おっさんキヴォトスに行く 作:無い頭のおっさん
おっさんまたやらかす
ユメとおっさんが死んだことになってから二年がたった
祈願屋ではこの二年でアビドスの復興を少しずつ進めており、
現在アビドス都市部全域の全ビルの建て替えとライフラインの整備が終わった状況だった
ただ、これにより、二年前よりも祈願屋が処理しなければいけない書類量が数十倍に増え
途中でユメが発狂して騙して社長にしたおっさんをタコ殴りにする事件もあったが
今ではフィールドワークの必要性も幾分か減り二人で地獄の様な書類の海を捌いてる状況が続いていた
「そういえば、アンラさん、ちょっと前にアビドスに新入生が入ったんですよ!しかも二人も!
ホシノちゃんも三年で皆のおねーさんしてるのかなー」
「あーホシノちゃんなら半年前位から頑張ってあの切れたナイフキャラを隠しててな、
ユメちゃんを参考にしたんやろうなぁほんわかしたユルフワキャラでやっていこうと努力してたで、一人称がおじさんなのをリアルで聞いたときは笑ったけどな」
「あ~!アンラさんずるい!また一人で過去見の水盆使ったんですか!
見る時は私も誘ってって前いったじゃないですか!」
「あー、というかあげようか?今のユメちゃんなら使えるやろあの魔道具」
「いいんですか?!やったー!これでホシノちゃん達の事ずっと見てられますー!」
「お、おぅ・・・ほどほどにな・・・?」
(やってる事重度のストーカーなんだよなぁ・・・)
「にしてもホシノちゃん、一人称おじさんなんだねぇ・・・
誰かの影響かなー?」
そう言いながらユメはおっさんをじとっと見つめてくる
「さー誰から影響うけたんやろなぁおっさんはてんでわからんわぁ~」
おっさんはその目から顔を背けながら答えた
「にしても、ホシノちゃんが三年になったなら、そろそろ色々動き出すやろなぁ」
「こっから先、私も皆のお手伝いしてもいいんだよね?」
「せやな、本当は俺らの出番なんて無い方がええんやけど
そもそも俺らは居ない存在やからな、居るだけで世界にある程度の影響を与えていると思うと
何かしらの齟齬が生じるやろからなー」
「やったー!私もやっと書類地獄から抜け出せるよぉー!」
「なんや手伝いたいんやなくて書類仕事が嫌なだけかいな・・・」
おっさんがジト目でユメを見つめる
「だって、アンラさんから社長押し付けられた時、この会社の書類仕事がこんな事になってるなんて私一切聞いてなかったんだよ?黙ってた件は今も許してないからね?」
そう言いながら仕事机が書類で物理的に埋まってる現状を指さしてくる
その惨状から目をそらすおっさん
「いやぁ・・・ユメちゃんが来てくれてほんとタスカルワー・・・」
「そういえばアンラさん、祈願屋に連邦生徒会から手紙が届いてたよ」
「んあ?あのアホの子からかね?」
そう言いながらユメから連邦生徒会の印が入った手紙を受け取る
差出人は案の定、連邦生徒会長だった
「モモトークやなくて、手紙・・・ねぇ」
怪訝な顔をしたアンラはそのまま手紙の封を開け内容を確認した
中には何かしらの書類と手紙が入っていた。
「アンラさん、ユメさん。
多分この手紙が届く頃には私は失踪していると思います
そうです、時が来ました。
私は私にできる準備の全てを行いました。
それでもきっと、どこかのタイミングで不備が出ると思います。
その時はフォローの程お願いします。
あと、私がゴリ押しで作ったシャーレの強権に対して介入する権限を
祈願屋自体に付与する書類を同封しました。
いざという時に使ってください。
皆さんと一緒に事務所でバカ騒ぎしたこの二年間大変楽しかったです。
また、全部終わったら皆でバカ騒ぎしましょうね
PSスーパーアロナちゃんが居なくなると世界が荒れると思うので
お二人はここから先滅茶苦茶忙しくなると思いますが頑張ってくださいね(笑)
私は一足先に書類の山から脱出して海が見える場所で
カステラといちごミルクを食べながらお昼寝する生活に入りますね(笑)」
読み終わったおっさんは途中アロナがどうなるか判っていた為泣きそうだったが
最後の煽り文を見て涙が引っ込んだ。その代わりに額に青筋が浮かんだ。
「ふぅ・・・案の定アロナからで内容は俺とユメちゃん宛だったわ。」
そう言い手紙をユメに渡した
「アロナちゃんからですか?
アロナちゃんが手紙なんて珍しいですね~」
そう言いながら受け取った手紙を読み進めるユメ
途中目に涙を浮かべていたが、最後の方を読んだのだろう
浮かべていた涙が消えた代わりに顔に青筋が浮かんでいた
「あはは、面白い事言いますねアロナちゃん
全部終わったらちょっとお話しないといけないですね。」
「まぁ安心しいや、全部終わったらあのアホを確実に捕まえてきたるわ。」
「えぇ、よろしくお願いしますねアンラさん。」
普段のほんわかした笑顔を浮かべつつ、目が一切笑っていないユメがそこには居た
(あのアホの子、前からアホやアホや思ってたけど
よりにもよって書類地獄関係でユメを煽るとか死にたいんか・・・)
「さて、連邦生徒会長のアロナが失踪したのなら、ユメちゃんの死と同じ様に又流れが動き出すよ。手紙にも書いてあったけど、この後キヴォトス全域の治安の悪化が始まるんやけど、
この治安回復の為にシャーレに大人の先生を誘致する事になるんよ」
「アンラさん以外の大人の人間ですか・・・」
「いや、確か20歳代くらいの大人がくるから、こんなおっさんやないで?」
「ただ、シャーレの先生が赴任するまでどれくらいかかるか判らないからねー
シャーレの先生が赴任するまではアビドスの治安はおっさんの方で維持する事になるさかい
その間の事はユメちゃんに任せる事になるわ~」
「判りました、その間は会社の方はまかせてください!」
「この二年でユメちゃんも逞しくなったなぁ・・・
あ、せや、不良達をしばき終わったらそのままDU地区で先生の様子をちょっと伺ってくるから
会社に帰るのは結構後になると思うさかい!」
そう言うとおっさんは風の様に事務所から走り去っていった
「え?・・・」
その言葉を聞いたユメは書類で埋まった事務机を見る
「え・・・・・・?」
二回目の声には絶望が色濃く乗っていた
おっさんに連邦生徒会長の手紙が届いてから少しして、
キヴォトスの犯罪率が急増し武器の不法流通も2000%以上増加を記録しており、
以前から酷かった治安が輪をかけて酷くなっていた。
判りやすく言うなら全学区がゲヘナになっていた
そんな中唯一平和な学区が一つあった
おっさんがサーチアンドデストロイを本気で行っているアビドス自治区であった
他学区から流入する不良達にお話しを行い、帰ってもらうか
お話(物理)を行うことで治安の維持を行っていた
そんな状況が二週間ほど続き、ようやく連邦生徒会に動きがみられた
「やっとかいな・・・いやほんま疲れたわ・・・
この治安維持分も人件費としてカイザーに後で全部請求したろ。
にしても、あのヘリに先生が乗ってるんか、長かったなぁ・・・」
現在シャーレ付近のビルの屋上にからシャーレ付近を観察しており、
今のシャーレは無数の不良に包囲されている状態であった
「おーおー、そらあんだけ人おってヘリで近づいたら撃たれるわな。
お?かっけーなおい、飛んでるヘリから飛び降りたぞ、ん?
ハハ、くっそチカチカしてやがる飛び降りた奴、あれスズミだな?」
スズミが着陸地点の不良達を制圧し、安全に降下できるようになったのか
ヘリが着陸し搭乗員が降りてきた
ユウカと、チナツ、ハスミ・・・そして女性の大人が降りてきた
「うんうん、やっと俺以外の大人の男性が来てくれたよ・・・
ん?・・・は?
アイエェエ!!先生!?女性!?なんで?!!」
(流石に性別に齟齬が出るなんて思ってもみなかったぞ!?
いやいやいや・・・落ち着け、男性だろうと女性だろうと先生のスパダリ力は変わらないはず・・・や、ならヒトタラシ全力でかましてキヴォトスを導ける!多分きっとメイビー・・・)
おっさんが先生の事で頭一杯になってる間に、シャーレ前の不良達と戦車の制圧が終わり
丁度おっさんが復帰したタイミングで先生と思われる人物がシャーレに向かっていくところだった
「おっと、やっべ。
俺も急いで先生について行かないとやな【魔術式解凍:隠蔽術式:即時発動】」
おっさんはそう呟き、ここ二年で開発した新たな複合術式を発動し
先生と思われる人物と一緒にシャーレの建物内部に侵入した
先生と思われる人物はそのままシャーレ地下に向かっていった
(地下に向かうか・・・ってことはこの女性はやっぱり先生なんだなぁ・・・)
そのまま地下の部屋に到着するとそこには先客が居た
「うーん・・・これが一体なんなのか、全くわかりませんね。
これでは壊そうにも・・・・・・・・あら?」
(ワカモだ・・・先生大好きメンバー第一号のワカモだ・・・)
「こんにちは、ワカモ。
私はシャーレの先生だよ」
「あら、上の人達は全員やられましたか。
ですが先生?お一人で私の前に出てくるなんて不用心ですね?」
そう言うとワカモが先生に向けて銃を構えた
(は?!ワカモがなんで先生に銃むけんの?!
あ!いやそうだ!先生女じゃん!流石に同性で一目惚れとかしねーよな!
俺が馬鹿だったよ!!)
おっさんがそう心で叫ぶと同時にワカモが構えている銃に向かっておっさんは銃を撃った
【ダァン】
その音と共にワカモの銃に弾が当たったのか明後日の方向へと向いた
そして自身が攻撃したことにより、魔術の効果が薄れ今この場にいる二人に
おっさんの姿が露見した。
「あらあら?もう一人潜んでいたのですね?」
そうワカモが言うとおっさんと目が合った
「あら、あららら・・・・・・・・・
あ、・・・ああ・・・
し、し・・・失礼いたしましたーー!!!!」
そう叫ぶとワカモは部屋から爆速で逃走していった
そしてその叫びを聞いていたおっさんは頭が痛いのか額を抑え空を仰いでいた
(あぁ・・・・・ヤッチマッタァ・・・・・・!!!)
おっさんの新魔術ですパチパチパチ
まぁずっと二個使ってた魔術を一個に纏めただけなんですけどね。
欠点としてどちらか片方の術の欠点を突かれた時点で術が弱まる事ですね
今回でいうと相手から認識されるのが存在希釈の魔術の弱点なんで解けた感じですね
おっさんの銃が初登場しましたね。
この銃はなんなのかご説明しましょう!
SRTから流出したハンドガンで軍やSRT様にカスタマイズされた特殊なリボルバーです!
S&W M327 M&P R8という盾を構えながら357マグナムを撃つ為に開発された8発装填のリボルバーです。
ちなみにこのリボルバーは実際にあります