ヘファイストス錯乱事件から数日後
「ただいま〜」
リュウイチは両手に大きな箱を抱えながら帰ってくる。
「おかえり〜」
「おかえりなさい、その箱なんですか?」
リリルカがリュウイチが持って帰ってきた箱について尋ねるとリュウイチは箱を空ける。中には大量の紙と1つのトランプセットが入っていた。
「これは…………」
「兄さんこれが例の…………」
「ああ、新商品の肝だ」
「新商品?ああ、この前撮った奴ですか、しかしこれでですか?」
リリルカが箱の中から1枚紙を取る。何処にでもある様な厚紙でとてもゲームと関係があるとは思えなかった。
「これで作れるのかい?」
「勿論だ、これからこの紙を使って全く新しい【カードゲーム】を作る!!」
「「新しいカードゲーム…………」」
「それってあれかい?トランプとかと同じ奴かい?」
「その通りですヘスティア、しかし此方のゲームの見所はカードの種類と絵にあります」
「種類と絵?確かにあれはカッコよかったけど」
「はい、例えば前に見せたこれ」
そう言って1枚のカードを3人に見せる。
「これは俺がスキルで作ったカードですがこれをヘスティアとリリルカさんに作ってもらいます」
「「ええええええええええええ!?」」
「何でですか!?私とヘスティア様で作るんですか!!リュウイチ様とミユ様で作れるならそれで良いじゃないですか!!」
「俺とミユは【テレビゲーム】を作るので手一杯だ。それに機材は全て作った。ヘスティアとリリルカさんがやるのは梱包とエラー品を省くのとカードを店に置く事位だ。リリルカさんはその間は店先に立たなくて良いから」
「ま、まぁ、それ位なら」
「それで、このゲームの名前は何というのですか?」
「うん、このゲームの名は全ての遊戯の王という意味で【遊戯王】だ」
「それじゃあ私は遊戯王の宣伝して来るから〜」
ミユはそう言うとプロジェクターと机を持ちさっさと部屋を出ていった。
「ただいま戻りました〜」
「おう、おかえりベル君」
「ちょっ!?リュウイチ君!!引っ張るな!!」
「そうですよ!!止めて下さい!?」
【遊戯王】のカードを刷る為に、挨拶と同時にヘスティアを作業部屋に引き摺り込んだ。リュウイチと引きずり込まれたヘスティアとリリルカは、ベルが出ていく時に手ぶらだった筈の手に、1冊の本がある事に気付かなかった。
「で、ベルが渡された本が【
「「「「はい」」」」
「兄さんが居ながら何やってんですか。それで発現した魔法は?」
ミユが尋ねると、ヘスティアが1枚の紙を差し出し、その内容を確認したミユは天を仰いだ。
「ヘスティア、分かってます?これ現状でも最強なのに時間が経つ程手が付けられなくなりますよ?」
「しょうがないだろ、発現しちゃったんだから。と言うか君達がゲーム開発を止めれば…………」
「「それはあり得ない」」
「「ですよね〜」」
こうして、【ヘスティア・ファミリア】に悩みの種が1つ増えた。
ベル君の魔法
【
既存のゲームキャラクターの能力を完全再現出来る。
詠唱式【決められた正義、決められた悪】【救いがあり、滅びがあり、物語がある】【彼らの物語をここに】