おっさんキヴォトスに行く   作:無い頭のおっさん

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ばにたすばにたす


おっさんちょっとだけキレる

【アビドス都市部・祈願屋事務所】

 

夕方

 

祈願屋の事務所

 

 

リゾートの契約書に書かれていた毒素条項が発覚してから三日ほどが経った

 

アビドスで出来る調査を進め、今は机の上には契約書が何枚も広げられ、

その横には各地のデパートでもらってきたパンフレットや抽選券、領収書まで山積みになっていた

 

おっさんは椅子へ腰掛けたまま、契約書を一枚ずつ精査していく

 

「・・・なんやこれ、キモいな・・・」

 

小さく呟く

 

普通なら、ここで調査は終わっている

デパート側から提出された書類には発行元まで丁寧に書かれていたからだ

 

おっさんは契約書の最後のページを指で弾く

そこには大きく印が押されていた

 

【百鬼夜行連合学院・お祭り運営委員会】

 

さらに

 

【投資及び経営総括者】

 

その文字の下にも、お祭り運営委員会の公印

 

「・・・あからさま過ぎんな・・・」

 

机へ肘をつく

 

「こんなカスみたいな契約書作る奴が。」

「こんな分かりやすいミスする訳あらへん。」

 

セイアはソファーから顔を上げた

 

「つまり。」

「その印自体が偽装という事かい?」

 

「あぁ、スケープゴートにしてるか、」

「それかこのお祭り運営委員会っていう所の評判を地の底に落としたいかの二択やな。」

 

おっさんは契約書を閉じる

 

「ここまで悪知恵働く奴が。」

「最後だけアホになる訳あらへんからな。」

 

「もう一段掘る。」

 

そのまま立ち上がり、事務所奥の棚から、ユメに預けていた古びた水盆を取り出した

 

円形の浅い器

内側には無数のルーン文字

 

セイアが少しだけ目を細める

 

「なんだい?それは」

 

「過去見の水盆。」

「まぁ文字通り過去を覗ける魔道具や。」

 

そういっておっさんは台所に行き、水と一杯汲み、

その水で水盆を満たしていく

 

そして、静かに人差し指を水面へ触れさせ、魔力を流し込んだ

 

水面が波打つ

 

その波紋はやがて映像へ変わる

 

デパート、抽選会、当選者、契約書、抽選の運営委員会

そこまでは何も問題が無い

 

「・・・。」

 

おっさんは黙って見続ける

 

映像はさらに遡る

 

契約書が運び込まれる

 

印鑑が押される

 

書類が整理される

 

その時、おっさんの目が細くなる

 

「・・・止まれ。」

 

水面が静止する

 

そこに映っていたのは

 

抽選の運営委員会の職員ではない

 

見知らぬロボット、そのロボットが書類だけを置いて去っていく

 

「ふむ。」

 

セイアもソファーから立ち上がる

 

「抽選の運営委員の人物ではないようだね。」

 

「あぁ、続きや。」

 

再び水面が流れ始める

 

ロボットをを追う

 

アビドスデパートを出る

車に乗る

 

そのままDU地区まで向かい、

ある企業へと入っていく

 

建物の看板には

 

オクトパスバンク、そう書かれていた

 

事務所が静まり返る

 

おっさんの額へ青筋が浮く

 

「・・・カイザーか。」

「あんだけ、シバきまわされてまだ足りないようやな・・・」

 

低い声

 

セイアは静かに頷く

 

「名前だけ変えた。」

「典型的なダミー会社だね。」

 

おっさんは返事をしない

 

そのまま

 

さらに映像を追う

 

「まだや、この程度やない。」

「どうせ本体がおる。」

 

水面がさらに遡る

 

オクトパスバンク

 

資金、書類、契約

 

そして

 

一体のロボット

 

「・・・。」

 

おっさんの表情が変わる

 

「お前か。」

 

水面には

 

以前アビドスにちょっかいをかけて来ていた主犯

 

カイザーPMC理事の姿

 

「・・・全部お前か。」

 

だが

 

そこで終わらなかった

 

さらに映像が流れる

 

百鬼夜行

 

お祭り運営委員会

 

権利、融資、圧力

 

そして買収

 

カイザーPMC理事が立てた計画の一部始終が流れていく

 

セイアが静かに呟く

 

「・・・成程。」

「今度は百鬼夜行を狙っているのか。」

 

「あぁ。」

 

おっさんの声は低い

 

「アビドスと同じや。」

「いつの間にか、寄生して」

「気付いた時には全てをかっさらう。」

 

水面が静かに止まる

おっさんは魔道具を停止させた

 

そのまま机へ両手を突く

 

「・・・。」

 

何も言わない

 

だが

 

机の木材が

 

ミシッ

 

音を立てて軋んだ

 

セイアはそれだけで察す

 

「・・・珍しく怒っているね。」

 

「当たり前や。」

 

おっさんは短く答える

 

「アビドスで懲りんかった。」

「そんで今度は百鬼夜行。」

 

「同じ手口、同じカス。」

 

深く息を吐く

 

「・・・先生にも伝えとかなな。」

 

ポケットから通信端末を取り出す

 

先生へ発信

 

――呼び出し中

 

・・・出ない

 

もう一度

 

・・・出ない

 

モモトークを開く

 

送信

 

既読が付かない

 

おっさんの表情から笑みが完全に消えた

 

「・・・嫌な予感しかせんな。」

 

そう呟いた瞬間

 

右手をゆっくり前へ突き出す

 

【魔導術式解凍:次元断裂:右腕装填】

 

何もない空間へ

 

拳を握り、殴りつける

 

「――開け。」

 

バキィン!!

 

空間が砕け散る

 

裂け目の向こう側

 

見えたのは

 

青い海

 

白い砂浜

 

そして

 

武装したカイザーPMCのロボット部隊

 

「・・・ここにおったんか。」

 

おっさんはその裂け目へ一歩踏み出した

 

 

 

 

【リゾート群島・某ビーチ】

 

先生は両腕を拘束され、砂浜へ立たされていた

 

目の前では

 

オクトパスバンク営業職員――カイザー元理事が激昂していた

 

「何故だ!」

「何故こうなった!!」

「私はアビドスの連中など招いてはいない!」

 

「ようやくここまで来たというのに!」

「また奴らが!」

「またしても私の邪魔をするのか!!」

 

悔しさに機械の顔を歪める

 

その時だった

 

元理事の真後ろ

 

何も無い空間へ一本の亀裂が走る

 

先生だけが気付く

 

「"・・・え?"」

 

ビキッ

 

空間が左右へ裂ける

 

裂け目から

 

砂色のローブを纏った男が、静かに歩いてきた

 

無表情

 

無言

 

ただ、元理事の真後ろへ立つ

 

先生はその姿を見た瞬間

 

思わず呟いた

 

「"・・・あなたも、本当に運が悪いね。"」

 

しかし、元理事は気付かない

 

「だが!私はもう同じ失敗は繰り返さん!」

 

「貴様ら生徒共の団結力!」

「それは全て先生がいるから成立する!」

 

「それに、ここはアビドスではない!」

「あの忌々しい治安維持部隊も来ない!」

 

「だからこそ!」

「貴様さえ取り除けば――」

 

先生が静かに聞く

 

「"・・・だから私を誘拐したの?"」

 

「そうだ!」

「今更理解したところで――」

 

その瞬間

 

アンラがゆっくり右手を胸の高さまで持ち上げた

 

掌を開く

 

そして、何かを握り潰すように

 

静かに拳を閉じる

 

ギュッ

 

音は

 

無かった

 

ただ

 

元理事の背後へ展開していた傭兵のロボット兵士部隊が

 

一斉に停止し

 

何か巨大な手に掴まれたように

 

装甲が、関節が、内部フレームが

 

ミシッ

 

メキッ

 

バギィッ

 

金属だけが悲鳴を上げる

 

展開していた部隊は抵抗する間もなく

 

球体へ圧縮

 

さらに圧縮

 

数秒後

 

そこへ残っていたのは

 

ビー玉ほどの鉄球だけだった

 

ころ・・・

 

ころころ・・・

 

砂浜へ転がる金属球

 

カイザー元理事はまだ気付かない

 

「今更命乞いしても――」

 

先生だけがその光景を見ていた

 

思わず冷や汗が流れる

 

("ダメだ・・・本当に怒ってる。")

 

先生は小さく口を開いた

 

「"・・・カイザー元理事。"」

「"悪い事は言わないから、本当に今すぐ投降した方がいいよ。"」

 

「はっ!」

 

元理事は鼻で笑う

 

「本当に今更命乞いをするとはな!」

 

その時

 

初めて

 

背後から声がした

 

「せやな。」

「もう命乞いする段階は、とっくに超えとる。」

 

カイザーPMC元理事の全身が硬直する

 

ギギギ・・・

 

恐る恐る振り返る

そこに立っていた

 

砂色のローブ

 

その姿を見た瞬間

 

「ヒッ!!」

 

化け物を見たような悲鳴

 

同時に周囲を見渡す

 

「な!・・・部隊が・・・。」

 

誰もいない

 

展開していた数十体の傭兵のロボット兵士

 

戦車

 

支援機

 

全て消えている

 

残っているのは

 

砂浜へ転がる大量の鉄球だけ

 

「な・・・何をした・・・。」

 

アンラは答えない

 

虚空へ右手を差し込む

 

ゆっくり引き抜く

 

そこには

 

服も

 

髪も

 

顔も無い

 

布だけで出来た、人型の小さな人形

 

先生はそれを見た瞬間

 

("・・・嫌な予感しかしない。")

 

カイザーPMC元理事は困惑する

 

「な、何だその人形は・・・?」

 

アンラは口元だけ笑う

 

左手で

 

人形の腕を掴む

 

ぐりっ

 

捻る

 

「ギャアアアアアアアッ!!」

 

元理事の右腕が

 

同じ方向へ

 

メキメキメキッ!!

 

金属音を響かせながら螺旋状にねじ曲がる

 

「何だ!!」

「何なんだこれは!!」

 

半狂乱になって逃げ出す

 

アンラは今度は人形の脚を掴む

 

ぶちっ

 

「ギャアアアアアアアアアッ!!」

 

元理事の脚部ユニットが付け根から引き千切れ、そのまま前のめりに砂浜へ倒れ込む

 

そのままアンラは残った胴体に付いた3つのパーツも――

 

その時、先生の声が静かな浜辺へ響く

 

「"・・・アンラさんそれ以上はやり過ぎです。"」

「"もうやめてください。"」

 

人形を掴んでいた手が止まる

 

波の音だけが流れた

 

やがて

 

アンラは先生を見ることもなく

倒れ伏すカイザー元理事だけを見下ろしたまま、低く口を開く

 

「・・・先生。」

 

その声には、今まで聞いてきた軽い関西弁の調子は欠片も残っていなかった

 

「今回の一件は全部この屑鉄が裏で糸引いとった。」

 

人形を持つ手に、ゆっくり力が入る

それと同時にカイザーPMC元理事がの胴体が締めあげられ悲鳴を上げる

 

「グッガアアアアッ!!!」

 

「せやけど、コイツの所属は所詮ダミー会社。」

「問題が発生したら最悪ダミー会社ごと切られて終わりや。」

 

アンラは淡々と続ける

 

「せやから連邦生徒会へ突き出したとしても。」

「全部コイツ一人に責任押し付けて終わりや。」

 

先生は黙って聞いていた

 

アンラはカイザー元理事から視線を一切逸らさない

 

「なら、ここで終わらせた方がええ。」

「自分が誰に喧嘩売ったんか、何が原因で、クソの生涯が終わるんか。」

「全部、命に刻み込んだ上で。」

 

「絶望して、そのまま死んでもらった方が、よっぽど筋が通る。」

 

その声音には怒鳴り声も激情もなく、

ただ、裁判結果を伝えているだけの様な冷たさがあった

 

砂浜に倒れるカイザー元理事は、震えながら後退ろうとするが

しかし手も脚は既に片方失われており、砂浜でもんどり打っている

 

先生は静かに一歩前へ出た

 

「"・・・それでも。"」

 

アンラの前へ立つ

 

「"私は、この人を連邦生徒会へ引き渡したいです。"」

 

「"誘拐、武装襲撃。"」

「"違法契約への関与。"」

 

「"罪は十分あります。"」

 

先生は真っ直ぐアンラを見上げる

 

「"ここで終わらせなくても、裁く方法はあります。"」

 

「"それに。"」

 

少しだけ息を吐いて

 

「"ここから余罪も追及できます。"」

「"カイザーコーポレーションにも辿り着けるかもしれません。"」

 

アンラは何も答えない

 

先生は続ける

 

「"だから。"」

「"今回は、私に預けてもらえませんか。」

「"お願いします。"」

 

しばらく

 

本当に長い沈黙が流れた

 

波だけが静かに砂浜をさらっていく

 

やがておっさんは深く息を吐いた

 

「はぁ・・・。」

「先生はほんま甘いな。」

 

苦笑にもならない小さな吐息

 

そして虚空へ呪いの人形を収納する

 

「・・・分かった。」

「今回は先生の顔を立てて、連邦生徒会に預けたるわ。」

 

「せやけど――」

 

アンラはゆっくりとカイザー元理事の前まで歩いていく

その一歩一歩だけで、カイザー元理事の身体が震え始める

 

アンラは見下ろす

 

「次。」

 

「次、お前と会うん楽しみにしとる。」

 

カイザー元理事が震えながら問いかける

 

「た、楽しみ・・・?」

 

アンラは笑わない

 

「次は。」

 

「確実に殺す。」

 

その一言だけで元理事は震えが酷くなり、

 

千切れた脚も

 

捻じれ曲がった腕も

 

拉げた胴体もガタガタと震え続け異音が鳴り響く

 

先生は大きく息を吐き

元理事へ苦笑しながら声を掛ける

 

「"・・・本当に。"」

「"次に会った時、また私が止められるか分からない。"」

 

「"だから、足を洗った方がいいよ。"」

 

カイザーPMC元理事は何も答えられなかった

 

ただ砂浜で震え続けることしか、もう出来なかった

 

 

 

 

その後、先生を皆のいる所に送る事になり、

今は二人で海岸を歩いていた

 

潮風が吹く

 

波が静かに砂浜を洗っていた

 

その上を

 

ガラ・・・

 

ガラガラ・・・

 

鎖を引きずる音だけが響く

 

ぐるぐる巻きに拘束されたカイザー元理事が、砂浜をずるずると引き摺られていく

 

足は一本失われ

 

捻じ曲がった腕からは火花が散り続けている

 

その鎖を片手で引いているのはおっさんだった

 

先生はその少し横を歩いている

 

しばらく無言だった

 

やがておっさんが口を開く

 

「・・・で、先生。」

「なんでこんな所おったん?」

 

先生は苦笑する

 

「"実はね。"」

「"シャーレで目を覚ました直後に、百夜堂のシズコから救援要請が来たんだ。"」

 

「シズコ?」

 

「"うん。"」

 

先生は頷いた

 

「"百夜堂っていうお店を百鬼夜行で運営してる生徒で、"」

「"今回出張店として海の家を開こうとしてたんだけど。"」

 

「"ずっとヘルメット団に襲われてるって。"」

 

おっさんは静かに続きを促す

 

「それで?」

 

「"急いで現地へ来て。"」

「"実際に着いてみたら、本当に襲われてたよ。"」

「"襲ってたのはジャブジャブヘルメット団だったけどね。"」

 

おっさんが苦笑する

 

「あぁ、またアイツらか・・・」

 

先生も苦笑した

 

「"でも、それだけじゃなかった。"」

「"アビドスのみんなも来てた。"」

 

「は?」

 

「"シズコはお祭り運営委員会も兼任してたから、"」

「"それでリゾート利用権の発行元がお祭り運営委員会だって調べたらしくてね。"」

「"今回の契約の件で責任者じゃないかって思ってたみたい。"」

 

おっさんは小さく息を吐く

 

「まぁ普通はそうなるわな。」

 

「"でも話してみたら誤解だった。"」

「"シズコ達も被害者だったんだ。"」

 

先生は少し笑う

 

「"だから途中から協力することになってね。"」

「"島中に散らばってた利用権を回収して。"」

「"契約を正常な形へ戻そうって話になった。"」

 

おっさんは静かに聞いている

 

先生は続けた

 

「"その途中で、温泉開発部、"」

「"玄武商会や色んな人達とも交渉して。"」

「"フランチャイズ契約を結びながら島全体を一つにまとめていったんだ。"」

 

おっさんは少しだけ目を丸くする

 

「・・・そこまでやったんか。」

 

「"うん。"」

「"ようやく全部まとまったと思ったら。"」

 

先生は苦笑した

 

「"今度はこの人が襲ってきた。"」

 

先生は鎖で転がるカイザーPMC元理事を見る

 

「"私を誘拐して。"」

「"そのまま今に至る・・・かな。"」

 

おっさんは少しだけ考え込んだ

 

「・・・なるほどな。」

 

ぽつりと呟く

 

「こっちが思っとった以上に。」

「向こうも予定狂わされとった訳や。」

 

先生が首を傾げる

 

「"どういうこと?"」

 

「リゾート狩りで勝手に潰し合いさせる予定やったんやろ。」

「それが先生らのお陰で。」

「全部正常な契約へ戻されそうになった。」

 

「つまり、慌てて軌道修正しに来た。」

 

鎖を一度軽く引く

 

ジャラッ

 

「その結果、自分から首突っ込んできた。」

 

先生は納得したように頷いた

 

「"だからあんなに焦ってたんだね・・・。"」

 

「せやろな。」

 

おっさんは淡々と言う

 

「全部台無しになりかけとったんや。」

「そら先生攫うしか思いつかへん。」

 

先生は思わず苦笑した

 

「"あんまり褒められた作戦じゃないね。"」

 

「カスの考える事なんかそんなもんや。」

 

二人はそのまま歩き続ける

 

やがて

 

 

【リゾート諸島・百夜堂海の家出張店】

 

 

少し先から聞き慣れた声が聞こえてきた

 

「あっ!主殿!」

 

イズナの声だった

 

砂浜を駆けながら、大きく手を振っている

 

「急にお姿が見えなくなったので心配しておりました!」

 

その隣ではチセが首を傾げる

 

「先生・・・。」

「おトイレ、行ってた?」

 

先生は思わず苦笑した

 

「"違うよ。"」

「"ちょっと誘拐されてた。"」

 

「誘拐・・・。」

 

チセは数秒考え

 

「・・・大変。」

 

とだけ呟く

 

その後ろには

 

アビドス対策委員会

 

ユメ

 

そして百鬼夜行の面々も全員揃っていた

 

イズナはそこで初めておっさんおっさんへ気付く

 

「やや?」

「その御仁は?」

 

先生は穏やかに答える

 

「"私を助けてくれた人。"」

「"前から親しくしてもらってるんだ。"」

 

おっさんは軽く手を上げるだけだった

 

「どーも。」

 

すると今度はセリカが駆け寄ってくる

 

「先生!」

「大丈夫だったの!?」

 

「それとカイザーPMC理事は!?」

 

おっさんは無言で足元の鎖の塊を軽く蹴る

 

ゴンッ

 

「おぅ、既にズタボロにして拘束しとる。」

 

全員の視線が

 

鎖でぐるぐる巻きになった鉄の塊へ集まった

 

「・・・・・・・・・。」

 

セリカが思わず一歩引く

 

「えぇ・・・。」

 

先生は苦笑しながら話題を変えた

 

「"そうだ。"」

「"ヘルメット団は?"」

 

シロコが静かに答える

 

「ヘルメット団は大半は倒した。」

 

少し間を置いて

 

「でも・・・。」

 

その言葉をノノミが引き継ぐ

 

「皆さん元気よく逃げちゃったんですよね~。」

 

「"逃げた?"」

 

先生が聞き返すと

 

ホシノがじとーっとおっさんを見る

 

「うへぇ~、なんでかねぇ。」

「前にアンラさんが沈めた船が、新品になって沖に浮かんでてね~?」

「その船に乗って逃げちゃったんだよねぇ~。」

 

おっさんは空を見上げた

 

「・・・・・・。」

 

知らん顔だった

 

ホシノはさらにじとーっと見つめる

 

「絶対知ってるよねぇ?」

 

おっさんは最後まで何も答えなかった

 

 

そんなやり取りをしていると

 

「あっ!」

 

聞き覚えのある元気な声が響いた

百夜堂の店先から、シズコがこちらへ駆け寄ってくる

 

「先生!」

 

先生も笑顔で手を振り返した

 

「"シズコ。"」

 

「"そっちは大丈夫だった?"」

 

シズコは胸を張る

 

「はい!けが人もいませんし!」

「アビドスの皆さんのおかげで無事解決できました!」

 

満面の笑み

 

そして

 

「百夜堂の――」

 

一拍置いて

 

「・・・いえ。」

 

「私達の勝利です!」

 

先生も自然と笑みを浮かべる

 

「"うん。"」

 

「"皆で力を合わせた結果だね。"」

 

その言葉に、お祭り運営委員会の二人も嬉しそうに頷いた

 

「やりましたね、シズコちゃん。」

 

ミモリが穏やかに微笑み

その横ではウミカが拳を握った

 

「これでやっと!」

「サマーリゾート・グランドアイランド全体を運営できますよ!」

 

シズコも何度も頷く

 

「そうね・・・。」

「色んな事があったけど・・・。」

 

「でも、ここからは安心して。」

 

「百夜堂の。」

「百夜堂だけの商売が始められるわ!」

 

その笑顔は、本当に嬉しそうだった

 

おっさんは少し離れた位置から、その様子を眺める

 

(・・・ええ顔するやん。)

(これなら百鬼夜行もしばらく行けとらんかったけど安泰やろ。)

 

そんな事を考えていた、その時だった

 

――――ババババババッ!!

 

大きなローター音が空から響く

 

全員が一斉に見上げた

 

「ヘリ・・・?」

 

アヤネが呟く

 

白い機体がゆっくりと海岸へ降下してくる

 

先生は小さく頷いた

 

「"来たみたい。"」

 

広場へ着陸するヘリ

 

風圧で砂浜の砂が舞い上がる

 

やがてローターの回転がゆっくりと弱まり

 

扉が開いた

 

最初に飛び降りてきたのは――

 

モモカだった

 

「よーし!」

「現場に到着!」

 

両手を大きく広げる

 

「う~ん!」

「夏の匂いがするし!」

「気に入ったよ!」

 

心底楽しそうだった

 

その直後

 

ゆっくり降りてきたリンが、すぐさま呆れたようにため息を吐く

 

「モモカ。」

「私達は遊びではなく。」

「仕事で来たのです。」

「連邦生徒会の一員らしく行動してください。」

 

「えぇ~?」

 

モモカは頬を膨らませる

 

「先輩かた~い。」

「ちょっとくらいいいじゃん。」

「良くありません。」

 

いつものやり取りだった

 

先生は二人へ歩み寄る

 

「"連絡したけど。"」

「"来るの早かったね。"」

 

リンは一礼する

 

「元々こちらへ向かう予定でしたので。」

「先生からの連絡で予定を早めただけです。」

 

先生は納得したように頷く

 

「"そうだったんだ。"」

 

リンは周囲を見渡した

 

「それで、拘束した人物は?」

 

先生が答えるより早く

 

おっさんが鎖を軽く持ち上げる

 

ジャラッ

 

ガシャァン!!

 

ぐるぐる巻きになった鉄の塊がリンの足元へ転がる

 

「おぅ。これや。」

「出来るだけ喋れんようにしといた。」

 

リンは一瞬だけ沈黙した

 

そして

 

「・・・なるほど。」

「またこの方ですか。」

 

どこか慣れたような口調だった

 

モモカが鎖の塊を覗き込む

 

「うわぁ・・・また捕まってる。」

「しかも前より酷くない?」*1

 

リンは静かに頷く

 

「モモカ。」

「収容してください。」

 

「はーい。」

 

モモカは数人の職員と一緒に鎖ごと持ち上げる

 

ガシャガシャと音を立てながら、そのままヘリへ運び込まれていった

 

それを見届けたリンは改めて全員へ向き直る

 

「皆さん、まず一つ。」

「今回こちらへ来た理由をご説明します。」

 

場の空気が少し引き締まる

 

リンは淡々と続けた

 

「このサマーリゾート・グランドアイランド群島ですが。」

「元々、連邦生徒会の所有地です。」

 

その場が静まり返る

 

「え?」

 

シズコが目を瞬かせた

 

リンはさらに説明を続ける

 

「今回拘束した人物が。」

「連邦生徒会の所有地であるにも関わらず。」

「勝手に土地利用権を販売していました。」

 

「その結果。」

「今回のリゾート狩り事件が発生した。」

「そう判断しています。」

 

先生はゆっくり目を閉じる

 

「"・・・ってことは。"」

「"つまり、あの権利書を全部集めても。"」

「"そもそも所有権自体が存在してなかった・・・?"」

 

「はい。」

 

リンは静かに肯定した

 

その横で、おっさんは腕を組んだまま

 

(・・・・・・やっぱ殺しとけば良かったか。)

 

心の中だけで呟いた

 

 

リンの説明を聞いてから

その場の空気が凍り付いていた

 

「・・・えっ?」

 

先生の次に声を漏らしたのはシズコだった

 

先ほどまで満面の笑みを浮かべていた顔が、ゆっくり固まっていく

 

リンは申し訳なさそうに目を伏せた

 

「もちろん。」

「横槍に等しい発言である事は重々承知しております。」

「また、手続き上の問題もありますので。」

「直ちに退去をお願いするつもりはありません。」

 

そこまで言ってから、一度だけ咳払いをする

 

「・・・そうですね。」

「あと三日以内に退去していただけますと助かります。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

誰も何も言えなかった

 

おっさんは腕を組んだまま、その様子を眺める

 

(アロナが言っとった通りやな。)

(真面目過ぎる。)

(悪い子やないんやろうけど。)

(融通っちゅう言葉を知らんタイプや。)

 

そんな事を思っていると

 

「あらあら・・・。」

 

ミモリが困ったように頬へ手を当てた

 

アヤネも呆然としている

 

「それじゃあ・・・。」

「私達が今までやってきた事って・・・。」

 

シズコの肩が小さく震えた

 

数秒、完全に固まり

 

そして――

 

「無駄だったってことぉぉぉおおおおお!?」

 

海岸中へ絶叫が響き渡る

 

先生も苦笑するしかなかった

 

「"権利書自体が偽物だったなんてね・・・。"」

 

その横で

 

ホシノがにこーっと笑う

 

だが、目だけは全く笑っていない

 

「うへぇ~、いかにもカイザーコーポレーションがやりそうな事だねぇ。」

 

ユメも同じ笑顔だった

 

「あの時、砂漠でスクラップにしておけばよかったかなぁ~?」

 

笑顔

 

なのに

 

周囲の空気だけ数度冷えた気がした

 

「「・・・・・・。」」

 

アヤネとセリカが思わず半歩下がる

 

(怖い。)

 

二人とも同じ事を思った

 

おっさんは横目で二人を見る

 

(おぉう・・・あの二人、本気で殺る顔しとんな。)

(まぁ、気持ちは分からんでもないけんども。)

 

そんな中

 

シズコはまだ納得できない様子だった

 

「こんなの!全然納得できない!」

「むしろ酷くない!?」

 

リンは深く頭を下げる

 

「無論、私達も大変申し訳なく思っています。」

「ですが、法的な手続き上。」

「やむを得ない事なのです。」

 

その誠実さが逆に効いた

 

シズコは

 

ガクッ

 

その場へ膝を突く

綺麗に漫画のようにガックリと項垂れていた

 

「社長ーー!!」

 

ウミカが慌てる

 

先生も駆け寄る

 

「"シズコ・・・。"」

 

ミモリも優しく呼び掛ける

 

「シズコちゃん・・・。」

 

イズナも心配そうだ

 

「シズコ殿・・・。」

 

ウミカも続く

 

「社長・・・。」

 

チセがぽつりと言う

 

「・・・タヌキさん。」

 

ホシノまで混ざる

 

「かわいいお蝶ちゃん。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

シズコはゆっくり立ち上がった

 

「いやいやいや!!」

「後半になるにつれて!」

「反応しにくい呼び方に変わってるし!!」

 

全員が吹き出し、空気が一気に緩んだ

 

シズコは大きくため息を吐く

 

「はぁぁぁ・・・。」

「分かった、分かったわよ!」

 

半分ヤケになりながら両手を上げる

 

先生が少し心配そうに尋ねる

 

「"・・・大丈夫?"」

 

すると

 

シズコはさっきまでの落ち込みが嘘のように笑った

 

「ええ!私!」

「こう見えて切り替えるの早いですから!!」

 

おっさんは少し離れた場所からその笑顔を見る

 

(・・・強い嬢ちゃんや。)

(普通なら泣いて終わりな所をそれでも前向くんやな。)

 

ほんの少しだけ

 

口元が緩んだ

 

 

立ち直ったシズコはリンへ向き直る

 

「その代わり!条件があるわ!」

 

リンが首を傾げる

 

「条件・・・ですか?」

 

シズコは力いっぱい宣言した

 

「退去する前に!」

「百夜堂の海の家で宴会を開かせてもらいます!!」

「折角みんな頑張ったんだし!」

「それくらいしてもいいでしょ!」

 

「おっ!」

 

モモカが真っ先に反応する

 

「いいねぇ!宴会!最高じゃん!」

 

「モモカ!?」

 

リンが思わず振り返る

 

「あなたは少し黙っていてください。」

 

「えぇー?」

 

そのやり取りに先生が苦笑した

 

「"私からもお願い。"」

「"リンちゃん。"」

 

「・・・。」

 

リンはこめかみを押さえる

 

「先生、リンちゃんと呼ぶのはやめてください。」

 

一つため息を吐いて

 

「・・・分かりました。」

「それくらいでしたら許可します。」

 

その一言で

 

シズコが飛び上がる

 

「やったぁ!それじゃ!」

「早速みんなで取り掛かりましょう!」

 

「「「おーーーっ!!」」」

 

海岸へ歓声が響いた

 

おっさんはその輪から少し離れた場所で、その光景を静かに眺めておっさんは。)

(邪魔にならんよう端っこでジュースでも飲んどこか。)

 

連邦生徒会の面々もいる

 

今は目立たない方がいい

 

そう判断したおっさんは、皆が準備で賑わい始めるのを見届けると、

そっと一人、海の見える岩場の方へ歩いていった

 

 

 

【百夜堂出張店・海の家】

 

宴会の準備は驚くほど早かった

 

百夜堂の店員達が机を並べ

温泉開発部が手際よく調理器具を持ち込み

玄武商会が次々と食材を運び込む

気付けば海辺には立派な宴会場が出来上がっていた

 

「はいはーい!」

 

「焼きそば出来ましたよー!」

 

「こちら焼き鳥追加でーす!」

 

「冷たい飲み物はこちらです!」

 

あちこちから賑やかな声が飛び交う

 

先生も自然とその輪へ入り

 

アビドスの皆や百鬼夜行の生徒達と笑い合っていた

 

アヤネは感心したように周囲を見渡す

 

「それにしても・・・。」

「シズコさんの手腕には正直驚きました。」

「この宴会の準備もそうですけど。」

「イベント事に関しては、やっぱり流石プロですね。」

 

シズコは少し照れ臭そうに笑う

 

「えへへ。」

「こういうのが私達の仕事だからね。」

 

すると

 

ホシノがジュースを片手に笑った

 

「うへぇ〜、もし機会があったらさ〜。」

「今度アビドスで砂祭りやる時。」

「ぜひアドバイス欲しいくらいだよね〜。」

 

その一言でユメの動きが止まる

 

「・・・・・・。」

 

ゆっくり

 

ホシノを見る

 

その目は、じんわりと潤んでいた

 

「・・・ホシノちゃん。」

 

「え?」

 

ホシノが振り向く

 

ユメは嬉しそうに微笑んでいた

 

「今、砂祭りって・・・。」

「やるって言ってくれた。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

ホシノの顔がみるみる赤くなる

 

「あっ、いや。」

「その・・・ですね。」

 

「・・・・・・なんですか・・・悪いですか・・・。」

 

照れ隠しのように顔を逸らした

その様子を見ていたアヤネが嬉しそうに笑う

 

「はい!また砂祭りを開く時は。」

「ぜひお願いします!」

 

「もちろんです!」

 

シズコも笑顔で頷いた

 

「任せて!」

「凄いお祭りにしましょう!」

 

「おぉー!」

 

周囲から拍手が起こる

 

その輪から少し離れた場所

 

海が見える岩場に腰を掛け

おっさんは紙コップのオレンジジュースを飲んでいた

 

「・・・・・・。」

 

賑やかな笑い声だけが風に乗って聞こえてくる

 

(平和やな。)

 

連邦生徒会

 

百鬼夜行

 

アビドス

 

今日は全員揃っている

 

だからこそ

 

自分は混ざらない方がいい

 

(おっさんがおったら。)

(余計な説明増えるだけやし、)

(後、あのアホの子がリンに何喋ってるか分かったもんやないしな。)

 

そう思いながらジュースを一口飲む

 

その時だった

 

「"アンラさん。"」

 

聞き慣れた声

 

振り返る

 

先生だった

 

両手に紙コップを持って歩いてくるその姿を見て

おっさんは少し笑う

 

「なんや。」

「宴会抜け出してええんか?」

 

先生も苦笑した

 

「"少しくらいなら。"」

 

そう言って

 

おっさんの隣へ腰掛ける

 

二人で海を眺める

 

しばらく波の音だけが流れた

 

やがて先生が静かに口を開く

 

「"・・・今日は。"」

「"助けてくださってありがとうございました。"」

 

おっさんはジュースを飲みながら首を振る

 

「まぁ、気にせんでええ。」

「今回はタイミング良かっただけやしな。」

 

少し間を置いて先生を見る

 

じとーっ

 

「・・・それより。」

「犯人分かった時点で、こっちにも一報くらい入れんかい。」

「心臓に悪いねん。」

 

先生はその視線を受けて苦笑した

 

「"・・・ははは。"」

 

こちらを凝視しながら言葉を続ける

 

「"何故かシャーレで起きてから。"」

 

「"そのまま救助要請。"」

 

「"誤解を解いて。"」

 

「"利用権を回収して。"」

 

「"フランチャイズ契約をまとめて。"」

 

「"カイザーに誘拐されて。"」

 

「"アンラさんが来て。"」

 

「"気付いたら今だったから・・・。"」

 

「"本当に連絡する余裕がなくてですねぇ・・・。"」

 

おっさんは数秒黙る

 

「・・・・・・。」

 

そして

 

おっさんが苦笑いしながら

 

「・・・ははっ。」

「ま、まぁそれならしゃあないわな。」

 

と、先生の視線から顔を逸らして言う

 

先生も思わず笑う

 

「"ふふ・・・。"」

「"それにしてもこの数日は忙し過ぎて、"」

「"何が何だか分からないまま終わっちゃいました。"」

 

二人は顔を見合わせて笑った

 

少し離れた宴会場からは

 

「先生ー!」

「焼きそばなくなりますよー!」

 

シズコの元気な声が響く

 

先生が立ち上がる

 

「"行かなきゃ。"」

 

「おう。」

 

おっさんは片手を軽く上げる

 

「楽しんでこい。」

 

先生は少しだけ微笑んだ

 

「"アンラさんも来ませんか?"」

 

おっさんは首を横に振る

 

「おっさんはええわ、今日は皆の勝利やしな。」

「主役は先生らやろ。」

 

先生は少しだけ困ったように笑ってから、小さく頷く

 

「"・・・分かりました。"」

「"また今度、一緒に。"」

 

「おう。」

「その時はおっさんが連絡したるわ。」

 

「"連絡?"」

 

「ディナーや。」

 

「"あっ。"」

 

先生はそう言われ顔が赤くなるも、楽しそうに笑う

 

「"楽しみに待ってますね。"」

 

そういって先生は皆の元に駆けて行った

 

おっさんはその背中を見送り

オレンジジュースを一口飲んだ

 

夕日に照らされた海は、静かにきらめいていた

 

 

 

*1
前はユメがズタボロにして鎖でぐるぐる巻きにして連れてきた




すっげーはしょったけどこれで取り敢えず、
カイザーPMC元理事、現スクラップ候補一号さんが出てくる、
アビドスリゾートからの出張!百夜堂海の家フランチャイズ計画のブルアカでクッソ珍しい、
続き物のイベントの両方が終了しました。

ちなみに今回アンラが結構冷酷に見えた人、正常です。
大人相手のアンラは大体こんな感じ・・・というより、
これが本来のアンラです。


そして伏線その1
アホの子(アロナ)がリンちゃんにアンラの事を何か喋ってる可能性がある。

伏線その2
アンラは百鬼夜行に前に行った事がある。


まぁ百鬼夜行に関してはトリニティ以上の出禁になってるんで、
具体的に言うと、百鬼夜行の自治区内に入った瞬間感知されて襲ってきて、
アンラと対等の戦闘が起き、二人だけの大戦争が起こります。
戦闘規模がおかしい事になるので、特殊な空間でしかやり合えません。
まぁこれに関しては9割9分アンラが悪いのでアンラ自身も、戦闘というより、
逃げに徹する感じになりますが。

そう言えば、私匿名投稿してるのですが、
こっそり本アカの方で、この小説の未来を含んだクッソネタバレ設定集を活動報告で公開してるのですが、どこで見つけるのか何名かの人が辿り着いてるようで閲覧数が増えてるんですよね・・・
本当に凄い・・・どこでみつけたんだろ・・・


そういや、今回のお話で、ロスト・パラダイス・リゾートっていう原作での名称から、
この世界独自の名称に置き換えてるんですが、
一応理由がありまして、頭にロストって付いてるリゾート地ってまぁ無いじゃないですか?
なので、無い頭振り絞ってそれっぽい名前つけたんですよね。
ぶっちゃけ、元の奴でもいいので知らない間に変わってるかもしれません。



おっさんプチ情報
今回登場した人形は、
まぁ呪いの人形、というわけではなく普通に雑に作っただけのアレ自体は人型の布です。
じゃーなんで屑鉄さんがあんな無残な姿になったのかと言うと、
これも魔術・・・というより厳密に分類するなら呪術、その中の類感呪術という物を使って、
人形と屑鉄さんにリンク(呪い)をかけて相手と人形の結果を繋げるっていう呪いです。

ちなみにこれ、実際にWikiとかにもあるクッソ有名な呪術です。
日本だと丑の刻参りがこれになりますね。

アンラの魔術の幅どうなってんねん!って思うかもしれませんが、
伊逹に世界線旅して魔に関する知識を収集してないんですよねあのバケモノ。



さて・・・
次の更新は少しだけ空くと思いますー!
先生とのデート回なのでちょっと気合入れて書くぞー!

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