リュウイチが真実を知って2日後の夜。
「大分骨が折れたが何とか用意出来た、後はお前次第だ」
「うん、ありがとうリュウイチ君、ベル君を取り戻して来るよ」
という会話があったのが昨夜の話、すでに破邪は成されフレイヤの美は仮初へと墜ち真実が露呈する。
そしてそれは、ヘスティアの口から告げられた。
「はっきりさせようフレイヤ、【戦争遊戯】だ。文字通り全てを賭けて」
「……………………良いでしょう。ベルは貰うわ、ヘスティア」
その発表はあっという間にオラリオを駆け巡った。
フレイヤが提示したのは【フレイヤ・ファミリア】VSその他、【ヘスティア・ファミリア】はこれにより際限無く援軍を求める事が出来た。
「あの、前回みたいにゲームの特権で人を集めるというのは?」
「多分無理だね、前回の時は【アポロン・ファミリア】要は中堅クラスだったからそれで人が集まったけど、今回は最上級、彼らも命は惜しいだろうからそれで集まるのは多分彼らと双璧を成す【ロキ・ファミリア】位だと思う」
戻ってきたベルの言葉にミユは即座に否定を述べる。
「付け加えるなら【ロキ・ファミリア】からの援軍も期待出来ないだろうな、ギルドが了承しないだろうし体裁的にも悪い」
リュウイチは更に大手からの援軍も期待出来ないと述べる。
現状不利な理由しか並ばない状況に【ヘスティア・ファミリア】は完全に意気消沈する。
「……………………ヴェルフ、用意して欲しい物がある」
「おう任せろ、で?何を作る?」
「ここに書かれているもの全てだ」
ヴェルフは紙を受け取るとザッと内容を確認する。
「おいおいこりゃあ、アンタ【フレイヤ・ファミリア】壊滅させる気か?」
「向こうがそのつもりならな、次にリリルカさん」
「は、はい」
「君には最強になってもらう」
「分かりまし…………はい?」
「ミユ、作ってそのままだったアレを」
「了解、アレですね、さぁリリルカさん、此方ですよ」
リリルカは訳も分からないままミユに引き摺られ作業室に引きずり込まれた。
「命さんと春姫さんは【タケミカヅチ・ファミリア】に訓練をお願いしています。そちらで少しでも得意を伸ばして下さい」
「分かりました、行きましょう春姫殿」
「はい、では」
ある程度の支持を終えたリュウイチはソファにもたれ掛かる。
同時に扉をノックする音が響きヘスティアが扉を開ける。
「やぁ、調子はどうだい?」
そこには【ロキ・ファミリア】フィン・ディムナの姿があった。
「どうもフィンさん、申し訳無いが俺達は今面倒事に巻き込まれていてね、暫くゲーム開発は中止だ」
「その様だね、今日は君達を手助けしようと思ってね、勇敢な同胞は今何処にいるのかな?」
「彼女なら今特訓中です、詳しい事は言えませんが最強になってもらってます」
「最強、それは興味深いけど君は【猛者】の実力を甘く見ている訳じゃあ無いよね?それに彼女はLv2、5も差がある相手とやり合わせるのは殺人行為に等しい、まさかそれを強要するつもりじゃないだろうね?」
フィンの顔付きが鋭くなり覇気が漏れる、しかしリュウイチは淡々と告げる。
「【猛者】を倒すのはベル君です」
「確信を持った様な言い方だね」
「確信してますよ。例え貴方達が向こうに付こうと、我々の勝利は揺らがない」
「随分と傲慢な考えだ」
「これが単なる傲慢か、それは【戦争遊戯】が始まれば分かりますよ」
「……………………君がそこまで言うなら、この目でしっかりと見させてもらおう」
フィンはそう言うと早々に退散した。