♢♢月☆☆日
今日はましろの提案でツバサ君の歓迎パーティーをする事になった。何故か主役である筈のツバサ君が手伝いたいと言ってきた訳だが、本人が強く希望してきたので手伝ってもらう事にした。
ツバサ君はヤーキターイというプニバード族がお祝いの時に食べるという物を食べたいそうだ。特徴を聞いてからヨヨさんに頼んでヤーキターイをミラーパッドに映し出してもらう。原作知識で知ってはいたが、どう見てもたい焼きである。ヨヨさん曰く素材はスカイランドの物を使っているのでたい焼きとは味が違うようだ。
それからヤーキターイを再現した物を一通りツバサ君に試食してもらった。ヤーキターイと味は似ているようだがやはり違うようだ。材料が足りなくなって買い出しに向かい、その道中ましろが料理に関する過去を思い出し、それを俺達に話してくれた。
何でも小さい頃、仕事で忙しい両親におにぎりを作ってあげようとしたらしいのだが、一人では上手く作れなかったようだ。それに両親が気づいてましろと一緒におにぎりを作ったらしい。その時食べたおにぎりの味は今でも忘れられないとましろは言っていた。きっとましろにとってのヤーキターイは家族みんなで食べたおにぎりなのだろう。その話を聞いたツバサ君は本当に食べたかった物を思い出したと言ってきたので話を聞こうとしたタイミングで焼き芋屋の格好をした
だが俺とましろはそれを無視してツバサ君の話を聞く事にする。ツバサ君が話そうとする度にカバトンが大声を出して邪魔してくるので空の彼方にぶっ飛ばしてやった。
改めて俺達はツバサ君の話を聞く事にする。本当はヤーキターイを食べたかったんじゃなくて、家族みんなで食べたあのあの楽しい時間を過ごしたかったそうだ。そしてそれに気づけたのはましろのおかげだとツバサ君はましろに礼を言っていた。ツバサ君曰くみんなでヤーキターイを作ろうとし、その工程がとても楽しく、それを食べたらあの時の同じくらい美味しかったと…だからツバサ君にとってはあのたい焼きが自分達のヤーキターイなんだと言っていた。それから俺達はツバサ君の歓迎パーティーを盛大に楽しんだ。
それにしてもヤーキターイか…スカイランドに戻ったら食べに行ってみようかな?
☆☆月♢♢日
今日はあげはさんに連れられ、らそ山という山に行った俺達。なんでもここではソラ五郎というキャラクターが出す謎を解きながら山登りをするそうだ。なんかソラ五郎ってプニバード姿のツバサ君に似ているなと思っていたらあげはさんが「ソラ五郎って、少年に似てるね!」と言った。ツバサ君は「似てませんよ!」と怒っていたが、なんかこのやり取り見るの楽しいな。
ちなみにらそ山には『ゆったりらくらくのんびりコース』と『とても登りがいのあるコース』の二つの道が用意されていた。当然俺が登りがいのあるコースに行きたいと思っていたら、あげはさんがツバサ君と一緒にエルちゃんのお世話を見ると言っていたので遠慮せずに登りがいのあるコースに行かせてもらった。ちなみにましろも登りがいのあるコースを選んだので一緒に行く事にした。
「ましろもこの道選ぶなんて珍しいな」
「アハハ…私ももっと体力をつけたいからね。それにソラちゃんと…」
「俺と?」
「な、何でもないよ!?は、早く行くよ!」
「あ、ああ…」
何故か顔を赤くしながらましろが俺より先に進み始める。すると急ぎ過ぎていたましろが転びそうになったので俺がすぐに支えてやった。そしたらまた顔を赤くしていた。熱はなかったが顔が赤くなりすぎじゃないか?
それから強引なあげはさんに怒って離れていったツバサ君と合流したり、カバトンとランボーグの襲撃はあったものの、戦闘の際にツバサ君とあげはさんの仲は多少良くなったようだ。もちろんカバトンは空の彼方にぶっ飛ばしてやった。色々あったが今日は楽しかったな。
♢♢月☆☆日
ましろとツバサ君と一緒にヨヨさんからのおつかいに出ていた最中、カバトンが現れて俺に一対一の決闘を申し込んできた。大方原作通りもう後がなくなったのだろう。勝負は三日後で、俺が勝てばエルちゃんには二度と関わらないとの事だ。
家に帰って今後の事を話し合った訳だが、やはりましろとツバサ君はカバトンの言う事を信じられないらしく、ツバサ君に至っては何か罠を仕掛けているかもしれないと疑っていた。何ならカバトンは自分には奥の手があるとも言っていたしな。とはいえ負けるつもりは毛頭ない。いつものようにぶちのめしてやるだけだ。
「…そうだね。ツバサ君、ここはソラちゃんを応援しようよ!」
「とは言いましても、やっぱり不安ですよ…もし本当にカバトンが罠を仕掛けていたらと思うと…」
「大丈夫だよ。だってソラちゃんだよ?どんな罠を仕掛けても通用しないよ」
「それもそうですね」
お前ら俺を何だと思ってんだ?
☆☆月♢♢日
俺達はあげはさんの車に乗せてもらい、ある山にやって来た。昨日ましろに「山で修行してみたら良いんじゃないかな?」と提案されたからだ。しかもあげはさんがこの山にある滝行が出来るパワースポットを調べてくれたそうだ。
…ただそのパワースポット、滝行のパワースポットじゃなくて肩凝り改善のパワースポットなんだよなぁ…申し訳ないが自慢げにスマホを見せていたあげはさんに真実を伝えてあげる事にした。気づいてないフリをするのもなんか悪いしさ。ツバサ君は少し呆れていたようだが、あげはさんは学校のレポートを書いたりと結構忙しいみたいだ。そんな中でもパワースポットを調べてくれただけでも有難い物だ。俺がそうフォローしたらあげはさんは感激しながら俺に抱き着いてきた。あっ、良い匂い…それになんか柔らかい感触が…
えっ?ましろさん?なんでそんなに怒ってるんですか?
あっ、ちょっと待っギャアアーーー!!
「何やってるんですか…」
ツバサ君、呆れてないで助け「ソラさんの自業自得です」…俺が何をしたってんだよ~…
♢♢月☆☆日
カバトンとの決闘を明日に控えた今日、俺は山奥で瞑想をした。何も身体を動かすだけが特訓ではない。瞑想で精神を統一させれば攻撃のキレも磨けるし、魔法の制度も更に向上する。これを深夜までぶっ通しでやり、テントに戻ると全員眠っており、俺の為に用意してくれたであろう料理が置かれていた。
「ソラちゃん…大好きだよ…」
食事を終えて明日に備えて眠ろうとするとましろの寝言が聞こえてきた。大好き?…ああ、友達としてだな。そういえばましろと出会ってもうすぐ二ヶ月経つんだな…色々あったが、今となってはましろが一番の友達の友達だ。
「俺も大好きだ、ましろ…これからもよろしくな」
俺はそう言ってましろの頭を撫で、自分の寝袋に入ったのだった。
「…鈍感過ぎだよ、ソラちゃん」
☆☆月♢♢日
いよいよカバトンとの決闘の日がやって来た。決闘場所の河原に行くとカバトンが待ち構えていた。カバトンはこの三日でアンダーグ・エナジーを最大まで高めたらしく、それを自分の中に注ぎ込んだ。これによりカバトンは巨大化した。俺もキュアスカイに変身して戦いに臨んだ。
カバトンの攻撃は破壊力が増していた。だがショベルカーのランボーグの時にも書いたが、どんなに破壊力がある攻撃も当たらなければどうという事はない。俺は攻撃を避けながらカバトンに連続パンチを喰らわせ、炎魔法を当て続ける。連続で魔法を弾幕の様に撃つと敵が無傷でいるフラグが立ったりする事もあるが、カバトンにはバッチリ効いているようだ。そこからすかさずスカイパンチを喰らわせた。カバトンのアンダーグ・エナジーを浄化するまでには至らなかったがカバトンは地面に倒れた。
「約束だ。金輪際エルちゃんには…」
「そんな約束、忘れたのねん!」
カバトンはアンダーグ・エナジーをアームの様に伸ばしてエルちゃんを捕まえようとする。だがエルちゃんを守る様にバリアーが現れ、カバトンの思惑は失敗に終わった。
「お前がこう出るかもって思ったからな、もしもの時の為にエルちゃんに防御魔法をかけておいたんだよ」
するとプリズムに変身したましろが俺の側に来た。そこから『アップ・ドラフト・シャイニング』でカバトンのアンダーグ・エナジーを浄化し、決闘は俺の…いや、俺達の勝利で幕を閉じた。
だが突然空が曇り、カバトンが宙に浮かび始める。その瞬間カバトンの近くに雷が落ちた。カバトンによるとアンダーグ帝国では弱い奴は消されるそうだ。カバトンが居る場所に大きな雷が落ちそうになったのですぐさま俺は転移魔法でカバトンの側に行き、カバトンを持ち上げて再び転移魔法でプリズム達の元へ戻る。
「な、何で助けたのねん…?」
「俺はお前の事が嫌いだ。けど殺そうとまでは思っていない…もしまた俺達の前に敵として立ち塞がったら、その時はまたいつものようにぶっ飛ばしてやるからな」
俺は変身を解き、カバトンに背を向けてその場から去った。帰り道にあげはさんが「ソラちゃんって敵には容赦しないけど、見殺しはしないんだね!」と言ってきたが、あそこで死なれたら後味が悪いからな。それにヒーローなら助けを求める奴を見捨てたりしないからな。原作のソラだってそれでカバトンを助けてたからな。そういう面でソラは正にヒーローだろう。だが、どうしようもない奴は容赦せず葬ってやるからな。
だから首を洗って待っとけよ、ダークヘッド。