TS転生ヒーローガールのプリキュア日記   作:のぞむ

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メリースリクマス!

♢♢月☆☆日

 

 

ましろの絵本製作は終盤まで差し掛かっているそうなのだが、そのラストが思い浮かばないようで、気晴らしに公園へ出かけていった。せっかくなので久しぶりに一人で特訓をしていたら突然雨が降ってきた。かなりの本降りなので傘を持って転移魔法でましろの元へ行く事にした。

 

転移魔法で移動した先で俺が目の当たりにしたのは、ただ立ち尽くしていたましろ、ましろのミラージュペンを持っているバッタモンダー、そして破かれていたましろのスケッチブックだった。それを見て、さっきまで何が起こっていたかはすぐに想像できた。この時、俺は怒りのままバッタモンダーに殴り飛ばした。

 

「言ったよな?ちょっかいだしたらタダじゃ済まさねぇって…いや、ちょっかいなんて生易しいモンじゃねぇ。俺には理解できない事だけどよ、ましろはましろなりにお前を気遣ってたんだぜ…それを、テメェはッ!!」

 

「ヒッ!!」

 

「やめて!!」

 

もう一発…いや、何発ものパンチを喰らわせようとした俺の手を、ましろが止めた。

 

「お願い…ソラちゃん…これ以上バッタモンダーを、傷つけないで…」

 

「何言ってんだよましろ!?こいつを庇い立てしたとこで、苦しくなるのはお前なんだぞ!?」

 

「それでも!それでも、やだよ…ソラちゃんが、私のせいで人を傷つける所は、見たくないよ…っ!」

 

そう言っていたましろの眼からは、大量の涙が零れ落ちていた。気が付けばバッタモンダーはミラージュペンを持ったまま消えていたが、まずはましろを家に連れて帰らないとな…

 

それから家でみんなと話し合った結果、ましろはバッタモンダーとしっかり話がしたいと言っていた。少し前の俺ならその意見を無視し、バッタモンダーを無に帰すだろうが、今はましろの意思を尊重してあげたい。

 

そもそもこれは、俺の不手際でもあるんだからな…

 

確かに俺は原作知識を持ってはいるが、時間が経つにつれて原作知識が朧気になってきていた。勿論大まかな流れはずっと覚えているが、それまでどのような道筋を辿るかはその時が訪れないとわからなくなってきている。

 

だが、今はそんな事よりバッタモンダーだ。

 

明日、必ずあいつと決着をつけてやる!

 

 

 

 

☆☆月♢♢日

 

 

朝になり、早速俺達は昨日訪れた公園に来ていた。そこにはバッタモンダーの姿があったが、その手にはアンダーグ・エナジーで作られた塊があった。案の定そこへミラージュペンを持ったスキアヘッドが現れ、そのままバッタモンダーへアンダーグ・エナジーを身体の中へ入れるように命令し、それをバッタモンダーは応じてしまった。

 

バッタモンダーの身体はドラゴンボールのブロリーのように膨れ上がり、理性が無くなったかのようになっていた。なんかスキアヘッドがバッタモンダーが「アンダーグ・エナジーは、無価値な存在にも強大な力を与える」とほざいていたらましろが「自分の価値は、自分で決める!」と言ってスキアヘッドの言葉を否定していた。

 

するとギリギリ理性を保っていたバッタモンダーはハゲ野郎を殴り飛ばし、ましろのミラージュペンを取り戻してくれた。どうやらましろの叫びを聞いていたらしく、自分は無価値ではないと言っていた。ミラージュペンがましろの元へ戻ったのと同時に、バッタモンダーは完全に理性を失ってしまった。

 

俺達はプリキュアに変身してバッタモンダーと戦うも、想像以上のパワーアップで俺とプリズム以外の皆は地面に倒れてしまった。バッタモンダーのパンチがプリズムに迫っていたので俺はそれを受け止めた。頼むぜプリズム…こいつを助けられるのは、お前だけだ!

 

それからプリズムの叫びを聞いている内に、バッタモンダーの様子がおかしくなり、胸に光の様な物が浮かび出ていた。

 

プリズムはたくさんの光を集め、それを上空に打ち上げてバッタモンダーを照らしていた。これはいつも使っている『プリズムショット』ではなく、『プリズムシャイン』と言うらしい。プリズムシャインの光には見覚えがあった。ダークプリズムが元のプリズムに戻った時に溢れ出ていた光と同じ物だ。それから力を失くしたバッタモンダーを『マジェスティック・ハレーション』で浄化してみせた。

 

それからバッタモンダーはどこか憑き物が無くなったかのような表情をしており、俺を見ながら「お前なんて特に、僕の事を許せない筈なのに…」と言っていた。

 

「なんか勘違いしてるみたいだけど、別に許したつもりはないぞ。俺はましろ程優しくないし、お人好しでもないしな」

 

「そ、そっか…そうだよな…」

 

「けど、そんな俺と違って優しくて、お人好しなましろの頼みだから、俺はお前を助ける事にしたんだぜ」

 

「!…なるほどね。なんだかんだ言って、お前もお人好しじゃねぇかよ」

 

俺の言葉を聞いたバッタモンダーは立ち上がり、どこかへ行こうとしたバッタモンダーはましろに「破ってゴメン…」と言って去っていった。そんなバッタモンダーをましろは笑顔で見送っていた。

 

 

追記:ちなみに絵本コンテストの方だが、ましろの絵本は無事に入選したそうだ。今度展示会場に飾られたら見に行かないとな。

 

 

 

 

♢♢月☆☆日

 

 

今日は特に何も起こらず、のんびりしていた。そういやこの辺でカイゼリンの襲撃があった気がするけど、何も起きなかったな。どうしてだろ…まぁ一人じゃアンダーグ帝国に行けないし、考えても仕方ないな。

 

そういえば、日記に使っている手帳のページが少なくなってきてるな…そろそろ新しいの買わないと…そういえばもうすぐクリスマスだったな…そうだ!良い事思いついたぞ!

 

 

 

 

☆☆月♢♢日

 

 

今日はクリスマスと言うとても素晴らしい日なのだが、俺達はある用事でスカイランドに来ていた。遂にスカイランドの町にキラキラエナジーのバリアーを張る事が出来たのだ。これでアンダーグ帝国の奴らが侵入する事も、外から攻撃を仕掛けてくる事も出来ない。これもツバサ君の研究の成果だな。

 

町にバリアーを張るという事でスカイランド中の人達が町に集めってきており、その中には俺の家族の姿もあった。そういや母さん達に会うのは俺がソラシド市に言った日以来だな。レッドに至っては俺を見つけてすぐに「お姉ちゃーん!」と駆け寄ってきた。可愛い奴め!この~!

 

それから元気のない人達の為にスリクマスパーティーを開く事になった。あ、スリクマスってのは向こうの世界で言うクリスマスの事だ。パーティーの準備は護衛隊のみんなも手伝ってくれているし、久しぶりにベリィとも再会できた。だがその時のベリィの様子がおかしかった。

 

…もしかして、ベリィも俺の事が…いや、どうだろ?ベリィは俺にキスとかしてこないし…

 

「…ソラ、お前って、今恋人とかいないのか?」

 

「…一応いないよ。まぁ、二人の女の子からキスはされたけど…」

 

「そっか!なら…キキ、キス!?こ、恋人はいないんだろ!?」

 

「あ、ああ…どうもその二人、俺の事が好きみたいなんだ…」

 

「何考えてるんだ!?キスって言うのは、その…付き合ってからするものだろ!?」

 

ベリィって意外と真面目なんだな…

 

「…それで、一人はましろだとして、もう一人は誰なんだ?」

 

「エルだよ」

 

「プリンセスが!?」

 

この時のベリィはこれまでで一番驚いてたな。そんな中シャララ隊長が俺達プリキュアに極秘の任務があると伝えてきた。何でもスリクマスに関わる重要な人が大変な事になっているらしいから助けてやってほしいそうだ。

 

それからある森にやって来ると、ターサンらしきフクロウが無数の雲に襲われていた。あ、ターサンってのは向こうの世界で言うサンタさんの事だ。それからターサンを助けた俺達はなんやかんやでプレゼント配りを手伝い、パーティーがひと段落した頃にはもう夜になっていた。ツバサ君、あげはさん、エルはそれぞれの寝室に戻っていったが、俺はましろを連れて大きなスリクマスツリーがある広場へやって来た。

 

そこで俺はましろの為に用意したプレゼントを差し出したのだが、ましろもプレゼントらしき袋を差し出してきていた。更に中身はどちらもプリティホリックの手帳だった。まさかましろも同じ事を考えてたなんてな…

 

微笑み合っていると、ましろは俺の唇にキスをしてきた。やっぱドキッとしちまうな…

 

「私、やっぱりソラちゃんが大好きだよ!」

 

「ましろ…メリースリクマス」

 

「メリークリスマス、ソラちゃん」

 

そんな時だった、城のバルコニーから光が放たれたのは。そこへ向かっている最中に異変を感じ取ったであろうツバサ君とあげはさんと合流し、バルコニーにやって来た俺達が目にしたのは、プリキュアになっていないのに俺と同世代の姿になっているエルだった。そういや原作でもこの辺で少女の姿になるんだよな。確か腹が減ったら赤ちゃんに戻るんだっけ…

 

そんな中、俺達の前に現れたのはどこかエルと似た雰囲気の女の子…プリンセス・エルレインだ。それからエルレインが教えてくれたのは友好関係となったアンダーグ帝国から一方的に交流を絶たれた事、嫌な予感がしたので自分の力を使ってマジェスティクルニクルンを作った事だった。ここで俺はカイゼリンから教えてもらった過去をエルレインに伝える事にした。

 

「カイゼリンが、そんな事を…」

 

「…エルレイン。一応確認するけど、カイゼリンの親父さんを殺したのはあんたじゃないんだよな?」

 

「…はい。私ではありません」

 

「って事は、カイゼリンの記憶は嘘っぱちだな。きっとあのクソハゲに嘘の記憶を植え付けられたんだよ」

 

「…信じてくれるのですか?」

 

「ああ。話してみてわかったよ。あんたは噓を吐くような奴じゃないし、無意味に人を殺したりもしないって」

 

「…小さなプリンセス。あなたが何故ソラさんに惹かれたのか、わかったような気がします」

 

「えへへ!」

 

エルレインの言葉にエルは照れくさそうにしていた。

 

それからエルに力を与えた事でエルレインは消滅したのだった。

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