「さて、現状の確認だが地上に迷い込んだ異端児はいるか?」
「居ないとは言い切れません。ダンジョンに残った異端児からまだ行方不明の者が居ると連絡がありましたから」
「ソイツらも早い所保護しないとな」
「私が空を飛べれば早いのですが…………」
ハーピィのレイはそう言いながら自身の翼を見る。
「飛べますよ」
レイの言葉にミユがそう言い全員の視線が集まる。
数日後
そこには大空を我が物顔で飛び回るレイの姿があった。
その足には紐で括られた荷物と首から【【聖火の遊技場】配達サービス受付中】と書かれたプレートが下げられていた。
ミユが考えたのは異端児達を堂々と一人で歩かせる方法、その名も【配達システム】
今までは店先で頼んだ物を自分で運び込まなければならなかったが異端児と言う人間には出来ない事が出来る存在が現れたことで異端児を使った配達が可能になったのだ。
しかしこれは表向きの理由で真の目的は行方不明の異端児達を探す事にある。
レイは空から行方不明の仲間を探しウィーネは足で捜索する。配達システムも最初はあまり頼む者が居なかったが誠実なレイとウィーネの態度に段々と頼む者達が増えて行った。
しかし有力な手掛かりは見つけられず時間ばかりが経っていった。
「まさかここまで手掛かりが見つからないとは」
「仕方無いですよ、ダイダロス通りは複雑に入り組んでいます。この短時間で見つけられたらソレこそ奇跡…………」
「見付けたよ!!」
リリルカの言葉が遮られる様にウィーネが嬉しそうに現れリリルカは思わずひっくり返る。
「ウィーネ、見つけたって?」
「うん!!リドがいた!!まん丸モコモコの子が教えてくれた!!」
「まん丸のモコモコ?で、そのリドは何処に居る?」
「怪我して動けないって!!リドを助けて!!」
ウィーネの言葉にベルとリリルカは持てるだけのポーションを持ちリドの元へ向かった。
ウィーネに案内されベルとリリルカは道を進む。そこには大量の血を流すリドがいた。
「リド!!」
「ベルっち……悪いな、こんな状態で」
「喋らないで、すぐ治すから、リリ!!」
「もうやってます!!」
リリルカはありったけのポーションをリドに掛ける、煙を上げながら少しずつ傷が癒える。しかしまだ致命傷は癒えずポーションが付きてしまう。
「ベル様!!ポーション無くなりました!!」
「大丈夫、任せて」
ベルはそう言うと手をリドに翳す。
「【決められた正義、決められた悪】【救いがあり、滅びがあり、物語がある】【彼らの物語をここに】【ベホマ】」
瞬時にリドの傷が癒え立ち上がり体を確認する。
「スゲェ、絶対致命傷だと思ったのに」
「リド、治った所早速で申し訳無いけど他に行方不明になった異端児知らない?」
「俺の知る限り後5人はいるな」
「その人達も助けよう」
その後、リドの助けも借りて地上に迷い込んでしまった異端児を全員を【聖火の遊技場】に集める事に成功した。