おっさんキヴォトスに行く 作:無い頭のおっさん
おっさんは廃ビルの屋上から500mは離れているだろうアビドス高校を眺めていた
そこにはカーテンの開いた生徒会室でいつもとは違う
険悪な雰囲気のホシノと困惑した顔のユメが居た
どうやらホシノがユメに対して怒鳴っているようだった
「はぁ・・・・・
とうとう来てしまった・・・か・・・
このまま下らねぇ日常がずっと続いてくれても良かったんだがなぁ・・・」
「ままならねぇなぁ・・・
ま、契約は絶対だからな、仕事はするさ。」
ローブのフードを深く被り、そう呟いたおっさんの表情は伺えなかった
暫くアビドス高校を眺めているとホシノが高校から飛び出していくのが見えた
恐らく原作と同じくユメにきつい言葉を吐いてしまって
心の中をグチャグチャにしながら逃げたんだろう
そして20分ほど経ってからだろうか、今度はユメが高校から出てくるのが見えた
そしてそのまま砂漠の方角に歩いていった
「あーあ・・・コンパスも持たねーで砂漠に徒歩で向かうとか・・・
昔っから思ってたけどコレ普通に自殺と変わらねぇよなぁ・・・」
おっさんは子供達のすれ違いによって起こる悲劇を思い出しながらやるせなさそうに一人呟いた
おっさんがユメを遠くから見送ってから一日が経った頃、
モモトークでホシノから連絡が来た
その内容はユメが何処にも居ないから何処に行ったか知らないかという物だった
「やっぱり俺の方にも連絡が来るよな。
まぁ予測通り、計画通り、後は実行に移すだけ。」
おっさんはモモトークに返信し、自分もユメの捜索に参加する旨を伝え、
自分は砂漠の奥の方を探してくるとホシノに伝えたのち
連邦生徒会長に連絡を行った
「あー連邦生徒会長?アビドスが動き出した、計画通りに俺は動く。
お前は書類の偽造と後始末の方を任せるわ。
ほんなら後は頼んだ、またしばらくしたらこちらから連絡するからそこで会おうや」
そうモモトークに送信するとおっさんは重い腰を上げてユメが歩いて行った砂漠の方に向かった
≪小鳥遊ホシノ視点≫
ユメ先輩が居なくなって今日で2日が経った
「まだユメ先輩が見付からない、私ももっと砂漠の奥の方を探さないと・・・」
光の無い目をしたホシノがぶつぶつと一人呟いている
そのまま砂漠に入りユメの捜索を行おうとした時
ホシノのモモトークに通知が届いた
送り主は梔子ユメだった
その瞬間ホシノはもしかして助かったのかと思い目と顔を輝かせながら
内心で会ったらあの時の事を謝ろうと思いつつその通知を開いた
そこにはボイスメモのファイルだけが送られてきていた
「ごめんね、ホシノちゃん
電波がうまく___
砂漠にいたら____砂嵐に遭って__
ホシノちゃん・・・ごめんね
また・・・コンパス忘れちゃった。
メモも残したけど、ここでも送るね。
私の手帳は、あそこにあるから
ホシノちゃんもよく知っている______
目立つ場所に置いたから、すぐにわかると思う
ホシノちゃん、私は__」
ユメからの遺言のような言葉を聞いたホシノは
先ほどまでの嬉しそうな顔から表情が抜け落ち虚無になっていた
≪梔子ユメ視点≫
アビドス砂漠の奥地にてユメは持っていたスマホに向かって話していた
「ホシノちゃん、私は__」
最後の力を振り絞ってホシノへ遺言を残したかったのだろう
言葉の途中でユメは前のめりに砂漠に倒れ込んだ
「は・・・は・・・しに・・・たく・・・ないよぉ・・・・・・」
≪七篠アンラ視点≫
ユメが最後の力で遺言を残しそのまま倒れる姿を遠くから見ているおっさんが居た
「うっわぁ・・・キッツいなぁコレ・・・
まぁだが、
そう言いながらおっさんは今にも死にそうなユメの元に向かっていった
「ユメちゃんまだ生きてるかい?」
「ぁ・・・ぅ・・・・・」
「もう話す体力も無いか、一方的に話すぞ。
ユメお前はこの後死ぬ。死にたくなければ俺と契約しろ、そうすれば命は助かる。
その代わり命以外のほぼ全てを捧げてもらう事になる。」
「・・・・・ほ・・・・・・の・・・・・ちゃ・・・・」
「死にそうになってもホシノの事が心配か・・・
安心しろ。お前が契約すればホシノの事も含めて俺の方で対処する」
「・や・・・・・・・く・・・・・ぁ・・・・・・・・り・・・・・・・・・・・・」
そう言葉の途中でユメの目から完全に光が失われた
その体から何かが抜けていくのを黙って見ていた
「死んだか・・・はぁ・・・・・・」
(契約じゃなくて・・・約束・・・か・・・ユメちゃんらしい・・・)
ユメの目に手を当てて目を閉じさせたおっさん、
いや、アンラは口を開く
「でだ・・・テメェがこのカスの砂嵐の主犯か・・・・・・なぁセト神よぉ?」
アンラから10mほどほどの距離に全身が青白い雷の様な物で構成され、
白色の装飾が施された化物が浮かんでいた
「ッハ、流石神秘に溢れるキヴォトスやなぁ、神様本体が顕現するとは
・・・まぁでも今回はお前に感謝したるわ。
お前は生徒じゃねぇし原作にも完全顕現の神の本体なんぞ出てこねぇ・・・
なら・・・・・・
俺が殺しても問題ねぇ。」
アンラがそう言うと腰に黒い何かが纏わりついて一本の打ち刀になった
その直後アンラの口が動いた
【我が神名を此処に】
そのたった一言
その一言で砂漠の空気が死に絶え空に浮き続けていたセトが地に落ちた
「おぅ、それでも神の端くれか?もうちったぁ気合だせや
こっちはまだ神気をちょっと表に出しただけやぞ」
セトが地に落ちた後再度浮き上がり、左手を空へと掲げ雷を集めると同時に
アンラに向かって特大の雷を無数に落とした
「グググク・・・・・・」
その千には届こう雷から無傷のアンラが出てきた
「はぁ・・・アホくさ。」
「お前どうせ、ホルスに対する嫌がらせ程度の事でガキの命弄んだんだろ?
あとよ、その程度の攻撃でそんなにチャージ・・・要らねーだろ。」
そう言うとアンラは腰に差してる刀を抜き放ち虚空を切りつけた
文字通り世界が斬れた。
最初からそこに線が有ったかのように、全て。
セトの首も振り上げた左手もその後ろの景色から全て
上下に斬り分けられた
「ゲーム風に言うならユーシャルダーイって奴やな」
そうおっさんは呟くと刀を鞘に戻しいつものおちゃらけた雰囲気に戻った
それと共に死んだ砂漠の空気が元の灼熱の空気に戻り
セトも粒子になって消えていった
「さて、アホが乱入したが計画は続行やな」
そう言いながらおっさんは自分の左手で
自分の右の上腕を掴み
【引き千切った】
その瞬間数メートル飛び散るほどの血が噴き出し
おっさんの近くの砂漠の砂を血で染めていった
「ほなこの腕をユメの近くに置いて、
あと俺の血で染まったローブでユメを包んでと
これでかんぺき~っていう奴やな
この場面でこのセリフ使ったって知ったら
そう言ったおっさんは【生えた】右腕の調子を確かめつつも
自分のスマホを取り出しホシノにモモトークを送った
「今アビドス砂漠の奥地に来ている。
そこでユメちゃんを見つけたぞ
でも、もう手遅れだった・・・すまんな・・・ホシノ。
それとやっぱり前に言った通り・・・
俺もお前を支えてやる事はもう・・・出来なさそうだ。
でも諦めるなよ、お前には必ず楽しい未来が来るし。
好いてやまない頼りがいのある人もきっと現れる。
生きろよホシノ」
モモトークを送り終わったおっさんは
モモトークから鬼の様に通知が飛んでくるのを無視して
そのスマホをユメの遺体に持たせた
「いやまぁ本音だけど、これ計画全部ホシノに露呈したら柱に括り付けられて
ショットガンで撃たれながら火あぶりにされそうだな・・・
まぁこれで計画の前半は終わったな・・・【第一アンカー起動】」
そう言い残したおっさんはユメの遺体がある砂漠から消えていった
おっさんが消えた場所の遥か上空に1つの小さなドローンが飛んでいた
「クックックックック!! まさか、まさかですねぇ・・・
やっとこちらへの殺気を収めて頂いたので見に来たら
なんともとんでもない物を見せて頂きましたねぇ・・・
さて、この一戦の観戦にいか程の対価が要求されるか・・・
アンラさん、貴方が今後キヴォトスでどんな動きをするか今から楽しみでなりませんね。」
梔子ユメが失踪して14日目
アビドス砂漠の奥地にて
ホシノが一人佇んでいた
「ここにいたんですね、ユメ先輩・・・・・・アンラさん・・・」
声に起伏もなく、それにはなんの感情も籠ってはいなかった
この先曇りがあると言っただろ?
待たせたな。
おおしけだよ。
雰囲気ぶっ壊しておっさんステータス更新
七篠アンラ(省略名)
外見年齢:30代
ヘイロー:無し
神秘・魔力量:人外(手を振った時に放ったエネルギー量でホシノ幾万人分)
神気:???New
武装:複数所持
1.物理現象の任意消去が出来るグリーブ
2.黒い打ち刀
防御力:超人の全力で傷一つ付かない
技能
広域探知(神秘散布)
光速移動(神秘爆発による加速)
魔術・魔導
一瞬で人体を元の状態に戻す
次元斬New