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「モード:弩」
私が『深海』を弩形態にして構えた瞬間、
バシャアアンッッ!!
「「「オンナアアアア!!」」」
3体の半魚人のような魔獣が海中から飛び出し一斉に私に襲いかかりますが遅い、アルちゃん様の警告と私の水中探知、何より向けられていた「情欲」と「殺気」で位置がバレバレだったので、
バシュバシュバシュ!!
瞬殺です。
ちなみに、正確には半魚人でも魔獣でも魚の獣人でもなく、魚っぽい容姿をした魔人です。
要するに、こいつらも邪神の信徒の一種、つまりは全生命にとっての敵です殲滅します。
というか臭いです臭い魚が腐ったような——殲滅! 殺戮! 大鏖殺! 宇宙的汚物は鏖一択!
バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ!!
モグラ叩きゲームの如く出てきた瞬間片っ端から水矢を打ち込む打ち込むっ!
「うぷっ酷い臭いっ……」
臭覚が鋭くなっているシュルズベリーが、私でもキツい体臭と血臭にえずいてうずくまる。◯ュールストレ◯ングみがありますからね、私も辛いです。
ご主人様の前で情けない、と言いたいところですが、まあ今回は仕方ありません。相手は魔人、邪神の狂信者の成れの果てですからね。
「《
アルちゃん様が臭気とそれに含まれた濃い魔力に当てられていたのを《浄化》で癒し、吐き気を我慢するシュルズベリーを気遣い背中を摩る。
ザパ……
(あー、まずいですね)
私が最大の脅威と判断したのか戦力を全集中、させているように見せかけて弱そうな方を襲う。魔獣よりは人に近い思考が出来るのでコイツらは姑息なようです。
しかも、私の攻撃出来る射線上にアルちゃん様とシュルズベリーがいるのがなおイヤラシイ。
とはいえ。
「気付いておるぞ」
「!?」
死角であろうと、アルちゃん様の生命感知・極は絶対に見逃さない。あらゆる生命体は、アルちゃん様に不意打ちは不可能なのです。
私が感知して動くより僅かに早く、シュルズベリーの背後に回り小さな両手を広げて庇い、襲撃者へ立ちはだかる。
ですがまあ。死ぬんですけど。
「ガアッ!」
「ぷっ!?」
ペキッ!
顔を殴られ首の骨が折れる音と共に、首が曲っては駄目な角度に曲がる。
今日のご主人様:殴られて首の骨が折れる
「アッシンダ? モロイ、モッタナイ」
「えっ? アルちゃん、様……?」
音で何が起こったか察知したのだろうシュルズベリーが、庇ったアルちゃん様の方へ顔を向ける。
「マア、モヒトリイルカラァ」
そう言い、シュルズベリーへと顔を向ける
バシュ!
「アガッ!」
フ⚪︎ッキン魚野郎の眉間に水矢を打ち込む、
「モード:短剣」
「オカアアァスゥ、ウ!?」
「ハラメオラアア、ア!?」
ザシュザシュザシュザシュ!!
その一瞬で新手に少し接近されたので瞬時に両手短剣モードに切り替え舞うように振るい品性下劣魚野郎の急所を斬り裂く。
ちなみに。今斬ったのは頸動脈と、男の急所です。読者の方は是非想像して、ヒュンとして下さい。ゴーカン野郎は去勢です。
その間シュルズベリーはというと、戦えない自分の代わりに戦えない主に庇われた事がショックだったのか、吐き気を我慢しつつ這うようにいまだ無様に死んでいるアルちゃん様可愛い!に近寄り、抱き寄せる。
「……生き返れるからって、痛くない訳じゃないのに……ああ、カタリナさんが私を許さないの、よく分かった気がします……」
……ようやくですか。まったく鈍い娘ですこと。
そして判断も遅い。
「《
「タベゴロアアアア、オア!?」
2人に覆い被さろうとしていた魚野郎が、シュルズベリーが発動させた攻防一体の風属性星霊術に触れて細切れになる。
「アル様が警告してすぐに、ソレで守りに徹していればよかったんですよ。とんまですね、ルリ」
「……返す言葉もないです」
「……眼球のない状態に、慣れておらぬ、のじゃ……あまり厳しく言うてやるでない」
「ああっアルちゃん様! ご無事に復活出来て何よりですっ!」
あら早い、10秒とかからずの復活です。今回は胴体と頭が泣き別れしていなかったからでしょうかね?
「コノオンナツヨイ! ニゲロニゲ——」
ザシュザシュ!!
私の足場にすでに上がっていた魚野郎をぶつ切りにしてやりましたが、ギリ水中で様子見していた仲間への警告が間に合ってしまいました。
その声を聞いて水中に感知していた残り十数体が深く潜り、外洋方向へ撤退していく。
さて。後は——
「陸でまだ獣人と交戦しておる邪教徒がおる。カタリナ、全速前進即救援なのじゃ!」
「了解しました」
命令通り、海面に張った結界を全速力で移動させる。
(はぁ……腐臭魚野郎との戦闘はもう少し続くようです。鼻が曲がりそうな臭いはキツイですが、腐れ外道を鏖殺しまくるの自体は楽しいので、ギリ+ですかね……)
はい、という訳で、そろそろアルちゃん様視点に戻します。戦場が陸上なら海上より魚野郎共の動きは鈍いでしょうし、消化試合みたいなものですからね。
△▼
「いにゃ〜本当に助かりましたにゃ! お三方は命の恩人ですにゃあ!」
「わざとらしい語尾じゃが、ソレが猫獣人の素かの?」
「うんにゃ、素はこんな感じぎゃ。他所から来たお客さんにゃあどの獣人かすぐ分かるようにしてんだぎゃ」
「名◯屋弁っぽい感じですわね」
「……旧世界の一地方訛りの事なのじゃろうが、イマイチ違いがわからぬ」
「同じくです……」
ちなみに、ルリの臭覚が昨日海上で感知したのは、目の前で感謝を述べている全身毛むくじゃらでまさに猫人間といった感じの猫獣人(声が高いが生命感知からして男)のものらしい。
まぁそれは今はいいとして。
我等が到着した時には、獣人の戦士達と魚頭邪教徒の戦闘は、獣人側が押され気味じゃった。
「汚物は鏖殺ですわ」
バシュバシュバシュバシュ!!
「《
ザシュザシュザシュザシュ!!
ゆえにまず、カタリナの水弩の連射、そしていつの間にか戦えるようになっておったルリの風刃による奇襲により、あっという間に殲滅した。
結果、腐臭と腐血臭と獣人の血臭が混ざって、めっちゃ臭くなった。
「《
「《
ゆえに、対話前に腐臭に混じった魔力……瘴気、と言った方が分かり易いかの。人体と精神に悪影響を及ぼすソレを消し去ってから、ルリが広範囲に強風を放つ星霊術で空気清浄をして。
「《
ちなみに、この戦闘部隊……自警団、と言っとったか。今回の部隊長にして斬り込み隊長である鷲獣人は死亡してしまっておるらしく、猫獣人のこの戦士は副部隊長らしい。ルリが感知した鳥獣人の血臭は其奴のものじゃろうな。
「オイラはレオですにゃ! 先程の高度な治癒星霊術、さぞ高名な聖女様ですかにゃ?」
「うむ。ある意味の。我の名はアルテミシア・アルアジフ! 正当なる超絶美少女大聖女! なのじゃ!」
「ややっアルアジフ聖女様なのにゃ!? じ、じゃあこんな高度な広域治癒術、さぞお高いのでは……?」
「気にするな、なのじゃ。それより——」
「レオ臨時部隊長! 遺体を集め終えました!」
ふむ、話すをすれば、じゃ。部隊の生き残りを治癒してすぐに死亡者を一箇所に集めておくよう指示しておったのじゃ。
「……何人死んだ?」
「11名です……」
ふむ。レオ殿の話によれば、今回の戦闘参加者は22名だったと聞いた。壊滅的被害じゃ。
「それで……集めさせたのは、ゾンビィにならないように浄化していただけるのですかにゃ?」
「フ。言うたじゃろう、我は超絶美少女大聖女じゃと!」
「……カタリナさん。アルちゃん様は確かに絶世の美幼女なのは確かですけど、それって治癒術に関係あります?」
「あるぞい(キッパリ)」
「ありますわ(強い眼差し)」
「これ絶対関係ないヤツだ……まぁいいですけど」
いやある、と返したいが、死者を前に長話は生存者に失礼か。
ふぅ……さて。流石に複数人を一気に、となると集中せねばの。
まずは、この島の霊脈に微接続……この地の星霊力と我の霊力を、丁寧に丁寧に混ぜ合わせ……言霊と共に、並べられた死亡者達へと放つ。
「《