提督が退役しました。これより年金生活に入ります   作:デモステネス

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第48話 「大佐」と呼ばれる理由(1)

「どうしたものか・・・」

 衣笠編集長は苦悩していた。艦娘人生始まって以来の初の悩みである。

「原稿が集まって止まらない・・・」

 

 大本営向けの公式の方は簡単だった。秋雲がネーム書いて、硬い文章は青葉、柔らかい方は漣に書かせた。青葉の撮った写真を秋雲がトレース。イラストに加工して-解像度の高い写真はインクを余計に喰って割高になる-正味三日で完成した。

 締め切りが間に合わない?そこにコンビニがあるじゃない。コピ本でもクオリティを保つオータムクラウド先生の面目躍如である。

 

 問題は、非公式だけど本命の艦娘向け。

 紹介文ですか。任せて、というので、やらせるだけやらせてみますか。あたしが編集すればいいんだし、と大地寮の面々に振ったのだが。

 

「いったい対象を誰に向けているのか・・・」

 

 十勝食べ歩き お食事編(蒼龍)お菓子編(初雪)くらいまでは良かった。だが

 

食材編(明石)

 

・魚介類の部

 大樹漁協の大シジミ

 大津漁協のメジカ

  ・・・・・・

 

・農作物の部

 

 札内農協の白人大根

 川西農協の長芋

 大正農協のメークイン

  ・・・・・・

 

 これ、実寸です。5cm超の巨大シジミ。1年に1日だけ漁が行われる超限定品!といった具合に紹介があるのだが、明石さん。あなた、改造改修命の技術屋だよね。どうして帯広卸売市場の帽子被ってるの。

 食材の仕入れで鳳翔に付いて回っていたせいだが、そんなことは衣笠は知らない。

 

 

加工食品編 工場見学してきました(白雪)

 

・チーズ工場(大樹町)

・牛乳工場(音更町)

・スウィートコーン工場(芽室町)

・砂糖工場(芽室町)

 ・・・・・・

 

 裂けるチーズが不真面目な講習受講者のやっつけ仕事から生まれたとか、トウモロコシは、収穫すると発熱酵素が活性化して糖を消費。甘みが失われていくので酵素を阻害するために煮る直前まで冷蔵しておかなければならないとか、色々興味深かったが、記述は工場の必要とする敷地、水源、電力、人員、輸送手段、等々に力点が置かれていた。

 主計学校卒の白雪らしい視点といえばそれまでだが、兵站を考えるのは提督の仕事で艦娘ではなかったはずである。そしてその素材を使った料理は白雪、お菓子は響が実際に作って紹介しているのだが、艦娘は艦娘でも間宮さんや伊良子が対象でしょう、それ。

 

 更に

 

 テストコース走ってきたわ(夕張)

 

 製作風景や実際に走行中の運転席の写真を載せているのだが

 

・ACコブラで走る三菱乗用車技術センター十勝研究所 (音更町)

・スーパーセブンで走る日産自動車陸別試験場 (陸別町)

・ロータスエランで走る日野芽室テストコース (芽室町)

・スターリングで走るTBK十勝試験場 (帯広市)

・チキチキバンバンで走るアイシン精機豊頃試験場 (豊頃町)

 

 衣笠は思わず目をこすった。本当に空を飛び、水の上を走る車作ったの、この娘。

ファンタスティック過ぎるでしょう。もはや艦娘より工廠妖精向けのPRである。

 

 その斜め上を行くのが

 

 瑞雲神社縁起(日向、最上共作 絵 秋雲)

 

 主祭神が1/72の瑞雲のプラモデル、というのはまあわかる。だがしかし。

 

「なんでロボットがご神体」

 

 相殿神の左列がMS系。右列がRX系のガンプラがずらりと並ぶ。衣笠の疑問に日向はさらりと答えた。

「空母以外の艦から発進して敵を攻撃する機体。ならばそれは瑞雲だ。」

「あの、だってロボットですよ」

「フネだった我々が人間の体を得て艦娘になったんだ。ならば瑞雲が人型になるのも当然だろう。」

 

 師匠は懐が広かった。そしてその弟子はというと

 

「ははははっ、猛々しい!結構なことだわ。如何に戦うのか、見せてもらうわね!」

「伝達を確実化したうえに伝送速度を45%ほど速めた。失敗を教訓にうまく作れた成功。本当に大変だったけれど結果が出たから大満足。森で真珠を拾うような優秀な作品。ねっ、凄いでしょう最高でしょう」

「素晴らしい!最高にハイ、って奴だわ!」

「「あはははは!!」」

 夕張とガンプラで模擬戦していた。

「日向さん、アレはいったい」と思わず指を指す。

「ご神事だ。」「ご神事?」

「鶴岡八幡宮の流鏑馬とか、相馬神社の野馬追とかあるだろう。ならば瑞雲神社のご神事は当然ああなるさ。」

「プラモデルが空を飛んでるんですけど!!」

「瑞雲が空を飛ぶのに何の不思議がある。」

 

 最上がプラモ狂四郎だった。衣笠は絶句していたが、秋雲が面白がって速攻で『瑞雲神社縁起』としてコミックに仕立ててしまった。

 なお、建立当初、海軍関係者が町有地に神社を建てたというので良心的市民が大挙押し掛けてきて抗議してきたため、ご神体やご神事を披露したところが一部が氏子になりかけて、仲間が慌てて引き摺って帰って行ったという。

 

 

 紹介文を書いていないのは意外と言えば意外。初期艦で最も提督を知るはずの吹雪だけだが、こちらはいやー、私、戦争バカですからこういうの苦手で、と笑っていた。

 確かに戦争バカである。大本営の鳳翔教官の特別講座基礎課程修了者。各管区でも何人もいない精鋭中の精鋭。小規模なら戦術で戦略をひっくり返すまである。殻がとれたばかりのペーペーから見れば雲の上の存在。十両に昇進した力士が横綱を仰ぎ見るようなものである。編集長としては是非とも何か書いて欲しかったのだが、畏れ多すぎた。

 そしてこの前会った赤城に至っては専門課程受講予定だと言っていた。修了したら全鎮守府にも何人もいない戦略級艦娘である。目の前にいる青葉は彼の国の『大佐の戦友』だし、いくら提督の任期が長くて艦娘が育ったとはいえ、化け物が揃いすぎじゃない、佐世保第八鎮守府。

 

 それにしても対象者はいったい。研修生と教官の勧誘って、わかってます?

 何度繰り返したかわからなくなってきた言葉を胸の内で呟いて衣笠はコミックスを置き、巻頭となるべきページを見て溜息をついた。

 上半分が右を向いた上半身の写真。下半分は『私が大地寮寮監、柳佐理である!』と毛筆体でこれでもか、というデカデカした文字。三行どころか二行でまとめていた。

 

「なんなの、これ」

「んー。サリー大佐だから仕方ないですねー」と青葉。「逆に普通にご挨拶書いたら、そっちの方が問題ですね。全くやる気がないか、何か企んでいるかですから。」

 実際公式の方は青葉が寮監の挨拶を書いて、柳は揮毫すらしていない。

「どうして大佐なの?最終階級中将だったのに」

 

 前から気になってはいた。艦娘が提督を呼ぶ場合、提督、司令、司令官、と呼び方は一定していないのだが、柳提督の場合、公的ではない、私的な言い方になると『サリー大佐』と呼ばれる。それが指揮下にあった佐世保第八鎮守府の艦娘だけではなく、他の鎮守府の艦娘や妖精さんまでがそう言う。

 ここに赴任する前、衣笠は柳のことを聞いて回ったのだが、柳はいわゆる『10日組の新人』。艦娘がこの世に現れて間もなく、艦娘が実力を発揮するには提督が必要なことが判明して国家存亡の秋に大挙して志願してきた提督の一人で、大佐時代を知る者は人間だと将官、兵曹長クラス、艦娘だと古参に限られた。妖精さんもそうらしい。

 そしてあいつは/あの人は、どうしようもないバカだな/バカですね、と言われた。

人間の中には、馬鹿がうつるから気をつけるように、と訓示を垂れる者もいたが、大抵は、うん。会えばわかるから、と判で押したように暖かい視線で見守られた。

 

「衣笠の個体識別番号って、何番ですか」

 

 衣笠の答を聞いて青葉はしみじみと言った。「それくらいの番号の娘は知らない時代になりましたか。青葉も歳を取りましたねー。」

 そして秋雲と漣を招いて昔話を語り始めた。

 

    *   *   *

 

 頭の悪いどたーけの戯言など聞こえぬわ。

 

 机の上の配布された資料に視線を向ける。内容なんかみていないが、あさっての方向を向いたり、天井を眺めないくらいの自制心は残っていた。

 ソクラテスのいう無知、自分が無知蒙昧だということを認識できないどころか知恵者だと自惚れる、が滔々と持説を垂れ流して悦に入る姿に柳は心底うんざりしていた。

 口のうまくて押しが強いのは宮仕えにとって立派な才能だし、自分の到底敵うところではない。しかし、帳簿の左右に数字を動かしたり、価格や機能に代わり映えのしない商品を売り付ける分にはそれで充分だが、自分たちの仕事は違う。

 こういう奴がいないと組織が回らんことはわかっているが、だからといって貴様の舌先三寸で命令出さなきゃならんこっちの身になってみろ。

 コラテラル・ダメージ?よくその内容でそんなこと言えるな。ちゃんと図演やったのか?ダイスちょろまかしてないか、ミッドウェーみたいに。

 おっ、工藤が噛みついた。駆逐艦スキーとして捨て艦なんて許せんわな。うわ、ほんとに捨て石、って言いやがったよ。せめて島津家の捨て奸とか言えんのか、って√5には無理だな。阿呆のおかげでまた神学論争だ。

 

Heisse Magister,heisse Doktor gar

 教授様、博士様と呼ばれて

Und ziehe schon an die zehen Jahr

 早十年が過ぎて

Herrauft,herab und quer und krumm

 上や下へと

Meine Schueler an der Nase herum

 学生の鼻を引き摺り回すも

Und sehe,dass wir nichts wissen koennen!

 わかったのは、何もわからんということだけだ!

Das will mir schier das Herz verbrennen,

 それを思うと胸が張り裂けそうだ・・・

 

 気がつけばファウストの最も有名な台詞の続きを落書きしていた。リベラルアーツの端くれとして外国語の詩の一つも披露できなくては、と学生時代に暗記したものである。なお、それを披露する機会は語学の試験を含めて一度もなかった。

 ドイツ語じゃ少佐がコルベット艦長、中佐がフリゲート艦長、大佐は海佐で間抜けなんだよな。マギステルをCommander、ドクトルをCaptainにして学生を艦娘にすればまんま今の自分か。 大規模侵攻作戦の会議中に現実逃避して上の空の男がそこにいた。

 

「柳大佐、柳大佐!」

 

 例によって兵器派と人間派が言い争っているところに一人、おとなしくしていたのが逆に目立ってしまったらしい。海軍部からお越しになった参謀様の苛立たし気な声に柳は意識を引き戻された。「やけに静かだが、何か案でもあるのか。」

 

 なんだよ。私に振るなよ。自分に火の粉降りかかってきたからって、てめえの尻くらいてめえで拭けよな、もう。二度とそんな気おこさないよう教育しちゃるわこのタクランケ。バカはバカだとはっきり言ってやらんとわからんからな。

 

「あー、私の認識が正しければ」手を挙げて発言を求め周りを見回した。

「他国はさておき、我が国においてはこの問題は既に解決済みであります。」

 まわりがざわつくのに満足して柳は微笑んだ。

「畏れ多くも天皇陛下におかれましては、基本的人権がありません。

基本的人権がないからといって艦娘を物扱いするなら、陛下もまた物になります。

 どこぞの国の人間は喜ぶでしょうな。」

 

 基本的人権は、人が生まれながらにして持つ権利であり、何人とも奪うことのできない永久の権利である。そう義務教育の中学校の公民で教わる。しかし、それにもかかわらず天皇をはじめとした皇族に基本的人権は認められていない。

 参政権はないし、居住移転、職業選択の自由もなければ、国籍離脱の自由もない。財産権の行使には内閣総理大臣の助言と国会の承認が必要で、現実にはコンビニに寄って弁当と飲み物とマンガ雑誌を買えるのかも怪しい。

 制限されるべきではないとされる内心の自由ですら駄目で、信教の自由もなければ-天皇に改宗されても国民も困惑するだろうが-思想の自由も君臨すれど統治せずの原則から著しく制限されており、学問の自由すら生物学の研究、それもハゼとかなんとか産業的に無価値で他の研究者が研究しないようなものに限られる。国外追放&王位請求者とその家族の永久入国禁止くらったブルボン家やサヴォイア家、ハプスブルク家よりはマシ、というところか。

 

 何人たりとも奪われることのない天賦の権利、と謳いながら憲法が皇族には思いっきり剥奪している件について。それはな、天皇が現人神だからさ。というのが法学部の新入生が憲法履修の際に教授や先輩から聞かされる定番のジョークであった。

 曰く、陛下は法学的には神であってヒトではないから法の庇護の対象にならないんだ。人間が神を庇護するなんて、おこがましいと思わんかね?

 当然の常識と思われていることがどういった経緯と目的から定められ常識となったのか。法とは何かを新入生に興味を持たせる定番ネタの一つで、法学部ジョークだ。笑うがよい、雑種。柳は心の中で愉悦に浸っていた。

 

「静粛に!静粛に!」参謀殿が怒鳴る。あんたが一番うるさいんだが。

「会議は一旦中止!」

 

 終わった終わったーい。時は金なりというなら金返せ。ここで変につきあったらロクなことにならん。三十六計逃げるに如かず。臨時の掃除当番が外れたとわかった小学生よろしく柳は会議室から逃げ出した。

 さて、このまま鎮守府に戻ってもいいけどせっかく空いた時間。夜戦だ夜戦。まだ明るいけど。提督だってたまには憂さ晴らしたいのさ。

 

「鳳翔さん、とりあえずふじ〇井、純」

 

 やってきました居酒屋鳳翔。甘味処間宮と並ぶ鎮守府心のオアシス。統括鎮守府で会議がある度に理由をつけては寄っているので、ここの鳳翔とも顔馴染みである。

「柳提督、会議だったのでは」

「あーったらくっだらねー会議ならぶっ潰しました。」親指を立ててキメ顔をする。

「ぶっ潰した、ですか」

「神学論争始めて止まらんのですわ。も、時間の無駄。

 それより鳳翔さんのおいしい料理食べてうまい酒飲んだ方がよっぽど有意義というもんです。 今日は何があります?」

 

 鳳翔は苦笑しながらも今日の仕入れを思い浮かべた。大本営から来た参謀の接待を見込んで奮発したのだけれど、需要はありませんね。責任を取っていただきましょう。

「クエがありますよ。」

「おお」

「結構大きいですけど、どうします。」

「うーん。一人で鍋、っていうのもアレだなあ。どうしよう。」

 

 真剣に悩み出した柳に枡を差し出し酒を注ぐ。九十九島牡蠣、食べます、と尋ねて掌ほどもある牡蠣を二枚差し出した。

「うまい。ボクかぁ、幸せだなあ。」

 満面の笑みを浮かべる柳に鳳翔は微笑んだ。こうやっている分には、とても上官お構いなしに罵倒する狂犬にも、足柄さんも激賞の戦争狂にも見えないのですけれどね。

 

「八鎮の柳提督じゃん。明るいうちから呑んでるなんて、いい御身分だねえ。」

 酒の匂いを嗅ぎつけてきたのか、隼鷹が店に入ってきた。

「いいとこに来てくれたなあ、誰か相手いないかな、って思ってたところなんだ。

 鳳翔さん、隼鷹にもふじ〇井。 ほれほれ、駆け付け一杯。」

「かーっ、うれしいこといってくれるねえ。ひょっとして、ナンパ?」

「お宅の提督にぶっ飛ばされるわ。シケた会議の厄落しさ。」

「ああ、なんかワアワアやってたね。いいのかい、こんなとこに居て。」

「私がぶっ潰してきたからなあ。今更顔出したってしょうがないよ。」

「あーはっは。そりゃいいや。 かんぱーい!」

 

 一気に賑やかになった。突き出しを食べ終えたところで鳳翔が尋ねる。

「柳提督、なににするか決まりました?」

「鍋にします。隼鷹、今日はクエがあるそうだ。」

「うっひゃー!なあなあ提督、飛鷹も呼んでいい?」

「呼べ呼べ。でっかいクエだそうだから、一人でどうやって食べるか悩んでたんだ。」

「ヒャッハー!漲るねえ。」

 

 

 『本日貸切』と札が下がっているのを見た龍驤が首を傾げた。なんや、そんなこと聞いとらへんが。扉に手を掛けようとしたところに隼鷹と飛鷹の高笑いが聞こえた。

 その時龍驤に電流走る。扉をそっと、音のしないように3cmほど開いて中を窺った。

「一番、隼鷹。歌います!」

 

 そおっと扉を閉めた。アカン、これはアカンやっちゃ。一目散に逃げ出したいところだったが、古参にはその前に為すべきことがあった。式神召還用の紙と矢立を取り出し、札にメモを付け足す。”ヒャッハーズ酒盛り中 Enter at your own risk!”

 

 そしてその人払いの結界を物ともしない者といえば。

 

「五番、木曾。モノマネします。”オレの名は天龍。フフフ、怖いか?”」

「天龍ちゃんは そんな殺気は 放たないわよ~」

 

 村雨、早霜、朝霜、龍田、木曾、香取、加古、那智、足柄、霧島、山城、陸奥、武蔵、千歳、翔鶴、伊8、伊19。

 艦娘朝まで呑み勢、揃い踏みであった。そしてそんな連中と付き合った人間は。

 

「あららー。柳提督完全に落ちちゃいましたね。」

「しかたがないよ。だって人間だもの。」付き合いきれる人間がいたら怖い。

「んじゃまあ、主賓もこうだしお開きお開き。 鳳翔さん、お会計お願いします。

御馳走になったし、あたしが面倒みてやるかあ。」

 と、隼鷹、柳をひょいと抱えてお姫様だっこする。

「香取、八鎮に電話しといて。足腰立たなくなって帰れないから今晩こっちに泊めるって。」

 

 

 海軍部から来た参謀が柳はどこに行った!と怒鳴り散らすも雲隠れされて、呪詛を繰り返しながら善後策に腐心していた頃、当の本人は佐世保統括鎮守府の艦娘がきっちりお仕置き済であった。

 会計は割り勘だったが、思いっきり割り勘負けして財布は軽くなっていたし、日付が変わる前から二日酔い確定。それも自分が望んでやっているから世話がない。

 柳佐理。上の者から見ても下の者から見ても”どうしようもないバカ”であった。

 

 

 その夜。佐世保第八鎮守府、提督執務室。

 

「ハイ、佐世保第八鎮守府金剛デース!」

「統括の香取です。こんばんは。そちらの柳提督ですが、今晩はこちらに泊りますのでそのご連絡でした。頑張り過ぎちゃって足腰立たなくなってしまわれて。」

 うふふ、と笑う。

「足腰が立たない?」

「ええ、ずいぶん(ストレスを)溜めていらしたようで、御慰めしようと私たちも(飲み会を)盛り上げたら、ちょっとやりすぎてしまいまして。」

「ヤリすぎタ?」

「提督も(返杯に)応えてくれるものですから、ついつい、ですね。

(呑み過ぎで)フラフラになって足腰たたなくなってしまわれたので、今晩はこちらでお預かりします。私が責任をもって明日お届けしますのでご安心ください。

 それではまた明日。」

 

 

   戦犯香取




√5≒2.2360679(富士山麓オウム鳴く)

 年に数回しか風呂に入らないおっさんの残り湯を聖水といって有り難がり、毒ガス作って地下鉄にばら撒くことに疑問を持たない輩が富士山麓に集まることは代数で予言されていたんだよ!
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