「ヘスティアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
【ゴット・オブ・ウォー】の新作が発売された2日後、【聖火の遊技場】にヘファイストスが突っ込んでくる。
「はいはい、大変だったね、君の気持ちも良く分かるよ」
諸々合わせて4回目となるヘファイストスの狂行にすっかり慣れたヘスティアはヘファイストスを抱き締めその頭を撫でる。その姿は完全にヤバい絵面なのだが皆ヘファイストスの苦労を知っている為か突っ込む者は居ない。
「それで?今日はどうしたんだい?まぁ何と無く予想はつくけど」
ヘファイストスをテーブルに付かせヘスティアはヘファイストスの話を聞く。
「アンタがそこまで察しが良くて助かるわ、けど残念ながら今回は話が3つあるのよ」
「3つ?」
「1つはアンタも予想の通り、【リヴァイアサン】を作れって言ってくる連中が出てきたこと、もう1つは」
ヘファイストスの鋭い目にヘスティアはゴクリと喉を鳴らす。
「最近、アレスがまた戦争を仕掛けて来ようとしてるらしいわ」
「アレスが?そう言えば誰かがそんな事言ってたな、けどそれの何が問題なんだい?」
「問題なのはアレスが仕掛けてくる理由よ。【ゴット・オブ・ウォー】の第一作がアレスの元に流れたのよ」
「あ」
ヘファイストスの言葉にヘスティアは声を漏らし何かを察した様に目が遠くなる。
「狙われてるのはアンタ、そして【聖火の遊技場】よ」
ヘファイストスの言葉にヘスティアは顔を青くしダラダラと冷や汗を流すとリュウイチとミユの方を見る。
「べ、ベル君が帰ってくるのって何時だっけ?」
リュウイチは書類を取り出すとペラペラとページを捲る。
「トラブルが起こらなければ数日後だな」
「…………………………ヘファイストス」
「既にこの事は【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】共に知ってるわ」
「リュウイチ君!!」
「ああ、分かってる、高い金を払う事になるがどっちかに護衛と警護を頼もう」
「【フレイヤ・ファミリア】は止めておきなさい、新作のフレイヤの扱いに結構怒ってるみたいだったから熱りが冷めるまでは関わらない方が良いわよ」
「じゃあ【ロキ・ファミリア】に頼むか」
リュウイチの言葉に安堵の息を吐く。
「それで、最後の1つは何なんですか?」
ミユがヘファイストスに尋ねるとヘファイストスは茶を啜り答える。
「最後の1つは…………」
「ひ、1つは?」
数秒沈黙が流れヘファイストスが口を開く。
「最近、オラリオでゲームキャラに成り切る人が出てきたってこと」
「………………………………それだけ?」
「アンタ達にとってはその程度かって思うかもしれないけどこれがまた面倒なのよ」
ヘファイストスは再び茶を啜りそう答える。何でもかなり細かい所まで要求してくるらしく一部の鍛冶師達はかなり参ってるらしい。
「それは……………………大変だね」
「アンタ達も何とかしてくれない?流石に此方はもうてんてこ舞いよ」
「って事らしいんだけど、2人とも何とか出来る?」
「「ごめん無理」」
「そうよね〜」
ヘファイストスは二人の返事に天を仰ぎがっくりと肩を落とす。ヘファイストスの苦労話はまだまだ続きそうだ。