エルフ襲来から暫く、完全に治ったベルは再びダンジョンに向かい早くも日にちが経った。
「そう言えば今日ベル君達帰ってくるんだよね?」
「予定ではそうなってるが、帰ってくるのは夜だ、祭りを一緒に回りたいってなら多分無理だろう」
「そっかぁ〜、所で2人は何してんの?何日か前からずっとそれしてるよね?」
「ギルドから依頼された、【晩歌祭】で飾る飾り付けを作ってくれとな」
そう言う2人の手の中にはクレイトスやマリオ、Fateの英霊達や遊戯王のモンスターやバトスピのスピリット達等のキャラクターが生まれていた。
「………………………………2人とも【晩歌祭】の趣旨知ってる?僕らの宣伝じゃないんだからね?」
「知ってます。これまで散っていった英雄達を讃えるための祭りですよね。だから彼らを作ってるんです」
「なんて?」
「彼らも英雄ですよ。彼らの戦いを見て一喜一憂する人達がいる。その喜劇に、その悲劇に感銘を受けてそうなりたいと願い走る人達が現れる、そしてそう言った人達の中から、また英雄と呼ばれる様になる人達が、だから彼らも英雄ですよ」
「ミユ君……………………そうだね、きっとそうだ!!良し!!そうと決まったら未来の英雄達の為にもこの仕事、絶対成功させよう!!」
「「はい!!」」
その日の夜
ダンジョンから帰ってきたベル達は祭りの象徴の前で佇んでいた。
ダンジョン内で起こった【良くある悲劇】、それを見て沈んでいた彼らを【晩歌祭】は優しく包む。
「あれ、絶対お二人の仕業ですね」
リリルカの言葉に彼女の目線を追うとそこには数多のゲームキャラクター達が飾られていた。
双剣を手に雄叫びを上げるクレイトス
互いに向かい合う様に設置されたジークアポロドラゴンとストライクジークヴルム
反対に背中合わせで設置されたブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガール
銃を構えるレオンとクリスとジル
他にも今まで発売されたゲームキャラクター達が飾られていた。
「お、ベル、お前の好きな奴も飾られてるぞ」
ヴェルフがそう言いその指を追うとそこには確かにベルのある意味原点があった。
赤い外套に色黒の肌と白髪、手には白黒の中華剣、対するは同じ中華剣を持ち赤い髪を携える少年、衛宮士郎
「体は剣で出来ている……………………か」
「ん?何か言ったか?」
「ううん、何でも無い」
やがて聞こえてくるのは神々の英雄を弔う合唱、その歌を聞きながらベルは歩みを進めた。目指す先はダンジョンで助けられなかった冒険者を弔う墓、その墓前でベルは誓った。今日の事を忘れず英雄になると。