無数の剣撃が火花を散らす中でギルガメッシュは笑っていた。
「ハハハハハハハハハ!!どうした雑種!!あやつよりもあらゆる精度が悪いぞ!!」
(睡眠不足が祟ったか、前回と違い格上との連戦が続いてたから疲労も段違いか、予想より速いな)
リュウイチはディース姉妹を銃撃しながらベルの不調を悟る。
「鬱陶しいわ!!道化師の肉片!!その煩い武器も何もかも!!」
「ソイツぁ良かった、それが俺の役割だ」
(とは言え此方の不利に変わりはない。ベルは早くもダウン寸前、出来るならアーディにも戦って欲しかったがあの傷じゃ無理だろう。ポーション飲ませたとは言え意識があるのかも怪しい)
リュウイチは冷静に戦力差を分析する。
(クソ!!やっぱり最低でも1人【アストレア・ファミリア】から引っ張ってくるんだった!!)
「アハハハハハ!!どうしたの!?勢いが無いじゃない!!」
「口だけなら誰にでもできるわ!!それとも時間稼ぎが目的?残念、幾ら【道化師】でも【王様】に勝つのは不可能よ!!」
「その通り、だって【王様】は王様だもの!!」
「フッ、その通りだ。アイツは王様だ」
「あら、貴方も王様の凄さを理解した?」
「ああ、良〜く知ってるさ。でもな、お前達が知らない事を教えてやるよ。アイツは王だが【戦士】じゃない」
「「???」」
「分からないか?つまり生粋の戦士である【冒険者】には敵わないって事だ」
当時に遠くの方で戦うベルとギルガメッシュにも動きが現れる。
その光景にリュウイチとミユは我が目を疑った。
現れたのは光り輝く黄金の聖剣、対し天にまで伸びる無数の枝分かれした何か、2人はそれぞれが何かを知っていた。
黄金の光はセイバーの象徴である最も著名な聖剣がその真価を発揮した姿、その名も【
対し枝分かれしている方は収束しギルガメッシュの手に一本の剣が現れる。
「【
「【
2つの攻撃と同時にベルの展開した【無限の剣製】が崩れ落ち世界が元に戻る。
「我を此処まで追い詰めた事は褒めてやるが、同じ手が2度通用する我では無いぞ?」
「最っ悪だ!!」
ギルガメッシュは重傷を負いながらも存命でベルは重傷を負い呻いている。
(体が消えないって事は意識はある様だがとんでもなく不味い展開だ!!まさか【
「さて、そろそろ幕引きと行こう。【姫役】共々死ぬが良い」
無数の黄金の波紋が一同を取り囲む。
(不味い!!どうするどうするどうするどうする!?)
その瞬間、完全に蚊帳の外だったアーディから魔力が溢れた。
時を少し巻き戻しベルが【無限の剣製】を発動したばかりの時。
(あれ?ここ、私知ってる…………何だっけ?)
寝そべる横に突き刺さる剣を見てアーディの中にとある存在が思い浮かぶ。
(ああここ、アーチャーさんの心象風景の中だ)
次にアーディが認識したのは何処からか響く剣戟の音。
(シロ?戦ってるの?私の為?私のせいで?立たなくちゃ、彼を助けなきゃ……………………どうやって?)
不意に浮かんだ小さな疑問がアーディの体を縛り付ける。
(どうやって助けるの?彼よりも弱いのに…………どうやって戦うの?こんなに傷だらけなのに………………誰か、私の代わりに、彼を助けて)
切実な願いはやがて唄となってアーディの口から溢れる。それは二人が出会うきっかけになった彼らを呼び出す儀式の唄、故にそこから呼び出される英霊もまた決まっている。
光は大きなうねりとなって周囲に暴風を起こす。その風に全員が目を塞ぎ突然の事に困惑する。
やがて風が止み光が収まるとそこには【正義の味方】が立っていた。
「サーヴァント アーチャー、召喚に応じ参上した」
奇跡は【正義】に微笑んだ。