「って事があってコイツがその時の魔剣だ」
そうしてヴェルフが持ち出したのはそれはそれは見たことのある大剣だった。ついでにヘスティアの隣には泣き腫らしたヘファイストスもいる。
「………………………………一応聞くがヴェルフ、この魔剣の効果は?」
「魔力の
満足そうに笑うヴェルフとその隣で「ヴェルフ、あんたもか」とさめざめと泣くヘファイストスを見ながらヘスティアはため息を吐く。
「まぁ、戦力アップと考えれば良いんじゃないかな?今回はヴェルフ君が作ったものだしヴェルフ君が使うと良い、ベル君が装填すれば魔力の訓練にもなって丁度いいだろう」
ヘスティアから安牌な提案がなされ誰も否定しなかった為ダンジョン内ではヴェルフが、ダンジョン外ではベルが管理する方針で決まりしばらくの間ベルがその大剣を預かることになった。
「それで?一応聞いておくけどその剣の銘は?」
「そりゃあ【オリンポスの剣】だろう」
「ですよねぇ〜」
「それで?ヘファイストス様的にはこの剣どう評価するんですか?」
ミユが尋ねると先程まで幼子の様に泣き喚いていたヘファイストスがピタリと止まる。
「そうね、評価するなら【まぁまぁ】…………って所かしら?」
「おや、意外と辛口だね、僕は凄い事だと思うけど」
ヘファイストスの言葉にヘスティアはそう言う。
「確かに、折れない魔剣って言うのは間違いなく偉業よ、ランクアップしてもおかしくない位の」
「じゃあ何でまぁまぁ?」
「これが完全なオリジナルじゃないからよ」
「完全なオリジナル?」
「そ、これはゲームの物を再現しただけ、それじゃあ本当の意味でのヴェルフの魔剣とは言えないわ、次は真の貴方の魔剣を期待してるわ」
「は、はい!!ありがとうございます!!」
ヴェルフはそう言うと頭を下げ早速自分だけの剣を作り始めた。
それから少しの間、ベルは左手にサポーターがくっついている間は【オリンポスの剣】に魔力を注ぎ魔力のアビリティを伸ばすことに専念しヴェルフも自分だけの剣を作ると工房に籠りっぱなしになった。
「取り敢えず俺達は次に販売するゲームでも話し合うか」
「そうですね、何のゲーム作りましょうか?」
「う〜ん、そろそろこの辺りで例のアレを販売しようと思うんだ」
「え?でも兄さん、アレは仕組みが複雑だし私達の力じゃ作れないって結論出しませんでした?」
「俺もそこを考えたんだが、要は俺達は要らない機能を付けすぎたんだと思う。だって要はゲームさえ出来れば良いわけだろ?」
「まぁそうですけど…………じゃあ取り敢えずゲームに関係ない機能を排除して…………」
「サイズは前世の時と同じ、強度はオリハルコンなんかを使ってだな」
「じゃあ、取り敢えず頑張りますか」
「おう!!」
こうして2人は新たな試みとして何かを作り始めた。