プロローグ:物語の初めってワクワクするよね
そこは暗闇だった。視界は機能していないのかも分からないほどに暗い。
重力も感じない。意識が朦朧としてうまく思考が巡らない。
「私のミスでした。」
声が聞こえた。女性だろうか、泥のように微睡む意識の中でもその声はまるで夜空に浮かぶ満月の様に鮮明だった。
見えもしない視界がブレる。
「私の選択、そしてそれによって招かれたこの全ての状況」
「結局、何度もこの結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったこをと悟るだなんて……。」
悲しそうに、悔やむ様にその声は続く。
何か言えればと声を出そうとするが出ることはなかった
「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。」
「何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、きっと同じ選択をされるでしょうから……。」
「ですから……大事なのは経験ではなく、選択。」
「前に責任を負うものについて、話したことがありましたね。」
「あの時の私には分かりませんでしたが……。今なら理解できます。」
「人としての、責任と義務。そして、その延長線上にあった、あなたの選択。」
「そしてその先にあった貴方の覚悟も。」
気のせいか先程より意識が朦朧としてきた。
「ですから、私が信じられる人であるあなたなら。」
「この捻じれて歪んだ先の終着点とは、また別の結果を……。」
「そこへ繋がる選択肢は……きっと見つかるはずです。」
「だから……どうか。」
瞬間、視界にかかっていた暗闇が開けた。そこは電車の中だろうか。
次に驚愕した。自分がいつの間にか座っていた座席の向かいの座席には血だらけの少女がいた。
服には血が滲み、所々に切り傷らしき傷もついている。
声も出せない自分を気にしないかの様に彼女の唇が開いた。
「あの人のことをもう一度信じ、支えて欲しいのです。」
<あの人>とは誰だろうか、この傷だらけの少女は誰なのか、自分は何故ここにいるのか
そんな疑問が思考の回らない頭に次々と投げ込まれては消える。
段々と視界が狭まる。意識が朦朧としてきた。
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SIDE:???
目が覚める。意識が覚醒する。てかなんかジャリジャリする。
「は?え?ここ何処?」
そこは無機質なコンクリートでできた部屋だった。なんだここ。
ん?俺が誰かって?俺は瀬戸イナリだ。シメサバなんて呼ばれたりもする。
てかここホントに何処だよ。あとなんで俺は唐突に自己紹介してんだよ。いやまぁこんなところで目ぇ覚めたら混乱くらいするよな。
「見た感じ廃墟…かぁ?」
人の気配なんてものはなかった。ましてや自分がなぜここにいるのかも分からないときた。
だが、体は動かせる。部屋には出口らしきものがある。ならばやることは一つ。
「探索、するかぁ。」
はっきり言ってこの場所が何かなんてわからないし、なんか口ん中はジャリジャリするけどうざったいだけだな。
なんとかなるだろ。お、コッチが出口か?さて、外の様子は───────────────へ?
「えええええええええええええええええぇぇぇぇ!?!?!!!?!??」
何処ぞのお祭り男の様に叫ぶシメサバ。なぜなら────────────
そこは砂漠だった。視界に入るのは砂、砂、砂、あとクッソ暑そうな太陽。
はっきり言って絶望しかねぇ。
目を擦る。これは夢だと考える。てかそうであってくれ。
しかし現実とは無情である。*1
「嘘だっっ!!!!!」
水も食料もナッシングの状態で砂漠を渡るなんてまず一般人には不可能である。
そんな事をするのは頭のネジがどっかに行ったバカか手の込んだ自殺でしかない。
だが、俺は不老不死である*2
なんとその年齢は1300歳前後。はっきり言ってクソジジイだ*3
まぁ精神年齢は高校生くらいでいたい*4
そんな事は置いておいて俺ならばこの砂漠から脱出できるかもしれない。*5
そうとなれば即行動。
した俺がバカでした。ヤッベェ舐めてた砂漠。クッソ暑い。
「あっつい…暑くて干からびそぅ…」
「動いたからあついよぉ〜…」
こんなこと言っているが実は結構余裕ないのだこのサバ。
不老不死でも暑いのは辛いのである。
「うごぇあ…いあ、いあ…」
なんか精神が削れそうな言葉を吐くシメサバ。辞めておけ、その先は地獄だぞ。
おおっとぉ!ついにシメサバ倒れたぁッ!*6
しかし天はシメサバを見捨てなかった。
「あ、あの!大丈夫!?」
声が聞こえてきた。そろそろ幻聴が聞こえてきたか。でも一応目線を上げてみ───────
女神がいた。余りにもこの場所に不釣り合いな女神がいた。*7そして何よりも
何処とは言わないがそれは大きく、そしてデカく、あまりにも強大だった。でかぁぁぁぁい!説明不要!
「ど、どうしよう…この人固まって動かないよう…」
「そうだ!水を飲めば動いてくれるかも!」
「モゴオッ!?」
そんな馬鹿みたいな事を考えていると口に何かをぶち込まれた。
それは飲料水の入ったペットボトルだった。
たかが飲料水、されど飲料水。それは枯れ果てた俺の喉を一瞬で潤し、蘇生した。*8
「ゴボっ、モゴゴガアッ…ブッヘァ!」
「うわあっ!?だ、大丈夫?」
「だ、大丈夫…モーマンタイ…ゲホッ」
アッヤバイ、意識が朦朧としてきやがりましたわ。*9
「え!?ちょ、だ、大丈夫!?」
なんか言ってるが聞こえねぇんですわ…アッまz*10
「ええええええぇぇ!?ど、どうしよぉ!?と、取り敢えず学校に運べばいいよね!?」
初投稿ですわ!投稿はクッソ遅いと思われますの。