オラリオで娯楽革命を   作:寝心地

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暴走

チャンピオンシップが無事終了し【遊戯王】人気は更に高り2号店は常に人で溢れかえる様になった。

 

「白いドラゴンさんで攻撃ー!!」

 

「うわぁああああ、や〜ら〜れ〜た〜!!」

 

ウィーネは最近【遊戯王】の対戦を申し込まれる事が多く連戦連勝を重ねていた。最も対戦を申し込む側が勝つつもりが一切無いので記録として残して良いのかは疑問だが。

 

因みにウィーネはまだ文字が読めないので基本イラストの第一印象で読んでいる。

 

しかし全員が全員優しい訳ではなくモンスター相手だからと稀に下衆な奴が現れるがそういう時に限ってウィーネはドロー運に恵まれ盤面をあっという間にひっくり返し勝つ。此方はしっかり記録に残っている。これには2人も

 

「めっちゃ勝つじゃん」

 

「カードの精霊に好かれてるんじゃないか?知らんけど」

 

とか言う会話をしていた。

 

そんな平和な日々が数日続いたある日、それは突然訪れた。

 

「ミユさん、ウィーネ見ませんでした?」

 

ベルがミユに声を掛けるとミユは首を傾げ答える。

 

「ウィーネちゃん?この時間ならご飯食べてるんじゃないの?」

 

「それが、ご飯だから呼ぼうと思って部屋に行ったら居なくて、神様も春姫さんも探してるんですけど」

 

その言葉にミユは目を鋭くしリュウイチもやってくる。

 

「どうした?」

 

「兄さん、ウィーネちゃんが行方不明になりました」

 

その言葉にリュウイチは険しい表情を浮かべる。

 

「取り敢えず全員を集めろ、何が起きているか調べる」

 

リュウイチの言葉にベルとミユは動き出し全員をリビングに集める。

 

「では緊急会議を始めます。議題は【行方不明になったウィーネちゃんの行方について】です」

 

「ああ、最後にウィーネを見たのは?」

 

「私が寝室に送り届けた時が最後だと思います」

 

「つまり朝起きた時見た奴は1人も居ないと」

 

「夜中に1人で散歩に行って帰って来てない…………なんてことはあるわけ無いよなぁ〜」

 

「………………………………フェルズさんと連絡を取るべきだと思います」

 

「その必要はない」

 

ミユの言葉に誰とも付かない声が響きフェルズが姿を現す。

 

「フェルズさん、どうかしたんですか?」

 

「異端児達が襲われた。何人かの異端児が攫われた。その結果彼らが18階層に侵攻を始めている」

 

「此方もウィーネを攫われた、恐らく同一人物、もしくは同一組織だろうが、相手は分かっているのか?」

 

「彼らなら知っている可能性が高い」

 

フェルズの言葉を聞きベル達はダンジョンに向かう事を決めた。

 


 

「ベル君達大丈夫かな?」

 

ヘスティアはベル達が出ていった玄関を見つめそう呟く。

 

「ヘスティア、6回目だよそれ言うの」

 

「心配なのは分かるが今はベル達を信じるしか無いだろう。俺達はアイツラがいつ帰って来ても良いように何時も通りの生活を送るだけだ」

 

「…………………………そうだね」

 

それから数時間後

 

「遅い!!」

 

帰りが遅い事を心配したヘスティアがそう叫ぶ、リュウイチとミユも時計を確認し外を見る。

 

「確かに遅いですね」

 

「ちょっと外一回り見に行くか」

 

「あ!!僕も行く!!」

 

店に【臨時休業】の看板を立て3人で街を歩いてみるとやはり何処か何時もと違う街の雰囲気に警戒しつつも街を歩く。

 

「2人とも、ここ」

 

ヘスティアが足を止めたのはダイダロス通りの入り口、構造上ただでさえ暗い雰囲気が漂うその通りに足を踏み入れると何やら争う様な音が聞こえそちらに向かう。

 

そこには暴れまわるモンスターとベル達がいた。

 

「皆!!」

 

「リュウイチ様!!ミユ様!!」

 

「おいおい何でヘスティア様までいるんだよ!?」

 

「情報を簡潔に!!」

 

「ウィーネ様が【イケロス・ファミリア】のせいで暴走してます!!ベル様が持ってるウィーネ様の額にあった宝玉をはめ直せば戻る筈です!!」

 

「ミユ、俺はベルの方へ行く、お前達は家に帰って待ってろ」

 

「分かりました」

 

「リュウイチ君、二人の事頼んだよ」

 

「はい」

 

リュウイチはウィーネとウィーネに引き摺られる様にして消えたベルの後を追った。

 


 

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

「クッ!!ウィーネ!!止まってくれ!!」

 

ベルは暴れ周るウィーネにしがみつきウィーネに語り掛けるがウィーネは叫ぶばかりで返答はない。

 

「クソ!!」

 

更にウィーネの暴走に集まって来た冒険者達がウィーネの命を狙い始めベルは更に焦る。

 

(考えろ!!何かある筈だ、ウィーネを傷付けず周りの冒険者も納得する方法!!何だ!?今の僕に何が出来る!?)

 

瞬間、ベルの脳内に今までの記憶が駆け巡る。その中にあったのは金の弓兵と最強の英雄の衝突、その一場面。

 

(これだ!!)

 

「【決められた正義、決められた悪】【救いがあり、滅びがあり、物語がある】【彼らの物語をここに】」

 

同時にベルの周囲の空間に波紋の様な物が現れそこから鎖が飛び出しウィーネを縛り上げる。

 

「ガアアアアアアアアアアアアア!!」

 

「ごめんウィーネ、ちょっとだけ我慢して」

 

ベルはウィーネの体をしっかり固定するとその額に【竜女の涙】と呼ばれる宝石を取り付ける。

 

「アアアアアアアア……アア…………ア…………」

 

次第にウィーネの姿が見知った姿に戻っていく。

 

「……………………ベル?」

 

「ウィーネ!!良かった…………本当に良かった」

 

ベルはウィーネを優しく抱き締める、そこにリュウイチが現れる。

 

「リュウイチさん!!」

 

「お疲れベル、良くやった」

 

「はい…………」

 

リュウイチがベルに労いの言葉を掛ける。そこに強い気配を感じベルは建物の屋根を見るとそこには【ロキ・ファミリア】の幹部陣が立っていた。

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