ベルは【暗黒期】のオラリオを徘徊しとある縁ある場所にたどり着く。そこはまだ【聖火の遊技場】になる前の廃れた廃教会。
折角だからと寄った先でベルは再びアルフィアに遭遇した。
「どうして…………ここに?」
「妹が愛していた場所だ。だから来た」
「……貴女はどうしてオラリオと戦うんですか?なんで悪に」
「何故私が答えなければならない。それよりも黙っていろ、この教会の静穏を汚すな」
「………………………………はぃ」
暴君の有無を言わせぬ圧にベルは押し負け黙り込む。
「今から血迷う。1つ答えろ」
「え?」
「もし、【自分が想う者に会えば世界が滅ぶ】として、お前ならどうする?」
「つまり、自分の為に我儘を押し通すか、我慢して世界を救うか、そういうことですか?」
「そうだ、早く答えろ」
「…………………………………………」
「どうした?早くしろ」
「…………そんなの、どっちを選んでも良いと思います」
「何?」
「だって、やりたい事を我慢して救う世界が理想郷とは限らないし、滅ぶとしてもそれまでの間はきっと幸せでいられる。ならその選択の答えはきっと【どちらも正しい】」
「………………………………そうか、そうだな。どちらにしても私は選んだ。それだけの事だ」
アルフィアはそう言うと廃教会を出ていった。
その後、ベルはシル(ヘルン)とアイズ(幼女)とアーディ(錯乱)2回戦を【アストレア・ファミリア】の前で繰り広げる事になった。
「シロ、会いたい人には会えた?」
「はい、でも同時に分からない事も増えました。あの人達が何をしたいのか」
「そっか、シロはその人達をどうしたい?」
「………………多分ですけど、その行いを【間違ってない】と言わせたいんだと思います」
「間違ってない?許してあげたいとか止めさせたいじゃなくて?」
「それは多分、僕には出来ないことだし簡単にやっちゃいけない事だと思います。それならせめて、自分の行いが間違いじゃなかったって言って欲しい。それはとても難しい事で【正義の味方】や【英雄】にだって簡単に出来やしない事だと思うから」
「そういう人を、シロは知ってるんだね」
「はい」
「そうなんだ、その人はどんな人なの?」
「……………………【正義の味方】の意志を継いで【英雄】になった人、多くの人を助ける為に死後の安らぎすら売り渡して多くの人を救う為に多くの人を殺してしまった人、そうして苦難の末に最後は答えを得た僕の憧れの人です」
「へぇ~、答えってどんな答えを得たの?」
「後悔ややり直しを望んでその結末を呪っても、決して【間違いじゃなかった】そう言う答えです」
「そっか、シロは探してる人にそんな風に思って欲しいんだね」
「はい」
2人が笑いそんな会話をしている姿を2人の狂った妖精が見ていることに、ベルは気付いていなかった。