オラリオで娯楽革命を   作:寝心地

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英雄王

翌朝、リュウイチとミユはアストレアとヘルメスの元へ来ていた。

 

「つまりそのギルガメッシュと言う人物は第一級冒険者並の力を持っている、と言うことで良いのかな?」

 

「認識が甘いですヘルメス様、彼がその気になれば【ベヒモス】と【リヴァイアサン】と【隻眼の黒龍】を同時に相手して圧勝出来ます」

 

「「ッ!!」」

 

ヘルメスとアストレアはミユの言葉に少なくない驚愕を覚える。

 

「更に言えばそこにこれまでの英雄が加わっても多分勝てないでしょう。英雄達の頂点に立つ故に【英雄王】なんですから」

 

「それは、またゼウス・ヘラよりも厄介な相手が敵に回ったな」

 

「ええ、まるで混沌が貴方達の存在によってズレた歴史を修整するかの様ね」

 

「けど、ベルなら勝てる」

 

「何故そう言い切れる?彼は確かに我々にとって英雄の様だが英雄の雛鳥に過ぎない」

 

「そう、奴は英雄の雛鳥だ。だが、だからこそギルガメッシュはベルに本気を出せない」

 

「どういう事?」

 

「幾ら英雄の頂点でも元が人間である以上弱点が存在する。ギルガメッシュの場合まずその人間性、彼は英雄であると同時に王でもある故に認めたもの以外を見下し慢心する癖がある。そしてそうして見下している相手にギルガメッシュは決して最強の武器を使わない」

 

「私達の故郷ではそんな様から【慢心王】なんて呼ばれてる位です」

 

「成る程、つまり油断している内に決着をつけてしまおうということか、でもそれだって向こうに認められて本気を出されたら終わりだろ?」

 

「そこで第二の弱点、と言うかこれは相性ですね」

 

「相性?」

 

「幾らギルガメッシュでも技の相性だけは絶対です。そしてギルガメッシュに弱点を取れる技をベルは持っている」

 

「しかしそうなると、此方も色々と動かないといけないね、この情報を【勇者】とギルドに流して交戦しない様に…………」

 

ヘルメスはブツブツと悪巧みをしながら部屋を出ていきアストレアも自身の眷属達にギルガメッシュの事を周知させるべく動いた。

 

リュウイチとミユも2人が去った後街に戻ると何やら住民達が慌ただしく走っているのが見え聞き耳を立てる。

 

『おい、【ロキ・ファミリア】の本拠が襲撃されたって本当か!?』

 

『間違いないらしい。【黄昏の館】から煙と火が出てるのを見た奴が居るらしい』

 

『2大派閥の片割れを襲撃するとは、闇派閥は調子に乗るばかりだな、早く何とかして欲しいもんだぜ』

 


 

等の【ロキ・ファミリア】本拠では団員が無数に倒れ幹部達も重傷を負う大惨事になっていた。この光景を作り上げた襲撃者はただ1人。

 

「どうした【勇者】?まさかお前の力はこの程度ではあるまい?」

 

「クッ!!君は一体…………」

 

「我が真名を傾聴したくばそれに相応しい格を示せ、次は20で行くぞ」

 

ギルガメッシュがそう言うと背後から予告通り20の波紋が現れ凄まじいスピードでフィンに向かって飛んでいく。

 

「クッ…………ガハッ!!グアアアアアアアアアアアアア!?」

 

2〜3打ち返した所で限界に達し残りの武器を全て受けたフィンは意識を失いその場に倒れ二度と起き上がる事は無かった。

 

「………………………………はぁ、つまらん。この程度で音を上げるとは、奴らの言う通り所詮は人造英雄と言う所か、もう良い、そのまま朽ち果てろ雑種」

 

ギルガメッシュはその光景に飽きたのかそう言い【ロキ・ファミリア】の本拠から姿を消した。

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