スタンド外見:青白い半透明な人型。
スタンド能力:攻撃されたことで発動する。攻撃した相手に取り憑き、本体が受けた『切り傷』を取り憑いた相手も受ける。『切り傷』だけに発動するため、殴打や毒などの攻撃には発動しない。
パワー:E
スピード:E
射程距離:B
持続力:A
精密動作性:E
成長性:C
神室町 路地裏
ドッ「ハァ…ハァ…!ガハッ…!!」
ドッグはボロボロだ。身体中の切り傷、脇腹には刺し傷が見える。真島のドスが刺さったのだ。
真島「なんや、思ったよりもやるやんか…」
対する真島の身体もまたボロボロだ。それもドッグと同じ箇所。偶然か?いや、これはドッグの仕業。
ドッ「(なんなんだこいつは!あれだけ傷を与えてるのにケロッとしてやがる…!)ふん、そう言っているのも時間の問題だな…」
真島「そうか?まだまだ…これからやでッ!!」
ザクッ!!
真島はドスを振り、ドッグへと近づき右肩を突き刺した。
しかし真島も右肩に刺し傷ができた。
ドッ「どんなに攻撃しようと、俺の『ジェミニ』は必ずお前に『同じ傷』を与える。さぁ、もう良いだろう…抵抗するな。大人しくこちらに従え。そうすればもう痛い思いをしないで済む」
ドッグのスタンド『ジェミニ』は自分に触れた相手に取り憑き、ドックと『同じ傷』を与える。そして現在『ジェミニ』は真島に取り憑き、ドックに攻撃を仕掛けているが自分もダメージを受ける。
誰だって痛みは嫌いだ。何回も受け続ければ助けを求める。
真島「ヒャッハハハハハハハハハハハ…!!!!」
ドッ「ッ!!?」
だが、目の前にいる彼は違う。笑っているz
真島「ヒャッハハハハハハッ!!何言っとるんや!!漸く楽しくなってきたところや!!まだこれからやって!!」
寧ろ傷付けば傷付くほど真島は喜ぶ。
ドッ「こ…このイカれ野朗…!!」
ジャキッ!
ドッグが拳銃を取り出す。放とうとした瞬間、懐に入られ顎に強烈な拳が入った。
ドッ「がはっ…!!?」
真島「やっぱそうか…テメェの能力、傷と言っても『切り傷』だけしか発動しないようやな?」
真島は気づいた。今までの傷は全部自分の持つドスで攻撃していた。そのため殴る・蹴るといった行動が少なかったせいで気づけなかった。
ドッ(なんだ…こいつの…拳…いてぇ…)
ドサッ…!
真島の鋭い拳のアッパー。ドッグの脳を大きく揺らし、意識を失った。
真島「なんや、もう終わりかいな?これから面白くなるってのに!まぁええは…テメェには聞きたいことがあるからな…」
ミレニアムタワー
遥「おじさん…!?」
桐生「大丈夫だ…!それより隠れてろ!」
桐生の腹に杭のようなものが突き刺さったが抜き取った。幸い横腹だったため致命傷は避けられた。
遥「う、うん…」
遥は柱の影に隠れた。
「大人しくしろ…殺すつもりはない」
男が近づいてくる。手には先程と同じ杭のような物を持っている。
桐生「お前、目白に言われて遥を攫いにきたか…!!」
「まぁ、そう言ったところだ…だが攫うのはお前もだ。桐生一馬」
桐生「何…!?」
シュ! キンッ!
男が杭を投げたがドラゴアッシュで弾いた。
桐生「テメェが何者か知らねぇが、遥に手を出すってんなら、俺が相手になるッ!」
桐生が向かっていく。それに対して男は杭を放つ。
桐生「オララララララララララララッ!!」
ラッシュにより全てを弾く桐生。
「やるな…」
男の手が止まる。どうやら弾切れのようだ。
桐生「弾切れか…」
「ああ…すぐ終わると思ったが仕方ない…人前で出すべきでないが…スタイルを変える…」
桐生「何?」
男が両腕を上げると、同じように地面が腕と同じ形で『切り抜かれ』、巨大な腕となって現れた。
「あくまで捕獲がメインだ」
桐生「オララララララララララララッ!!」
巨大な腕が桐生を掴もうとするが、ドラゴアッシュにより破壊される。
桐生「捕まえるにしては、柔じゃねぇか?」
ガシッ!!
桐生「ッ!?」
その破壊された破片から新たな腕が現れ桐生を掴んだ。
「破壊されるのは先程の攻撃を見て理解している。ならば手数を増やせばいいだけの事…」
完全に身動きが取れなくなった桐生。男は更に地面を切り取り、巨大な手を作り覆い被さるように桐生を包んだ。
「桐生一馬の捕獲完了…あとは澤村遥だけ」
隠れている遥の下へ近づく。
「隠れるのは終わりだ。そこから出てこい。」
段々と柱に近づいていく。柱に手をかけようとした時…
グ…グググ…
「ん?」
ググググ…!
男の身体が前へ進まない。何故だと思った瞬間に腕を伸ばすと、金属も輪っかが付いていた。
「なんだ…これは…!?」
後ろを見た。身体についていた物は『バネ』だ。
(何故バネが…!?)
『バネ』はドラゴアッシュが破壊した破片が男の身体に付着した際に空中の破片と結合して、男の身体と壁が1本のバネとなって繋がった。
桐生「おい、前」
ドガアアッ!!
「ごッ!!?」
その瞬間顔面を殴られた。遥が?いや違う。
林「目覚めたらなんやこりゃ…なんの手品や…?」
林が復活し、男を殴り飛ばした。目覚めた際、こちらに向かってくる男に経験と直感から敵と判断した。
ドギャアアアンッ!!!
「がっがああああ…!!!?」
殴られた力とバネによりものすごい速さで壁に激突。跡がくっきりと残った。
「ぎ…貴様…!」
普通なら起き上がることすらできず、最悪死んでいるだろうがこの男、思ったよりも頑丈だ。
林「ふん、大方あんさんもあの嬢ちゃん狙ってたんでっしゃろ?残念やったな…もう逃げちまったわ」
「なんだと…!?」
林の後ろを見ると、そこには穴があった。
(穴…?)
ボゴオオオンッ!!
拘束を破壊した桐生。
桐生「お前が俺に攻撃している間に、作らせてもらった」
桐生は遥に隠れるような促した際に、地面に触れ『滑り台』を作った。そこから遥は下へ滑り降りた。
「くっ…!」
林「桐生さん、一体こいつが誰でなんの目的であんたを狙いに来たのかわかりませんがね、うちらの敵であると判断させてもらいましたわ…」
桐生「…礼は言わないからな」
男に近づく桐生と林。
(こいつはまずいな…こいつは『関西の龍』の子分『林』、武闘派で有名だ。こいつが桐生と手を組むこの状況、非常に不味い…)
ピリリリリリ…
すると男から携帯が鳴った。
「こちらコンドル……ドッグが?…わかりました…」
男が電話を切った。内容は予想外のことだろう。驚いている。すると男は窓に近く。
コン「歯痒いな…任務を早く終わらせるのが俺のモットーだというのに…!!」
パリイイインッ!!
桐生「ッ!?」
窓ガラスを割り、落ちていく。驚いた桐生が覗くがその姿はなかった。
桐生「逃げたか…」
いなくなったのを確認すると林に向き直る桐生。
桐生「それで、どうする?」
続きをするか?と問いかけるが、林は首を振った。
林「今回は引かせていただきます。桐生さんの実力もよーくわかりましたからなぁ…それに、個人的に桐生さんには生きていてもらいたいんですわ」
桐生「どういうことだ?」
林「いずれわかりますわ。ほな、お先にどうぞ」
桐生「…悪いな」
桐生はエレベーターには乗らず、滑り台から降りていく
ミレニアムタワー 1階
滑り台を降りて1階についた桐生。
遥「おじさん!」
そこで遥は出迎えてくれた。
桐生「遥、待っていてくれたのか?」
遥「うん、だっておじさん言ったじゃない。私のこと守ってくれるって!」
桐生「…ふっ、ああそうだ。守ってやるよ」
ミレニアムタワーを出ると、そこには伊達がいた。
桐生「伊達さん…!」
伊達「よかった…2人共無事か…!」
桐生「なんで…」
伊達「さっきの電話、お前の声がどうも引っかかってな…今、着いたところだ…!」
刑事の勘という奴か、電話の声だけで怪しいと感じた。
伊達「桐生、お前怪我してるじゃねぇか!?来たのは正解だったみたいだな…」
桐生「かすり傷だ…ふっ…あんた、やっぱ良い刑事だ」
伊達「うるせぇ!ほら、早く乗れ!」
照れた伊達が桐生達を車に乗せてセレナまで運ぶ。
桐生「これで、2回目だな…助けられたのは…」
伊達「気にするな…こっちも仕事だからな…それより、あそこで何が」
伊達が降り向くと、2人は寄り添いながら眠りついていた。
時刻はもう日付が変わる頃だ。もうへとへとだろう。
伊達「まぁ…後からでいいだろう…」
???
どこはわからない事務所のような場所。ワークデスクに肘を置き何か考える眼鏡をかけた男とソファに腰掛ける短髪の男。どうやら誰かを待っているようだ。
ガチャ
コン「戻りました…」
コンドルが入ってきた。
目白「おかえり」
目白組組長 目白蘭
コブ「おせぇぞ…」
目白組若頭 コブラ
ここは目白組の事務所。コンドル、ドッグも目白組の組員だった。
コン「申し訳ありません。桐生一馬と澤村遥を…」
コブ「コンドル〜…テメェコンドル…コンドルよぉ…コンドル…テメェの心情忘れたのか〜?テメェは仕事を早く終わらせるのが心情なんだろぉ〜?」
目白「まぁいいじゃないか。今回はドッグが捕まってしまったからね…気にしないでくれ。それよりも、君の見た桐生一馬という男がどういった相手なのか、教えてくれる?」
コン「ハッ!」
コンドルは桐生との戦いを話した。それを聞いた目白はどこか嬉しそうだ。
目白「そうか、物質を変えるのか…この前のビー玉といい、面白い能力だな!」
コブ「何呑気なこと言ってんすか…これ以上あいつらが動くのは危険なんすよ?」
目白「ああ…わかってるよ…兎に角ご苦労だったね」
コン「いえ、私は仕事をしたまでです」
コブ「しかし、目の前にいながら捕獲できなかったとは…どういうことだ?」
コブラが立ち上がり、コンドルに近づくとポケットからアイスピックを取り出した。
コブ「俺、ギャンブル漫画が好きなんだけどよぉ…そこで出る拷問器具がめっちゃ刺さるんだよぉ…特に『焼き土下座』とかヤベェんだよ…中でもネーミングが良くて好きなんだよ…『血のマニキュア』」
コンドルの手を掴むとアイスピックを振り下ろそうとするが、影が伸びてコブラの腕を止めた。
コン「なんのつもりですか?」
コブ「お仕置き」
平然としているがお互いに殺気を出している。
目白「2人とも、そこまで…」
目白の言葉に一瞬で殺気を消し、謝る2人。
コン「失礼致しました」
コブ「冗談ですよ。今人数は必要ですからね?」
そう言い終えると2人はソファに座る。
目白「コブラ…言ったと思うが今回はドッグが捕まったことが原因だ。コンドルを責めるのはお門違いだ」
コブ「わかってますよ…だから部下達の変わりに俺が捕らえてきます」
目白「君が行くほどかい?」
コブ「俺のスタンドは暗殺も捕獲もできる…部下の汚名を返上するのも上の役目だ」
ヘラヘラとした顔で応え、立ち上がりドアの前へ行く。
コブ「行ってきます」
目白「待ってくれコブラ。行く前に話すことがある」
目白がコブラを呼び止める。コブラはドアノブを握ったまま話を聞く。
目白「コブラ、君の名をどうしてコブラとつけたと思う?」
コブ「そりゃあ、かっこいいからじゃないんですか?コブラ…毒だから俺のスタンドとは違うし…わかんない!降参です!」
目白「いやね…似てるんだよ」
コブ「似てる?」
ザシュ
何かが切れる音がした。
コブ(なんだ今の音?何か切れて…あれ?)
コブラの視界が段々と下に落ちていく。
コブ(なんで下に…?)
目白「漫画の主人公に似てるんだよ。左腕が銃のイカす男に…でも君は外見だけだったようだね」
下に落ちると視界は上を見上げた。そこには首にない自分の体が立っていた。
コブ(ああ…俺の落ちる音か…)
そこでコブラの視界は消え、身体は倒れた。
コン(哀れな…)
目白「そもそも君は僕の言うことをあまり聞かなかった…残念なことだよ。私が許すと言ったのに殺そうとする…本当にダメだよ…」
倒れたコブラに優しく話す続ける目白。
目白「コンドル、君に彼の代わりを務め、任務に就くんだ」
コン「ハッ!有り難き幸せです!(思ったよりも早かった…)」
コンドルは知っていた。コブラが死ぬことを。彼は目白を見てきて知った。彼は気に入らないと2度言わされるのが嫌いなのだ。
だからこそ確信した。今回で自分が昇進することを…
コン(フッ…)
目白「ふふふ、そうか…頼もしいね…あ、そうだ。コブラの携帯にまだ終えてない任務のデータがある。確認してくれ」
コン「ハッ!」
コブラの服から携帯を探すコンドル。それを見つけ開いた。
カチャ
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!
携帯を開いた瞬間爆発した。部屋が吹き飛ぶほどではないが、周囲の物は焼け壊れ、コンドルが黒焦げだ。見るも痛々しい。遠くに座っていた目白にはギリギリ届かなかった。
目白「ああ、やはりこうなったか…」
コン「ああ……ぁ…あああ…」
目白「その携帯を開ければ100分の1の確率で爆発するようにしてある。なぜそんなことを?それはね…僕は『運』を持つ仲間が欲しいんだ。『運』とは経験や努力で手に入る物じゃない。『運』とは誰もが公平に持つ物だ…だがその中には多大なる幸運を持つ者が存在する。君は爆発を受けた。つまり君の『運』とはそこまでということだ。とても残念だ…残念だよ…」
コン「ぁ……ぁぁ…」
コンドルが目白に助けてと手を伸ばすが、目白は手を優しく握るとそのまま下ろした。
目白「僕は君を助けない。必要ないからね…」
優しくも残酷な一言。それを聞き静かに目を閉じ力尽きる。
目白「君の名は錬金術の漫画に出てくる敵キャラだけど、忠誠心が強くて最後まで主人のために戦ったんだ…君も最後まで僕のために戦って欲しかった…でもしょうがない…運がなかったんだから…」
そう言いながら携帯を取り出すとどこかに掛ける。
目白「死体処理を頼む…事務所だ…どこでもいいよ。捨てれるならどこでも…」
スタンド名:ザ・ワーク
スタンド外見:本体の影がスタンド。
スタンド能力:自身の影に触れている場所を『切り取る』。切り取った物は操ることができ、本体の影ならばどんなに形にもできる。
パワー:C
スピード:C
射程距離:B
持続力:B
精密動作性:A
成長性:B