健康な体を願ったら不健康な存在にされた 作:匿名希望の読み専
日刊ランキングに一瞬だけ乗ってて滅茶苦茶嬉しいです、これからも頑張って書いていきますのでよろしくお願いします
誤字報告して下さった方々、本当にありがとうございましたm(_ _)m
あと今回の話ではやろうとしていたギャグパートには突入できなかったけど、そのための下準備は終わったので、次の話では必ずやります(鋼の意志)
チャットGDP君にオリ主のイメージ姿を描いて貰いました。
【挿絵表示】
なお、このオリ主君はバイオレクイエムをやってないので、コイツが改心? してエルピス作ってることは知りません。
──────二度の世界大戦を経てもなお、最終戦争へと突き進む人類に失望した私が、名門貴族の出ではあったが一医大生の身で「人類の高次への進化」による理想郷の実現を目指したのは、ある意味では必然だったのかもしれない。だが、そんな夢物語など実現できるはずもなく、宛てもなく雪山を彷徨っていた私は呆気なく遭難した。
しかし、その後の2つの出来事が切っ掛けで私の夢物語は現実味を帯びてきたのだ。
一つは、ある村での師との出会い。雪山で遭難した私はそこで師に救われた。そして、私は師の研究成果である「生物を感染によって変異させる」という発想に蒙を啓かれたのだ。以降私は師と洞窟の研究室で様々な理論を語り合い己の知識を深めていった。
しかし、そんな中で自身と師の間にある決定的な違いに気付かされた。師が目指すのは死んだ我が子の復活──────私が目指すのは全人類の進化による理想郷の実現。お互いの目的が違うことと、師の研究していた特異菌では全人類の進化を目指すには感染力が足りないと悟った私は、黙って師の元を去った。
二つ目は、始祖ウイルスの発見だった。私は19世紀に書かれたアフリカ探検史「博物総覧」という書物からある花の存在を知った。なんでもその花は食することで超人的な力を得ることができるというのだ。
これを知った私は学友であるウイルス学の権威ジェームズ・マーカスと貴族仲間であるエドワード・アシュフォードと幾人かの仲間と共にアフリカに赴き、この花を発見した。
私たちはこの花を「始祖花」と名付け、さらにこの花から未知のウイルス──────始祖ウイルスを発見したのだ。このウイルスにはなんと、感染した対象のDNAを変化させ適合したら超人的な力を得ることができるという特性があったのだ。このことを知った我々は、始祖ウイルスの研究を行うことを決意した。
マーカスやエドワード達は、単純にこのウイルスを研究するのが目的だったり、金儲けのため利用するといった俗な目的を抱いているようだったが──────私は違う。
これを足掛かりにして、全人類を進化させるウイルスを開発する。そしてこの私が愚かな旧人類共を新人類へと進化させ、彼らを率いる神として新世界を統べるのだ!
そのためにも、彼らにはこれからたっぷりと働いてもらわなければ。この研究を秘密裏に、しかし大きな規模で行うためにカモフラージュとして企業を創立することにしよう。
企業を興すというなら社名やロゴマークも考えなければならないな───そうだな社章には、私が我が師と語り合った洞窟の紋章をアレンジしたものにしよう。
そうだ、会社の名前も洞窟の紋章を傘に見立て──────『アンブレラ』なんていうのはどうだろうか・・・・・・・・・・・・
──────これが私の始まり。野望を抱き、溺れ、突き進んだ
─────────私がスペンサーから聞かされた話は、彼の半生とも言える話だった。
その後もスペンサーの話は続き、同じく共同でアンブレラを創立したマーカスとエドワードを謀殺したこと、数多くの人々をウイルス開発の犠牲にしたこと、作り上げたB.O.W.により多くの人々を死なせたこと、上げるとキリがない悪行の数々。
そして、野望を果たす前に自身の寿命が来ることを予見し、寿命に抗おうとしたが、それも失敗に終わることを悟ったこと。
そこでようやく自身の死を悟り己を省みて、自身が成してきたことが悪行ばかりであることに絶望したため、せめて何か善行を成そうとこの研究所で研究を行っていたそうだ。
そして、その矢先に私のことを知り己が目指した新人類であると確信、話がしたくて私のことをここへ連れてきたらしい。
──────コイツ何言ってんの?!
えっ、待ってそんな話聞いたことないんですけど・・・・・・。てかお前、バイオ5でも「・・・・・・私は神になるはずだった(渋声)」とか言ってたじゃん、あれ何だったの? ボケてたの?
そんな私の内心など知らないスペンサーは、私に向かって一つの問いを投げかけてきた。
「・・・・・・進化した人類である君に聞きたいことがあるんだ、君には私はどう映るかね? 自身を創り上げた創造主か───それとも、悪逆を尽くした愚者かね」
・・・・・・・・・・・・これは慎重に言葉を選ばないといけない。何せ相手はあの全ての元凶であるアンブレラを作り上げたバイオハザードシリーズにおける黒幕とも言える相手だ。いくらコイツが改心したなんて言葉で言ったところで欠片も信用ならない。
ここで「お前はド腐れ外道のゴミ畜生です」なんて返答しようものならコイツは本性を剥き出しにして私を解剖台へ送る、なんて真似をしてきても何ら不思議ではない。
故にここでのベターな選択はスペンサーのことをヨイショして従いつつ、ここの情報を集めて脱出を目指すことだ。そう結論付け慎重に言葉を発した。
「・・・・・・貴方がアンブレラを創り上げた人というなら、私にとっては父とも言える存在です」
「君はこちらの都合で勝手に生み出された存在だ───そして、その元凶とも言える私を恨んではいないのかい?」
「例え人であってもどこで生まれるかを選ぶことはできません。私にとって、それがここであったというだけです」
「・・・・・・向こうの研究所では随分と手荒な実験をされたそうじゃないか、それについては恨んでないのかい?」
「貴方達が私を強く創り出して下さったお陰で、全て些事でした(火炙りにしてきたのは今でも恨んでるがな!)」
・・・・・・というか何なんだコイツ? スペンサーは、さっきからやたらとアンブレラ側を下げるような問い方をしている。全く意図が読めなくて、少し不気味だ。
スペンサーの意図が分からず内心で訝しんでいると、スペンサーは手に持っていた杖を握り直し、こちらの目を覗き込むように見つめてきた。
何がしたいんだこのジジイ──────なんて疑念はスペンサーの表情を見たことで一瞬で吹き飛んだ。
スペンサーはこちらを見つめながら───悲しんでいるような、苦しんでいるような、今にも泣き出してしまいそうな、そんな言葉にし辛い複雑な表情を浮かべていた。
・・・・・・・・・・・・何でお前がそんな顔をしてるんだよ。誰のせいで
そう私が愕然としていると、スペンサーは再び口を開いた。
「・・・・・・・・・・・・そうか、分かった。───では君にはここで新人類創造のための手伝いをしてもらおう」
「何か要望があればここの研究員に伝えてくれ、可能な限り便宜を図るよう言い含めておく」
そう言うなりスペンサーは振り返り、出入口へと歩みを進めていった。
あまりの衝撃的なことが連続で起こり頭がパンクしかけていると、スペンサーは出入口前で歩みを止め、こちらに背を向けたまま言葉を投げかけてきた。
「・・・・・・もし君がどうしようもない絶望に囚われ、どうすればいいか道を見失った時は───私の元へ来なさい、君に新しい選択肢をあげよう」
スペンサーはそう告げるなり、部屋を出て行った。
私にはそんなスペンサーの話は、半分も頭に入っておらず先ほど奴が浮かべていたあの表情ばかりが思い浮かぶ。
あの表情は一体何だったのだろうか? そんな疑問が頭の中を巡るが「こちらを混乱させるためにやったことに違いない」なんて滅茶苦茶な理論を己に言い聞かせ、無理矢理忘れることにした。
この時、スペンサーの表情の真意に気が付けていれば、彼を突き放すのではなく歩み寄っていれば、私の未来が大きく変わることなっていた。
だが、そうはならなかった。ならなかったのである。
だから、私がこの先──────地獄を味わうことになるのも変えられない事実なのである。
──────私がこのARKに移り住んでから四年ほどが経過した。
スペンサーは私の約束を守ったようで、ここの主任研究員と名乗った神経質そうな男に要求した防護服と会いたいという要望に対し、数日で再会させてくれた。防護服───名前はマックスというらしい───はどうやら異動という形でこちらへ来たようで、これからは一緒に過ごせるようである。
正直、あの後ハンク達に始末されててもおかしくなかったので、約束を守ってくれたハンクには感謝しかない。
さてARKに来た私だが、今現在大変奇妙な立場になっている。なんと準研究員という立場で私自身を実験対象として研究しているのだ。
当然ながらこれには理由がある。まず第一に私は私のことを知らなさすぎるのだ。生まれた経緯や特殊能力の全貌そういったものについてあまりにも無知だ。それらを知るには研究員という立場が一番手っ取り早いと思い、ダメ元で頼んでみたら通ったのだ。
それだけでなく、生物学者としての知識がない私のために教師役としてわざわざ研究員の一人まで付けてくれたのだ。この研究員は防護服ことマックスではなく、マリーと名乗った理系女子といった風貌の若い白人女性だった。
これには頼んだ側である私も驚かされたが、流石スペンサーとでも言うべきなのだろう。
スペンサーが約束を守った以上、こちらも何らかの形で研究に貢献しないと何をされるか分からないので、程々に成果が上がるように協力しなければ。
そして、脱出へ向けて情報を集めて、いつか必ず脱出してやる。
ここで四年も過ごした私だが、脱出への算段は未だ立てれていない。というのも、ここは何でも地下深くに極秘に立てられた研究所らしく出口がほとんどない。研究所内はそれなりに回ったが、それらしい箇所の検討すらつかない
もう一つの理由としては・・・・・・かなり快適に過ごせているからだ。
実験自体は過酷なものも多くあるが、事前にどんな実験をするのかは教えてくれるし、私が総帥であるスペンサーのお気に入りということが周知徹底されているからか研究員ですら私に丁寧語で話しかけてくる。そんな状況だからか、私も死ぬような実験をすることは無いと確信でき精神的に余裕ができた。
おまけに私個人の自室まで用意され、なんと漫画やゲームまで要求すれば届けてくれている。流石に監視装置は付けられているが。
研究員の連中も表立っては、優しく接してはくれるし、欲しいものは要求すれば届けてくれるなんていう環境にいるせいか、脱走する気力が削がれてしまっている。
そんな中で研究は続いており、特に印象に残っているのが2つある。
一つは、タイラントとの戦闘実験である。この話を主任研究員───モデスとか言うらしい───に言われた時はここにきてから三年が過ぎた時だった。その時は思わず勘弁して欲しいと伝えたが、モデスから君の能力なら問題ないし万が一の保険もあるので問題ないと言われ押し切られてしまった
実際、アークレイ研究所から出てから私の体は僅かながら成長していた。身長も伸び筋肉も少しだけ増えていた。それに伴って身体能力も伸びていたのである。
さらに、ARKに来てから気付いたのだが、私には電気を発生操ることができる能力があるようだ。ある実験で使用した際、髪が逆立ってマックスからスーパー◯イヤ人だ! なんて言われた時は思わず笑ってしまった。相変わらず愉快な奴である。
ただ、この能力燃費がかなり悪く、実験の後かなりのご飯を食べることになった。私のその様子を見てやっぱりスーパー◯イヤ人じゃないか! なんて言ってきたマックスのスネを強めに蹴っておいた。
さて、そんなことを思い返していると実験室の扉が開きタイラントが入ってきた。私が今いるのは戦闘用に広い空間───学校の体育館くらい───となっている一面白一色の実験室である。
そんな場所へ入ってきたタイラントは黒いトレンチコートを着て灰色の肌をした大男の姿の見た目をしていた。事前にモデスから量産化に成功した試作品のタイラントであると聞いていたため、驚きは少なかったがそれでも少し緊張する。
意識を戦闘用に切り替えて、タイラントを注視するといつもの脅威度判定が発動した。
───
当然のように推定ハンクを超える評価を下した脅威度判定に、まぁそうだよなと思いながら──────超高速で近づいて右ストレートを放った。咄嗟に腕を上げてガードしようとしたタイラントであったが、私はそれよりもさらに早く鳩尾の辺りに拳をぶち当て、骨が軋む鈍い音を聞きながら腕を振り抜いた。
私はこのARKに来てから自身の能力について理解を深めていた。そして、なんと某グラサンよろしく超高速で移動できることが判明したのだ。実験で銃弾をあの動きで避けたことは今でも鮮明に思い出せる。
タイラントは4〜5メートル程吹き飛び床を転がったが、すぐに体勢を立て直し方膝立ちの姿勢でこちらに向き直った───瞬間タイラントの顔面に私の膝がめり込んだ。私は鼻の骨を蹴り砕きながら脚を振り抜き、タイラントを超高速で翻弄しながら全身に拳を浴びせていった。
しかし、頭はともかくとして胴体は防爆コートを纏っているので中々ダメージ通らない。実験を早く終わらせるのであれば、とっとと頭を潰すべきであるのに、この時の私は人生初の一撃で死なない
私は両腕を振り回して抵抗してくるタイラントの背後に超高速で回り込み、コートの襟首を両手で掴み、タイラントの耳元へ口を近づけた。
「暑いでしょ、脱がしてあげます」
そう囁いて、ボロボロになりつつあったコートを襟首から引き裂いた。そして、そのまま無防備になった胴体へ拳を振い続けた。
およそ10分後、血まみれの状態で膝立ちの状態のタイラントと息を切らしてはいるが無傷の私が立っていた。自身が闘争本能に飲まれここまでのことをやった事実に戦々恐々としながらも、これ以上苦しませては悪いと思いタイラントの胸に貫手を突き刺した。
そのままタイラントの心臓を握りつぶすと、手に何か骨とは違う固い感触を感じたのでそれを掴んで引き抜いてみた。手を開くと、そこには私の握り拳くらいの大きさの機械があった。血と肉に塗れてそれが何か分からず、じっと見つめていると───それは唐突に爆発した。
どうやらモデスが言っていた保険とはこれのことだったらしい。私に対する保険が私に対してダメージを与えたのは皮肉が効いていたが。顔と手の肉が吹き飛んでいた私であったが、それも10秒と経たずほぼ再生してきていたのでそのまま振り返って実験室の出入口へと向かおうとした。
しかし、視力と聴力が戻ってくると背後から“ベキッバキッメキッ”と肉が裂けるような音が聞こえてきた。
「ゴフッ!!?」
まさかと思い振り返ろうとした私であったが、その前に背後から腹を貫かれた。そのまま宙へと持ち上げられた私は、口から血反吐を吐きながらも首を傾けて視線を向けた。
そこには案の定と言うべきか、右胸に副心臓を形成して異形へと変異したタイラントの姿があった。そして、先ほどの意趣返しと言わんばかりに異形化した腕の爪で私の腑を背骨ごとかき混ぜ始めた。
「ガアァァァ、グゥゥウウ!!!??」
堪らず絶叫を上げた私だったが、タイラントは容赦をするつもりなど無く、痛みに悶える私を床へと叩きつけた。2、3度バウンドした私は仰向けの状態で床に寝転がり、己の詰めの甘さを呪っていた。
何で心臓を潰したくらいで勝った気になっていたんだろう、コートは拘束具も兼用しているんだから壊せば暴走するだろ、もっと前の段階で頭を潰していればこんなことには・・・・・・。そんな、たらればを考えていると実験室にアラートが鳴り始めた。モデス達が非常事態を認識して鳴らしたんだろうか? 腹の傷が再生していくのを尻目に、どこか他人事のようにそんなことを考えていると、
ヤバい、今度こそ死ぬ。そう考えていると何故か見知った感覚───脅威度判定が発動するのを感じた。なんで今これが、なんて思っていると意識が朦朧としてきた。そして、薄れゆく意識の中私が最後に
───
体に何かが這い回るような感覚がした。
───次に私が目を覚ました時には、実験室はグチャグチャに破壊されていた。
・・・・・・なんでさ。
タイラントの姿がないことに疑問を持つ私だったが、それとは別にもう一つ疑問が浮かんでいた。いつもは実験が終わると空腹を訴えてきていた腹の虫が、今日に限って全くなっていなかったのだ。
まさかな、と思いつつ私は実験室を後にした。
その後は結構大変だった。中々実験室の扉を開けてくれなかったモデスにスピーカー越しに開けて欲しいと伝えると「もう大丈夫なんだな」と何度も確認してきた後にようやく扉を開けてくれた。
研究室で何があったのか聞いてみたが、言葉を濁されるだけで何も教えてくれなかった。それにこれはモデスだけでなくマックスやマリーも同様だった。
・・・・・・マジで何があったんだ?
これが印象に残った一つ目の出来事で、もう一つの出来事はこの数ヶ月後に起こった。
2つ目の出来事については、結論から言うと───妹が出来た。
そう妹である。娘ではない、断じてない、私はママになるつもりはないのだ。
この妹達について、話す前に今現在ARKで行われている研究について話さねばならない。今現在私に関する研究は3つ行われていた。
一つ目は全人類を進化せるウイルスの開発。これはスペンサーが目指す野望を達成するためには必須なものだが、残念ながら───私としては喜ばしいが───その開発はほぼ停滞している。私の体内から抽出したウイルスを他の生物に投与すると原作のG生物のように制御不能な化け物が誕生してしまうからだ。これには研究者達もお手上げでどう改良を施そうと、私のように元の形と知能を維持したままでいられた被験体は現在のところいない。
二つ目は、私自身の能力テストである。こちらについてはほぼ終わっており、この研究の一環で私の能力の全貌が分かってきた。タイラントを僅かながら上回る身体能力に超高速で移動する俊敏性、発電能力とあらゆる環境に適応して進化する能力。我ながらとんだビックリ人間である。
そして、これが本題なのだが三つ目は───私のクローン、コピー品を作る研究だ。これも当初は難航しており、一つ目の研究同様停滞していた。しかし、私が研究に参加してから停滞していた研究が動き出した。
当初は何が原因で詰まっているか理解できなかったが、マリーが色々教えてくれたおかげでなんとなく理解できた。要は私の遺伝子情報が膨大かつ常に変化し続けているせいで解析が進まないらしい。
・・・・・・ふむ、なんだかよく分からないけど、分かった気がする。
取り敢えず、クローンが作り易いように遺伝子を進化させればいいということだ。そうと決まれば話は早い。私は指先に意識を集中させ“遺伝子単純になれ〜、クローン作り易くなれ〜”と念じ始めた。
・・・・・・マリーその“この子勉強は出来るけどアホの子なのね”みたいな目で見てくるのはやめてくれ、直感だけど多分イケる気がするんだ。
数日後、指先に小さなイボみたいなものができてポロッととれた。このことを近くでフィギュアを作ってたマックスに告げて渡すと彼は慌てた様子でモデスのところへ走って行った。
───その後、モデスからコピー品の作成に成功したと伝えられた。何でもあのイボの中の細胞を培養することで上手くいったらしく、もっと作ってくれと言われた。
取り敢えずこれで、研究への貢献はできたかなと一安心できたので良かった。
ちなみにそのことを知ったマリーのマヌケ面は、かなり面白かった。
さて、マリーのマヌケ面で笑った数ヶ月後、とうとうクローンのお披露目となった。私の目の前で培養ポッド内で薄緑色の培養水に浮かんでいる少女は私と瓜二つの容姿をしている。
この子を私と同じ状況へ陥れることにかなりの罪悪感を感じつつも、これも脱出のためと自分に言い聞かせ、培養ポッドの排水ボタンを押した。
培養ポッド内の薄緑色の水が引いていくのを見ていると、私もこんなふうにここから出たんだなとノスタルジーのようなものを感じた。そうこうしていると、水が完全に排出されポッドの蓋が開かれた。
蓋が開かれるのと同時に彼女は目の前の床へと放り出されたが、完全には倒れることなく両手を床について四つん這いの体勢になった。どのくらいの知能があるのだろう、私は転生者だから特別だったのだろうし───そんなことを考えていると、ふと頭の中で
何だコレと疑問を持つと同時に、彼女が顔を上げてこちらを見つめてきた。
───私がまさかと思うのと同時に頭の中に声が聞こえてきた
『・・・・・・ぬるぽ!!!』
『ガッ!!!』
思わずそう返してしまった私は悪くはないだろう。
後で知ったことだが、コイツは転生者でも何でもなく私の前世の知識が一部流れ込んだだけらしい。他の転生者かと思って思わず期待してしまったが、前世のネタで話せる奴ができたのは思わぬ幸運だった。
あとオリ主君の能力は今回出たもので全部になります。コレ以降増やす予定はありません。次の話で書く予定のギャグパートは最後のテレパシー? 能力を応用したものになります。
前半のスペンサーについては最新作で評価が180度ひっくり返った人物なんですが、この時期はちょうど厨二病から覚めてエルピス作り始めたくらいの時期のなんじゃないかなと思ってます。
ただ、そこで自分の野望の一つだった新人類の完成形とも言えるオリ主が出てきたので、また野望と贖罪の間で揺れることなった結果が前半の話です。
中盤の話では、出来るだけタイラントの株を下げたくないなと思いつつも、四苦八苦しながら書いてました。最後に何があったかは次の次の話で書けるかと思います。
そして後半なんですが、クローンちゃん書くためとはいえちょっとふざけすぎたかなと反省してます。こんなはっちゃけすぎた話はもう書くつもりはありませんのでお許し下さい。
あとARKの研究員は全員オリキャラですが、主要人物ではないのでそんなに覚えなくてもいいです笑
それと投稿者の連休が終わったのでこれからは投稿が安定しないと思いますが、週1、2回は投稿できるよう頑張るのでご容赦ください。