幻想入りチートオリ主を殺しまくるだけの話   作:コウタロー

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「俺が紅魔館執事になって幻想入りしたんだがw」の世界

腹が減った。

 

ここ何日か俺たちは何も食べていない。

 

確か五日前に固いパンを仲間5体で分けて食べた以来だ

 

俺達は紅魔館に住んでいるホフゴブリンだ

 

紆余曲折あって外の世界から幻想郷の紅魔館に来た俺達は勤勉に働いて暮らしていた。この頃はまだ当主の吸血鬼にこき使われていたものの

 

食べ物はメイド長が作った美味い料理が食えた。

 

だが俺達とは別の外の世界から来た男「黒風咲男」とかいう野郎が執事になってから俺達の境遇は変わった

 

この何処の馬の骨とも知らん野郎は門の前で倒れ

メイド長に看護されて回復した後は

「ほんのお礼だ、この程度なら向こうで毎日やっていた」

と言いながらメイド長を遥かに超える家事スキルを見せ、

紅魔館に喧嘩を売ってきた妖怪共も

「ありとあらゆる時を操る能力」

を使って瞬殺

当主のレミリアは気に入り、野郎を執事にさせてその後その妹フランを

「私の能力は人を傷つけちゃうのよ!」

「大丈夫、俺ならお前を守れる」

といった寒い茶番劇で妻にした気に入らない野郎だ。

 

この野郎が執事になった途端俺達は野郎に「俺の紅魔館にお前らのような醜い奴らはいらない」と言われ、

 

毎日の楽しみだった「メイド長の美味い料理」から「固いパン」となり、しかもその固いパンは1日に一つのみでおまけに最近はその固いパンにすらありつけないようになっている

 

毎日こき使われる生活は変わらないので10体いた仲間次々とは死に絶え、今残るホフゴブリンは俺のみだ

 

しかも紅魔館の住人達は野郎に惚れてるせいで俺達に救いの手を差し伸べることは無い

 

…まさに絶望だ。

このまま俺達は死に絶えてしまいあの野郎の思惑通りになってしまうのか…

薄れゆく意識の中悔しく思っていると脳内から男とも女ともわからない声が聞こえた

 

「力が欲しいか?」

 

腹が減りすぎて幻聴まで聴こえるようになってしまったのか、俺はそう思っていると再び脳内から声が聞こえた

 

「力が欲しいか?」

 

しつこい幻聴だ…力なら欲しいさ

俺の仲間を死に追いやった執事を名乗るあの野郎をこの手で殺し、仇を討ちたい。

 

すると謎の声は俺の思念に答えるかのように言った

 

「ならばお前にどんなチート野郎も殺せる最強の力をくれてやろう。

ただし、条件がある

紅魔館の住人には手を出すな

この条件を守らなければ私がお前を殺す。わかったな?」

 

ああ、わかったよ。奴を殺せるならどうでも良い

俺に力をくれ…

 

「わかった。目覚めたお前は誰にも負けない最強の力を得ているだろう」

 

謎の声はそう答え、そして俺の意識は途絶えた…

 

 

 

◇◇◇

 

 

朝になった。

昨日は変な夢を見ていたようだ

あまりにも惨めな生活をしていたから神様が俺にこんな夢を見させてくれたのかもしれないな

と思いながら俺は自分の仕事場へ向かう 1分でも遅刻したら野郎から罰が与えられるから急がなければならない。

 

仕事場に着いた俺は忌々しい執事野郎に会ってしまった。

執事野郎は両脇に吸血鬼姉妹をはべらせながら汚物を見るような目で俺に言った

 

「まだ生きてたのかよw

さっさと死ね!w」

 

その言葉を聞いた俺の中で何かが切れた

 

殺そう。奴を殺そう

返り討ちになっても餓死するよりはマシだ

 

そう思いながら野郎に飛びかかった瞬間

 

世界が灰色になって俺の体が止まっていた。

すると一人だけ動ける野郎が俺を見て言った

 

「お前ごとき俺なら瞬殺だっつーのw咲夜のパクリだけどナイフでも置くかw」

 

灰色の世界が再び色に満ちた瞬間俺はナイフで串刺しになり死んだ…

 

と思っていたが

生きていた

 

その光景を見た野郎は狼狽しながら

「ふざけるな…ナイフで串刺しにした筈じゃ…」

 

なるほど、正夢のようだ。

 

そう理解した俺はとっさに奴に飛びかかり顔に噛み付いた

 

「うぎゃぁ!痛え!

この野郎ぶっ殺してやる!」

 

奴は時を止めようと構えたが

俺はその構えより先に野郎の急所に噛みついた

 

「ウグッ…ウアアア!」

 

そろそろ死にそうだ。

俺は奴を抱えチュパカブラとかいう奴の檻に投げ込んだ

 

お前なんてチュパカブラの餌で十分だ。

 

チュパカブラは野郎の血液をすべて吸い、野郎はカラカラのミイラになって死んだ。ざまあみやがれ

 

その光景を確認した俺は全速力で逃げた

 

もしかすると吸血鬼やらが俺に攻撃するかもしれないからだ

 

すると夢で聞いたあの声が俺の脳内に響いた

 

「ご苦労だった、この世界はもうすぐ消滅する。君は元いた外の世界の場所に戻れるだろう」

お前は誰だ?俺に力を与えて何がしたいんだ?

 

「私は並行世界の幻想郷を管理する者だ。あの執事を名乗る男のような幻想郷に混じる異物を殺す仕事をしている」

 

なるほど…そう考えれば納得だ。

だが何故お前が直接殺さなかったんだ?

 

「正直に言うと面倒だからだ

膨大な世界の並行幻想郷を私と奴で管理するのは荷が重い、だから今回はこの世界の君に委託した。今回の働きは素晴らしいものだった

君をすぐに故郷に帰すようにしよう」

 

ちょっと待て、この世界の君だと?

他の世界にも俺がいるのか?

 

「ああ、君のような幻想郷に混入した異物は沢山いる

だがあとは全部私達に任せてくれ奴らは私達が全員殺す。」

 

いや、待ってくれ。

俺をその世界に連れて行ってくれ。

 

すると謎の声は驚いたように言った

「何を言っているんだ?」

 

他の世界にも虐げられている俺がいることに耐えられないんだ。

だから俺に異物共の掃除をさせてくれ?

 

「…良いのか?膨大な数の並行幻想郷があるから全員殺すとなると君の里帰りが長引くんだぞ?」

 

構わない。俺がこの力で俺自身を助けるんだ、お前も仕事が減って良いだろう?

 

「…わかった。君はすべての並行幻想郷紅魔館に進入した異物を皆殺しにするまで故郷に帰れないようにした、後悔はしないな?」

 

ありがとよ管理者さん

礼を言うぜ

 

「どうやらお別れの時間のようだ。

君の次の幻想郷は「俺がスカーレットの長男になったんだが」の世界だ。幸運を祈るよ」

 

じゃあな 色々ありがとうな。

 

謎の声との会話を終えた俺はまた新しい幻想郷へ来た。

俺を虐げるオリ主を殺す為に俺は紅魔館に忍び込んだーーー

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

「良かったんですか旦那?あのゴブリンがその力で幻想郷を支配するかもしれませんぜ」

 

「別に良いだろう、その時はその時でホフゴブリンを殺せば良い」

 

「…旦那らしいや」

 

 

 

 

 

 

 




紅魔館に執事なんていらねえんだよ!

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