インフィニット・ストラトス Re:RISING   作:最後のVESPERの挑戦状

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始動編
第1話:クラスメイトは全員女と弟分1人


(これからどうなるか…退屈しない3年間になればいいけど…)

そう思いながらバサバサにした黒髪と黒い瞳を持ち、左頬に切り傷がある中肉中背の青年、時城承壱(ときしろじょういち)は、IS学園1年1組の教室内を見渡した。

窓際の席である為、左はよく晴れた春の青空が広がっているのが見える。だが、右を見れば女子、前を見れば女子、斜め見ても女子、後ろは壁。

そして、教卓の前には自分の弟分である男子が座っているが、青い顔になりながらこれからの挨拶を考えている様だ。

(…緊張しているな。昨日考えておいた挨拶はしっかり出るか?)

「全員揃ってますねー。それじゃあショートホームルーム始めますよー」

黒板の前でにっこりと微笑む女性副担任の山田真耶はそう言うが、このクラスは異様な緊張感に包まれていて、誰からも反応が無い。

なにせ、承壱と弟分以外、全員女子だからだ。

「それでは皆さん、1年間よろしくお願いしますね」

「はーい」

ちょっとうろたえていた真耶に同情した承壱は、軽く返事を返した。それのお陰か、真耶な次に移った。

「では自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で」

良かった良かったと思いながら承壱は、自己紹介するクラスメイト達の名前と顔を覚えるのだが、弟分の番となり期待の眼差しで注目するが、まだ青い顔であった。

(…そんなに青いと青魚も逃げるぞ、イチ)

「…くん。織斑一夏くんっ」

「は、はい!」

真耶から声を掛けられた弟分、織斑一夏は裏返った声で返事をしてしまい、一部の女子はクスクスと声を殺して笑ってしまった。これには承壱もほくそ笑んでしまった。

それを横目で見た一夏は緊張の中に恥ずかしさを出てきた。

(うっ、アニキに笑われてちまった…)

「あっ、あの、お、大声出してちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ゴメンね、ゴメンね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まって今『お』の織斑くんなんだよね。だからね、ご、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?だ、ダメかな?」

何故か一夏にペコペコと頭を下げしまう真耶。しかもその勢いは、真耶自身が掛けている微妙にサイズが大きい眼鏡がずり落ちそうになっている。

「あの、そんなに謝らなくても…自己紹介しますから、先生落ち着いてください」

「ほ、本当?本当ですか?本当ですね?や、約束ですよ。絶対ですよ!」

ガバッと顔を上げ、一夏の手を取って熱心に詰め寄る真耶。この時点で、また一夏は注目を浴びていた。

しかし、一夏はしっかりと立って、後ろを振り向く。

「えーっ…。織斑一夏です。苗字から分かる様に姉は織斑千冬で、少し前までは普通の中学生でした。何の因果か分かりませんが、ISを動かせるのでこの場に居ます。ですからISは初心者中の初心者なので、教えてくれるとありがたいです。よろしくお願いします」

よく言えたなと思いながら承壱は頷き、一部の女子は拍手していた。

「まあまあな挨拶、といったところか」

教室へ入ってきたのは、スーツをカンペキに着こなした抜群のプロポーションを持つ黒髪の美人教師。IS業界なら知らぬ者は居ないと言われるほどの女性が、一夏へ向いていた視線を掻っ攫っていった。

その美人教師は、織斑千冬。一夏の実姉である。

「あ、織斑先生。もう会議は終われたんですか?」

「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押しつけてすまなかったな」

「い、いえっ。副担任ですから、これくらいはしないと…」

さっきまでの涙声は何処かに行ってしまった真耶は、若干熱っぽいくらいの声と視線で千冬へ応える。

そのやり取りで承壱は、千冬がこのクラスの担任だと理解した。

(へぇ…千冬が担任なのか。立場で考えたら、千冬と俺は『教師と生徒の禁断恋愛』ってとこか)

千冬はまだ立っていた一夏を座らせてから自己紹介を始めた。

「諸君、私が織斑千冬だ。君達新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが私達の仕事だ。私達の言う事はよく聴き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。逆らってもいいが、私の言う事は聞いてほしい。分かったな」

千冬の挨拶が終わった直後、教室が女子達の黄色い歓声に包まれた。

「キャー!千冬様、本物の千冬様よ!」

「ずっとファンでした!」

「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!北九州から!」

「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しいです!」

「私、お姉様のためなら死ねます!」

キャーキャー騒ぐ女子達を千冬はかなり鬱陶しいそうな表情で見て、承壱と一夏は同情する事しかできなかった。

(うるさいなぁ…)

(なんちゅう人気だよ、千冬姉…)

「…毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か?私のクラスにだけ馬鹿者を集中させているのか?」

「きゃあああああっ!お姉様!もっと叱って!罵って!」

「でも時には優しくして!」

「そしてつけあがらないように躾をして~!」

まだ騒ぐ女子達を放っておく事にした千冬は、一夏に言葉を掛けた。

「自分から私の弟と白状したのは褒めてやろう。だが、ここではあくまで教師と生徒だ。公私を分けろよ、織斑?」

「あっ、えっ…分かりました…織斑先生」

「よろしい」

承壱はこのやり取りでクラスメイト達が一夏と千冬が姉弟である事を理解してくれたと思った。余計な混乱を生み出さずに済むからだ。

「では、織斑の挨拶が済んだところで、もう1人の男子。自己紹介をしてくれ」

そう千冬に指名された承壱は頷いてから席を立った。

「…時城承壱だ。イチ…一夏と同じくISを起動させてしまった男で、俺は現在18歳。高校は卒業したけど、特別入学つう事で2度目の高校生活だが…皆とは歳が離れていて接しにくいとは思うが、どうか性別や歳の事は気にせずに気軽に話しかけてきてくれると嬉しい。よろしく頼む」

承壱の自己紹介からは静寂となった。

だが、誰かの息を飲む音で静寂は破られた。

「きゃあああああっ!」

「格好いい!」

「年上!」

千冬の時と同じくキャーキャー騒ぐ女子達。一夏の時は騒がなかったのに何故自分が騒がれしまっているのか。承壱は困惑する。

(えー?ここで騒ぐ?18歳だからか?俺が18だからか?)

「静かにしろ!承…時城が困るだろう。時城、もう座っていいぞ」

「…はい」

千冬の一声で女子達の騒ぎはピタリと収まったが、承壱は内心ヒヤヒヤしていた。千冬が普段の調子で自分を呼ぼうとしていたからだ。

(頼むぜ、千冬…。お前と俺の関係がバレたら、イチも危ないんだからよぉ…)

(やっぱ、アニキは年上だから騒がれても仕方が無いか…)

そう思う承壱と一夏だったが、自己紹介は次の人に回され、全員が紹介を終えたタイミングで、ショートホームルームは終りを迎えた。

 

IS学園はコマ限界までIS関連教育をする為、入学式当日から普通に授業があり、学内紹介のオリエンテーション等は設けられていない。それ故に異様な緊張感があるのだが、今は違う。

1限目が終了して、現在は10分間の休憩時間。承壱は机に突っ伏している一夏に話し掛けた。

「大丈夫か、イチ?授業は分かるか?」

「アニキぃ~、どうにかならないかぁ~?」

「IS基礎理論か?」

「違う違う!この空気だよ!」

「ああ…」

承壱は一夏が訴えているモノを理解した。このIS学園は生徒と教師、学園関係者が全員女性である為、2人は珍獣の様に扱われているのだ。現に廊下には2年生や3年生の姿も見えており、2人の様子を窺い詰めかけている。抜け駆けするか、友達の誰が代表で行くか…、そんな空気が漂っている。

「…まあ、郷には郷に従えというから、早く慣れるしかないな」

「…俺、胃に穴空かないかな?」

「そこまでは責任持てないな」

「酷いよぉアニキ!」

自身の腹をさすりながら涙目になる一夏に対し、承壱はニヒルに笑う。

「それより授業はついて行けそうか?」

「アニキのお陰で大丈夫だよ。すごく分かる」

「ならよかった」

承壱の心配は今の所、大丈夫そうだ。その時、一夏に近づく1人の少女がいた。

長髪の黒髪をリボンでポニーテールに纏めた少女に一夏は記憶の中から思い出した。

「…箒?」

名前を呼ばれた少女は嬉しさから笑みを浮かべた。

「覚えててくれたか、久しぶりだな、一夏」

その少女は承壱と一夏の幼なじみ、篠ノ之箒だった。

「箒ちゃんか。6年ぶりだな」

「承壱さんも久しぶりです。その様子だと全く変わってないですね」

「君は…美人になったな」

「ありがとうございます」

承壱が小学6年生、一夏が小学4年生の頃に箒は転校してしまい、3人は6年間も会う事が出来なかった。ある種の奇跡だと思う者もいるが、これは必然かもしれないと承壱は内心思った。だが、承壱の言った言葉は偽りなく、箒は年相応の均整のプロポーションをしており、並の男からナンパされてもおかしくない美人となっていた。

「ふふっ…」

すると箒は笑顔のまま笑い出した。

「どうした?」

「嬉しいんだ。一夏とまたこうして再会して、話す事が出来て…」

一夏と再会できて本当に嬉しかったのか、目尻に小さな涙を浮かべていた。

「箒…あっ、そうだ。去年の剣道の全国大会で優勝したよな?おめでとう」

「知っててくれたのか?ありがとう」

浮かんだ涙を指で拭い、再び笑顔を見せる箒に一夏の心臓がドキドキと高まっていく。

(あ、あれ?箒って…こんなに素直で可愛い女の子だっけ?)

6年の歳月による幼なじみのあまりの豹変に一夏は戸惑ってしまう。それを静かに見ていた承壱は、箒が心身共に成長したと確信した。

(これは…いい成長をしたな、箒ちゃん)

「じゃあ、また後で」

「あ、ああ」

「俺も戻る。イチ、またな」

「何で笑ってるんだ、アニキ?」

「別に~」

ちょうどチャイムが鳴り、箒は手を振ってから自分の席に戻った。それと同じく承壱も笑いつつ自分の席へ向かった。

まだ心臓がドキドキしている一夏は2時限目の授業を受けるのだった。

 

「ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要であり、枠内を逸脱したIS運用をした場合は、刑法によって罰せられます。ただし、災害等の危険状況における人命救助や緊急避難等、例外的なIS運用もあり…」

スラスラと教科書を読んでいく真耶。

ISに関わっていない者ならばこの授業に付いてくのは難しいだろう。もし、電話帳並に分厚い参考書を読んでいなかったら、一夏ならば「ほとんど全部わかりません!」と言っていたかもしれないが、承壱のお陰か一夏は黒板と教科書を交互に見てノートに記入している。

(アニキのお陰だな。後でなにか奢ろう)

それは承壱も同じだが、承壱の場合、数年前の高校時代を思い出させていた。

(やってる内容は全然違うが…これは面白いな。束には感謝しなきゃな)

「織斑くん、時城くん。何か分からない所とかありませんか?」

真耶はクラスに2人しか居ない男子にわざわざ訊いてきた。真耶なりの配慮なのだろうと承壱は思い、心配を払拭させるべく、応える。それは一夏も同じだ。

「俺は大丈夫です。イチは?」

「えーと、なんとか大丈夫です」

「え?そうなんですか?」

「織斑と時城なら心配ない」

「織斑先生?」

教室の端で授業を見ていた千冬が承壱の隣までやって来た。

「こいつは昔から…それこそISを動かす前からISの事を自主的に勉強している。私が知る限りでは、1年の授業程度なら余裕で理解出来る筈だ。それを教わった織斑もな」

「す…凄いですね…」

千冬に褒められてニヒルに笑ってしまう承壱。その承壱に顔を見ながら「よかったね、アニキ」と意味合いのピースサインと笑顔を向ける一夏だが、それを千冬は見過ごさない。

スススと一夏の側に来たと思ったら、一夏の頭に軽くチョップを繰り出す。

「あたっ」

「だが、あまり調子に乗らない様に」

「すいません…」

痛くは無い様だが、一夏はシュンとした表情で頭を摩りながら謝る。

そして、千冬は教室の端に戻っていった。

「山田先生、授業の続きを」

「は、はいっ!」

 

2時限目が終了し、再び10分間の休憩時間となった。

今度は承壱の席に一夏と箒が集まり、話を始めた。

「しかし、6年ぶりの再会となると…何から話せばいいか分からないな」

「アニキの言う通りだよ。嬉しさもあるけど、この難しい授業に付いていくのにいっぱいいっぱいだよ…」

「私も姉さんから聞いておけばよかった…」

「箒ちゃん、束から何も教わっていないのか?」

承壱の質問に箒は頷く。

「そうです。代わりに姉さん特製の参考書が送られた位です」

「そうか。ん?待てよ…」

「アニキ?」

顎に右手を添えて考察を始めた承壱に一夏は首をかしげた。

「…その参考書に何か手紙かメッセージか無かったか?あいつの事だから、何か仕込んでもおかしくない」

「流石、承壱さん、鋭い推理です。どっちもありました」

「やっぱりな」

「箒、それって俺達も共有出来る事が書いてあったのか?」

一夏の質問に箒はポケットから手紙を取り出して、2人の前に差し出した。その手紙の差出人として、ご丁寧に箒の姉であり、ISを生み出した天才科学者、篠ノ之束の名前が書かれてあった。しかもウサギのシールで開け口を止められていた便箋であった。

承壱はその手紙を受け取った。

「…後で見ておこう。メッセージは何て書かれていた?」

「『誕生日を楽しみにしてね』って書かれていました。何かやりそうで怖いですけど」

「束さんならやりそうだなぁ~」

「そうだな…」

その時、3人の脳内イメージで現れた束は、悪の科学者の高笑いのシーンだった。

(怖いなぁ~)

(やらかさないでくれよ、束さん)

(姉さん、控えてくれ)

ちょっと想像しただけで束がやりそうな行動に慄く3人に対し、1人の少女が声を掛けてきた。

「ちょっとよろしくて?」

「へ?」

いきなり声を掛けられて一夏は素っ頓狂な声を出してしまい、承壱と箒も声を掛けてきた少女に注目した。

承壱はその少女が、先程の自己紹介したクラスメイト達の中にいた事を思い出し、名前を当ててみた。

「…君は…イギリスから来た…セシリア・オルコットさん…っだけか?」

「名前を覚えていだだきありがとうございます、時城承壱さん。織斑一夏さん、篠ノ之箒さん、改めて自己紹介させてもらいます。私はセシリア・オルコット。イギリスの代表候補生でもあります。同じクラスメイトとしてこれからよろしくお願いしますわ」

そう言って、僅かにロールがかったブロンドカラーのロングヘアが美しい少女、セシリア・オルコットが自己紹介をしてきた。これには3人も同じく名乗りながら応えた。

「ご丁寧にどうも。時城承壱だ。改めてよろしく」

「お、織斑一夏です。よ、よろしく」

「…篠ノ之箒だ。よろしく」

承壱は先導をとって、席から立ち握手を求めた。セシリアもそれに応えてしっかりと握手を交わし、一夏と箒にも握手を交わしたのであった。

「しかし、オルコットさんはイギリスの代表候補生か…すごいな」

「アニキ、代表候補生っつったら…」

「お前の想像通りだ。彼女は、強いという事になる」

「承壱さんが言うと説得力があるな。代表候補というのは、国家代表IS操縦者の候補生として選出される将来有望のエリートの1人なのだからな…」

「お褒めになっても何も出ませんよ、箒さん。しかし、私は皆さんよりも実践的な訓練やテストを重ねてきました。もし専門的な事を知りたかったら、遠慮無く声を掛けてください。お力をお貸ししますわ」

意外な申し出に承壱達は顔を見合わせてしまった。一国の代表候補生が力を貸してくれるのは有り難いが、少し疑いを持ってしまう要素もあったからだ。

そこで承壱が切り出した。

「…ケースバイケースだが、もしもの時はよろしく頼むよ、オルコットさん」

「はい。後、もう一つ…」

セシリアが何かを言い掛けたその時、チャイムが鳴ってしまった。

「あっ、時間だ」

「仕方ない。皆席に戻ろう。オルコットさんもまた後で」

「…分かりましたわ。お二人もまた後で」

「ああ…」

言い掛けた事が少し不満だった様だが、セシリアは自分の席に戻り、一夏と箒も自分の席へ向かった。

3時限目が始まる。

 

1時限目と2時限目とは違って教壇に立つのは真耶では無く、千冬が立った。余程大事な授業なのか真耶までもペンとノートを手に持っている程だ。

(これは…すごく大事な授業なのか?面白くなってきた)

承壱はそう内心楽しんでいる。

だが、一夏と箒はさっきまであった浮かれた気持ちを抑える様に真剣な顔で教壇に立つ千冬に注目する。

「…まず授業を始める前に私の言葉に耳を傾けてほしい。ISはその機動性。攻撃力、制圧力と過去の兵器を遙かに凌ぐ。そういった『兵器』を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしないための基礎知識と訓練だ。だが、何時かは『本来の元の使い方』に戻さなければならない。理解してくれるとありがたいが、今は覚えてほしい。そして、規則も極力守ってほしい。それが諸君を守るモノになるはずだ」

千冬の言葉には響く物があり、クラスメイト達の大半は理解してくれたのだろう。どこか浮かれていた一部の女子は、真面目な表情になっているからだ。

それは承壱と一夏、箒、セシリアにも刺さるのであった。

「それではこの時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」

非常に重い一言から授業が始まると思ったが、千冬はある事を思い出した。

「ああ、その前に三週間後に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」

(なんか嫌な予感がする…)

承壱は千冬の言葉からこれから起こる事を推測するが、千冬の説明も始まった。

「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席等…まぁ、クラス長だな。因みにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点でたいした差はないが、競争は向上心を生む。基本、一度決まると一年間変更は無いからそのつもりで。誰かいないか?自薦でも他薦でも構わんぞ」

(これは…面倒な事に…なった)

(十中八九、俺かアニキの名前が…)

(出るな…一夏か承壱さんの名前が)

承壱と一夏と箒はこれからクラスメイト達が次々と自分達2人の名前を出すと予測する。ただでさえ世にも珍しい男性IS操縦者なのだから、出されてもおかしくないイベントが近い内に始まるのだから、3人は難しい顔となる。

その一方、千冬の視線は承壱に向いていた。

(…欲を言えば承壱になってほしいが、ここは生徒と教師。時の運に任せるか)

自分の欲と教師の誇りを天秤に掛けてしまう千冬だが、公私を分けるのが上手い千冬は、今は教師の誇りを選び、クラスメイト達に託す事にした。

すると1人の女子が推薦する者の名前を出した。

「はいっ!織斑くんを推薦します!」

「私もそれがいいと思いますー」

「はい。私は時城さんがいいと思います」

「私も時城さんを推薦します!」

「私も!」

(((やっぱり…)))

この時、承壱と一夏と箒の心の声はシンクロした。

「ちふ…織斑先生、辞退は出来ないですよね…」

「無いに決まっているだろう」

クラス中が自分を推薦している以上はやるしか無いだろう。そう思って覚悟を決めようとした一夏。承壱もやれやれと呆れつつ腹を括った。ここからどちらがやるかを決めるのだが、ここに待ったをかける者が現れた。

「ちょっと待ってください!」

「オルコットか。どうした?」

待ったをかけたのはセシリア。どうやら言いたい事がある様である。

「なんで皆さんは織斑さんと時城さんをクラス代表にしたいと思ったのですか?出来れば詳しい理由を教えてください」

「そ…それは…」

セシリアの至極まっとうな意見に騒いでいた女子達は、嘘の様に急に静かになった。

「まさかとは思いますが、お二人が『男性で珍しい』から…なんて理由じゃありませんわよね?」

「「「「「…」」」」」

「お気持ちは分かりますけど、それはお二人に対して失礼だと思いませんの?ただ珍しいからと言う理由で推薦なんてされたら、皆さんはどう思いますか?」

「嫌な気持ちになる…って思う…」

「でしょう?別に私はお二人を推薦するなとは申しません。推薦するならするで、ちゃんとした理由を言って貰わないとお二人も先生方も他の皆さんだって納得しないのではありませんか?」

このセシリアの意見を聞いた承壱は、セシリアが代表候補生という力と責任のある立場の人間である事を自覚している事を悟り、感動を覚えた。

(…オルコットさんは強い人だな。ジーンと来たぜ)

それは思わぬ助け船となった一夏と一夏に同情していた箒も同じで、心の中で感謝していた。

(ちょっと警戒していたけど、いい人じゃないか、オルコットさん)

(正に淑女だな。私も見習わなければ…)

「ならばオルコット。お前はどうなんだ?」

「私ですか?」

「そうだ。そこまで言ったんだ。何か意見があるんだろう?」

千冬の質問にセシリアは胸を張って答えた。

「私も時城さんを推薦します」

「その理由は?」

「彼は非常に真面目な様で、授業態度も申し分ありません。しかも、私達よりも年上と言う事もあって人生経験もある。時城さんならば必ずや、このクラスの舵を見事に取ってくれると信じたからです」

「成る程な…承知した」

「…オルコットさんがそう言うなら…俺は、イチにやってもらいたい」

「「「「「えっ?」」」」」

クラスメイト達が一斉に驚いたのは無理もない。一夏を推薦したのは、なんと承壱だったのだ。意外な人の推薦から一夏は立ち上がって承壱の方へ振り向いた。

「あ、アニキ…なんで?」

「理由は、シンプルに一つ。強くなってもらいたいからだ。今のままじゃ、お前は自分で自分を守る事が出来ないからな。これを機会にIS操縦者としてたくさん経験を積んでほしいんだ」

「アニキ…。本心は?」

「クラス長の仕事が面倒臭い」

「コラッ!」

もっともらしい理由を言う承壱だが、一夏の返事で漫才が始まりそうになるが、承壱は更に続けた。

「ついでに言うと、オルコットさんも俺は推薦したい」

「私もですか?」

またまた意外に名前が出た事でクラスメイト達は騒がしくなるが、承壱は理由を述べ始めた。

「君は代表候補生だ。俺達よりも少しはタクティカル・アドバンテージがあるって事だ。つまり、クラス対抗戦の勝率が上がる訳だ。君にとっても悪い話じゃないだろう?」

「っ、その通りですわ。よく考えておりますね」

「推薦返し、ってとこかな」

「ふむ。そうなると現時点で織斑、時城、オルコットの3名がクラス代表推薦者というとこか…」

千冬が推薦者を確認し、名前を出された3人は了承する様に頷いた。

「…よし、ではクラス代表はISの試合で決めるとする。勝負は一週間後の月曜日。放課後、第3アリーナで行う。織斑、時城、オルコットはそれぞれ用意をしておく様に。3人とも、それでいいな?」

「「はい」」

「OK」

「時城、返事は『はい』だ。では、授業を始めよう」

ぱんっと手を打って千冬が話を締め、授業は本格的に始まった。また、この授業から千冬の言葉が響いた様で、クラスメイト達は一定の緊張感を持って臨む様になった。

 

放課後。

初日と言う事もあってか、承壱と一夏の2人はいつもよりも一日が長く感じた。承壱は帰り支度をする為に鞄に教科書とノートを詰めて、それを終えた承壱は、自分の机でぐったりとうなだれる一夏を起こして、帰り支度をさせた。

「昼飯時、すごかったな、イチ」

「…そうだね、アニキ」

昼食の時は、2人が食堂に移動しようとすると興味本位からかクラスメイト達を筆頭に他のクラスの女子達も一緒に後ろからぞろぞろとやってくる始末だから、なお今日という一日が長く感じているのだ。

「別に…箒やオルコットさんが一緒に来るのは一行に構わないけど、どうして…クラス全員が揃ってついてくるんだ?」

「それだけ男に飢えているんだろう。ISを幼い頃から学んでいる子にとって、俺達は刺激剤みたいなもんだ」

「そうゆうもんなの…?」

「早く慣れろよ、イチ。でないと本当にストレスで体を壊すぞ」

「…頑張るよ、アニキ!」

一夏はガッツポーズをして自分のやる気をアピールして、承壱はそれを見てニヒルに微笑んだ。

そこに真耶がやって来た。

「ああ、2人共、まだ教室にいたんですね。よかったです」

「はい?」

「山田先生、どうしたんですか?」

「えっとですね、寮の部屋が決まりました」

そう言って真耶は、持ってきた書類とキーを承壱と一夏にそれぞれ渡した。これに承壱と一夏は驚く事はなかった。

「…アニキの予想通りになったな」

「ほらな、イチ。IS学園は全寮制で、生徒は基本的に寮通いが義務づけられている。つまり、保護してくれるって事だ。学生の頃から色々な国や研究機関がスカウトに来る場合が多いらしいからな。実際、この学園が創立した頃はそう言った輩が沢山いたそうだ」

「よく知ってますね、時城くん。時城くんの言う通り、一応、生徒皆さんを保護すると言う意味も含まれてますので。時間を見て部屋に行ってくださいね。夕食は6時から7時、寮の1年生用食堂で取ってください。因みに各部屋にシャワーがありますけど、大浴場もありますが、2人共まだ使えませんので、注意してください」

「やっぱりそうなりますか…」

「そりゃそうだ。男が女湯に入る様なもんだからな。そうなったら犯罪案件だ」

不測の予測をしていた承壱と一夏だが、改めて言われると落胆してしまう所もあった。

そして、一夏は渡された書類を見て、隣の承壱の書類も見て、疑問が出来た。

「山田先生…俺とアニキ、同じ部屋じゃないんですか?」

「ん?あっ、本当だ」

「すいません。政府特命もあって、とにかく寮に入れるのを最優先したみたいです。一ヶ月もすれば個室の方が用意できますから、しばらくは相部屋で我慢してください」

「と言う事は…プランBで動くか」

「プ、プランB?」

承壱の言葉に困惑する真耶だが、一夏は知っているのですぐにスマートフォンを取り出して、メッセージアプリを起動させた。そこで連絡する相手は姉の千冬だ。

「…アニキ、千冬姉がダンボール持ってきたって」

「よし、千冬のとこに行くか。山田先生、千冬先生は何処?」

「あっ、今職員室にいると思います」

「OK。行くぞ、イチ」

「ああ、待ってよぉ、アニキ~」

鞄を担いで職員室へ行こうとする承壱に一夏は慌てて追いつくが、教室を出る前に2人は立ち止まり、真耶の方へ振り返った。

「っと、その前に…」

「「山田先生、さようなら!」」

「あっ、はい!また明日、元気に登校してください!」

90度の綺麗な礼を見せた2人に真耶は、先生らしい言葉で答えるのであった。

その後、承壱と一夏が職員室に行くと千冬がダンボール2箱と待っていた。

「早かったな。ほら、お前達の私物だ」

「ありがとうございます、千冬先生」

「時城に感謝しろよ、織斑」

「アニキには一生、足向けて寝ないから大丈夫です、織斑先生」

職員室といういかにも学校内である為、承壱と一夏も生徒モードで話し、千冬も教師モードで話しているが、会話の内容は家族としての話である。

「これから寮に向かうのか?」

「はい、今日の復習もしたいので」

「そうか。時城、織斑を頼んだぞ」

「ああ、任せてください」

その会話で終り、承壱と一夏は寮へ向かうのであった。

 

寮の玄関に到着した2人はそのまま、それぞれの部屋へ向かった。

「621…621…621…あった」

承壱の部屋は621号室で、部屋番号を確認してからノックをした。

「すいませーん、同室になった時城承壱という者だが…入っても大丈夫ですかー?」

『えっ!時城承壱って!ちょっと待ってください!』

「待ちますよー。準備が整ったら、ドアを開けてくださいー」

そう言った承壱は時間が掛かると思い、ダンボールをその場に置いて開けた。その中にある私物の一番上にはお気に入りのメイビーブルーカラーのヘッドホンがあり、それを装着した。そのまま、承壱はスマートフォンにヘッドホンのコードを繋げてユーロビートを聞き始めた。

(…あぁ~。疲れた脳には、やっぱりユーロビートが効くぜぇ~)

まるでドラッグをやっている人間みたいな感想を抱く承壱だが、決して危険な薬物等は接種していない。これが承壱の趣味の1つだからだ。

数十分後、同居人が部屋の入室許可を出した為、承壱の寮生活が始まった。

因みに同居人は、同じクラスの岸原理子であった。

 

一方。こちらはトラブル体質の一夏である。

「えーと、ここか。1025室だな。ん?」

ドアに鍵を差し込むが既に開いていた。もう既に同室になる人がいる事を悟りながら一夏は部屋に入る。部屋は高級ホテル並の綺麗で立派な部屋に思わず感心してしまった。

「誰かいるのか?」

その時、シャワールームから声が聞こえてドアが開いた。

「ああ、同室になった者か。これから一年よろしく頼むぞ」

その声に一夏は嫌な予感がした。

「こんな格好ですまないな。シャワーを使っていた。私は篠ノ之―」

「―箒」

シャワー室から出てきたのは箒で、バスタオル一枚巻いただけの姿だった。

リボンを外した綺麗な黒髪、絹のような白い素肌、くびれた腰に瑞々しい太もも。

そして、タオルを押さえている手の下には年相応の大きな胸の膨らみ。

幼なじみの艶やかな姿に一夏は目を奪われてしまい、箒はきょとんとしながら一夏を見る。

「い、い、いちか…?」

「お、おう…」

そう一夏が頷くと顔を真っ赤になる箒。

「きっ、きっ…きゃああああああああああああああっ!」

体を隠す様に強く体を抱きしめながら乙女の悲鳴を上げた。

「わ、悪い!」

一夏は慌てて振り向いて箒から視線を逸らす。

「な、な、何で、一夏がここに、いる…?」

箒はぎこちない声で一夏に尋ねる。

「いや、俺もこの部屋なんだけど…」

「と、とにかく、私は脱衣所に戻、あっ!」

急いで立ち上がり、シャワー室にある脱衣所に戻ろうとした箒は足を踏み外して床に転んでしまう。

「痛っ!」

「箒!大丈夫、か…?」

転んだ箒を心配して思わず振り向いた一夏はその光景に硬直してしまった。

転んだ拍子に箒は自身の体を隠していたタオルが外れてしまい、箒の体を隠すものは何もなくなり、一夏の瞳に映ったのは、箒の裸体だったのだ。

改めて見て、無駄な部分がないスタイルの良さと綺麗でハリのある素肌に一夏はまたもや目を奪われてしまう。

そして、自分の裸を完全に見られてしまった箒は顔を真っ赤にするどころではなく、大粒の涙を浮かべて声を上げる。

「あっ、あ、あぁ…イヤァアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

最初の悲鳴以上の音量で叫びながら箒は一瞬で脱衣所に逃げ込んだ。

「一夏!」

「は、はいっ!」

「少し部屋から出てくれ!」

「わ、わかった!ゴメーンッ!」

一夏は謝りながらダッシュで部屋から飛び出し、お互いに刺激が強い事をしてしまったので、落ち着く時間が必要だった。

因みこの悲鳴は周りの部屋に聞えていた為、一部の女子に一夏の部屋がバレてしまい、一部の女子にはラッキースケベが起こったと悟られるのであった。

 

10分後。

一夏は再び部屋の前に訪れ、ドアをノックする。

「ほ、箒、いいか?」

「あ、ああ…」

箒の許可を得て、恐る恐る部屋に入る一夏。箒は部屋着として着ている浴衣姿で、ベッドに座っていた。一夏は先程の箒の裸がまだ脳裏に焼き付いたままで、ドキドキしながら隣にあるベッドに座った。

「その、箒…謝って済む問題じゃないけど、ごめん」

一夏は事故だが、箒の裸を見てしまった事を謝罪する。

すると、箒は目に涙を浮かべ、両手で目を押さえた。

「箒?」

「裸を…見られてしまった…もう、お嫁行けない…」

実家が神社である箒は少々古風な考えをしており、嫁入り前なのに裸を異性に見られた事を悲しんでいる様だ。

一夏はこれ以上箒を悲しませない様に必死に慰める為、ある事を口にした。

「そ、その…俺に出来る事なら何でもするから!だから、泣きやんでくれ!」

一夏の口から『何でも』という言葉を聞いた箒は、奇妙な事にピタリと泣き止んで一夏を見つめて確認しだした。

「…今、何でもするって言ったか?一夏、責任を取ってくれるのか…?」

「ああ、命を差し出す以外なら何でもやる。アニキとお天道様に誓って、男に二言は無い!」

男らしく言う一夏に箒はほんのり頬を赤く染め、立ち上がって一夏の隣に座る。

そして、そのまま箒は一夏に寄って耳元で囁く。

「そうか…。なら一夏…私と…結婚を前提にお付き合いしてください」

「分かった。それで許してくれるなら…って、えっ?」

突然のプロポーズに一夏は顔を真っ赤にして箒を見る。

「えっ、あの、結婚を前提にって…」

「だって、責任を取ってくれるって…あの言葉は嘘なのか?それとも、私じゃ不満か…?」

「いや、そう言う訳では…」

「それなら、問題ないな…」

箒は一夏の頬に手を添えて顔を近づけ、何も抵抗出来ない一夏と箒の唇は優しく重なる。甘く、そして激しく重なるキスをしながら2人はお互いを強く抱きしめる。

そして、長い時間を感じさせるキスから唇を離すと、うっとりとした表情を浮かべた箒は一夏に抱きつく。

「私のファーストキス…一夏に捧げる事が出来た…」

「あ、ああ。その…取りあえず、よろしくな。箒…」

「はい。ふつつか者ですが、よろしくお願いします」

色々な偶然が重なり、6年振りに再会した一夏と箒は、結婚を前提に付き合う恋人同士となった。

 

夜10時前後。

夕食を済ませ、シャワーも浴び終えた承壱は、授業の内容を復習しながらユーロビートを聞いていた。

その承壱のスマートフォンに着信が入り、承壱はディスプレイを確認した。相手は千冬で承壱はすぐに応対するべく、理子に許可をもらってからベランデに出てから応対した。

「もしもし、どうしたんだ、千冬?」

『夜遅くすまないな、承壱。今日はお疲れ様』

「それを言ったらお互い様だろ?」

『ふふ、そうだな』

「でも、お前の人気はすごいな。今朝のショートホームルームの時はビックリしたよ」

『毎年あれだ。本当に困ったもんだ』

「俺は嬉しいよ。俺の恋人はこんなに偉大な人なんだって再認識出来たからな」

『…バカ。褒めているのか?』

「褒めているからこう言うんだろ」

承壱から言われた千冬は電話越しだが、顔が赤くなっているのだろうか恥だろうか暫しの沈黙が2人の時間となってしまった。

「…なあ、千冬」

『…なんだ?』

「イチの事は任せてくれ。あいつは俺が強くさせてやる」

『…うん、頼んだぞ』

「だが、俺も強くなってやるよ。お前の隣に立てる資格がある恋人としてな」

『ああ、期待しているぞ。承壱』

「期待されてやるよ…そうゆう事だ」

 

つづく




現在公開可能な情報

時城承壱
18歳。バサバサにした黒髪と黒い瞳を持ち、左頬に切り傷がある中肉中背の青年。
シリアスな性格で独特な感性を持つが、根は親切で優しい。頭脳は極めて明晰で理解力も高く、すぐに状況に適応して行動出来る。その結果、年下から兄の様に尊敬される事が多い。
織斑姉弟と篠ノ之姉妹と幼馴染みで、現在は織斑姉弟と同居しており、織斑一夏の事を「イチ」と呼ぶ。
織斑千冬とは恋人関係だが、篠ノ之束の想いも理解している為、奇妙な三角関係となっている。
そんな関係で束からISの基礎知識を教わっている為、ISの簡易改造や整備も行えるメカニックスキルも持っている。
一夏と共にISを起動させてしまいIS学園に特別入学するが、本人は「青春がまた味わえる」と前向きである。
ロボット作品の鑑賞と読書とユーロビートが好きで、暇さえあればヘッドホンで聞く程。フェイバリットソングは「Take me Higher」。

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