の全てを手に入れすぎた男 人々は彼を憎み 妬み 全ての財産を奪おうと冒険に出た!オバマ元大統領推し フーシャ村の地上げを狙っていたが レイリーに泣きつかれ 見逃した
ワンピース 全ての万病を治すことの出来る薬 所謂エリクサー 植物状態からも復活できる
今はもう存在しない海賊を目指して海に出ようとしたルフィは、サメに襲われ昏睡状態になってしまう。
ルフィ:「シャンクス……俺、海賊にはなれなかったよ……」
現実を受け止められないルフィは、楽しくて愉快な仲間達との冒険を夢の中で夢見るのだった。これは別の世界線での物語。
黒ひげ:「人の夢は!終わらねえ!!」
マーシャル・D・ティーチこと黒田は叫んだ。
黒田:「ルフィ……いや、麦太は海でサメに食われかけて意識を失った。もう二年が経過している。まだ9歳だぞ!受け止められない現実と、夢から覚めたくない……壮大な冒険を夢の中でしているのかも知れない。」
マキノ:「はじめのうちはすぐ目覚めると思っていたのに……」
黒田:「もう体力的にも目覚めるはずなんだ!マキノ、言ってなかったけどな。ルフィは俺の前世で息子だったんだよ。俺は前世で150まで生きたんだがよ。息子の寝助は生まれて100年間一度も目覚めず生涯を終えてしまった。俺はその期間を空白の100年と呼んでいる。もうあんな思いしたくねえんだよ。だから俺は精神病んだ人を助ける為に精神科医になったんだ!」
マキノ:「そんなことがあったのね……このバーももう古いし、シャンクスさんが貧乏ゆすりするだけで地震が起こったって言われるくらいなのよ。本当は黒ひげさんの診療所に移動したほうがいいのだけど、ガープさんが許可してくれないのよ。」
黒田:「あの野郎!前回のマグロ漁からもう一年も戻らねえじゃねえか!ルフィの生活費の為とは言え、ずっとほったらかしのあいつが祖父顔するんじゃねえよ!」
黒田とマキノのやりとりから物語は始まる。
シャンクス:「おう、マキノ!帰ったぞー!」
マキノ:「おかえりなさい、シャンクス!」
シャンクス:「おい!聞いてくれよ!またポストに召集令状が入っていやがった!センゴクの野郎、いい加減にしろよ!俺は軍務期間を終えたんだ!それに今は片腕がないんだぜ!なんで白逃げの分の軍務を俺が行かなきゃならねえんだよ!あー、グラグラくるわー!ガタガタガタガタ!」
マキノ:「シャンクス!ルフィが奥で寝てるのよ。貧乏ゆすりやめてよ、地震みたいなんだから。多分体感的に地震が起きてるって思ってるわよ。」
シャンクス:「いいじゃねえか。それであいつは目を覚ますかも知れないだろ?お前だってルフィに目覚めてほしいから、部屋中のカーテンはずして日光が当たるようにしたんじゃねえか。眩しかったら起きるかも知れないでしょ?ってよ。」
マキノ:「クザン氷室エアコン効いてるし、熱中症対策はキチンとしてるわよ。あなたはまぶしいからってルフィに麦わら帽子かぶせたじゃない!なんのためにカーテンはずしてるかわからないでしょ?まあ、貴方の気持ちもわかるわよ。白逃げさんが軍務を三日で放棄して逃げまわってるから貴方に赤紙が送られてきてるんだものね。」
シャンクス:「もうポストからもはみ出てるし。はじめのうちは白逃げの自宅のポストに俺が入れてたんだけどよ。一万近く届くんだぜ、赤紙がよ。いつの間にかみんなが俺を『赤紙のシャンクス』とか呼びやがる。恥ずかしくて道も歩けねえよ。センゴクと白逃げの野郎!あー、グラグラくるー!ガタガタガタ!」
マキノ:「だから外でやってってば!」
カラーン!そのとき入店ベルが鳴り響いた。
サカズキ:「おう、マキノさん!相変わらず旦那さんの貧乏ゆすりは地震みてえじゃのぉ。ハハハ。」
マキノ:「笑いごとじゃないわよ、サカズキさんたら!また愚痴りに来たんでしょ?」
サカズキ:「バーボンロックで頼むわー、マキノさんよう!」
マキノ:「はい!シャンクスも手伝ってよ、貧乏ゆすりばっかしてないで、お客さんよ!」
シャンクス:「わかったよ、マキノ。」
サカズキ:「実はのうー、うちでもアイスケーキ売り始めたんじゃわ。ほんじゃが隣の店のクザンの野郎がよ!」
回想に入る。
クザン:「おう!サカズキ!てめえ俺の商売乗っ取るつもりか!鉄板焼き屋がアイス売るとか邪道なことしてんじゃないよ!」
サカズキ:「そうはいうがよ、われさんも企業努力怠っとるんじゃねえのか?真似出来んアイス作りゃあええんじゃ!」
クザン:「企業努力ってなんだよ!?アイスはアイスだろうが!お前のとこの仕事じゃないって言ってるんだよ!」
サカズキ:「うるせえ野郎じゃ!どこでアイス食うかは客が決めるんじゃー、おどれに関係ありゃあせんのじゃ!」
クザン:「てめえ!」
サカズキが鉄板を投げつけ、クザンが売り物のアイスと氷を投げつけ、辺りは騒然としていた。
そのとき、飛脚中の黄猿が通りかかった。
黄猿:「おいおい!こまったねえー。ここは天下の公道だよー。二人とも落ち着きなさいよー。」
クザン:「うるせえ!ドライジーネ開発して儲けてるみたいじゃねえか、黄猿!時速60キロで手紙配達して高速の飛脚とか呼ばれてるんだって!?」
ガン!クザンがドライジーネを蹴り飛ばす。
黄猿:「なにすんだい、クザン。八つ当たりはやめなさいよー。わっしには関係ねーでしょうがー。まだ手紙を配達してる途中だよー。今日もシャンクスの家のポストに召集令状山ほど入れなきゃならないんだからねえー。」
クザン:「うるせえ!さっさといっちまえ!」
センゴク:「お前らいい加減にせんか!逮捕されたいのか!」
「やばい、センゴクだ!逃げろお前ら!」
全員散り散りに逃げ出す。
センゴク:「まったく、あいつら海賊みたいだな!困ったもんだ!」
回想終了。
サカズキ:「てなことがあったんじゃ。」
マキノ:「まあ、お互いの気持ちはわかるけどね。商売のことだし、私が口出すことではないものねー……貴方はどう思うの、シャンクス?」
シャンクス:「黄猿の野郎!また赤紙入れにきやがったのか!俺にはこっちのほうが問題だ!なにが『赤紙のシャンクス』だ!ふざけるな!白逃げの野郎どこに行きやがった!グラグラくるー!ガタガタガタ!」
マキノ:「だからやめてっての!」
カラーン!店の入り口ベルが鳴り響く。
黄猿:「こんなとこにいたんだねー、サカズキ!」
サカズキ:「さっきは大変じゃったのう、黄猿。八つ当たりじゃなありゃ。
黄猿:「まあ、鉄板焼き屋がアイス売っちゃいけないなんて法律はないよねえー。他の商売やりゃあいいでしょうがー、氷を売るとかさー。人のせいにしないでほしいねー。」
シャンクス:「てめえ、黄猿!赤紙持って来やがったな!俺のところに二度と入れるんじゃねえよ!」
黄猿:「もー、センゴクさんに言ってよー。わっしはこれが仕事なんだからさー。相変わらず白逃げはみつからないのかい?」
シャンクス:「山の中の小屋に姿を隠してるって噂だったが、もう引き払った後だったよ!あの野郎どこに行きやがったんだ!」
マキノ:「元々、白逃げさんが『俺は立派な海賊なんだ!』なんてルフィに嘘ついてたから、あの子も『海賊に憧れて冒険に出るんだ!』なんて言って漁船で海に出ようとしてサメに襲われたのよねー。絶対許さないんだから。私だって腹立ってるのよ。グラグラくるわね!」
シャンクス:「漁師の癖にタコが出たくらいでびびり倒して逃げやがる!ワカサギにびびって失禁したんだぞ、あいつは!軍隊で戦うなんて土台無理だったって話だ!だからって俺が代わりにまた軍務につくなんて筋が違過ぎるだろうが、センゴクの野郎は!最初はお前なら『E・アカガミ』なんて言ってたくせに、あの野郎!」
黄猿:「さて、わっしは帰るよー。まだ仕事の途中だからねー。」
シャンクス:「もう二度と赤紙入れるなよ!今度入れたらお前だけこの店の飲食料金10倍だぞ!カムサリカムサリ!」
黄猿:「おいおい、赤紙ー!なんだその変な詠唱みたいなのはー。気味が悪いねえー。」
シャンクス:「俺は唾を吐きかけられようが、酒をかけられようが、たいていのことは笑って許してやる。だがよ、人の家のポストに不要な紙を投入して資源の無駄使いする奴だけは絶対に許さない!」
黄猿:「ひいー!怖いねー!失礼するよー。」
ガチャン!黄猿はドライジーネで一目散に逃げ出した。
黄猿に場面切り替え。
黄猿:「まったく、恐ろしいねー、赤紙はー。おっとー、あいつはー。」
クザン:「まだうろついてたのか、黄猿!」
黄猿:「まあ待ってよー。わっしだって本当は鉄板焼き屋でアイスなんて仁義に反すると思うんだよねー。さっきはサカズキの手前言えなかったけどさー。」
クザン:「なんだ、そうかよ。さっきはドライジーネ蹴飛ばしちまって悪いことしたな。すまなかった。」
黄猿:「まあ、頭に来るのもわかるから気にしないでねえー。じゃあまたねー、クザン。」
クザン:「おう、気を付けていけよー。」
この男、黄猿は実はとんでもない悪党なのである。サカズキの前ではクザンの悪口を言い、クザンの前ではサカズキを悪く言い、裏でどちらの店が潰れるのかを賭けの対象にしているクズだった。村長の息子であるボンボン、チャルロスに賭けを持ち出したのもこの男だ。先日クザンの店のアイスが全損になったが、クザンの店のブレーカー(氷を発生させる魔道具、電力エネルギーではない)を落とし、アイスクリームを溶けさせたのも実はこの男なのである。しかし、この男はお玉の里という茶屋の娘、玉木茶々、通称お玉に対しては激甘という弱点があるので、憎まれないのである。
黄猿の心の声:「まあ、すぐに店を経営危機にするのも難しいからねえ。掛け金を全額サカズキにかけてるわっしとしては、是非ともサカズキに勝ってほしいねー。チャルロス坊にも稼いでもらえば村長の後ろ盾ももらえるしねえー。これがどっちつかずの正義なんだよねえー。」
場面切り替え。
再びバーマキノ。
サカズキ:「赤紙はどこにいったんじゃ?」
マキノ:「また白逃げさん探しに入ったわよ。」
サカズキ:「そうかー。ルフィは相変わらず昏睡状態なんか?」
マキノ:「一行に目を覚まさないのよね。」
サカズキ:「この前はうちの鉄板焼きのステーキの匂いで起こそう作戦も失敗に終わったしのうー。ヨダレ垂らしながら笑うてやがったわい。ええ夢見よるんじゃろうのう。黒ひげも『人の夢は終わらん』やら言いよったしな。
マキノ:「あの子はガープさんがマグロ漁船から帰ってこないから寂しいのよね。多分この店に訪れる色々な人の声や、旦那の貧乏ゆすりを聞きながら、夢の中で大冒険してるのかも知れない。だから目が覚めないんだって黒ひげさんが言ってたの。」
サカズキ:「現実はつらいのうー。わしもクザンのメンツや店を潰したいわけじゃないんじゃ。ただうちも最近景気が悪うてなー。泣く泣くなんじゃ。たまに夢見るルフィが羨ましゅうなる不謹慎じゃがな。」
マキノ:「サカズキさん……」
場面切り替え。
二年前、ルフィ七歳時の回想。
ルフィ:「シャンクス!じいちゃんが俺の大事なメリー号をバラバラにしちまったんだ!」
シャンクス:「ああ、お前が二歳児の頃から使っているオマルのことか。ピークヘッドが羊なんてオマルは珍しいが、オマルなんて使う年齢じゃないだろう?」
ルフィ:「メリーはなあ、五歳で死んだ母さんとの思い出が詰まった大事な仲間なんだ!なのに昨日帰って来たじいちゃんが銛でバラバラにしちゃったんだ!最後には燃えて海の中に沈んでったよ……シクシク泣く。」
ルフィの回想の中の回想。
ルフィの母 海:「えらいわねー、ルフィ!初めて自分一人でトイレ出来たのね!」
ルフィを抱きしめる。
ルフィ(二歳):「エリー号のおはげらよー。(メリー号のお陰だよ)」
海:「うふふ、ルフィにとってそのオマルは友達なのねー。大事にしなくちゃねえ。」
ルフィ、シャンクスの回想に戻る。
ルフィ:「じいちゃん漁船に乗ってずっと海で漁してるんだ!だから俺と母さんの大事な思い出なんて知らないんだ!でも俺にとっては大事なオマルだから……シクシク泣く。」
シャンクス:「ルフィ、泣いたっていいんだ。乗り越えろ!」
ルフィ:「俺はいつか白髭のおじさんみたいに海賊になって海を冒険するんだ!」
シャンクス:「おいおい、海賊なんてものがいた時代はもう200年前なんだぜ?漁師や海軍ならわかるがよ。」
ルフィ:「何言ってるんだ、シャンクス!白髭の叔父さんはすごい海賊なんだぞ!グラグラの実の地震人間で、島を破壊したって言ってたんだ!」
シャンクス:「そんな化け物みたいな人間がいるはずがないだろ?確かにあいつはグラグラくるがな。ルフィ、俺の故郷で『グラグラくる』ってのは腹が立つって意味なんだよ。あいつは逃げて逃げて逃げまくる、某ロールプレイングゲームのレアキャラみたいな奴なんだ。ありんこだって殺せねえよ。」
ルフィ:「うそだ!大海賊なんだ!シャンクスも海賊になったら本当のことがわかるんだ。やれよ、海賊!」
シャンクスの心の声:「子供のルフィにでたらめ吹き込んで逃げまくり、最低な奴だ、あいつは。さて、どうやって納得させればいいんだ……」
ルフィ:「俺は海賊になるんだ!」
走り出すルフィ、漁船に乗り込もうとする。
シャンクス:「おい、危ないぞ!そんな勢いよく走るな!」
ルフィ:「うわー!」
ルフィは足を滑らせ海に落下。
ルフィ:「うぐぐ……ぬわー、苦しい、たすけてー!」
近くを泳いでいたサメが容赦なくルフィに飛び掛かる。
シャンクス:「ルフィ!今助けるぞ!」シャンクスは近くにいた猿をサメに投げ飛ばし、その隙にルフィを助け出そうとする。
ルフィ:「猿が!猿が!シャンクス!猿が死ぬー!可哀想じゃないか!助けてよ、シャンクス!俺も猿も助けてくれよー!」
シャンクス:「必要な犠牲だ。お前の命を守る糧となる!それがあの猿の役目だったんだ。」
猿をサメが飲み込む。
猿の猿言:「ゆるさん!お前だけは!ウキャキャノキャー!」猿がさっき丸のみしていたヘビが胃に未消化のまま残っていた!飲み込んでいた毒蛇を最後の抵抗でシャンクスに飛ばす。
猿:「キングコブラーの巻!ウキャキャノキャー!」
シャンクスの左腕に毒蛇が噛みつく!
シャンクス:「やばい!切断しなければ毒が全身にまわってしまう!ルフィ!そこの銀の斧、略して銀斧で俺の腕を切り落とすんだ!」
ルフィ:「そんなことできないよ、シャンクス!」
シャンクス:「猿を投げ飛ばすのも、腕を切るのも同じことだ!そんな甘ったれた奴が海賊になんてなれるわけないだろ!」
ルフィ:「できないよー!」
シャンクス:「仕方ない!」
シャンクスは自分の左腕を右手に持った斧で切り飛ばす!
ルフィ:「シャンクス!腕が!腕がー!血が止まらない……」
ルフィは気絶した。深い眠りについてしまったのだ。
シャンクス:「おい!ルフィ!しっかりしろー!」
飛脚中の黄猿が通りかかる。
黄猿:「おい!どうしたんだー!大丈夫か!」
シャンクス:「見ればわかるだろ!血だらけだ!大丈夫なわけないだろうが!そのドライジーネとやらでルフィをうちまで運んでくれ!」
黄猿:「あんたの腕はどうすんだ!出血死するぞ!」
シャンクス:「お前の履いてる靴下を俺によこせ!戦場じゃ怪我したらこいつで止血するんだよ!俺は猿を投げ飛ばしこの様だ!マキノに伝えてくれ。」
黄猿:「わかった!」
黄猿が靴下を脱いでシャンクスに渡す。
シャンクス:「くせえ!これが飛脚の靴下か!?鼻が曲がりそうだ!クソなのかこれは!いや、クソが可愛く見えるぜ!そんなことより俺に構わず早くルフィをうちに連れていけ!」
黄猿:「了解だよー!光の速さで飛脚をしたことがあるかーい?」
黄猿がドライジーネを高速で飛ばし、マキノとシャンクスのバーに到着。
黒ひげが客としてカウンターでブランデーを飲んでいる。
黄猿:「マキノさん!ルフィとシャンクスがやばいんだよーー!」
黒ひげ:「なにごとだ!?」
マキノ:「ルフィ!どうしたの、ルフィ!」
黄猿:「あんたの旦那は俺の臭い靴下で止血したからバイキンが入ってやべえんだよー!」
マキノ:「なに?なにを言ってるの、黄猿さん!?落ち着いて!まずはルフィをベッドに。」
マキノが奥のバックヤードにルフィを寝かせる。
バーカウンターの部屋に戻る。
マキノ:「黄猿さん!とにかく説明して!」
黄猿:「俺の靴下が臭いんだよ!ルフィは気絶してるんだ!シャンクスは左腕が吹っ飛んだ!猿を投げ飛ばして腕がなくなったらしい!」
マキノ:「何を言っているのか一言もわからないわよ、黄猿さん!?靴下ってなに?猿ってなんなのよー!!」
カラーン!店の入り口ベルが鳴る。
シャンクス:「マキノー!清潔なタオルとオキシドールをくれ!俺の腕が最悪だ!くせえんだよ、靴下が!」
マキノ:「あなた!大丈夫ーなわけないわよね、まってて!」
マキノがタオルとオキシドールを持ってきて消毒。
マキノ:「黒ひげさん!あなた医者でしょ!見てないで助けてよー!」
黒ひげ:「すまんな、俺は外科じゃねえんだよ。酔っぱらってるから手がすべるかもしれねえ。だがなんとかしてみる。」
マキノ:「お願い!」
黒ひげは黄猿の靴下で汚染された腕をさらにメスで切り裂こうとする。
黒ひげ:「これはメスじゃ無理だなー。おっとっと!ベンベックマン!」
黒ひげの手がすべり、メスでシャンクスの顔に三本の傷が出来てしまった!
マキノ:「ちょっと!なにやってんのよ、あんた!」
黒ひげ:「おっとすまねえすまねえ。酔っぱらってるし、メンゴメンゴ。男前が上がったから大丈夫大丈夫。それよりナタか斧ないかい、マキノさん?黄猿の靴下で汚染された部分を切除しないと危険が危ないんだよ、マキノさんよ。」
マキノ:「斧ならガープさんが巻き割りに使ってたのがあるから持ってくる!」
マキノが斧を持ってきた。
マキノ:「ここはカウンターだから外か奥の部屋でお願い。ルフィの近くではやらないで!」
黒ひげ:「ちょっと切るだけさ。ゼハハハハ。」
黒ひげが力いっぱい黄猿汚染部分を切り裂いて即座に止血。どうやら腕は良いようだ。
黒ひげ:「これで大丈夫だ。顔に傷つけちまって悪かった。ブランデー一杯だけしか飲んでないんだが、弱くなったなー、俺も。ゼハハハハ。」
シャンクス:「とにかく命は助かった。すまん!」
シャンクスが頭を下げる。
シャンクス:「今まで起きたこと全部話すよ。実は……」
説明中。
マキノ:「猿を投げ飛ばしたってそういうことだったのね。まあ、ルフィの命には代えられないものね。仕方ないわ。あなたを責めない。」
黒ひげ:「ルフィは気絶しただけなら問題はなさそうだが……一時的にショックで目が覚めないだけだろう。」
黒ひげが触診している。
黒ひげ:「まあ問題ないとは思うが、今日はもう遅いから明日また診察に来るよ。あんたらとの仲だ、金をとろうとは思わねえよ。」
マキノ:「ありがとうございました、ティーチ先生。」
黒ひげ:「ゼハハハハ。そんな呼ばれ方すると背中がむず痒いよ、マキノさん。いつもみたいに黒ひげで頼むぜ。」
マキノ:「うふふ、黒ひげさん本当にいい人なんだから。」
黒ひげ:「さて、じゃあ俺はオバマ神社にお祈りして帰って寝るから帰るわー。またなー。」
マキノ:「うん!ありがとね、黒ひげさーん。」
黒ひげ:「最初来たときは田舎くせえ村だと思ったが、いいところじゃねえか。ルフィ、俺が絶対助けてやるからな。」
黒ひげは自宅に帰り、辺りは静寂に包まれるのであった。