「ちょっと趣向を変えてみようと思うんだ」
2人の作業室、ある日突然リュウイチがそんな事を言い出した。
「趣向を変えるって…………兄さんどうするつもりですか?」
「俺たちが作ったゲームの中で1つだけまだ作ってないゲーム機の種類がある。なんだと思う?」
「え?えっと、携帯ゲーム機、据え置きゲーム機、後は囲碁や将棋、チェスなんかは元々ありますし……………………」
「正解はな、アーケードゲームだ」
「アーケード…………ああ成る程!!確かにゲームセンターなんかでやるゲームはすっかり忘れてましたね。でも、もうDSやプレステを発売した後ですし、皆さん遊んでくれますかね?」
「俺の予想が正しければ遊んでくれると思うぞ、兎に角作ってみよう」
「そうですね、遊ばれなかったらうちで遊べば良いわけですし」
こうして2人はアーケードゲームを作り始めた。そして
「というわけでアーケードゲーム第一号だ」
そこにあったのはリリルカ2人分程の高さの機体があった。
「これもゲーム?」
「大きいですね」
「まぁこれは持ち運ぶ物じゃないからな、これは店に置いておいてお客さんがここにお金を入れてその場で遊ぶんだ」
「成る程、面白そうですね、絵柄もカッコいいし」
「そうですか?リリは気持ち悪いと思います、キラーアントやデッドリーホーネットを思い出して…………具合悪くなってきました」
「やっぱり女受けはしないか、でもその分男受けはいい筈!!というわけで宣伝して来ま〜す」
2人はそう言うと何時もの様に噴水広場で宣伝をした。
【新たなゲーム アーケード】
【その主役は 虫!?】
【相手を投げて落として勝利を掴もう!!】
『【ムシキング】本日より【聖火の遊技場】で設置開始!!』
それから数日後
「ねぇねぇ!!このカードとそのカード交換して!!」
「此方もこのカードと誰か交換しよう!!」
【ムシキング】は当初の予想通り子供を中心に男性に途轍もない人気を博した。
勿論女性もいるのだがやはり虫類は男性側に圧倒的に人気があった。
その光景をリュウイチとミユは微笑ましそうに見ていた。
「な?」
「ええ、しかし何故?」
「簡単な話だ、値段だよ」
「値段?」
「今まで販売したテレビゲームや携帯ゲーム機はその値段のせいでファミリアに所属してない市民やその子供達には敷居が高かった。けどアーケードゲームは5ヴァリス、そこまで高い物じゃないからな、小遣いの範囲だろ」
「成る程、今回の狙いはそう言った子達と言うことですね」
「ああ、金に余裕も出てきたしそういう子たちの遊びも考えてやらないと可哀想だしな、これからもどんどんやって行くぞ」
「はい、しかし」
ミユは子供達と店員の異端児で溢れ返る店舗エリアを見る。
「また狭くなりましたね」
「ああ、そろそろ3号店も考えなきゃな」
こうして【聖火の遊技場】はアーケードゲームによって3号店を検討する事態となった。