オラリオで娯楽革命を   作:寝心地

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戦争遊戯

ある日の事

 

「ただいま〜」

 

「いったたた」

 

ミユが帰ってくるとそこには傷の治療を受けるベルの姿があった。

 

「あれ?ベル君ケガしたの?」

 

「それが他の冒険者と喧嘩したんだって」

 

「ふぅ〜ん、珍しいね君が喧嘩なんて」

 

「だって、皆さんをバカにされて」

 

その言葉にピクリとリュウイチとミユが反応する。

 

「私達を?」

 

「はい、お二人の事を冒険しない臆病者だと言ってました」

 

その馬に居合わせたリリルカが事の経緯を説明する。

 

「ほほぉ、それは中々な喧嘩を売ってくれたね」

 

ミユは珍しく激怒の表情を見せリュウイチはため息を吐く。

 

「それはそれとしてやられたな」

 

「だね」

 

「やられたって?」

 

「相手は誰でした?」

 

「【アポロン・ファミリア】です」

 

「アポロン、噂に聞く太陽神か、ほぼ確定だな」

 

「アポロンは欲しい物はどんな手段を使っても手に入れる一面を持つと以前お客さんに教えてもらったんです」

 

「恐らく更に何か仕掛けてくると思いますよ」

 

翌日

 

「と言う事で渡されました」

 

「「ほら来た」」

 

ベルからヘスティアに渡された紙を見てリュウイチとミユは思わずそう言う。

 

ヘスティアが渡された封筒を開ける。

 

「【神の宴】の招待状みたいだね、ガネーシャの宴から約1月、そろそろ誰かが始めるだろうとは思ってたけど」

 

「絶対何か仕掛けてきますよ?」

 

「安心しろ、その時は此方も仕掛ける、奴らのやろうとしてる事は大体察しが付く、昨日ギルドに行って聞いてきた」

 

「「「「いつの間に…………」」」」

 

「…………そうだね、どっちみち逃げられないならさっさと面倒事を片付けた方が良いし皆で行ってみようか」

 

「「「「皆?」」」」

 


 

【神の宴】当日

 

ヘスティアとミユ、それとリリルカはそれぞれロングドレスに身を包みリュウイチとベルはスーツを着る。招待状には5人以下の眷族の同伴可と書かれており完全に【ヘスティア・ファミリア】に何か仕掛ける気満々なのが透けて見えた。

 

「最近ずっとスーツ着てる気がするな」

 

「リュウイチ様の仕事にはベル様を支援してくれる方との契約も入ってますからね」

 

「取り敢えず楽しめる内に楽しもうじゃないか!!」

 

ヘスティアにそう言われ【ヘスティア・ファミリア】は会場に入場する。

 

酒や料理を楽しんでいると展開もそこそこになって来ると早速アポロンが仕掛けてくる。

 

「ヘスティア、この前はうちの子が世話になったな」

 

「此方こそ」

 

「兄さん、始まりましたよ」

 

「ああ」

 

ヘスティアとベルにアポロンが話し掛けるとリュウイチとミユもヘスティアの隣に立つ。

 

「先日君の所の眷族にうちのルアンが重傷を負わされた、謝罪を要求したい」

 

アポロンがルアンと思わしき人物の方を見るとそこには包帯でグルグル巻きになったパルゥムがいた。

 

「いてぇ〜!!いてぇ〜よぉ!!」

 

大袈裟に騒ぎ立てるパルゥムに冷ややかな目を向けながら取り敢えずアポロンの言い分を聞く。

 

「ヘスティア、君には責任を取ってもらいたい」

 

「そうは言うけどね、此方もベル君が負傷させられたんだ、はいそうですかと納得はできないよ」

 

「どうあっても言い逃れる気か?ならばしょうがないヘスティア、君に【戦争遊戯】を申し込む!!」

 

その言葉に周囲の神々はワイワイと騒ぎ立てる。ここで普段のヘスティアなら慌てふためきろくに返答できなかっただろう。しかし予めリュウイチから話を聞いていたヘスティアは冷静に返答する。

 

「良いだろう。受けようじゃないか、それで?何を賭けるんだい?」

 

「なっ!?」

 

アポロンはヘスティアがゴネると思っていたのか返答に驚きそんな声を上げるが直ぐに何でも無い様な顔を作り誤魔化す。

 

「私が勝てば君の眷族を全て頂く!!」

 

「僕達が勝ったら?」

 

「お前の願いを全て聞こうじゃないか」

 

「神アポロン、折角なので私から提案をさせて頂きたい」

 

アポロンの宣言と共にリュウイチが動き出す。

 

「お前は…………ヘスティアの眷族だったな、何だ?」

 

「私達と貴方達とでは戦力に大きな差がある。他の如何なるルールもそちらにお任せするので此方のルールを1つ聞いて頂きたい」

 

「ほぉ、良いだろう言ってみろ」

 

「はい、私が提案するのは【互いに他派閥、及び派閥以外の如何なる所からも際限なく援軍を要請できる】と言うものです」

 

(要するに互いにどれだけ援軍を呼んでも構わない、と言うことか)

 

「良いだろう、そのルールだけはアポロンの名に誓って絶対に追加しよう。異論ある者は居ないな?」

 

アポロンはこの瞬間自ら勝利を捨てた事に気付く事は無かった。

 

それから暫くして【戦争遊戯】のルールが決められ発表された。

 

期間は一月後

 

内容は【攻城戦】守り手【アポロン・ファミリア】攻め手【ヘスティア・ファミリア】

 

ルール

 

1つ勝敗は互いの大将がやられた場合決着とする。

 

1つ、互いに際限無く他派閥、派閥以外からの援軍を良しとする

 

他にも細かいルールが幾つかあるが大体のルールはこんな物だった。

 

そして、【戦争遊戯】のルール発表から間もなく、【聖火の遊技場】から1つの発表がされた。

 

《【ヘスティア・ファミリア】に付き最も大きな戦果を上げた者、及びその者の主神には【望みのゲーム】を作らせる権利を与える。我々はこれを一切の拒否無く作成・販売するものである。また公平性を期す為戦果の選定はギルドが行う物である》

 

要するに【味方してくれた人達の中で一番頑張った人にはどんなゲームでも作ってあげるよ♪】と言うことである。

 

この話を聞いた途端中立を気取っていた神々は愚か【アポロン・ファミリア】に味方すると言っていた神々すらも掌を返し【戦争遊戯】が始まる頃にはほぼ全てのファミリアが【ヘスティア・ファミリア】に味方する事を表明した。

 

最早これは【アポロン・ファミリア】VS【ヘスティア・ファミリア】では無く【アポロン・ファミリア】VSオラリオと言っても過言では無い事だった。

 

アポロンはこの件を散々ゴネたが味方は一人もおらずこのままの状態で【戦争遊戯】が始まった。

 

オラリオを相手になす術があるわけもなく【戦争遊戯】は1時間程で終わった。

 

翌日、ギルドからの発表で最も戦果を挙げたのは大将であるヒュアキントスを打ち倒したベル・クラネルと言うことになった。

 

因みにベルがどうやって倒したかと言うと魔法でクレイトスの能力を再現し気絶するまで存分に殴り蹴り振り回し叩き付けボッコボコにした。

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