天田夜叉 ドンキホーテドフラミンゴ:兄弟でスカイドラゴン。後にナギナギ裁縫工場を営む店主。最新機器を導入しようとしている弟のロシナンテと大喧嘩している。
天田尊 ドンキホーテロシナンテ:これからはミシンの時代だ!と兄に牙を向く。裁縫工場の二男。ドフラミンゴとの殴り合いと大声で近所からクレームが来たため、部屋を防音加工にした。
裁縫工場にナギナギ工場と名付けた。本名のタケルを少年時代のトラオがコラ!ソン!と間違って呼んでしまったことからコラソンと呼ばれている。
鼻水汁男 トレーボル:闇ブローカーの元首領。生活ができないというドフラミンゴに裁縫工場という力を与え、これからは俺が家族になってやるからお前はボスになれと一味の参謀となる。
天田宇摩鹿:兄弟の父親。恵まれた自分の環境を捨て、家族を路頭に迷わせた借金まみれの元凶である毒親。ドフィは死んでも死ねよー!と毎晩叫んでいる。
天田餓死子:故人。宇摩鹿のせいで餓死してしまった可哀想な母親。
獣原虎男 トラファルガーロー:ロシナンテの弟分。魚解体、解剖模型製作を行い、金を貰えばなんでも請け負う元医者で、現在はモグリの医者兼解体パフォーマー。解体者の一人でもあり、赤犬の店の肉も解体している。
裁縫工場スカイドラゴン店主 ドンキホーテ・ドフラミンゴこと 天田夜叉は悩んでいた。
父親の天田宇摩鹿がイム教教祖・イムの怒りを買い、イム教からの出資が打ち切りになり、八方ふさがりになってしまった。父・宇摩鹿は自決し、母親もマヨネーズの空チューブを加えながら餓死していた。かろうじて生きて一緒に祖国マリージョアを出たロシナンテは、最新機器導入という予算のかかる問題を先行投資だと借金をしてまでミシンを購入しようと、ドフラミンゴに内緒で画策していた。
ドフラミンゴの幼少時の回想。
天田宇摩鹿(いいですか?家族は素晴らしいのです!あなたたちみたいに金金金、騎士として恥ずかしくないのでしょうか?金などより大事なのは家族なのです。)
イム教信者(見習いがでかい口を叩くな!)
天田宇摩鹿(私はこんな金金金の神の騎士団ならぬ、金の騎士団の住む国は出ていきますので。我々は人間なのです、神ではありません。)
イム(愚か者め!もう出資はせぬ!下界で貧しく暮らすがよい!)
その後、父宇摩鹿は自決。母親の餓死子は空のマヨネーズのチューブを口に銜えて餓死していた。
回想終了。
ドフラミンゴ(はっ!!!夢か.....またあのときの記憶が。くそ親父が!死んでも死ねよーー!!!)
近所の人(うるさーい!お前が死ねー!)
最近ドフィは眠れない日々を過ごしていた。寝ても覚めても悪夢ばかりで、うんざりしていた。
ドフィは自分の目にコンプレックスを抱いていた。イム教の信者たちは生まれつき美しいものを好み、醜いものを嫌うという習性があった。あの国にいたちょんまげ集団と自分の性質は同じだった。鏡で自分の目を見るのが嫌なドフィは、グラサンをかけることを義務づけられていた。そう、美しいものを好み、醜いものを嫌う自分自身の醜い部分への嫌悪感、それがイム教が持つ全ての嫌悪感だった。
ドフィ(もうマリージョアには帰れない。親父のせいで、あいつが死んだところで俺はもう戻れない。ここで裁縫工場を開きながら生きていくしかないんだ。金がないのがこんなにつらいとは。借金取りどもも俺とロシーを殺そうとしやがって。俺には家族しかいない。生まれて初めて、腹が減ったえ。生まれて初めて、貧乏だえ。)
トレーボル(俺の鼻水が売れればいいのにね。ねえねえ、売れないかな?ちょっと売ってくるよ。)
トレーボルは去った。
ドフィ(気持ちだけでも嬉しいもんだな。家族の優しさはよ。)
ドン!ロシナンテが入って来た!
ロシナンテ(兄貴!借金してでも最新のミシンを購入すべきだ!人件費だって長期的に見ればだいぶ削減できる。
俺たちには糸を使って服を作るしか生きる道はないんだぞ!腹が減ったえ!
ドフィ(ない袖は振れねえよ。借金なんて論外だ。俺は寝ないで一日中服を作ってる。お前、寝てるだろ?必死さがねえんだよ、お前にはな!腹が減ったえ!
最近はトラオとかいう奴をたぶらかして解体のバイトまでしてるらしいじゃねえか?魚じゃなく肉を喰いたいえ。
ロシナンテ(うるせえ!お前、いい加減にしろ!
ドフィは爆竹を投げつけ、ロシナンテはロケット花火で応戦。ドフラミンゴはトーンダイアルに吹き込んだ「腹が減ったえ!」というセリフをロシナンテの耳元で最大音量で再生し、鼓膜を攻撃。
近所の人々はこの兄弟げんかで夜もろくに眠れないのであった。
はす向かいにあるアマゾンリリーの店主ハンコックが乗り込んできた!
ハンコック(お前たち、いい加減にするのじゃ!うちの可愛いペットたちがそなたらの兄弟げんかで夜も寝られないのじゃ!引っ越すか静かにするか、ルールを守れないならこの村から出ていけ!
ロシナンテ(すいません、こいつが悪いんです。腹が減ったえって…。
ドフィ(ああ!!!てめえだろうが! 腹が減ったんだえ!
ハンコック(いい加減にするのじゃ!
ハンコックが胸元に巻いているヤマカガシを二人にけしかける!
ドフィ(や やめろ!!そんな不気味な生き物を近づけるんじゃねえ!
ロシナンテ(ハンコックさん、話はわかりました。近々この工場全体を防音加工する予定ですので、しばしお待ちください。
ドフィ(そんな金どこにあるんだ!また借金かてめえ!
ロシナンテ(俺の弟分のトラオと二人で村長のパーティーでマグロの解体ショーをやる予定だ!近々大金が転がり込んでくる!
マグロの解体に世界が注目してんだよ!
ドフィ(......解体ってのはそんなに儲かるのか?
ロシナンテ(常識だよ。無知な兄貴だな。
ドフィ(ああっ!!!もう一度行ってみろ! そして腹が減ったえ!
ハンコック(マグロでもなんでもいいからさっさと工事をするのじゃ!次やったらわらわのクビに巻いてあるカガシちゃんが黙っておらんぞ!
数日後、マグロの解体ショーを見事成功させたロシナンテとトラオは大金をせしめる!
トラオ(コラサン、あんたに必要な金だ。俺はあんたに恩がある。自宅で飼っていたなけなしの鶏を俺のためにフライドしてくれたじゃねえか!俺は忘れないあんたの優しさ。
どんなに貧乏だって誇りさえあれば人は這い上がれるんだ!フライドチキンはプライドを熱する料理さ!ってね!
ロシー(ありがとな、トラオ!店が軌道に乗ったらまた返させてくれ。
トラオは微笑みながら手を挙げて去っていった。
数日後、防音加工屋ナギノナギサの手により、村は静穏に包まれたのである。
ロシナンテ(なあ、この裁縫工場をこう名付けねえか?ナギナギと…。
ドフィ(まあ、お前にしちゃ悪くねえセンスだな。今日はチキンを食べる……え?
だが、二人の兄弟げんかはまだ終わらない。
この二人の兄弟に真の平和はやってくるのだろうか...