「「「「「………………………………」」」」」
ある日、【ヘスティア・ファミリア】の面々はため息を付いていた。その理由は
「まさかダンジョンで襲って来るとは」
「しかもベル様と命様を攫われるとは、不覚です」
「兄さん」
「ああ、確認だがベルを攫ったのは【イシュタル・ファミリア】で間違いないんだな?」
「ええ、十数人で襲ってきましたがその全員がアマゾネスでした。この特徴は間違いないでしょう。ですが」
「証拠が無い、か」
「はい、流石にそれだけでは動けませんよね?」
「そうだな…………何か出来るとすればそれは今そこにいるだろうベルと命だけだ、今はな」
【イシュタル・ファミリア】の本拠 その隠し通路
春姫の助けにより何とかヒキガエルことフリュネから逃げ遂せたベルは春姫も共に来ないかと提案するが春姫は娼婦である事を理由に拒否し迎えに来たアイシャによって再び連れ去られてしまう。その後、何とか命と合流し1度【ヘスティア・ファミリア】の本拠へ戻り命の口から春姫を使ったイシュタルの計画が語られた。
「成る程、娘1人に背負わせるには随分と重い計画だな」
「しかもそれを良しとしてるのが腹立ちますね」
「それでベル、お前はどうしたいんだ?」
「え?」
「いやだからその事実を知ってどうしたいんだ?」
「僕は…………春姫さんを助けたい」
「なら行け、お前はもう力を持ってるだろ?」
「ッ!!はい!!」
「おいおいベル、お前らだけで話しすんなよ、俺も混ぜろって」
「しょうがないですね、ベル様は」
「元は私が相談も無しに動いた結果、勿論助太刀させて頂きます」
ベル達はそう言うと準備を整え【イシュタル・ファミリア】の本拠へ向かいリュウイチとミユ、そしてヘスティアはそれを見送った。
「さて、援軍を要請しに行くか」
「はい」
リュウイチとミユはそう言って何処かへ向かう。
一方ベル達は春姫を救う為【イシュタル・ファミリア】を打ち倒しベルは【イシュタル・ファミリア】の本拠の最上階に辿り着く。
「今助けます春姫さん」
「ベル様いけません!!私の様な穢れた娼婦の為に命を賭けるなど!!」
「穢れた娼婦を救うんじゃない、泣いている女の子を助ける為に命を張るんです」
ベルの宣言に春姫は涙を流しフュリュネがその間に立ち塞がりベルと激突する。
「春姫ぇええええええええ!!魔法をよこしな!!」
春姫は詠唱を唱えフュリュネは勝利を確信した様なしたり顔を浮かべるがベルはその隙に魔法を唱え更にスキルを発動する。
「【決められた正義、決められた悪】【救いがあり、滅びがあり、物語がある】【彼らの物語をここに】」
ベルのスキル、【英雄願望】その撃鉄は英雄を思い浮かべる事、そしてベルが思い浮かべる情景の対象は【衛宮士郎】
「【
中でもベルが思い浮かべるのはベルの中で最新のルートを辿ったただ1人の為の【正義の味方】
「【
ベルそのモノにその力は無いがその魔法はそれらを可能にする。曰く
「【
ベルの目から血が流れる、頭が急激に痛みパンッと小さく弾けた音が聞こえた、きっと脳を損傷したのだろう。このままではその技を打つ前に自滅する。そう、このままでは
「【大きくなぁれ】【ウチデノコヅチ】」
ベルの体に光の粒子が纏われる。春姫の唯一にしてイシュタルが手放そうとしなかった力、その能力は一時的な
「春姫ぇぇええええええええ!!この醜女があああああああああああああああ!!」
フリュネが凶行に走った春姫に拳を振り下ろそうとする。その姿はさながら狂戦士の様。
その隙を見逃さずベルは走る。音より早く、光より早く、その九連撃が叩き込まれフリュネは音もなく崩れ落ちた。