健康な体を願ったら不健康な存在にされた 作:匿名希望の読み専
今回のタイトルめちゃくちゃ悩んで、全然センスがないことに絶望した。
それとは別に評価バーに色が付いててめっちゃ嬉しい
バーキンマジで許さねぇからな
何故、私がこんなにもキレているかというと、バーキンが主導したと思われる実験の内容があんまりにもあんまりだったからだ。
ゾンビの群を倒した後も実験は続いた。ゾンビの次はバイオハザードシリーズでお馴染みのハンターだった。コイツも例に漏れず謎感覚───ずっと謎感覚と呼ぶのも何なので脅威度判定と呼ぼう───では大したことない判定を下されて、案の定ワンパンで終わった。ゲームじゃ結構強かったのに。
問題は次からだった。初代バイオハザードで出てきたネプチューン───サメのB.O.W.とグラグラ揺れるイカダ? の上で戦わされた。
コイツらサメ映画でも撮ろうとしているのか? しかも一匹ガチモンのジョ◯ズみたいなのが紛れ込んでいるので、普通に怖い。
だが、そんなコイツらも脅威度判定ではハンターと同じく大したことないと判定されている。
ならば戦っても問題ないはずだと思い、水面を覗いて見るとサメの一匹がこちらに飛びかかってきた。避けるのは簡単だったが、その際イカダが大きく揺れて転んでしまった。
サメ共は問題ないのだが、この環境が悪すぎる。
そんなこんなで揺れてるイカダの上でふらついていると、イカダにサメが喰いついてきた。イカダが“バキッベキッ”と嫌な音を立てていたので、慌ててサメの頭に拳を打ち込むと頭が弾け飛んだ。
沈んでいくサメだったものに目もくれずイカダの状態を確認したが、幸いデカい歯型が付いて歪んではいたが、今すぐ沈むようなことは無さそうだった。
ホッと一息ついていると、今度は全方位からサメがイカダに噛み付いてきた。多少この不安定な足場に慣れてきたことと、サメがイカダに噛み付いているおかげで狙いを付けるのは容易だったのは幸いだった。
私は、一匹また一匹と確実にサメ共を減らしていき、気がつくと辺りは文字通りの血の海となっていた。
「そういえば、あのジョー◯モドキどこにいった───」
そう言うや否や、イカダが何かに押されてひっくり返り転覆した。
水の中で何が起こったのか理解できず混乱していると、目の前に大口を開けたジョー◯が迫っていた。前世では病弱で水泳経験なんてもののない私では泳いで避けるなんて真似をすることなどできず、そのまま足を噛みつかれ水の底へと引き摺り込まれていった。
もう終わりだ───そう思った私だったが、不思議と足にはそこまで痛みを感じなかった。精々が鼻に水が入ってツンときたくらいである。
どうなっているんだと思い引き摺り込まれながら足を見てみると、牙が足に食い込んでいるのは見えたが、血はほぼ出ていない。
私の体は一体どうなっているんだとドン引きしていると、息苦しさを感じた。どうやら私の体はとんでもない身体能力を持ってはいても窒息はするらしい。
これはマズいと思い、私の足に喰らい付いている◯ョーズの頭を叩き砕いて脱出したが、既にかなりの水深まで引き摺り込まれてしまっていた。
急いで水面まで上がろうと手足をバタつかせたが、水泳経験の無さにより中々辿り着けない。そうこうしていると、息苦しさが限界に達してしまった。
──────苦しい、ヤバい、マズい、しぬ
こんなあっさりと死んでしまうのか、そう考えていると首と手足の指に熱を感じた。すると、不思議なことに先程まで感じていた息苦しさが綺麗さっぱり無くなっていた。
何が起こったのだろうと、目を開けてみるととんでもない光景が目に映った。
指の間に水掻きみたいなのが生えていたのだ。それに首のあたりを触ってみたら何やらザラついていた。今の状況から推察するに鰓でも生えてきているのかもしれない。それに何故か生まれた時からあったように自在に動かしたり泳いだりできるようになっている。
恐らくこれが私のB.O.W.としての真の能力なのだろう。水中での活動中に窒息しかけると、環境に適応するように鰓や水掻きを獲得する。長年バイオハザードシリーズをやってきた私でも聞いたこともない能力だ。これが俗に言う
この能力のおかげで命拾いした身ではあるが、私としては単純に喜べないものもある。
こうして目に見える形で、もう私が人間ではなく
だが、この能力を活用しないとこれからここで生き延びて脱出することもできないだろう。
そんなことを考えながら、水面までスイスイと泳いで辿り着き床に上がると生えてきていた鰓や水掻きが小さくなって消えていった。・・・・・・少しだけ安心した。このまま鰓や水掻きが生えていては、もし自由になった後に人として生活するのが難しくなってしまうからだ。
ジョー◯共との戦闘実験を終えた私は、例の防護服に案内されてデカいコンテナみたいな施設の中に入れられた。
・・・・・・ここでの出来事が私がバーキンに怒りを燃やすきっかけになった。
謎の施設へと入った私は、入り口の外で立ち尽くしていた防護服からここで待つよう伝えられ、防護服はそのまま外で装置をいじると入り口がデカい音を立てて閉まっていった。今度は何の実験なんだと思っていると、足元に開いていた複数の小さな穴から火が出てきた。
「・・・・・・・・・・・・嘘だろ」
炎が私の全身を包み込んだ。
瞬間、耐えがたい苦痛が私を襲った。先ほど、水中で感じた苦しさとは別種の苦痛を感じた。尋常ではない火力で髪が焼け、皮膚が溶け、肉が焦げた───だが同時に異常なスピードで焼けた部位が巻き戻るように再生していく。
しかし、それも死までの時間を引き延ばしているだけで、再生した側から体が焼け溶けていく。
───痛い、熱い、苦しい、助けて、痛い、熱い、いたい、あつい、いたい、いたい
今度こそ本当に死ぬ、そう焦っていると酸欠になってきたのか意識まで朦朧としてきた。早く脱出しなければ───そう思っていると不思議と意識がハッキリとしてきて、痛みが和らいできた。
どうやら例の能力でこの炎の環境に適応したみたいだ。
しかし、長居をしていては死にかねないので入り口を破壊して出ることにした。処分されないために研究員の指示には従うようにしてきたが、今回ばかりはそうも言ってられない。
入り口に辿り着いた私は、有らん限りの力で入り口を殴りつけたが、大きく凹むだけで一撃では壊れなかった。ならば何度でも殴るだけだと、私はさらに数発拳で殴りつけると入り口が大きく歪んで外の光景が見えるようになってきた。
すると、なんと施設内の炎が引いていったのだ。
なんとか助かったと思うと同時に、私はバーキン許すまじと心に誓うのであった。
しかし、こんなヤバい実験を何度も行われるのならば早急にこの研究所を脱出しなけば・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・それにしても、なんだかすごい腹が減ったな。
実験を終えた後、私は子供部屋へ戻っていた。
もはや顔馴染み───顔は見えないが───と成りつつある防護服は私に会うなり謝罪をしてきた。
そんなことより空腹であることを伝えると、謝罪のつもりでもあるのか人間用の食事を持ってきてくれた。
・・・・・・よかった、これでB.O.W.用の生肉なんて持ってこられていたら防護服の顔面に叩き返していたところだ。ウッキウキでご飯を食べていると防護服からこれはB.O.W.用の超高カロリー人工加工肉を人が食べるような物に見えるようにしたものだと伝えられた。
人が食べてる時に余計なこと言うなよ!? 食欲が無くなるだろ!?
そんな私の感想とは裏腹に、空腹な我が身は計7杯分のおかわりを平らげたのであった。
それにしても異常な程腹が減るな、この体。
その後、数日くらいは平穏な日々が続いた。
その間、私は研究所脱出の計画を練りながら防護服から英語を習っていた。そういえば私は最初から英語を理解できていたが───まぁ、もうこの体に細いツッコミをするのは疲れたので置いておこう。
防護服は良い点を取れたら、面白い物を見せてあげよう―――なんて言ってきたので少し本気を出してやった。前世の知識とこの超スペックボディによるダブルパンチにより満点を叩き出してやった。
防護服の言ってた面白い物は精巧に作られたフィギュアだった──────タイラントの・・・・・・。
悔しいが、めちゃくちゃクオリティが高い。ここにはイケすかない研究者ばかりだが、コイツとだけは気が合いそうである。
私が脱出するまでもなく、唐突にこの研究所での生活は終わりを告げた。
その日、私はここ数日の日課になっていた防護服との英語の勉強を終え、一緒にフィギュア作りをしていた。するといきなり部屋の入り口が開き黒ずくめの特殊部隊───多分U.S.S.だと思う───が入ってきた。
彼らは私と防護服に、手に持っていた自動小銃の銃口を向けてくるなり唐突に先頭にいた特殊部隊の隊長と思わしき男が話しかけてきた。
「・・・・・・・・・・・・貴様がG-001か」
・・・・・・私の脅威度判定は、周りにいる連中は大したことないと告げているが、ただ一人、この隊長だけが
──────コイツはちょっと強い
と警鐘を鳴らしている。
生まれてこの方初めての感覚に、軽い衝撃を受けていると隊長が話しかけてきた。
「・・・・・・我々と共に来てもらう」
いきなり要件だけ伝えてきた。それに対してどうするのが正解かと戸惑っていたら、周りにいた連中が防護服に向けて銃の引き金を引こうとしていたのが見えた。
・・・・・・・・・・・・咄嗟にその銃を蹴飛ばしてしまった。
ここで敵対的な行動を取れば、戦闘に発展することなど容易に想像できたのに、それでも防護服を守ろうと行動に移してしまった。
ほんの数日しか交流がない彼だが、B.O.W.である私にも隔意なく接してくれた
その代償はすぐに払うことになった。
パラララッと軽い破裂音が聞こえた後、体に軽い衝撃を感じた。
咄嗟に振り返ると、U.S.S.の一人が私に向かって発砲したのが見えた。下に目を向けると左の脇腹あたりに数発の弾痕があった。
しかし、それも数秒で再生して体内に入り込んだ弾丸を排出した。銃弾が床に落ちて軽い音が鳴るのを聞きながら、私はこの場をどう乗り切るか考えていた。こうなっては穏便に乗り切るのは難しいだろうし、ここまできたらこのドサクサに紛れて脱出するべきだろうか?
そう考えを巡らしていると、思わぬところから助け舟が出された。
「よせっ・・・・・・撃つな!」
先頭にいた隊長が、隊員に向けて制止の声を上げたのだ。その声を聞いた他の隊員は周囲を囲むように数歩下がり、隊長が再び私に向かって話しかけてきた。
「何故、貴様はその男を庇う?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・彼を見捨てたくなかったから」
「・・・・・・なるほど、ではこうしよう───その男を死なせたくなければ一緒に来てもらう」
・・・・・・上手い男だ、私にとって防護服が人質になると判断して即座に利用するとは。どのみち囲まれているこの状況では、防護服を守りきるのは不可能だ。
「・・・・・・分かった、でも彼には手を出さないと約束して」
「いいだろう、だが妙な真似を見せた瞬間コイツは殺す」
そう言うや否や、私の周りを他の隊員が取り囲んだ。そして私はU.S.S.隊員の指示に従って歩みを進めた。
ていうか、さっきの隊長っぽい奴声からして多分ハンクじゃねえか!?
初の原作キャラとの出会い───バーキンは対面してない───がこんなのなんて最悪だわ!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・目を覚ますと、知らない天井が目に入った。
まだ寝ぼけた頭で、ここに来る前のことを思い返す。防護服と別れU.S.S.隊員に連れられた私はやたら豪奢な洋館から外へ出た。今世で初めて見る太陽に感慨を覚える時間もなく、私はかなり厳重な輸送車へ案内された。
大人しく輸送車の荷台に乗り外から扉を閉められたところで、荷台の床からガスが噴き出てきた。そのガスを吸ったところで急激な眠気に襲われ、意識を失ってしまった。
どうやら、私が眠っている間にここへ移送したようだ。
周りを見てみると私が前にいた研究所と同じに見えたが、流石に違うだろう。
私がここが何処なのかと考えを巡らせていると、部屋の端にある扉が開いて一人の
「手荒な真似をしてすまない、君をこのARKに連れてくるのにどうしても必要でね」
部屋に入るなりそんなことを言ってきたが、私はその老人の姿に衝撃を受け内容がまったく耳に入ってこなかった。
「周りの者たちは私一人でここに来ることに反対していたが、どうしても君と二人で話がしたくてね」
私が知る姿より、少しだけ若くスーツを纏っているが間違いない。
「私が目指す、新人類による新世界の創造───その新人類として相応しい君とね」
バイオハザードシリーズの全て元凶であるアンブレラを創り上げた黒幕──────オズウェル・E・スペンサーが私の前に立っていた。
スペンサーの口調これで合ってるかちょっと不安になります。
バイオなので当然なんですがシリアスばっかりだと書いててしんどくなるので、次回以降ちょっとしたギャク要素を入れようかなと思ってます。
あくまでギャグ要素なので本筋にはガッツリ関わらせるつもりはありませんが、それなりには関わってくると思いますのでご容赦くださいm(_ _)m